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編集部コラム「2020年を振り返って」

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第74回2020年を振り返って(井上 敦)

Merry Christmas!
 クリスマスということは、2020年もあと6日で終わります。1年前からすれば、まったく想像もできない年になりました。

 まさか、オリンピックが延期になるとは……
 まさか、学校が長期休業になると……

 私が2019年から取材している高校陸上界では、2020年は当初、
●3月24日~28日 日本陸連U19&全国高体連の全国合宿(愛媛・松山)
●5~6月 インターハイ都府県大会&地区大会
●8月12日~16日 静岡インターハイ
●10月9日~13日 鹿児島国体
●10月23日~25日 U20・18日本選手権
●10月上旬~11月下旬 高校駅伝の都府県&地区大会
●12月20日 全国高校駅伝
が予定されていました。

 私も上記の日程に合わせて、年初からホテルの手配など少しずつ準備を進めていましたが、1月下旬から2月上旬あたりから「雲行き」が怪しくなり、結局、上記の4つ目までが次々と中止となりました。

 とくにインターハイと、それにつながる各地の予選会がないというのは、無力感がありました。3月24日のオリンピック延期決定以降、状況が進むにつれ、正直なところ「インターハイ開催は難しいかな」と思いましたが、4月26日に発表された時は、どう表現したらいいか、何とも言えない気分でした。

 でも、7月上旬に競技会が再開されると、各地で好記録が続き、高校新記録も生まれました。2020年の高校記録は次の通りです(インターハイ実施種目のみ、敬称略)。

●男子5000m
13.36.89 石田 洸介(東農大二3群馬) 7.18
13.34.74 石田 洸介(東農大二3群馬) 9.27
●男子棒高跳
5.11 古澤 一生(前橋育英3群馬) 8. 8
●男子砲丸投
18.23 アツオビン・ジェイソン(大阪桐蔭2+大阪) 3.31
18.62 アツオビン・ジェイソン(大阪桐蔭3大阪) 8. 2
19.28 アツオビン・ジェイソン(大阪桐蔭3大阪) 11. 3
●女子棒高跳
4.13 古林 愛理(明石商3兵庫) 10.11
●女子ハンマー投
58.81 村上 来花(弘前実2青森)  8.22
59.51 村上 来花(弘前実2青森) 10. 2
61.02 村上 来花(弘前実2青森) 10. 4

 計5種目で記録が塗り替えられました。2019年(1月~12月)は4種目(男子800m、男子3000m障害、男子走幅跳、女子円盤投)だったので、1種目多かったことになります。

高校記録を塗り替えた男子5000mの石田選手(左)と男子棒高跳の古澤選手

 また、男子110mハードルでは高校記録(13秒83)に0.02秒と迫りましたし、棒高跳や走幅跳でも好記録が連発しました。男子5000mではシューズ効果があったかもしれませんが、日本人選手だけで22名が13分台に突入しました。

 インターハイが中止になっても、むしろ記録水準が上がったことに高校生の逞しさを感じました。また、U20・18日本選手権を模様替えしてインターハイの代替大会となった10月の全国高校大会や、先日の全国高校駅伝もハイレベルな争いが随所にありました。競技自体のルール変更(試技数減など)や無観客など、これまで経験したものとは違う環境でも、力を発揮できる強さがありました。

 とはいえ、3年生の多くが今年、競技会を経験することなく、引退していきました。11月上旬時点での高体連登録者(陸上のみ)は約95000人。前年同期比で15000人減ったと聞きます。シーズン前半の部活動、競技会休止が要因のすべてではないと思いますが、その影響は大きかったと推察できます。

 この1年を通じて平時のありがたさを何度も感じました。そして、立て続けに起こった出来事は一生忘れてはいけないし、何が起こってどうなっていったかを次の世代に残していくことも必要と思いました。

 2021年もどうなるか読めませんが、来年はインターハイ(7月28日~8月1日/福井・9.98スタジアム)が開催されること、それ以外の予定されているものがすべて順調に行われてほしいと思います。

井上 敦(いのうえ あつし)
1978年8月生まれ。新潟市江南区出身。横越中→新潟明訓高→某大学(陸上界では有名だが、陸上部に入っていないので匿名)。月刊陸上競技編集部には2015年6月中旬から在籍。中学で最初は100mを始めたものの、その年の東京世界選手権でファイナリストとなった高野進選手に憧れて400mに転向。しかし、県大会に進めなかったうえに、中3秋の駅伝で区間賞獲得や県大会出場でまたまた転向を決意。高校では中距離をメインに、2年時の県新人大会1500mで6位入ったのが最高成績。

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