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編集部コラム「2021年の節目は…」

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第120回「2021年の節目は……(小川雅生)


激動の2021年シーズンを節目に、2022年ではさらなる盛り上がりを

今年も残すところ、2ヵ月を切りました。……という書き出しをする時点で、今年が終わりに近づいてきたことを感じてしまいます。

このコラムの今年最後の更新が12月31日なのか、それとも1週前の12月24日なのかによって、次の私の回が2021年最後になるか、2022年最初になるのか、という微妙なタイミング。担当、どうしますか??

ということで、新年一発目になることを想定して(してよという意味を込めて?)、今回は2021年を振り返る内容にしましょう。

今年も引き続き、コロナ禍の1年になりました。東京オリンピック・パラリンピックがさまざまな意見が飛び交いながらも開催され、全国規模の大会の多くが、無観客などの感染症対策を講じたうえで実施。インターハイや全中などが中止に追い込まれた2020年よりは、前進したと言えるでしょうか。

その中で感じたことは、2021年は日本陸上界にとって「時代の節目」なのだろうということです。

特にシニア年代では、2013年に東京五輪開催が決まってからの8年もの間、常に「TOKYO 2020」がついて回りました。その集大成が訪れ、競技生活に区切りをつけた選手は通常の五輪サイクルよりも明らかに多かったと思います。

一方、東京五輪の日本代表66人のうち約8割が初出場で、25歳以下が代表全体の約6割を占めています。日本チームは戦後史上最高のメダル2、入賞7の成績を収めましたが、男子マラソン6位の大迫傑(Nike)を除く8人が25歳以下。世代交代が一気に進みました。

東京を目指した世代と、東京をステップに羽ばたいた世代。それが明確に見えたのが、2021年だったのだと感じています。

今年羽ばたいた世代は、10代の頃から各年代の世界大会で活躍してきた選手たちが目立った世代です。コロナ禍で延期された1年分、しっかりと積み上げたことで、2021年の飛躍へとつながりました。仮に、五輪が延期されずに開催されていたとしたら、これほどの活躍があったか。そう感じさせるほど、今年の成長ぶりが著しかったと思います。

対して、東京を目指した世代は、その重圧を受け止め続けてきた世代でもあります。その重さは、東京が終わってみて初めて、計り知れないものをを抱えていたのだと痛感させられました。

代表選考会の日本選手権、さらには五輪本番を終えた選手たちのうち、結果を出したとしても喜びよりも安堵感にあふれ、結果を残せなかった場合は涙よりも呆然と、心ここにあらずといった表情を見せた選手がいかに多かったか。自分の感情がどこにあるのかわからないほどの重圧が、選手たちにはかかっていたのでしょう。

しかし、そんな世代の選手たちは、重圧から解放されたことで、また新たな陸上競技と出合えているのではないか。そんな気もしています。競技を継続していく東京を目指した世代が、若手に再び背中を見せるようであれば、日本はさらに世界に近づくことができるのではないか、とも。

若手が突き上げ、経験のある選手たちが奮起する。そして経験のある選手たちの奮起が、若手をさらに引っ張り上げる。各種目でそういった図式ができれば、さらにハイレベルの競争が生まれ、日本陸上界をより活性化させていくはずです。

スポーツの世界では、トップが盛り上がらなければ、競技全体の盛り上がりにはなかなかつながりません。東京五輪では、残念ながら他競技の活躍に押され、陸上に向いた目はリオ五輪よりも激減したでしょう。

しかし、この1年でライブ配信やPR発信が見違えるほど進み、ファンが陸上を観る機会は格段に増えました。この時代の節目は、これから上っていくのか、それともくだっていくのか、という分岐点でもあると思います。

陸上界全体の盛り上がりへと向かうために、2021年をどう生かすのか。陸上界全体で考えていく必要があります。

冬季練習でも、目的・目標に向けて今年の反省をし、伸ばすところ・課題を見つけ、計画的にトレーニングに取り組みます。私たちも陸上界に何ができるのか。来る2022年に向けて、考えていきたいと思います。

小川雅生(おがわ・まさお)
月刊陸上競技編集部 部長
1977年7月12日生まれ、44歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の目標は体重の短縮は達成し、自己新を出した尿酸値もドーピングにより改善。来季は現状を安定させることが目標。

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