2021.07.10
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第102回「あたたかい目」(井上 敦)
毎週金曜更新!?なのですが、少しオーバーゾーン気味になってしまいました。7月14日発売の8月号に向けて、多忙を極めていることでご容赦ください。
その8月号では、充実の本誌はもちろんですが、いよいよあと3週間を切った東京五輪(陸上会期は7月30日~8月8日)や、そこから2日早く開幕する福井インターハイ(7月28日~8月1日)の別冊付録(ガイド)がありますので、お楽しみに!
東京五輪については、先日、代表選手65名が発表されました。
年齢を見ると最年長33歳で、最年少は大学1年生の18歳。来月43歳となる私から見ると、すっかり年齢差は広がりました。5年前のリオ大会では男子マラソンに1歳下の石川末廣選手が出場しましたけど。
57年ぶりの地元五輪ですので出場する選手はベストを尽くしてほしいことは言うまでもありません。
出場選手全員がメダルを取ったり、入賞したり、自己新、日本新、世界新を出すというのが結果における究極の理想でしょう。でも、限りなく不可能に近い域。
特にトラック&フィールドの選手は代表選考の日本選手権から1ヵ月ちょっとでもう本番です。中には再びピークを作ることができず、力を出せない人もいるかもしれません。
メダル、入賞、日本新、自己新は真っ先に称えたいと思いますが、仮に予選で姿を消しても、地元五輪に名を刻んだアスリートに前向きな言葉が投げかけられてほしいなと思います。
多くの注目を集め、活躍したアスリートがフォーカスされるオリンピックですが、今回はかつてないと言っていいほど風当たりは強いです。それはさまざま方法で選手自身にも直接届いています。本当は選手ではなく、別の方向に向かうべきものなのに。
でもアスリートは、そういうものも受けながら競技に向かう。ただただ尊敬です。私より10歳以上も若い選手たちが。
日本代表になるわけですから、選手の身体的能力は極めて高いと思います。でも内面はどうでしょうか。多分私たちと一緒で、ちょっとしたことで悩んだり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり……といういろんな感情があって日々暮らしているはずです。身体的要素を除けば、決してスーパーマンではなく、普通の人です。
ですから、試合に負けても、失敗しても、その舞台に立ってパフォーマンスしたことを周りは健闘を讃えてほしいなと思います。異なる意見や、対立した立場であっても関係なく。
アスリート自身にも他者への思いやる気持ちは十分過ぎるほどあります。自分のパフォーマンスが十分に発揮できるのも多方面からさまざまな支援があることを知っているから。
ひたむきに練習してきたアスリートたちが挑戦する。いろんな意見があっても、少しでもいいから歩み寄って、選手たちにちょっとでも寄り添える気持ちが出てくるといいなと思います。あたたかい目で見てほしいですね。
その舞台で戦っているアスリートを見た小さい子供たちが、今度は未来へと紡いでいく。そうしたきっかけを提供できる大会になってほしいです。
井上 敦(いのうえ あつし) 1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、その年の東京世界選手権でファイナリストとなった高野進選手に憧れて400mに転向。しかし、3年間で個人では県大会に進めなかったうえに、中3秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場でまたまた転向を決意。高校では中距離をメインに、2年時の県新人大会1500mで6位入ったのが最高成績。 |
編集部コラム第101回「4年サイクル」(山本)
編集部コラム第100回「誰がために月陸はある」(向永)
編集部コラム第99回「『9』秒台」(小川)
編集部コラム第98回「いいわけ」(船越)
編集部コラム第97回「My Privacy」(松永)
編集部コラム第96回「追い風最高記録」(大久保)
編集部コラム第95回「競技会に必要なもの」(井上)
編集部コラム第94回「メンタルトレーニング」(山本)
編集部コラム第93回「努力は報われた」(向永)
編集部コラム第92回「2年ぶりの織田記念」(小川)
編集部コラム第91回「エゴイスト」(船越)
編集部コラム第90回「あらためて100m10秒台ってすごいタイムですよね??」(松永)
編集部コラム第89回「学生競技会の華 大学対校戦!」(大久保)
編集部コラム第88回「U20世界選手権の上位候補をリサーチ!」(井上)
編集部コラム第87回「編集部コラム「郷土の応援」(山本)
編集部コラム第86回「あこがれの松田耕作記者」(向永)
編集部コラム第85回「スポーツのチカラ」(小川)
編集部コラム第84回「初心」(船越)
編集部コラム第83回「高校生にとってのインターハイ」(松永)
編集部コラム第82回「2020年世界リストTop10入り日本人選手」(大久保)
編集部コラム第81回「〝きっかけ〟の提供を」(井上)
編集部コラム第80回「一番アツい夏」(山本)
編集部コラム第79回「前向きな言葉という魔法」(向永)
編集部コラム第78回「自分なりの『答え』を探す」(小川)
編集部コラム第77回「カメラマンの箱根駅伝」(船越)
編集部コラム第76回「専門誌記者の箱根駅伝」(松永)
編集部コラム第75回「データで見る箱根駅伝当日エントリー変更」(大久保)
編集部コラム第74回「2020年を振り返って」(井上)
編集部コラム第73回「プレッシャーとの向き合い方」(山本)
編集部コラム第72回「陸上競技のイメージを変えたい」(向永)
編集部コラム第71回「2020年ラストスパート!!」(小川)
編集部コラム第70回「理不尽なこと」(船越)
編集部コラム第69回「這い上がる」(松永)
編集部コラム第68回「都道府県対抗 男子十種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第67回「都大路も高速レースの予感」(井上)
編集部コラム第66回「陸上競技を続けると……?」(山本)
編集部コラム第65回「強い選手の共通点?パート2」(向永)
編集部コラム第64回「2020年シーズンはまだこれから!!」(小川)
編集部コラム第63回「質と量」(船越)
編集部コラム第62回「たかが2cm、されど2cm」(松永)
編集部コラム第61回「都道府県対抗 女子七種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第60回「キソの大切さ」(井上)
編集部コラム第59回「思い込みを捨てる」(山本)
編集部コラム第58回「それ、ドーピングだよ」(向永)
編集部コラム第57回「東京五輪へ“もう1度”あと1年」(小川)
編集部コラム第56回「魔法の言葉」(船越)
編集部コラム第55回「月陸ってどんな雑誌?」(松永)
編集部コラム第54回「インターハイ種目別学校対抗(女子編)」(大久保)
編集部コラム第53回「明確なビジョン」(井上)
編集部コラム第52回「人間性を磨く」(山本)
編集部コラム第51回「指が痛い。」(向永)
編集部コラム第50回「温故知新」(小川)
編集部コラム第49回「対面取材」(船越)
編集部コラム第48回「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第47回「インターハイ種目別学校対抗(男子編)」(大久保)
編集部コラム第46回「月陸に自分が載った」(井上)
編集部コラム第45回「陸上競技と関わり続ける」(山本)
編集部コラム第44回「逃げるとどうなる?」(向永)
編集部コラム第43回「成長のヒント」(小川)
編集部コラム第42回「日本実業団記録」(大久保)
編集部コラム第41回「思い出の2016年長野全中」(松永)
編集部コラム第40回「葛藤」(船越)
編集部コラム第39回「何も咲かない寒い日は……」(井上)
編集部コラム第38回「社会の一員としての役割」(山本)
編集部コラム第37回「大学生、高校生、中学生に光を」(向永)
編集部コラム第36回「Tokyo 2020+1」(小川)
編集部コラム第35回「善意」(船越)
編集部コラム第34回「ピンチをチャンスに」(松永)
編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保)
編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上)
編集部コラム第31回「記録と順位」(山本)
編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永)
編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川)
編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越)
編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永)
編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保)
編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上)
編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本)
編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本)
編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永)
編集部コラム第22回「国立競技場」(小川)
編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越)
編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保)
編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上)
編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本)
編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永)
編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川)
編集部コラム第14回「初陣」(船越)
編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永)
編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保)
編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上)
編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本)
編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永)
編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保)
編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)
第102回「あたたかい目」(井上 敦)
毎週金曜更新!?なのですが、少しオーバーゾーン気味になってしまいました。7月14日発売の8月号に向けて、多忙を極めていることでご容赦ください。 その8月号では、充実の本誌はもちろんですが、いよいよあと3週間を切った東京五輪(陸上会期は7月30日~8月8日)や、そこから2日早く開幕する福井インターハイ(7月28日~8月1日)の別冊付録(ガイド)がありますので、お楽しみに! 東京五輪については、先日、代表選手65名が発表されました。 年齢を見ると最年長33歳で、最年少は大学1年生の18歳。来月43歳となる私から見ると、すっかり年齢差は広がりました。5年前のリオ大会では男子マラソンに1歳下の石川末廣選手が出場しましたけど。 57年ぶりの地元五輪ですので出場する選手はベストを尽くしてほしいことは言うまでもありません。 出場選手全員がメダルを取ったり、入賞したり、自己新、日本新、世界新を出すというのが結果における究極の理想でしょう。でも、限りなく不可能に近い域。 特にトラック&フィールドの選手は代表選考の日本選手権から1ヵ月ちょっとでもう本番です。中には再びピークを作ることができず、力を出せない人もいるかもしれません。 メダル、入賞、日本新、自己新は真っ先に称えたいと思いますが、仮に予選で姿を消しても、地元五輪に名を刻んだアスリートに前向きな言葉が投げかけられてほしいなと思います。 多くの注目を集め、活躍したアスリートがフォーカスされるオリンピックですが、今回はかつてないと言っていいほど風当たりは強いです。それはさまざま方法で選手自身にも直接届いています。本当は選手ではなく、別の方向に向かうべきものなのに。 でもアスリートは、そういうものも受けながら競技に向かう。ただただ尊敬です。私より10歳以上も若い選手たちが。 日本代表になるわけですから、選手の身体的能力は極めて高いと思います。でも内面はどうでしょうか。多分私たちと一緒で、ちょっとしたことで悩んだり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり……といういろんな感情があって日々暮らしているはずです。身体的要素を除けば、決してスーパーマンではなく、普通の人です。 ですから、試合に負けても、失敗しても、その舞台に立ってパフォーマンスしたことを周りは健闘を讃えてほしいなと思います。異なる意見や、対立した立場であっても関係なく。 アスリート自身にも他者への思いやる気持ちは十分過ぎるほどあります。自分のパフォーマンスが十分に発揮できるのも多方面からさまざまな支援があることを知っているから。 ひたむきに練習してきたアスリートたちが挑戦する。いろんな意見があっても、少しでもいいから歩み寄って、選手たちにちょっとでも寄り添える気持ちが出てくるといいなと思います。あたたかい目で見てほしいですね。 その舞台で戦っているアスリートを見た小さい子供たちが、今度は未来へと紡いでいく。そうしたきっかけを提供できる大会になってほしいです。井上 敦(いのうえ あつし) 1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で陸上部に入部して最初は100mを始めたものの、その年の東京世界選手権でファイナリストとなった高野進選手に憧れて400mに転向。しかし、3年間で個人では県大会に進めなかったうえに、中3秋の駅伝で区間賞獲得やチームの県大会出場でまたまた転向を決意。高校では中距離をメインに、2年時の県新人大会1500mで6位入ったのが最高成績。 |
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