2019.10.25
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第14回「初陣」(船越陽一郎)
遠い遠い昔の中学時代。陸上部に所属していたことを思い出しましたのでその時のことを書きます。
とは言っても、小学生からラグビーをしていたということもあって、日祭日以外の平日のみの活動ではありましたが、それなりに真面目にやっておりました。
特に記録を出すこともなく、何を成し遂げるということもなく、ヌルッと卒業しましたが、それはそれで良い経験ができたのではないかと思っています。
忘れられないのが初めての大会のことでした。その日は100mにエントリーしていました。
普段はラグビーのスパイクを履いたことしかありませんでしたが、この大会のために陸上用のスパイクを親に買ってもらい、準備万端で臨んでいました。
が、大会当日緊張からかお腹がゆるくなってしまい……トイレ(当時は和式!)に籠もっていました。
「船越!」
私を呼ぶ声がしましたが、何だか上から聞こえている気がしたので、「変だな」と思いつつ振り返ると、友人がものすごく無表情でトイレの中の私を覗き込んでいました。
「わー!? 見んなや!!」
パニックになっている私を友人は冷静に覗きながら言いました。
「招集、ずいぶん前に始まっとーぜ」
私の陸上競技の初めての大会は招集漏れというかたちで、スタートに立つことなく幕を閉じました。
もう悔しいという感情より、恥ずかしいばかり。それも、一体何に対して恥ずかしいのかも、いまいちわからないという終わり方。
個人競技の厳しさを思い知る(?)経験となりました。
大会撮影をしていると、フライングで失格してしまう選手もいます。ですが、私からすれば あなた方は少なくとも勝負している。ギリギリの勝負をした結果、敗れたのだから胸を張って帰って欲しいと思っています。
私が仮に出場できたとしても、予選敗退でしょうけど…(笑)
でも、いまだに理解できません。
あの時、覗く必要あった?
| 船越陽一郎(ふなこし・よういちろう) 月刊陸上競技写真部 1974年12月生まれ。172cm、○0kg。福岡県春日市出身。小学生の時に身体が弱く、喘息持ちだったため、鍛えるためにラグビーを始め「走れば治る」が口癖のドSのコーチに肉体改造される。大学までラグビーを続けるも卒業と同時に引退。何を思ったか社会人でボクシングを始める。戦績3戦3敗(3KO負け)。秘密兵器の左フックを編み出すも、秘密のまま引退。なんじゃかんじゃあって現在に至る。 |
編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永)
編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保)
編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上)
編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本)
編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永)
編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保)
編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)
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とは言っても、小学生からラグビーをしていたということもあって、日祭日以外の平日のみの活動ではありましたが、それなりに真面目にやっておりました。
特に記録を出すこともなく、何を成し遂げるということもなく、ヌルッと卒業しましたが、それはそれで良い経験ができたのではないかと思っています。
忘れられないのが初めての大会のことでした。その日は100mにエントリーしていました。
普段はラグビーのスパイクを履いたことしかありませんでしたが、この大会のために陸上用のスパイクを親に買ってもらい、準備万端で臨んでいました。
が、大会当日緊張からかお腹がゆるくなってしまい……トイレ(当時は和式!)に籠もっていました。
「船越!」
私を呼ぶ声がしましたが、何だか上から聞こえている気がしたので、「変だな」と思いつつ振り返ると、友人がものすごく無表情でトイレの中の私を覗き込んでいました。
「わー!? 見んなや!!」
パニックになっている私を友人は冷静に覗きながら言いました。
「招集、ずいぶん前に始まっとーぜ」
私の陸上競技の初めての大会は招集漏れというかたちで、スタートに立つことなく幕を閉じました。
もう悔しいという感情より、恥ずかしいばかり。それも、一体何に対して恥ずかしいのかも、いまいちわからないという終わり方。
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