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編集部コラム「カメラマンの箱根駅伝」

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リレーコラム

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編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第77回「それぞれの箱根駅伝(船越陽一郎)

前回のコラムで編集部の箱根駅伝スケジュールを紹介していましたので、今度はカメラマンのスケジュールを少し紹介したいと思います。

その日は午前3時前に目が覚めました。アラームが鳴る前に起きることができると、その1日がスムーズに行くような気になります。と言うのも、その日の2週間くらい前の全国高校駅伝の取材の際はなかなか寝つけず、やっとウトウトし始めた頃に目覚ましがなってしまい、ほとんど眠れていない状態で「私はぐっすり眠った! いやいや、眠れたに違いない!」と、自分に言い聞かせて取材へと向いました。だから今回の目覚め方が、縁起良く感じたのでしょうか。

箱根駅伝2021の撮影は 往路が1区・2区中継と芦ノ湖での往路フィニッシュ。そして復路が共同カメラ車に乗車というスケジュールでした。

鶴見の中継所には、6時前には到着できました。が、もうすでにお二方ほど先に到着されてるカメラマンがいまして、私は3番目。年々この場所取り競争が激化していってるような気がします。来年、再来年と先のことを想像するとゾッとしますが、今回の場所が確保できただけでも良しとします。

選手が到着する20~30分くらい前にカメラマン同士でシミュレーションをします。前列から撮影の際にここまで身体を乗り出します……などの事前打ち合わせ。最前列はそのままの姿勢で撮影して、2列目は1列目の方を避けて撮影するため外側へ身体を乗り出します。私は3列目なので、そのお二方を避けて撮影しなければなりませんので、さらに外側に身体を乗り出すことになります。かなり厳しい態勢となるため、選手が通過する約5分間を耐え抜くだけの背筋があるのか戦々恐々でした。

今年の1区はものすごいスローペースだとラジオを聞いていらした役員の先生に教えていただきました。そのため、ある程度 覚悟はできていたのですが、いざ選手が遠くに見えると……。

「ものすごい団子状態!!」

ある程度、撮るべき選手の優先順位を頭に入れていても、それがすべて吹き飛ぶほどの団子状態っぷり!(そもそも1区-2区中継はそうなりがちなのですが)

身体をさらに乗り出した私の背筋は悲鳴を上げてげいましたが、必死にシャッターを切りました。そういえば、毎年「来年こそは筋トレをして身体を作って臨もう」と思いながら撮影している気がします。

どんな仕上がりか確認する時間もなく、すぐに芦ノ湖へ向います。電車での移動ですが、今年は沿道で観戦している方々が少なかったため、電車は乗客もまばらですんなり移動できました。

芦ノ湖に到着しましたが、これまた例年とは違った風景。観戦者がいないとここまで違うか、と。その中で、取材をさせていただけることを改めて感謝致します。大会自体はサプライズも多く何とも落ち着かない芦ノ湖だった気がします。

近くに宿を取り、翌朝、共同カメラ車に乗車します。5時間半ほどトイレに行けなくなりますので水分を抜くという、ちょっとした節制に入ります。

早めに目を覚ましてから何かをするたびにトイレに行きます。顔を洗ってからトイレ、服を着替えてはトイレ、そして、トイレへ行った後にトイレ。これだけ行っても不安ですので、多くのカメラマン同様に紙オムツを用意します。(※装着はしても使用したことはありません!)

不思議なのですが、これだけ準備万端でカメラ車に乗車しても、スタートを待っている時にはすでにトイレに行きたくなるのはどうしてでしょうか? オムツをしているからでしょうか?(あえて何度も書きますが、装着はしても使用したことはありません)

カメラ車では、ラジオを持参はしているのですが、なかなか電波が入らず情報があまり入ってきません。ひたすらに先頭の学校を撮影しています。特に復路は、独走態勢になっていることが多く、今年は1校だけの撮影で終わるのかなと思っていましたが、そうはいかないのが箱根駅伝 。まったく見えなかった後続の姿が見え始め、ちょっとずつその姿が大きくなっていくではありませんか。

私の世代(アラ50)が子供の頃に夢中になって見ていました「8時だよ全員集合!!」で、志村けんさんにみんなが言っていた

「志村 うしろ! うしろ!」

あの感情に近いのかもしれません。(どういう感情?)

盛り上がったかたちで終われたのでしょうか?

カメラ車に乗っているカメラマンの宿命ですが、テープを切るところを確認することなくコースから離脱します。それが結構、寂しかったりします。

これで私の箱根駅伝が終わります。(ただし、データの整理という、もう一つの箱根駅伝がその直後から始まるのですが)

開催してくださった方々、出場した選手、応援されていた方々、それぞれでどういった箱根駅伝だったのでしょうか。

きっとそれぞれに素敵な物語があったに違いないと思います。

とりあえず、私は来年に向け、いや、来年こそは、身体作りを頑張りたいと思います。

船越陽一郎(ふなこし・よういちろう)
月刊陸上競技写真部/1974年12月生まれ、172cm、○0kg、福岡県春日市出身
小学生の時に身体が弱く 喘息持ちだったため、鍛えるためにラグビーを始め「走れば治る」が口癖のドSのコーチに肉体改造される。大学までラグビーを続けるも卒業と同時に引退。何を思ったか社会人でボクシングを始める。戦績 3戦3敗(3KO負け) 秘密兵器の左フックを編み出すも、秘密のまま引退。なんじゃかんじゃあって現在に至る。。

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