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2022.11.25

編集部コラム「都大路まであと1ヵ月」

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第173回「都大路までちょうど1ヵ月(井上 敦)

世間はサッカーに目が向きがちですが、陸上界もここからビッグイベントやその関連行事を含めて毎週続きます。あさっての11月27日は全日本実業団対抗女子駅伝、1週間後の12月4日は福岡国際マラソンと防府読売マラソン、さらにその次の土曜(12月10日)は箱根駅伝のチームエントリー、その翌週は全国中学校駅伝(12月18日)と来て、全中駅伝の1週間後、12月25日は全国高校駅伝です。

つまり、今日11月25日は大会までちょうど1ヵ月前。10月9日の北海道で始まった出場校を決める都道府県大会も11月13日の三重で終了。47の代表校がそろいました。選手は期末テストの準備など学業の傍ら、練習で追い込んでいる時期でしょう。2週間ほど前には男子5000mで吉岡大翔選手(佐久長聖3長野)が破格の高校新記録を打ち立てて、年末のレースも楽しみです。

最近は高速化が目覚ましく、吉岡選手のほかにも、昨年の佐藤圭汰選手(洛南/現・駒大)、石田洸介選手(東農大二・群馬/現・東洋大)のようにトラックでも破格のタイムを打ち立てる選手が出てきました。

そうした高校のスター選手が年の瀬の都大路でタスキをつなぎます。そこで、勝ってながら個人的に印象に残る都大路のスター選手を紹介! 年齢が40代半ばなので、私が見て記憶に残る程度の範囲とします。

まずは、1990年、91年と1区(10km)で2年連続区間賞を獲得した渡辺康幸さん(市船橋・千葉/現・住友電工監督)。2年生で迎えた90年はラスト勝負を制して29分42秒で走破すると、3年時は、さらに注目を集めることになります。

11月23日の関東高校駅伝1区で28分57秒をマークすると、12月1日の中大記録会10000mでは28分35秒8をマーク。櫛部静二さんが1989年に出した高校記録29分11秒3を大幅更新しました。

3週間後の全国高校駅伝。中間点を過ぎた5.5kmから独走した渡辺さんは、当時の1区の区間記録29分29秒の更新を目指しました。3㎞過ぎから7kmまで約70m上って、残り3㎞は20m下る難コースでも、区間新は濃厚と言われましたが、気温が高かったことや、中盤以降は腹痛に悩まされ、結果は29分34秒。それでも、高校ナンバーワンの実力を存分に見せました。

その翌年(1992年)の小林雅幸さん(十日町・新潟)の1区区間賞も印象に残っています。前年とは違って終盤まで混戦でしたが、第1中継所まで残り200mあたりで小林さんが猛然とスパートして29分55秒で1位。高校駅伝になると、やや目立たない順位を走る私の出身地・新潟ですが、この時はテレビで見てびっくりしました。

新潟勢の1区区間賞は史上初。翌日付の地元紙朝刊に掲載された首位中継の写真が、自社撮影や配信ではなく、テレビ中継の映像から切り抜いた画像というのも印象に残っています(某地元紙さま、記憶違いだったらごめんなさい)。

ただ、その年のインターハイ5000m2位、全国高校長距離(インターハイとは別開催)10000m優勝の実績がありました。卒業後に進学した早大では渡辺さんとの二枚看板で活躍しました。

その後の都大路1区は留学生が15年連続で制し、日本人区間賞が出てくるのは、事実上の留学生起用禁止となる2008年まで待つことになります。

女子では新谷仁美選手(興譲館・岡山/現・積水化学)の3年連続1区(6km)区間賞です。男子もさることながら、女子の1区も中盤から上りっぱなしの難コース。それを1年生(2003年)ながら19分17秒で制すると、2年生(04年)は史上初の18分台となる18分53秒をマーク。それも留学生を9秒抑えて勝ちました。

そして最終学年(05年)は2位に37秒差をつける18分52秒の区間新。チームの初優勝に貢献しました。現在もそうですが、当時から上下動の少ない走りで他を圧倒。過去33回の女子の全国高校駅伝1区で18分台をマークしたのは新谷選手だけです。

他にも、1998年男子2区区間新の佐藤清治さん(佐久長聖・長野)や2003年男子4区区間新の佐藤悠基選手(佐久長聖/現・SGホールディングス)ら印象に残る選手がいて、もっと書きたいのですが時間切れ。みなさんにとっての都大路で活躍した高校生ランナーはどなたでしょうか。

今年は果たしてどんな選手が快走するか。記録もそうですが、激しい争いを制し、圧倒する強さを見せる選手が出てくるかどうか注目しましょう。

小誌は12月14日発売の1月号別冊付録でレース展望や、全代表校のチーム名鑑などボリューム満点の内容で紹介します。もちろん当サイトでもがんばりますよ。乞うご期待!

井上 敦(いのうえ あつし)
1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、その年の東京世界選手権でファイナリストとなった高野進選手に憧れて400mに転向。しかし、3年間で個人では県大会に進めなかったうえに、中3秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場でまたまた転向を決意。高校は中距離をメインに、2年時の県新人大会1500mで6位入ったのが最高成績。

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世間はサッカーに目が向きがちですが、陸上界もここからビッグイベントやその関連行事を含めて毎週続きます。あさっての11月27日は全日本実業団対抗女子駅伝、1週間後の12月4日は福岡国際マラソンと防府読売マラソン、さらにその次の土曜(12月10日)は箱根駅伝のチームエントリー、その翌週は全国中学校駅伝(12月18日)と来て、全中駅伝の1週間後、12月25日は全国高校駅伝です。 つまり、今日11月25日は大会までちょうど1ヵ月前。10月9日の北海道で始まった出場校を決める都道府県大会も11月13日の三重で終了。47の代表校がそろいました。選手は期末テストの準備など学業の傍ら、練習で追い込んでいる時期でしょう。2週間ほど前には男子5000mで吉岡大翔選手(佐久長聖3長野)が破格の高校新記録を打ち立てて、年末のレースも楽しみです。 最近は高速化が目覚ましく、吉岡選手のほかにも、昨年の佐藤圭汰選手(洛南/現・駒大)、石田洸介選手(東農大二・群馬/現・東洋大)のようにトラックでも破格のタイムを打ち立てる選手が出てきました。 そうした高校のスター選手が年の瀬の都大路でタスキをつなぎます。そこで、勝ってながら個人的に印象に残る都大路のスター選手を紹介! 年齢が40代半ばなので、私が見て記憶に残る程度の範囲とします。 まずは、1990年、91年と1区(10km)で2年連続区間賞を獲得した渡辺康幸さん(市船橋・千葉/現・住友電工監督)。2年生で迎えた90年はラスト勝負を制して29分42秒で走破すると、3年時は、さらに注目を集めることになります。 11月23日の関東高校駅伝1区で28分57秒をマークすると、12月1日の中大記録会10000mでは28分35秒8をマーク。櫛部静二さんが1989年に出した高校記録29分11秒3を大幅更新しました。 3週間後の全国高校駅伝。中間点を過ぎた5.5kmから独走した渡辺さんは、当時の1区の区間記録29分29秒の更新を目指しました。3㎞過ぎから7kmまで約70m上って、残り3㎞は20m下る難コースでも、区間新は濃厚と言われましたが、気温が高かったことや、中盤以降は腹痛に悩まされ、結果は29分34秒。それでも、高校ナンバーワンの実力を存分に見せました。 その翌年(1992年)の小林雅幸さん(十日町・新潟)の1区区間賞も印象に残っています。前年とは違って終盤まで混戦でしたが、第1中継所まで残り200mあたりで小林さんが猛然とスパートして29分55秒で1位。高校駅伝になると、やや目立たない順位を走る私の出身地・新潟ですが、この時はテレビで見てびっくりしました。 新潟勢の1区区間賞は史上初。翌日付の地元紙朝刊に掲載された首位中継の写真が、自社撮影や配信ではなく、テレビ中継の映像から切り抜いた画像というのも印象に残っています(某地元紙さま、記憶違いだったらごめんなさい)。 ただ、その年のインターハイ5000m2位、全国高校長距離(インターハイとは別開催)10000m優勝の実績がありました。卒業後に進学した早大では渡辺さんとの二枚看板で活躍しました。 その後の都大路1区は留学生が15年連続で制し、日本人区間賞が出てくるのは、事実上の留学生起用禁止となる2008年まで待つことになります。 女子では新谷仁美選手(興譲館・岡山/現・積水化学)の3年連続1区(6km)区間賞です。男子もさることながら、女子の1区も中盤から上りっぱなしの難コース。それを1年生(2003年)ながら19分17秒で制すると、2年生(04年)は史上初の18分台となる18分53秒をマーク。それも留学生を9秒抑えて勝ちました。 そして最終学年(05年)は2位に37秒差をつける18分52秒の区間新。チームの初優勝に貢献しました。現在もそうですが、当時から上下動の少ない走りで他を圧倒。過去33回の女子の全国高校駅伝1区で18分台をマークしたのは新谷選手だけです。 他にも、1998年男子2区区間新の佐藤清治さん(佐久長聖・長野)や2003年男子4区区間新の佐藤悠基選手(佐久長聖/現・SGホールディングス)ら印象に残る選手がいて、もっと書きたいのですが時間切れ。みなさんにとっての都大路で活躍した高校生ランナーはどなたでしょうか。 今年は果たしてどんな選手が快走するか。記録もそうですが、激しい争いを制し、圧倒する強さを見せる選手が出てくるかどうか注目しましょう。 小誌は12月14日発売の1月号別冊付録でレース展望や、全代表校のチーム名鑑などボリューム満点の内容で紹介します。もちろん当サイトでもがんばりますよ。乞うご期待!
井上 敦(いのうえ あつし) 1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、その年の東京世界選手権でファイナリストとなった高野進選手に憧れて400mに転向。しかし、3年間で個人では県大会に進めなかったうえに、中3秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場でまたまた転向を決意。高校は中距離をメインに、2年時の県新人大会1500mで6位入ったのが最高成績。
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