2022.11.18
毎週金曜日更新!?
★月陸編集部★
攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!
第172回「走高跳万能説?」(向永拓史)
今年3月の大阪城ホール。いつもお世話になっている静岡のS先生と立ち話をしていて、こんな説を聞きました。
「調べると、みんな走高跳。走高跳経験者はすごい」
なるほど! 思わずうなりました。走幅跳で結果を出している中で、多くの選手が中学まで走幅跳を経験しているとのこと。
日本代表の橋岡優輝選手は中学時代に四種競技をしていましたが走高跳を得意としていました。高校記録を持つ藤原孝輝選手も中学まで走高跳が専門。最近、8mジャンパーの仲間入りを果たした鳥海勇斗選手も中学まで走高跳をしていました。2014年のインターハイを制した佐久間洸大選手もそうですね。
遡ると、日本人2人目の8mジャンパーとなり、ロス&ソウル五輪代表の臼井淳一氏は高1のインターハイは走高跳で3位(ちなみに3年目は三段跳優勝、400m2位、走幅跳3位、なんでもできる……)。さらに、ソウル五輪走幅跳代表で現在は洛南高顧問の柴田博之先生も中学時代は走高跳!
もっともっと遡ると、日本陸上界の神様・織田幹雄さんは、陸上競技の道に進むきかっけが「走高跳」で、当時の自分の身長よりも高く跳んだことで始めたそうです。他にも櫻井孝次さんなどなど、キリがないほど。
(他にもたーくさん、いると思いますが、ページと時間といろいろな理由で挙げ切れません! 抜けている!というのはご容赦くださいませ…)
これだけでも走高跳から走幅跳への移行に、何らかの因果関係がありそうなのはわかるとして……。(跳躍角などバイメカ的なところはきっといろいろ研究されています!)
実は走幅跳だけではないんですね。110mハードルで活躍する泉谷駿介選手(※こちらも8mジャンパーですが!)も、中学まで走高跳が専門でした。さらにさらに、400mハードルの黒川和樹選手も走高跳から陸上のキャリアがスタート。ヨンパーで言うと杉町マハウ選手もインターハイ入賞(5位)しています。
ここまでいくと、「走高跳・万能説」が成立しますね! 垂直(横)方向のスピードとパワーを鉛直(上)方向へ変換するセンスと技術、しかもコーナーを走りながらという点もきっと影響してそう。さらにその生み出された力をうまく空中動作してバーを越えるという柔軟性や身のこなし。こうした総合力は、陸上競技のすべてに通じる!……のかもしれません。
なんにせよ、中学時代や高校の前半くらいまでは、種目(もっと言えば競技を)特定せず、いろいろな種目に挑戦することが大事ですね!
向永拓史(むかえ・ひろし) 月刊陸上競技編集部 新米編集部員 1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。身体作りを頑張って選手から「前はまんまるだった」と言われるほど痩せたらしい。 |
編集部コラム第171回「2022年ラスト」(小川)
編集部コラム第170回「慣れ」(船越)
編集部コラム第169回「4週連続ビッグゲーム!10月の取材記」(松永)
編集部コラム第168回「マラソン世界記録 VS 高校駅伝最高記録」(大久保)
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編集部コラム第103回「五輪メダリストのトリビア」(大久保)
編集部コラム第102回「あたたかい目」(井上)
編集部コラム第101回「4年サイクル」(山本)
編集部コラム第100回「誰がために月陸はある」(向永)
編集部コラム第99回「『9』秒台」(小川)
編集部コラム第98回「いいわけ」(船越)
編集部コラム第97回「My Privacy」(松永)
編集部コラム第96回「追い風最高記録」(大久保)
編集部コラム第95回「競技会に必要なもの」(井上)
編集部コラム第94回「メンタルトレーニング」(山本)
編集部コラム第93回「努力は報われた」(向永)
編集部コラム第92回「2年ぶりの織田記念」(小川)
編集部コラム第91回「エゴイスト」(船越)
編集部コラム第90回「あらためて100m10秒台ってすごいタイムですよね??」(松永)
編集部コラム第89回「学生競技会の華 大学対校戦!」(大久保)
編集部コラム第88回「U20世界選手権の上位候補をリサーチ!」(井上)
編集部コラム第87回「編集部コラム「郷土の応援」(山本)
編集部コラム第86回「あこがれの松田耕作記者」(向永)
編集部コラム第85回「スポーツのチカラ」(小川)
編集部コラム第84回「初心」(船越)
編集部コラム第83回「高校生にとってのインターハイ」(松永)
編集部コラム第82回「2020年世界リストTop10入り日本人選手」(大久保)
編集部コラム第81回「〝きっかけ〟の提供を」(井上)
編集部コラム第80回「一番アツい夏」(山本)
編集部コラム第79回「前向きな言葉という魔法」(向永)
編集部コラム第78回「自分なりの『答え』を探す」(小川)
編集部コラム第77回「カメラマンの箱根駅伝」(船越)
編集部コラム第76回「専門誌記者の箱根駅伝」(松永)
編集部コラム第75回「データで見る箱根駅伝当日エントリー変更」(大久保)
編集部コラム第74回「2020年を振り返って」(井上)
編集部コラム第73回「プレッシャーとの向き合い方」(山本)
編集部コラム第72回「陸上競技のイメージを変えたい」(向永)
編集部コラム第71回「2020年ラストスパート!!」(小川)
編集部コラム第70回「理不尽なこと」(船越)
編集部コラム第69回「這い上がる」(松永)
編集部コラム第68回「都道府県対抗 男子十種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第67回「都大路も高速レースの予感」(井上)
編集部コラム第66回「陸上競技を続けると……?」(山本)
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編集部コラム第64回「2020年シーズンはまだこれから!!」(小川)
編集部コラム第63回「質と量」(船越)
編集部コラム第62回「たかが2cm、されど2cm」(松永)
編集部コラム第61回「都道府県対抗 女子七種競技選手権」(大久保)
編集部コラム第60回「キソの大切さ」(井上)
編集部コラム第59回「思い込みを捨てる」(山本)
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編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
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編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)
第172回「走高跳万能説?」(向永拓史)
今年3月の大阪城ホール。いつもお世話になっている静岡のS先生と立ち話をしていて、こんな説を聞きました。 「調べると、みんな走高跳。走高跳経験者はすごい」 なるほど! 思わずうなりました。走幅跳で結果を出している中で、多くの選手が中学まで走幅跳を経験しているとのこと。 日本代表の橋岡優輝選手は中学時代に四種競技をしていましたが走高跳を得意としていました。高校記録を持つ藤原孝輝選手も中学まで走高跳が専門。最近、8mジャンパーの仲間入りを果たした鳥海勇斗選手も中学まで走高跳をしていました。2014年のインターハイを制した佐久間洸大選手もそうですね。 遡ると、日本人2人目の8mジャンパーとなり、ロス&ソウル五輪代表の臼井淳一氏は高1のインターハイは走高跳で3位(ちなみに3年目は三段跳優勝、400m2位、走幅跳3位、なんでもできる……)。さらに、ソウル五輪走幅跳代表で現在は洛南高顧問の柴田博之先生も中学時代は走高跳! もっともっと遡ると、日本陸上界の神様・織田幹雄さんは、陸上競技の道に進むきかっけが「走高跳」で、当時の自分の身長よりも高く跳んだことで始めたそうです。他にも櫻井孝次さんなどなど、キリがないほど。 (他にもたーくさん、いると思いますが、ページと時間といろいろな理由で挙げ切れません! 抜けている!というのはご容赦くださいませ…) これだけでも走高跳から走幅跳への移行に、何らかの因果関係がありそうなのはわかるとして……。(跳躍角などバイメカ的なところはきっといろいろ研究されています!) 実は走幅跳だけではないんですね。110mハードルで活躍する泉谷駿介選手(※こちらも8mジャンパーですが!)も、中学まで走高跳が専門でした。さらにさらに、400mハードルの黒川和樹選手も走高跳から陸上のキャリアがスタート。ヨンパーで言うと杉町マハウ選手もインターハイ入賞(5位)しています。 ここまでいくと、「走高跳・万能説」が成立しますね! 垂直(横)方向のスピードとパワーを鉛直(上)方向へ変換するセンスと技術、しかもコーナーを走りながらという点もきっと影響してそう。さらにその生み出された力をうまく空中動作してバーを越えるという柔軟性や身のこなし。こうした総合力は、陸上競技のすべてに通じる!……のかもしれません。 なんにせよ、中学時代や高校の前半くらいまでは、種目(もっと言えば競技を)特定せず、いろいろな種目に挑戦することが大事ですね!向永拓史(むかえ・ひろし) 月刊陸上競技編集部 新米編集部員 1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。身体作りを頑張って選手から「前はまんまるだった」と言われるほど痩せたらしい。 |
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