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2023.08.28

編集部コラム「五輪→世陸→世陸→五輪→世陸……」
編集部コラム「五輪→世陸→世陸→五輪→世陸……」

23年ブダペスト世界陸上男子4×400mRで激走を見せる佐藤拳太郎

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第211回「五輪→世陸→世陸→五輪→世陸……(松永貴允)

※毎週金曜日公開のコラムですが、大幅なバトンパス失敗で週をまたいでしまいました。。。最後までお付き合いいただけますと幸いです。

さて、世界陸上が終わってしまいました。毎晩夜更かししていた陸上ファンのみなさん、今朝は眠い目をこすりながら会社や学校に向かったのではないでしょうか?
(私もその1人です!)

日本勢は過去最多となる入賞11(メダル2つ含む)という成績を収め、女子やり投の北口榛花選手(JAL)が金メダル、男子35km競歩の川野将虎選手(旭化成)が銅メダルを獲得しました。

大会の名シーンを挙げればキリがないのですが、ここでは男子400m日本勢の大健闘を紹介したいです。

予選で佐藤拳太郎選手(富士通)が32年ぶり日本新記録となる44秒77をマークすると、佐藤風雅選手(ミズノ)も日本人3人目の44秒台となる44秒97、中島佑気ジョセフ選手(東洋大)も45秒15で3人とも準決勝へ!

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準決勝では佐藤風雅選手が44秒88、中島選手が45秒04(日本歴代5位)とタイムを短縮し、佐藤拳太郎選手も再び44秒台をマークするなど、決勝進出が目の前まで迫る結果となりました。

なかでも佐藤拳太郎選手は2015年北京世界選手権から代表常連で、昨年のオレゴン大会を除くすべての五輪・世界選手権で日本のロングスプリントを牽引してきました。

そんな彼だからこそ、昨年のオレゴン大会4×400mリレーで日本新記録を出したメンバーに入れなかったことは、相当悔しかったことでしょう。

北京大会では城西大3年生だった彼も、今年11月で29歳と円熟期を迎えました。日本新記録樹立の際には多くの陸上関係者がSNSで祝福のコメントを寄せており、「本当に皆から愛されている選手なんだなぁ」と感じました。

男子400mの前日本記録(44秒78)保持者は、91年東京世界選手権7位、92年バルセロナ五輪8位のレジェンド・髙野進さん。30年以上も更新どころか45秒の壁すら超えられなかったのが、たった1日で2人が44秒台ランナーとなってしまいました。

男子100mで桐生祥秀選手が9秒台の壁を破った時のように、これを機に44秒台が続出するようなレベルになってくれることを楽しみにしています。

ちなみに3人とも高校時代はインターハイの決勝すら経験していない選手で、中島選手は48秒05、佐藤風雅選手は49秒39がベストでした。今回の活躍は、きっと多くのロングスプリンターに「俺(私)も日本代表になれるかも!」と希望を与えたに違いありません。4×400mリレーは残念ながら予選落ちに終わってしまいましたが、来年以降はメダル争いしてくれることでしょう!

この他にも書きたいことは山ほどありますが、止まらなくなりそうなので割愛します……。

コロナ禍で2020年の東京五輪が延期となりましたが、そのお陰で21年東京五輪、22年オレゴン世界選手権、23年ブダペスト世界選手権、24年パリ五輪、25年東京世界選手権と、ビッグゲームが5年連続で続きます!

通常は4年に一度、五輪と世界選手権が開催されない年があるのですが、お陰で何もない年がありません……! 見ている我々は楽しみが続いてうれしい限りですが、選手たちは毎年ピークを合わせないといけないので大変でしょうね!

しかも“何もない年”とされる26年には、愛知・名古屋でアジア大会が開催されます。当然ホスト国としては力を入れていくでしょうから、実質的には26年アジア大会、27年世界選手権(未定)、28年ロサンゼルス五輪、29年世界選手権(未定)とここまでノンストップです。

陸上ファンのみなさん、あと6年は楽しみが続きますよ!

松永貴允(まつなが・たかよし)
月刊陸上競技編集部
1991年生まれ。171cm、★kg、東京都三鷹市出身。小学生時代はプロを夢見る野球少年だったが、6年生の時に世界陸上パリ大会をテレビで観て陸上競技に興味を持ち、中学・高校と陸上部(長距離)に所属する。5000mの自己ベストは15分43秒67(2009年9月の日体大長距離競技会)。大学ではラクロス部の主将を務め、その後、紆余曲折を経て2015年からライターとして活動。2018年9月より月陸編集部員に転身した。飯塚翔太選手や大迫傑選手らと同い年の〝プラチナ世代〟でもある。
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第211回「五輪→世陸→世陸→五輪→世陸……(松永貴允)

※毎週金曜日公開のコラムですが、大幅なバトンパス失敗で週をまたいでしまいました。。。最後までお付き合いいただけますと幸いです。 さて、世界陸上が終わってしまいました。毎晩夜更かししていた陸上ファンのみなさん、今朝は眠い目をこすりながら会社や学校に向かったのではないでしょうか? (私もその1人です!) 日本勢は過去最多となる入賞11(メダル2つ含む)という成績を収め、女子やり投の北口榛花選手(JAL)が金メダル、男子35km競歩の川野将虎選手(旭化成)が銅メダルを獲得しました。 大会の名シーンを挙げればキリがないのですが、ここでは男子400m日本勢の大健闘を紹介したいです。 予選で佐藤拳太郎選手(富士通)が32年ぶり日本新記録となる44秒77をマークすると、佐藤風雅選手(ミズノ)も日本人3人目の44秒台となる44秒97、中島佑気ジョセフ選手(東洋大)も45秒15で3人とも準決勝へ! 準決勝では佐藤風雅選手が44秒88、中島選手が45秒04(日本歴代5位)とタイムを短縮し、佐藤拳太郎選手も再び44秒台をマークするなど、決勝進出が目の前まで迫る結果となりました。 なかでも佐藤拳太郎選手は2015年北京世界選手権から代表常連で、昨年のオレゴン大会を除くすべての五輪・世界選手権で日本のロングスプリントを牽引してきました。 そんな彼だからこそ、昨年のオレゴン大会4×400mリレーで日本新記録を出したメンバーに入れなかったことは、相当悔しかったことでしょう。 北京大会では城西大3年生だった彼も、今年11月で29歳と円熟期を迎えました。日本新記録樹立の際には多くの陸上関係者がSNSで祝福のコメントを寄せており、「本当に皆から愛されている選手なんだなぁ」と感じました。 男子400mの前日本記録(44秒78)保持者は、91年東京世界選手権7位、92年バルセロナ五輪8位のレジェンド・髙野進さん。30年以上も更新どころか45秒の壁すら超えられなかったのが、たった1日で2人が44秒台ランナーとなってしまいました。 男子100mで桐生祥秀選手が9秒台の壁を破った時のように、これを機に44秒台が続出するようなレベルになってくれることを楽しみにしています。 ちなみに3人とも高校時代はインターハイの決勝すら経験していない選手で、中島選手は48秒05、佐藤風雅選手は49秒39がベストでした。今回の活躍は、きっと多くのロングスプリンターに「俺(私)も日本代表になれるかも!」と希望を与えたに違いありません。4×400mリレーは残念ながら予選落ちに終わってしまいましたが、来年以降はメダル争いしてくれることでしょう! この他にも書きたいことは山ほどありますが、止まらなくなりそうなので割愛します……。 コロナ禍で2020年の東京五輪が延期となりましたが、そのお陰で21年東京五輪、22年オレゴン世界選手権、23年ブダペスト世界選手権、24年パリ五輪、25年東京世界選手権と、ビッグゲームが5年連続で続きます! 通常は4年に一度、五輪と世界選手権が開催されない年があるのですが、お陰で何もない年がありません……! 見ている我々は楽しみが続いてうれしい限りですが、選手たちは毎年ピークを合わせないといけないので大変でしょうね! しかも“何もない年”とされる26年には、愛知・名古屋でアジア大会が開催されます。当然ホスト国としては力を入れていくでしょうから、実質的には26年アジア大会、27年世界選手権(未定)、28年ロサンゼルス五輪、29年世界選手権(未定)とここまでノンストップです。 陸上ファンのみなさん、あと6年は楽しみが続きますよ!
松永貴允(まつなが・たかよし) 月刊陸上競技編集部 1991年生まれ。171cm、★kg、東京都三鷹市出身。小学生時代はプロを夢見る野球少年だったが、6年生の時に世界陸上パリ大会をテレビで観て陸上競技に興味を持ち、中学・高校と陸上部(長距離)に所属する。5000mの自己ベストは15分43秒67(2009年9月の日体大長距離競技会)。大学ではラクロス部の主将を務め、その後、紆余曲折を経て2015年からライターとして活動。2018年9月より月陸編集部員に転身した。飯塚翔太選手や大迫傑選手らと同い年の〝プラチナ世代〟でもある。

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