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2022.08.19

編集部コラム「アメリカ滞在記~世界陸上の歩き方?~」
編集部コラム「アメリカ滞在記~世界陸上の歩き方?~」

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★

攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第159回「アメリカ滞在記~世界陸上の歩き方?~(向永拓史)

行ってきました! アメリカ! オレゴン州ユージン! 世界陸上!

いやー、盛り上がりました、か?? なんせ日本にいなかったので、どんなふうだったのかはわかりませんが、現地は盛り上がっていました。日本勢の活躍はもちろんのこと、海外勢の記録水準も高かったそうです。

大会の様子や選手の活躍は発売中の月陸9月号にたっぷり掲載しているので、そちらをぜひチェックしてみてください!

今回、いいタイミングでコラムが回ってきたので、アメリカの滞在記を書いていきたいなって思います。長いのでお付き合いいただかなくても大丈夫ですが、良かったら読んでみてください!

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●出国!

まず成田空港で新型コロナウイルスの抗原検査を受けました。8月現在、渡米の際の条件にはないのですが、出国の十数日くらい前(?)に世界陸連から「アメリカはフリーになったけどみんなは検査してきてねー」と連絡が入り、陰性証明書とワクチン接種証明書(2回以上)の提出が必要となったんです。もしここで陽性反応が出たら行けないということでドキドキ。結果、晴れて陰性と判定されて出国となります。

荷物を預けるのですがマックス23kgまで。預けた荷物はなんと……22.6kg! あぶなかったー。離日前、最後の食事には不二家のカツカレー! カメラマンF氏と「しばらくカレーとか食べられないから」とおいしくいただきました。しかし、機内食の一発目がまさかのカレー!! おもわず「カレーかい!」と突っ込んでしまいました。機内では「トイストーリー4」を見ました。6月のテレビ放送時は見逃したのでラッキー! うっうっと涙を必死でこらえる太平洋上空でした。

●アメリカ到着!

まずは経由地のサンフランシスコで入国審査。審査官も怖い。身体検査の人も怖い。みんな怖かったです。流されてきた荷物を許可なく触ろうものなら「No!!」と怒られます。靴も脱がないといけなくてビックリ。でもとりあえず無事に入国できてホッと一安心しました。少し時間があったので外の空気を吸いに行くと、映画で見たことのあるパトカーが。カッコイイ!


アメリカンポリス!かっこいい!

空港内で衝撃だったのは物価の高さ。ミネラルウォーターが4ドルくらいする。たかっ! その上、円安というのもあって大変でした。でもとりあえず、「you! せっかくアメリカに来たならハンバーガーを食ってけ!」ということで、ハンバーガーを注文。ベーコンチーズバーガーが20数ドルしました。空港値段ということもあるだろうけど、なかなかお財布に厳しい。


アメリカ最初の食事はハンバーガー!高かったけどおいしかった!

サンフランシスコ経由でユージンへ! 荷物も無事に届きました。こちらはサンフランシスコ空港と違って、こぢんまりとした良い感じの空港。周囲も自然豊か。サンフランシスコでは無敵だったWi-Fiもつながりにくい……。でも、ボランティアスタッフの方々が出迎えてくれてバスでオレゴン大へ向かいました! 無事に着いて良かった!


ユージン空港からバスでユージン市街地へ。結構な田舎です!

●まずは取材パスをゲットせよ!

オレゴン大に到着したのは19時頃。まだ明るい。あとでわかることですが、20時でもめちゃくちゃ明るいです。さて、最初で最大のミッションが「取材パスをゲット」すること。バス停に下ろされて……「??」。どこ行けばいいのー!? 誰に聞いても首を振るばかり。どうやらボランティアの方々も理解していない様子。いくつか担当者が代わり代わりに来て、ようやく「あっちだ!」と歩き出しました。しかし、到着したのはホテルの受付。まずはチェックインしろ、とのことだったようです。

今回、メディアホテルの一つに公式に申し込みましたが、それが学生寮の一つです。「ハミルトンホール」。僕はこの名前を生涯、忘れることはないでしょう。チェックインカウンターでカギを受け取り、着いた部屋がこちら……!!

ね、なかなかの部屋ですよね。トイレ・バス共同。冷蔵庫、テレビなし。いくらだと思いますか? なんと、1泊150ドルです!!! ぼった○りもいいとこですが、街全体として宿泊施設も少ないので仕方ないのだとか。これがメディアホテルの最安値。住めば都! どうせ寝るだけ! なんとかなる!! それよりも、取材パスを受け取りに行くのだ。

取材パスの受付時間は20時。あと20分ほど。急いで向かいます。しかし、これまた誰に聞いても場所がわからない。事前にもらっている地図を片手に「たぶんこっちだ」と向かいます。ヘイワード・フィールドの外観が見えてきて「おぉ!」となったのもつかの間、感動している場合じゃない。山西利和選手ほどではないにしても、歩型無視して早歩きで向かいます。

なんとか受付にたどり着いて、言われるまま座ってパシャ! え? もしかして。長旅で疲れたまんま表情を作れず、そのまま写真がパスに印刷されます。もう少し顔を作りたかった(まぁ作るほどの顔ではないのですが)。何はともあれ、取材パスをゲット! これさえあれば無敵! とりあえずご飯食べに行こう、といろいろ探して見るけどあたりは何もない。プラプラしてようやく見つけたのはやっぱりハンバーガー屋さん。これにてながーい1日(2日?)が終わりました。

20時でこの明るさ!

●快適な気候!

オレゴンの気候はというと、とにかく湿度が低く過ごしやすい! 日差しはかなり強いのですが、少し日陰に入ると一気に汗が引きます。日本のようにじとーっとした感じではないので、汗をかいても不快な感じはほとんどありませんでした。夜や早朝は羽織るものがないと肌寒いくらい。特に好記録が誕生したマラソンの日は10~12℃ほどと、絶好のコンディションだったと思います。

競技場の午前中、記者席にさんさんと照りつける太陽が。これにはパソコンやスマホが壊れるんじゃないかというほどの日差しの強さでした。雨が降ったのは35km競歩の早朝にほんの少しだけ。曇りは2、3日ありましたが、基本的には澄み渡る青空が印象に残っています。

もともと日焼けしやすい地黒の僕がまっくろになったのは当たり前。帰国後の空港では案内係の方々に英語で説明されることも多かったです!

●陸上の聖地!ヘイワード・フィールド

到着2日目。競技開始の前日にヘイワード・フィールドに入りました! いやー、ちっさい! というか、ちょうどいい!! トラックの距離が本当に近い!! 収容人数は12000人ほど。世界陸上のために改装され、スタンドには屋根が少しかかっています。それにしてもさすが陸上競技専用スタジアム。限られた空間ですべての競技ができるように設計されています。

観客席はトラックぎりぎり。やり投の助走路もインフィールドから始まります。その両隣に砲丸投のピットが2つ。この近くが走高跳のピットとなります。バックスタンド側の砲丸投ピットの先にはハンマー投や円盤投用のサークルがあります。投てき方向はメインスタンドを背にして右から左へ。これがまた、ほとんど常時向かい風が吹いているんです。走幅跳・三段跳のピット&砂場はインフィールドのメインスタンド側。棒高跳のピットはバックスタンド側のインフィールドにあります。わかりにくいので写真をどーん!

風は投てき方向に対して向かい風。というこうとは、自然とメインストレートは追い風基調となるわけです。とにかく効率的にスペースをこれでもか! とばかりに空間を埋めていき、コンパクトに全種目ができるようになっているのです。す、すごい。スタンドからの景色はこんな感じです。




ちなみに、マラソン・競歩のスタート・フィニッシュ発着は、オレゴン大のアメリカンフットボールのスタジアム「オーッツェン・スタジアム」前。ここにはバスで向かいます。野球場やサッカー場も併設されていますが、アメフトのスタジアムはケタ違いの規模。これが大学の施設!?

ちなみにオーッツェン・スタジアムの記者席が、マラソン・競歩取材時の記者席。その景色がこちら! 壮観です。

●同時進行でも見やすい!

陸上競技を観戦する上で大変なのは複数種目が同時進行するところ。世界陸上も例に漏れずいつくかの種目が同時に実施。それでも、さすが! と思ったのが、どの種目もまんべんなく盛り上げるところ。場内アナウンスはもちろん、スタンドの両隣にあるスクリーンでは、3種目やっていれば3つの画面に分けて、それぞれの順位や結果が表示されます。これならトラックばかりに注目が集まるということはないですね!

大型スクリーンではどの種目も分け隔てなく取り上げていました!

しかし、取材態勢となると……結構、大変でした! 特にフォトグラファーのみなさんは四苦八苦。何と言ってもトラックとスタンドに隙間がないので撮影エリアがかなり限られていました。インフィールドに入れないフォトグラファーは、フィニッシュエリア以外は「空いている観客席から撮って!」という感じ。

インタビューエリア(ミックスゾーン)はというと、僕らペン記者は地下に設けられました。それはまぁ仕方ないし、国内でもよくあること。むしろ、大型スタジアムでエレベーター必須! という感じではないので、走ればいろいろ回れるくらい。記者席からの景色はこんな感じ。

しかし、ミックスゾーンにモニターが用意されているものの、これがなぜかちゃんと映らない!!! これにはまいりました……。

●アメリカの陸上ファンは盛り上がる!

アメリカの陸上ファンは本当に盛り上がるんです。それはもうすごいですよ。なんていってもフィールドの予選や混成の走高跳でも、「うぉー!」って一人ひとり歓声や悲鳴が上がる。地元アメリカの選手はもちろんですが、それ以外の選手にたいしても大きな歓声や拍手が送られます。そこにはアスリートへの「Respect」がすごく感じられました。現地在住の知人ライターMさんによると、「アメリカの人たちはあきらめない人、頑張る人への称賛を惜しまない」ということでした。

歓声がひときわ大きかったのは、アリソン・フェリックス選手が走る時や、男子100m、200mのワンツースリー。本場の「USA! USA!」コールには身震いしました。そして砲丸投のライアン・クルーザー選手にはさらに大きな声援が。クルーザー選手は地元オレゴン出身。入場から大歓声で迎えられ、その日はどの種目よりも砲丸投に熱視線が送られる。そんな光景が見られるなんて思ってもみませんでした。

男子200mスタート前。決勝は基本的に総立ちです!

全選手・全種目に盛り上がりつつ、特に有名な選手への知識も半端じゃない。やっぱりアメリカの中でも田舎町になるオレゴン・ユージンに陸上を観に来るだけあって、きっと「陸上オタク」。スタンドで普通に歩いている選手にすぐ気づくし、サブトラックにアルマンド・デュプランティス選手が登場しようものなら、コンコースにいる人たちから「おい、モンド(愛称)だぞ」みたいな会話がチラホラと聞こえます。

「デュプランティスなら当たり前だろ!」と思われるかもしれませんが、女子マラソンのあとに男の子2人が「おい、あれサルペーターだよな」「ほんとだ! 写真撮ってもらおうぜ」と写真撮影をお願いしていたのには驚きました。もちろんサルペーター選手は超一流のランナーですが、気づけるかというと……。そういえば、男子20km競歩の後には山西選手や池田選手も写真撮影をお願いされていました! アメリカの陸上オタク恐るべし。

ただ、案外あっさりしていたのが競技終了後。その日の全日程が終了した途端、「はい、お疲れさま!」といった具合で結構、席を立つんです。レース後にウイニングランをしている選手は気軽にサインや写真撮影に応じるし、表彰式もある。それでもファンは「いやー、いいものみたなー」って満足げに帰っていく。もちろんファンサービスを求める人も大勢いるのですが、結構、帰る。アスリートはもちろんのこと、その「競技」をシンプルに楽しんでいる人も多いんだなって思いました。

ウイニングランの際は選手と記念撮影するファンも多かったです!

●ユージンは「トラック・タウン」

ユージンは「トラック・タウン」ともいわれているのですが、その理由の一つに「Nike」“発祥の地”であるということ。ナイキの創業者フィル・ナイト氏はオレゴン大陸上部出身。オニツカタイガー(ASICS)のシューズを米国に輸入販売したのがはじまりです。オレゴン大のコーチだったビル・バウワーマン氏と共同でナイキの前身「ブルーリボンスポーツ」を設立。その後、ナイキブランドが誕生して、最初に“スウォッシュ”と契約したのが伝説の中距離ランナー「ステーブ・プリフォンテーン」! 僕は大会名でしか知らなかったのですが、在米ライターMさんはプリフォンテーンの大ファン。日本で仲良しのライターWさんも大ファン! 知らなくてすみません……。

そのプリフォンテーンは、1975年に24歳の若さで交通事故によりその人生に幕を閉じます。その場所は「Pre’s Rock」という記念碑が建てられ今も多くのファンが訪れています。僕も便乗して行ってきました! シューズやユニフォーム、ゼッケンを置いていくんですね。なかにはナイキ以外のシューズもありましたが……。それだけランナーたちにとってカリスマ的存在なのでしょう。

こちらが「Pre’s Rock」という記念碑!

トラック・タウンというだけあって、街中には市民ランナーもたくさんいました。オレゴン大の横を流れるウィラメット川、それを渡るとオールトン・ベイカー公園があるのですが、自然豊かで癒やされました。ここでも多くのランナーが走っていました。なかには選手もアップ替わりに!


オレゴン大のキャンパス沿いには、「Track Town Pizza」なるピザ屋さんが! 店舗にはプリフォンテーンなど選手の肖像画が描かれています。ここがまぁ、大盛況! 1回目、夜に訪れたときには世界陸上に出場した選手が、アスリートビブスの付いたユニフォーム姿のまま、関係者と食べに来ていました! いつも満席で、平日の昼間にはサラダバーも含めて食べ放題も! おいしかったなぁ。また行きたいなぁ。

こちらがもう一つの聖地(?)「Track Town Pizza」

ユージンには「陸上競技」「スポーツ」「走る」が街中に溢れていました!

●おしゃれな街並み! 映画「stand by me」のロケ地も!

きれいな住宅地も並び、街の中心地にはおしゃれな店舗やオブジェが並んでいます。どこを切り取っても絵になる!

ユージンはオレゴン大を中心に自然いっぱいの街なのですが、観光地といえる場所はそんなに多くありません。しかし、せっかくアメリカに行くのだから! と渡米前に「ユージン 観光」と調べると、映画「stand by me」のロケ地が近くにあるのだとか! 行ってみたいなーと思っていたのですが、車で南北へそれぞれ30分ほど行かないと。難しいかなって思っていました。

ここで、またまたライターM氏が登場。M氏はお住まいのカリフォルニアから約1500キロ、車でいらっしゃっていたのですが、僕のワガママを聞いてもらって、そのロケ地に行ってきました! 小さな街「ブラウンズビル」は映画の雰囲気そのまま、まるで映画のセットのような風景が残っていました。あの有名な橋もバッチリ! 楽しかったなー。

映画「stand by me」のロケ地めぐり!

●ボランティアを大切に!

大会に携わってくださったボランティアは約1500名。オレゴン大の学生はもちろん、老若男女、国籍もさまざま。さすがだな、と思ったのがボランティアを大切にしている雰囲気です。どこかで問題になりそうなやっすいお弁当などではなく、プレスルームにも絶対に出ないケータリング・サービスがありました。毎日、その横を通るたびに「良いにおいだなぁー」とよだれがでるほど。ボランティアスタッフの方々を大切にしている雰囲気を感じました。

大学内がホテルだったこともあり、なかには24時間体制で臨んでくれた方々も。僕も夜に「インキー(部屋に鍵を入れたまま……)」してしまい、お世話になりました。前日にはカメラマンF氏がインキーして「もう、何やってるんですか!」なんて言っていたのに……。

紫色のポロシャツを着ている方々がボランティアスタッフ!

ミックスゾーンの入口に毎日いてくれたイケテルご婦人(きっと70歳オーバー?)とは仲良しに! オレゴンのお母さんです!

中国人だという留学生の女性の方は、「織田裕二さんに会えると思って」ボランティアに応募したそう。取材パスの受付時に対応してくださったのですが、「でも、織田裕二さんは来ない」と。「え? そんなことないでしょ? 最後だから来るよ!」と言うと、「いいえ、中井さんのInstagramに来ないと書いていました!」と。調べると日本のスタジオでのお仕事だったそうで。僕らより詳しい! すごく残念がっていましたが、中国語、英語、日本語も使いこなす彼女の親切には何度も助けられました。

ボランティアの方々はもちろん、オレゴンでは店員さんなど、みんながつたない英語にも優しく対応してくれました! ここで言っても意味がないですが、早朝から深夜まで本当にありがとうございました。

●メディアレース800mを激走!

世界陸上では恒例(?)らしい「メディアレース」なるものがあります。種目は800m! 当然、走る気なんてさらさらなかったのですが、某スポーツ新聞のH氏に「え? 走らないんですか? ほとんど走りますよ。もったいないですよ」と、さも“走るのが当たり前”みたいにそそのかされて、その場でエントリーしてしまいました。(今では感謝!)

気軽に走る気満々で、ハーフパンツにTシャツ、スウェードの靴でゼッケンをもらったのですが、周囲を見ると……。

みんなガチやん。

え、スパイク持ってきてるやん。無理やんそんなん。

ショックを受けていると、ASICSの方々に「その格好で大丈夫ですか?」と心配されました。きっと顔面蒼白(いや、日焼けで真っ黒ですが)だったのでしょう。そしてなんと、「持ってきましょうか?」と、なんと上から下までご用意いただきました!! ASICSさんの厚底シューズの威力たるや、走りやすくて感動しました。

ただ、その威力を存分に発揮できたかというと、実力不足を露呈しました。なんせしっかり800mなんて走ったことないわけですから。記録はさておき、日本人記者8人中4位、組16人中10位でした。

ラスト1周の鐘を聞いた時には12番目。しかし目の前にいる選手の後ろにピタッとつくと、自分の体力と相手の息づかいを確認しながら残り150mで一気に抜き去りました。さらに目の前にいたエチオピア代表を残り50m付近でかわしてフィニッシュ! 頑張りました!! 今後、これまで以上に、僕は全800m選手を超リスペクトします。

名前入りのアスリートビブス、スタート前のアナウンス「Hiroshi Mukae from JAPAN!」は一生の宝物です。

ちなみに優勝者はスイス代表のG.LAURENT選手(?)で1分54秒62。2位はアメリカのK.MERBER選手(?)で1分57秒37、ここまで2分切り。

めっちゃ速いやん。いや、そんなん無理やん。

●コロナ問題&PCR問題

さて、そんな楽しかった取材(これでは遊んでばかり?)も残りわずか。日本に帰国するためには72時間前のPCR検査による陰性証明が必要なので、組織委員会がキャンパス内に用意した検査場で検査します。ドキドキしながら待ちましたが、無事に陰性=帰国決定! テンション爆上がりです。

さて、新型コロナウイルスの影響ですが、たくさん報道されているとおり、アメリカではほとんど誰も気にしていません。ほぼマスクもしていない。当然、声を出して応援しまくり。海外は「脱コロナ」一直線。どっちがいいのかは専門家ではないのでわかりません。ただ、うらやましいな、とは思いました!

●1日のスケジュール

こんなことばかり書くと、会社に「本当に仕事をしてきたのか」と怒られそうなので、1日(忙しかった日)のスケジュールをチェック!

前日は深夜1時頃に就寝。翌朝3時30分、起床! 準備して4時半に競技場を出発するバスに乗り込みます。5時頃にオーッツェン・スタジアムに到着。もちろん真っ暗です。そこでSNSをアップして記者席へ。6時15分に女子マラソンがスタートします。

女子マラソンの取材が終わったら再びバスでスタジアムに戻ります。七種競技を見つつ原稿を書きつつ、少し時間があったので街をプラプラしつつ。

夕方17時から午後セッションがスタート。19時50分の女子1500mが最終種目です。この日は男子走高跳の真野友博選手が日本人初入賞! その原稿などを書きつつ、ご飯食べつつ、いろいろ仕事しつつ、午前1時に就寝。この日は眠かったです!

最終日も大変でした。朝は同じように3時30分に起床。男子35㎞競歩の川野将虎選手の銀メダルに興奮し、取材。男子十種競技を見つつ、原稿書きつつ。午後は福部真子選手が日本新! そして日本勢大トリの男子4×400mリレーの4位に大興奮!!

しかし、取材が終わったらやることが山積み。なんせ、朝6時にユージン空港発の飛行機で帰国の途につくわけです。競技終了し、デュプランティス選手の会見が22時頃に終わります。編集部とやりとりをしながらパッキング! やっぱり荷物が入らない!! 要らないものを捨てたり、手持ちカバンに入れたりしてなんとか閉まった。2時半のバスに乗ってユージン空港へ。空港には3時頃に到着し、チェックイン! カメラマンF氏は超過量料金を課せられていました。

帰りはイタリアの選手団と一緒!

6時発のはずがなかなか案内されず。これには穏やかなオレゴンの人たちもさすがにイライラ。結局なんで遅れたかわらかないまま1時間遅れてサンフランシスコへ。そこで朝食を取って、11時に羽田空港へ向かう飛行機に乗り込みました。

羽田空港に着陸した瞬間、カメラマンF氏とパッと目が合って笑ってしまいました。

帰ってきて最初に食べたのはラーメン! うーん。おいしい。

とにもかくにも、楽しかった初のアメリカ旅行……ではなく世界陸上取材! もちろん、帰ってきてからインターハイまでの間に一気に誌面を作りました。本が出来上がるまでが世界陸上です!

月陸9月号はみなさん楽しんでいただけましたか? そしてこのコラムでも、拙い滞在記を長々と読んでくださりありがとうございました。ちょっとでも現場の雰囲気が伝わればうれしいです!

たくさん書いたので、これでしばらく順番抜かしてもらっても大丈夫ですかね? ダメ? どなたかみたいに忘れないように気をつけよっと。

向永拓史(むかえ・ひろし)
月刊陸上競技編集部 新米編集部員
1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。身体作りを頑張って選手から「前はまんまるだった」と言われるほど痩せたらしい。

編集部コラム第158回「痛恨の……アゲイン」(小川)
編集部コラム第157回「憧れの場所」(船越)
編集部コラム第156回「テレビの前で大興奮!」(松尾)
編集部コラム第155回「伸びしろなんて誰にもわからない」(松永)
編集部コラム第154回「プレイバック 91年東京世界選手権」(大久保)
編集部コラム第153回「ペン・カメ」(井上)
編集部コラム第152回「五輪選手の育て方」(山本)
編集部コラム第151回「いざ、陸上の聖地へ!」(向永)
編集部コラム第150回「8月号の発売日は7月12日です!」(小川)
編集部コラム第149回「表彰式」(船越)
編集部コラム第148回「陸上ってチームスポーツ!」(松尾)
編集部コラム第147回「激アツ!青春!インターハイ!!」(松永)
編集部コラム第146回「陸上世界選手権ヒストリー」(大久保)
編集部コラム第145回「100m→400m→1500m」(井上)
編集部コラム第144回「自分の限界はどこにある?」(山本)
編集部コラム第143回「蹴上がりできますか?」(向永)
編集部コラム第142回「陸上の春がやってきた!!」(小川)
編集部コラム第141回「怠惰なる自分」(船越)
編集部コラム第140回「はじめまして!」(松尾)
編集部コラム第139回「陸上界ゆく人、くる人」(松永)
編集部コラム第138回「2021年仮想都道府県対抗リレー」(大久保)
編集部コラム第137回「記録更新の空白期間」(井上)
編集部コラム第136回「西監督」(山本)
編集部コラム第135回「ら抜いて檄を飛ばして帯同して輩出する」(向永)
編集部コラム第134回「月陸リニューアル!!」(小川)
編集部コラム第133回「自分だけのルール」(船越)
編集部コラム第132回「スパッと辞めるか、泥臭く続けるか」(松永)
編集部コラム第131回「冬季オリンピックに挑む陸上選手」(大久保)
編集部コラム第130回「個人成績で見る昨年の全国高校駅伝」(井上)
編集部コラム第129回「セカンドキャリアを考える」(山本)
編集部コラム第128回「功労賞とU20招待はどうでしょ?」(向永)
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編集部コラム第122回「長距離選手の身長」(山本)
編集部コラム第121回「足が速くなる魔法」(向永)
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編集部コラム第119回「現実逃避」(船越)
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編集部コラム第117回「データで見る箱根駅伝予選会」(大久保)
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編集部コラム第110回「2020東京五輪優勝記録ランキング」(大久保)
編集部コラム第109回「月陸の歴史も切り開いた田中選手」(井上)
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編集部コラム第81回「〝きっかけ〟の提供を」(井上)
編集部コラム第80回「一番アツい夏」(山本)
編集部コラム第79回「前向きな言葉という魔法」(向永)
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編集部コラム第73回「プレッシャーとの向き合い方」(山本)
編集部コラム第72回「陸上競技のイメージを変えたい」(向永)
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編集部コラム第68回「都道府県対抗 男子十種競技選手権」(大久保)
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編集部コラム第65回「強い選手の共通点?パート2」(向永)
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編集部コラム第60回「キソの大切さ」(井上)
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編集部コラム第55回「月陸ってどんな雑誌?」(松永)
編集部コラム第54回「インターハイ種目別学校対抗(女子編)」(大久保)
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編集部コラム第48回「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」(松永)
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編集部コラム第44回「逃げるとどうなる?」(向永)
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編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保)
編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上)
編集部コラム第31回「記録と順位」(山本)
編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永)
編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川)
編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越)
編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永)
編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保)
編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上)
編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本)
編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本)
編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永)
編集部コラム第22回「国立競技場」(小川)
編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越)
編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永)
編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保)
編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上)
編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本)
編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永)
編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川)
編集部コラム第14回「初陣」(船越)
編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永)
編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保)
編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上)
編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本)
編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永)
編集部コラム第8回「アナウンス」(小川)
編集部コラム第7回「ジンクス」(船越)
編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永)
編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保)
編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上)
編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本)
編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永)
編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。 暇つぶし程度にご覧ください!

第159回「アメリカ滞在記~世界陸上の歩き方?~(向永拓史)

行ってきました! アメリカ! オレゴン州ユージン! 世界陸上! いやー、盛り上がりました、か?? なんせ日本にいなかったので、どんなふうだったのかはわかりませんが、現地は盛り上がっていました。日本勢の活躍はもちろんのこと、海外勢の記録水準も高かったそうです。 大会の様子や選手の活躍は発売中の月陸9月号にたっぷり掲載しているので、そちらをぜひチェックしてみてください! 今回、いいタイミングでコラムが回ってきたので、アメリカの滞在記を書いていきたいなって思います。長いのでお付き合いいただかなくても大丈夫ですが、良かったら読んでみてください! ●出国! まず成田空港で新型コロナウイルスの抗原検査を受けました。8月現在、渡米の際の条件にはないのですが、出国の十数日くらい前(?)に世界陸連から「アメリカはフリーになったけどみんなは検査してきてねー」と連絡が入り、陰性証明書とワクチン接種証明書(2回以上)の提出が必要となったんです。もしここで陽性反応が出たら行けないということでドキドキ。結果、晴れて陰性と判定されて出国となります。 荷物を預けるのですがマックス23kgまで。預けた荷物はなんと……22.6kg! あぶなかったー。離日前、最後の食事には不二家のカツカレー! カメラマンF氏と「しばらくカレーとか食べられないから」とおいしくいただきました。しかし、機内食の一発目がまさかのカレー!! おもわず「カレーかい!」と突っ込んでしまいました。機内では「トイストーリー4」を見ました。6月のテレビ放送時は見逃したのでラッキー! うっうっと涙を必死でこらえる太平洋上空でした。 ●アメリカ到着! まずは経由地のサンフランシスコで入国審査。審査官も怖い。身体検査の人も怖い。みんな怖かったです。流されてきた荷物を許可なく触ろうものなら「No!!」と怒られます。靴も脱がないといけなくてビックリ。でもとりあえず無事に入国できてホッと一安心しました。少し時間があったので外の空気を吸いに行くと、映画で見たことのあるパトカーが。カッコイイ! アメリカンポリス!かっこいい! 空港内で衝撃だったのは物価の高さ。ミネラルウォーターが4ドルくらいする。たかっ! その上、円安というのもあって大変でした。でもとりあえず、「you! せっかくアメリカに来たならハンバーガーを食ってけ!」ということで、ハンバーガーを注文。ベーコンチーズバーガーが20数ドルしました。空港値段ということもあるだろうけど、なかなかお財布に厳しい。 アメリカ最初の食事はハンバーガー!高かったけどおいしかった! サンフランシスコ経由でユージンへ! 荷物も無事に届きました。こちらはサンフランシスコ空港と違って、こぢんまりとした良い感じの空港。周囲も自然豊か。サンフランシスコでは無敵だったWi-Fiもつながりにくい……。でも、ボランティアスタッフの方々が出迎えてくれてバスでオレゴン大へ向かいました! 無事に着いて良かった! ユージン空港からバスでユージン市街地へ。結構な田舎です! ●まずは取材パスをゲットせよ! オレゴン大に到着したのは19時頃。まだ明るい。あとでわかることですが、20時でもめちゃくちゃ明るいです。さて、最初で最大のミッションが「取材パスをゲット」すること。バス停に下ろされて……「??」。どこ行けばいいのー!? 誰に聞いても首を振るばかり。どうやらボランティアの方々も理解していない様子。いくつか担当者が代わり代わりに来て、ようやく「あっちだ!」と歩き出しました。しかし、到着したのはホテルの受付。まずはチェックインしろ、とのことだったようです。 今回、メディアホテルの一つに公式に申し込みましたが、それが学生寮の一つです。「ハミルトンホール」。僕はこの名前を生涯、忘れることはないでしょう。チェックインカウンターでカギを受け取り、着いた部屋がこちら……!! ね、なかなかの部屋ですよね。トイレ・バス共同。冷蔵庫、テレビなし。いくらだと思いますか? なんと、1泊150ドルです!!! ぼった○りもいいとこですが、街全体として宿泊施設も少ないので仕方ないのだとか。これがメディアホテルの最安値。住めば都! どうせ寝るだけ! なんとかなる!! それよりも、取材パスを受け取りに行くのだ。 取材パスの受付時間は20時。あと20分ほど。急いで向かいます。しかし、これまた誰に聞いても場所がわからない。事前にもらっている地図を片手に「たぶんこっちだ」と向かいます。ヘイワード・フィールドの外観が見えてきて「おぉ!」となったのもつかの間、感動している場合じゃない。山西利和選手ほどではないにしても、歩型無視して早歩きで向かいます。 なんとか受付にたどり着いて、言われるまま座ってパシャ! え? もしかして。長旅で疲れたまんま表情を作れず、そのまま写真がパスに印刷されます。もう少し顔を作りたかった(まぁ作るほどの顔ではないのですが)。何はともあれ、取材パスをゲット! これさえあれば無敵! とりあえずご飯食べに行こう、といろいろ探して見るけどあたりは何もない。プラプラしてようやく見つけたのはやっぱりハンバーガー屋さん。これにてながーい1日(2日?)が終わりました。 20時でこの明るさ! ●快適な気候! オレゴンの気候はというと、とにかく湿度が低く過ごしやすい! 日差しはかなり強いのですが、少し日陰に入ると一気に汗が引きます。日本のようにじとーっとした感じではないので、汗をかいても不快な感じはほとんどありませんでした。夜や早朝は羽織るものがないと肌寒いくらい。特に好記録が誕生したマラソンの日は10~12℃ほどと、絶好のコンディションだったと思います。 競技場の午前中、記者席にさんさんと照りつける太陽が。これにはパソコンやスマホが壊れるんじゃないかというほどの日差しの強さでした。雨が降ったのは35km競歩の早朝にほんの少しだけ。曇りは2、3日ありましたが、基本的には澄み渡る青空が印象に残っています。 もともと日焼けしやすい地黒の僕がまっくろになったのは当たり前。帰国後の空港では案内係の方々に英語で説明されることも多かったです! ●陸上の聖地!ヘイワード・フィールド 到着2日目。競技開始の前日にヘイワード・フィールドに入りました! いやー、ちっさい! というか、ちょうどいい!! トラックの距離が本当に近い!! 収容人数は12000人ほど。世界陸上のために改装され、スタンドには屋根が少しかかっています。それにしてもさすが陸上競技専用スタジアム。限られた空間ですべての競技ができるように設計されています。 観客席はトラックぎりぎり。やり投の助走路もインフィールドから始まります。その両隣に砲丸投のピットが2つ。この近くが走高跳のピットとなります。バックスタンド側の砲丸投ピットの先にはハンマー投や円盤投用のサークルがあります。投てき方向はメインスタンドを背にして右から左へ。これがまた、ほとんど常時向かい風が吹いているんです。走幅跳・三段跳のピット&砂場はインフィールドのメインスタンド側。棒高跳のピットはバックスタンド側のインフィールドにあります。わかりにくいので写真をどーん! 風は投てき方向に対して向かい風。というこうとは、自然とメインストレートは追い風基調となるわけです。とにかく効率的にスペースをこれでもか! とばかりに空間を埋めていき、コンパクトに全種目ができるようになっているのです。す、すごい。スタンドからの景色はこんな感じです。 ちなみに、マラソン・競歩のスタート・フィニッシュ発着は、オレゴン大のアメリカンフットボールのスタジアム「オーッツェン・スタジアム」前。ここにはバスで向かいます。野球場やサッカー場も併設されていますが、アメフトのスタジアムはケタ違いの規模。これが大学の施設!? ちなみにオーッツェン・スタジアムの記者席が、マラソン・競歩取材時の記者席。その景色がこちら! 壮観です。 ●同時進行でも見やすい! 陸上競技を観戦する上で大変なのは複数種目が同時進行するところ。世界陸上も例に漏れずいつくかの種目が同時に実施。それでも、さすが! と思ったのが、どの種目もまんべんなく盛り上げるところ。場内アナウンスはもちろん、スタンドの両隣にあるスクリーンでは、3種目やっていれば3つの画面に分けて、それぞれの順位や結果が表示されます。これならトラックばかりに注目が集まるということはないですね! 大型スクリーンではどの種目も分け隔てなく取り上げていました! しかし、取材態勢となると……結構、大変でした! 特にフォトグラファーのみなさんは四苦八苦。何と言ってもトラックとスタンドに隙間がないので撮影エリアがかなり限られていました。インフィールドに入れないフォトグラファーは、フィニッシュエリア以外は「空いている観客席から撮って!」という感じ。 インタビューエリア(ミックスゾーン)はというと、僕らペン記者は地下に設けられました。それはまぁ仕方ないし、国内でもよくあること。むしろ、大型スタジアムでエレベーター必須! という感じではないので、走ればいろいろ回れるくらい。記者席からの景色はこんな感じ。 しかし、ミックスゾーンにモニターが用意されているものの、これがなぜかちゃんと映らない!!! これにはまいりました……。 ●アメリカの陸上ファンは盛り上がる! アメリカの陸上ファンは本当に盛り上がるんです。それはもうすごいですよ。なんていってもフィールドの予選や混成の走高跳でも、「うぉー!」って一人ひとり歓声や悲鳴が上がる。地元アメリカの選手はもちろんですが、それ以外の選手にたいしても大きな歓声や拍手が送られます。そこにはアスリートへの「Respect」がすごく感じられました。現地在住の知人ライターMさんによると、「アメリカの人たちはあきらめない人、頑張る人への称賛を惜しまない」ということでした。 歓声がひときわ大きかったのは、アリソン・フェリックス選手が走る時や、男子100m、200mのワンツースリー。本場の「USA! USA!」コールには身震いしました。そして砲丸投のライアン・クルーザー選手にはさらに大きな声援が。クルーザー選手は地元オレゴン出身。入場から大歓声で迎えられ、その日はどの種目よりも砲丸投に熱視線が送られる。そんな光景が見られるなんて思ってもみませんでした。 男子200mスタート前。決勝は基本的に総立ちです! 全選手・全種目に盛り上がりつつ、特に有名な選手への知識も半端じゃない。やっぱりアメリカの中でも田舎町になるオレゴン・ユージンに陸上を観に来るだけあって、きっと「陸上オタク」。スタンドで普通に歩いている選手にすぐ気づくし、サブトラックにアルマンド・デュプランティス選手が登場しようものなら、コンコースにいる人たちから「おい、モンド(愛称)だぞ」みたいな会話がチラホラと聞こえます。 「デュプランティスなら当たり前だろ!」と思われるかもしれませんが、女子マラソンのあとに男の子2人が「おい、あれサルペーターだよな」「ほんとだ! 写真撮ってもらおうぜ」と写真撮影をお願いしていたのには驚きました。もちろんサルペーター選手は超一流のランナーですが、気づけるかというと……。そういえば、男子20km競歩の後には山西選手や池田選手も写真撮影をお願いされていました! アメリカの陸上オタク恐るべし。 ただ、案外あっさりしていたのが競技終了後。その日の全日程が終了した途端、「はい、お疲れさま!」といった具合で結構、席を立つんです。レース後にウイニングランをしている選手は気軽にサインや写真撮影に応じるし、表彰式もある。それでもファンは「いやー、いいものみたなー」って満足げに帰っていく。もちろんファンサービスを求める人も大勢いるのですが、結構、帰る。アスリートはもちろんのこと、その「競技」をシンプルに楽しんでいる人も多いんだなって思いました。 ウイニングランの際は選手と記念撮影するファンも多かったです! ●ユージンは「トラック・タウン」 ユージンは「トラック・タウン」ともいわれているのですが、その理由の一つに「Nike」“発祥の地”であるということ。ナイキの創業者フィル・ナイト氏はオレゴン大陸上部出身。オニツカタイガー(ASICS)のシューズを米国に輸入販売したのがはじまりです。オレゴン大のコーチだったビル・バウワーマン氏と共同でナイキの前身「ブルーリボンスポーツ」を設立。その後、ナイキブランドが誕生して、最初に“スウォッシュ”と契約したのが伝説の中距離ランナー「ステーブ・プリフォンテーン」! 僕は大会名でしか知らなかったのですが、在米ライターMさんはプリフォンテーンの大ファン。日本で仲良しのライターWさんも大ファン! 知らなくてすみません……。 そのプリフォンテーンは、1975年に24歳の若さで交通事故によりその人生に幕を閉じます。その場所は「Pre's Rock」という記念碑が建てられ今も多くのファンが訪れています。僕も便乗して行ってきました! シューズやユニフォーム、ゼッケンを置いていくんですね。なかにはナイキ以外のシューズもありましたが……。それだけランナーたちにとってカリスマ的存在なのでしょう。 こちらが「Pre's Rock」という記念碑! トラック・タウンというだけあって、街中には市民ランナーもたくさんいました。オレゴン大の横を流れるウィラメット川、それを渡るとオールトン・ベイカー公園があるのですが、自然豊かで癒やされました。ここでも多くのランナーが走っていました。なかには選手もアップ替わりに! オレゴン大のキャンパス沿いには、「Track Town Pizza」なるピザ屋さんが! 店舗にはプリフォンテーンなど選手の肖像画が描かれています。ここがまぁ、大盛況! 1回目、夜に訪れたときには世界陸上に出場した選手が、アスリートビブスの付いたユニフォーム姿のまま、関係者と食べに来ていました! いつも満席で、平日の昼間にはサラダバーも含めて食べ放題も! おいしかったなぁ。また行きたいなぁ。 こちらがもう一つの聖地(?)「Track Town Pizza」 ユージンには「陸上競技」「スポーツ」「走る」が街中に溢れていました! ●おしゃれな街並み! 映画「stand by me」のロケ地も! きれいな住宅地も並び、街の中心地にはおしゃれな店舗やオブジェが並んでいます。どこを切り取っても絵になる! ユージンはオレゴン大を中心に自然いっぱいの街なのですが、観光地といえる場所はそんなに多くありません。しかし、せっかくアメリカに行くのだから! と渡米前に「ユージン 観光」と調べると、映画「stand by me」のロケ地が近くにあるのだとか! 行ってみたいなーと思っていたのですが、車で南北へそれぞれ30分ほど行かないと。難しいかなって思っていました。 ここで、またまたライターM氏が登場。M氏はお住まいのカリフォルニアから約1500キロ、車でいらっしゃっていたのですが、僕のワガママを聞いてもらって、そのロケ地に行ってきました! 小さな街「ブラウンズビル」は映画の雰囲気そのまま、まるで映画のセットのような風景が残っていました。あの有名な橋もバッチリ! 楽しかったなー。 映画「stand by me」のロケ地めぐり! ●ボランティアを大切に! 大会に携わってくださったボランティアは約1500名。オレゴン大の学生はもちろん、老若男女、国籍もさまざま。さすがだな、と思ったのがボランティアを大切にしている雰囲気です。どこかで問題になりそうなやっすいお弁当などではなく、プレスルームにも絶対に出ないケータリング・サービスがありました。毎日、その横を通るたびに「良いにおいだなぁー」とよだれがでるほど。ボランティアスタッフの方々を大切にしている雰囲気を感じました。 大学内がホテルだったこともあり、なかには24時間体制で臨んでくれた方々も。僕も夜に「インキー(部屋に鍵を入れたまま……)」してしまい、お世話になりました。前日にはカメラマンF氏がインキーして「もう、何やってるんですか!」なんて言っていたのに……。 紫色のポロシャツを着ている方々がボランティアスタッフ! ミックスゾーンの入口に毎日いてくれたイケテルご婦人(きっと70歳オーバー?)とは仲良しに! オレゴンのお母さんです! 中国人だという留学生の女性の方は、「織田裕二さんに会えると思って」ボランティアに応募したそう。取材パスの受付時に対応してくださったのですが、「でも、織田裕二さんは来ない」と。「え? そんなことないでしょ? 最後だから来るよ!」と言うと、「いいえ、中井さんのInstagramに来ないと書いていました!」と。調べると日本のスタジオでのお仕事だったそうで。僕らより詳しい! すごく残念がっていましたが、中国語、英語、日本語も使いこなす彼女の親切には何度も助けられました。 ボランティアの方々はもちろん、オレゴンでは店員さんなど、みんながつたない英語にも優しく対応してくれました! ここで言っても意味がないですが、早朝から深夜まで本当にありがとうございました。 ●メディアレース800mを激走! 世界陸上では恒例(?)らしい「メディアレース」なるものがあります。種目は800m! 当然、走る気なんてさらさらなかったのですが、某スポーツ新聞のH氏に「え? 走らないんですか? ほとんど走りますよ。もったいないですよ」と、さも“走るのが当たり前”みたいにそそのかされて、その場でエントリーしてしまいました。(今では感謝!) 気軽に走る気満々で、ハーフパンツにTシャツ、スウェードの靴でゼッケンをもらったのですが、周囲を見ると……。 みんなガチやん。 え、スパイク持ってきてるやん。無理やんそんなん。 ショックを受けていると、ASICSの方々に「その格好で大丈夫ですか?」と心配されました。きっと顔面蒼白(いや、日焼けで真っ黒ですが)だったのでしょう。そしてなんと、「持ってきましょうか?」と、なんと上から下までご用意いただきました!! ASICSさんの厚底シューズの威力たるや、走りやすくて感動しました。 ただ、その威力を存分に発揮できたかというと、実力不足を露呈しました。なんせしっかり800mなんて走ったことないわけですから。記録はさておき、日本人記者8人中4位、組16人中10位でした。 ラスト1周の鐘を聞いた時には12番目。しかし目の前にいる選手の後ろにピタッとつくと、自分の体力と相手の息づかいを確認しながら残り150mで一気に抜き去りました。さらに目の前にいたエチオピア代表を残り50m付近でかわしてフィニッシュ! 頑張りました!! 今後、これまで以上に、僕は全800m選手を超リスペクトします。 名前入りのアスリートビブス、スタート前のアナウンス「Hiroshi Mukae from JAPAN!」は一生の宝物です。 ちなみに優勝者はスイス代表のG.LAURENT選手(?)で1分54秒62。2位はアメリカのK.MERBER選手(?)で1分57秒37、ここまで2分切り。 めっちゃ速いやん。いや、そんなん無理やん。 ●コロナ問題&PCR問題 さて、そんな楽しかった取材(これでは遊んでばかり?)も残りわずか。日本に帰国するためには72時間前のPCR検査による陰性証明が必要なので、組織委員会がキャンパス内に用意した検査場で検査します。ドキドキしながら待ちましたが、無事に陰性=帰国決定! テンション爆上がりです。 さて、新型コロナウイルスの影響ですが、たくさん報道されているとおり、アメリカではほとんど誰も気にしていません。ほぼマスクもしていない。当然、声を出して応援しまくり。海外は「脱コロナ」一直線。どっちがいいのかは専門家ではないのでわかりません。ただ、うらやましいな、とは思いました! ●1日のスケジュール こんなことばかり書くと、会社に「本当に仕事をしてきたのか」と怒られそうなので、1日(忙しかった日)のスケジュールをチェック! 前日は深夜1時頃に就寝。翌朝3時30分、起床! 準備して4時半に競技場を出発するバスに乗り込みます。5時頃にオーッツェン・スタジアムに到着。もちろん真っ暗です。そこでSNSをアップして記者席へ。6時15分に女子マラソンがスタートします。 女子マラソンの取材が終わったら再びバスでスタジアムに戻ります。七種競技を見つつ原稿を書きつつ、少し時間があったので街をプラプラしつつ。 夕方17時から午後セッションがスタート。19時50分の女子1500mが最終種目です。この日は男子走高跳の真野友博選手が日本人初入賞! その原稿などを書きつつ、ご飯食べつつ、いろいろ仕事しつつ、午前1時に就寝。この日は眠かったです! 最終日も大変でした。朝は同じように3時30分に起床。男子35㎞競歩の川野将虎選手の銀メダルに興奮し、取材。男子十種競技を見つつ、原稿書きつつ。午後は福部真子選手が日本新! そして日本勢大トリの男子4×400mリレーの4位に大興奮!! しかし、取材が終わったらやることが山積み。なんせ、朝6時にユージン空港発の飛行機で帰国の途につくわけです。競技終了し、デュプランティス選手の会見が22時頃に終わります。編集部とやりとりをしながらパッキング! やっぱり荷物が入らない!! 要らないものを捨てたり、手持ちカバンに入れたりしてなんとか閉まった。2時半のバスに乗ってユージン空港へ。空港には3時頃に到着し、チェックイン! カメラマンF氏は超過量料金を課せられていました。 帰りはイタリアの選手団と一緒! 6時発のはずがなかなか案内されず。これには穏やかなオレゴンの人たちもさすがにイライラ。結局なんで遅れたかわらかないまま1時間遅れてサンフランシスコへ。そこで朝食を取って、11時に羽田空港へ向かう飛行機に乗り込みました。 羽田空港に着陸した瞬間、カメラマンF氏とパッと目が合って笑ってしまいました。 帰ってきて最初に食べたのはラーメン! うーん。おいしい。 とにもかくにも、楽しかった初のアメリカ旅行……ではなく世界陸上取材! もちろん、帰ってきてからインターハイまでの間に一気に誌面を作りました。本が出来上がるまでが世界陸上です! 月陸9月号はみなさん楽しんでいただけましたか? そしてこのコラムでも、拙い滞在記を長々と読んでくださりありがとうございました。ちょっとでも現場の雰囲気が伝わればうれしいです! たくさん書いたので、これでしばらく順番抜かしてもらっても大丈夫ですかね? ダメ? どなたかみたいに忘れないように気をつけよっと。
向永拓史(むかえ・ひろし) 月刊陸上競技編集部 新米編集部員 1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。身体作りを頑張って選手から「前はまんまるだった」と言われるほど痩せたらしい。
編集部コラム第158回「痛恨の……アゲイン」(小川) 編集部コラム第157回「憧れの場所」(船越) 編集部コラム第156回「テレビの前で大興奮!」(松尾) 編集部コラム第155回「伸びしろなんて誰にもわからない」(松永) 編集部コラム第154回「プレイバック 91年東京世界選手権」(大久保) 編集部コラム第153回「ペン・カメ」(井上) 編集部コラム第152回「五輪選手の育て方」(山本) 編集部コラム第151回「いざ、陸上の聖地へ!」(向永) 編集部コラム第150回「8月号の発売日は7月12日です!」(小川) 編集部コラム第149回「表彰式」(船越) 編集部コラム第148回「陸上ってチームスポーツ!」(松尾) 編集部コラム第147回「激アツ!青春!インターハイ!!」(松永) 編集部コラム第146回「陸上世界選手権ヒストリー」(大久保) 編集部コラム第145回「100m→400m→1500m」(井上) 編集部コラム第144回「自分の限界はどこにある?」(山本) 編集部コラム第143回「蹴上がりできますか?」(向永) 編集部コラム第142回「陸上の春がやってきた!!」(小川) 編集部コラム第141回「怠惰なる自分」(船越) 編集部コラム第140回「はじめまして!」(松尾) 編集部コラム第139回「陸上界ゆく人、くる人」(松永) 編集部コラム第138回「2021年仮想都道府県対抗リレー」(大久保) 編集部コラム第137回「記録更新の空白期間」(井上) 編集部コラム第136回「西監督」(山本) 編集部コラム第135回「ら抜いて檄を飛ばして帯同して輩出する」(向永) 編集部コラム第134回「月陸リニューアル!!」(小川) 編集部コラム第133回「自分だけのルール」(船越) 編集部コラム第132回「スパッと辞めるか、泥臭く続けるか」(松永) 編集部コラム第131回「冬季オリンピックに挑む陸上選手」(大久保) 編集部コラム第130回「個人成績で見る昨年の全国高校駅伝」(井上) 編集部コラム第129回「セカンドキャリアを考える」(山本) 編集部コラム第128回「功労賞とU20招待はどうでしょ?」(向永) 編集部コラム第127回「明けましておめでとうございます」(小川) 編集部コラム第126回「スパートすんのかいせんのかい」(船越) 編集部コラム第125回「記録ラッシュ!」(松永) 編集部コラム第124回「データで見る全国中学校駅伝」(大久保) 編集部コラム第123回「2021年の思い出」(井上) 編集部コラム第122回「長距離選手の身長」(山本) 編集部コラム第121回「足が速くなる魔法」(向永) 編集部コラム第120回「2021年の節目は…」(小川) 編集部コラム第119回「現実逃避」(船越) 編集部コラム第118回「高校で5000m15分台でも……」(松永) 編集部コラム第117回「データで見る箱根駅伝予選会」(大久保) 編集部コラム第116回「高校駅伝の試走にチャリ?」(井上) 編集部コラム第115回「ウエイトコントロール」(山本) 編集部コラム第114回「お別れのあいさつ」(向永) 編集部コラム第113回「TOKYO 2020の喜劇」(小川) 編集部コラム第112回「点と点のつながり」(船越) 編集部コラム第111回「裏方あっての表舞台」(松永) 編集部コラム第110回「2020東京五輪優勝記録ランキング」(大久保) 編集部コラム第109回「月陸の歴史も切り開いた田中選手」(井上) 編集部コラム第108回「特別な存在」(山本) 編集部コラム第107回「オリンピックの価値」(向永) 編集部コラム第106回「どうしても気になるどうでもいいこと」(船越) 編集部コラム第105回「東京五輪ついに開幕!!!」(小川) 編集部コラム第104回「オリンピックの思い出とインターハイ」(松永) 編集部コラム第103回「五輪メダリストのトリビア」(大久保) 編集部コラム第102回「あたたかい目」(井上) 編集部コラム第101回「4年サイクル」(山本) 編集部コラム第100回「誰がために月陸はある」(向永) 編集部コラム第99回「『9』秒台」(小川) 編集部コラム第98回「いいわけ」(船越) 編集部コラム第97回「My Privacy」(松永) 編集部コラム第96回「追い風最高記録」(大久保) 編集部コラム第95回「競技会に必要なもの」(井上) 編集部コラム第94回「メンタルトレーニング」(山本) 編集部コラム第93回「努力は報われた」(向永) 編集部コラム第92回「2年ぶりの織田記念」(小川) 編集部コラム第91回「エゴイスト」(船越) 編集部コラム第90回「あらためて100m10秒台ってすごいタイムですよね??」(松永) 編集部コラム第89回「学生競技会の華 大学対校戦!」(大久保) 編集部コラム第88回「U20世界選手権の上位候補をリサーチ!」(井上) 編集部コラム第87回「編集部コラム「郷土の応援」(山本) 編集部コラム第86回「あこがれの松田耕作記者」(向永) 編集部コラム第85回「スポーツのチカラ」(小川) 編集部コラム第84回「初心」(船越) 編集部コラム第83回「高校生にとってのインターハイ」(松永) 編集部コラム第82回「2020年世界リストTop10入り日本人選手」(大久保) 編集部コラム第81回「〝きっかけ〟の提供を」(井上) 編集部コラム第80回「一番アツい夏」(山本) 編集部コラム第79回「前向きな言葉という魔法」(向永) 編集部コラム第78回「自分なりの『答え』を探す」(小川) 編集部コラム第77回「カメラマンの箱根駅伝」(船越) 編集部コラム第76回「専門誌記者の箱根駅伝」(松永) 編集部コラム第75回「データで見る箱根駅伝当日エントリー変更」(大久保) 編集部コラム第74回「2020年を振り返って」(井上) 編集部コラム第73回「プレッシャーとの向き合い方」(山本) 編集部コラム第72回「陸上競技のイメージを変えたい」(向永) 編集部コラム第71回「2020年ラストスパート!!」(小川) 編集部コラム第70回「理不尽なこと」(船越) 編集部コラム第69回「這い上がる」(松永) 編集部コラム第68回「都道府県対抗 男子十種競技選手権」(大久保) 編集部コラム第67回「都大路も高速レースの予感」(井上) 編集部コラム第66回「陸上競技を続けると……?」(山本) 編集部コラム第65回「強い選手の共通点?パート2」(向永) 編集部コラム第64回「2020年シーズンはまだこれから!!」(小川) 編集部コラム第63回「質と量」(船越) 編集部コラム第62回「たかが2cm、されど2cm」(松永) 編集部コラム第61回「都道府県対抗 女子七種競技選手権」(大久保) 編集部コラム第60回「キソの大切さ」(井上) 編集部コラム第59回「思い込みを捨てる」(山本) 編集部コラム第58回「それ、ドーピングだよ」(向永) 編集部コラム第57回「東京五輪へ“もう1度”あと1年」(小川) 編集部コラム第56回「魔法の言葉」(船越) 編集部コラム第55回「月陸ってどんな雑誌?」(松永) 編集部コラム第54回「インターハイ種目別学校対抗(女子編)」(大久保) 編集部コラム第53回「明確なビジョン」(井上) 編集部コラム第52回「人間性を磨く」(山本) 編集部コラム第51回「指が痛い。」(向永) 編集部コラム第50回「温故知新」(小川) 編集部コラム第49回「対面取材」(船越) 編集部コラム第48回「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」(松永) 編集部コラム第47回「インターハイ種目別学校対抗(男子編)」(大久保) 編集部コラム第46回「月陸に自分が載った」(井上) 編集部コラム第45回「陸上競技と関わり続ける」(山本) 編集部コラム第44回「逃げるとどうなる?」(向永) 編集部コラム第43回「成長のヒント」(小川) 編集部コラム第42回「日本実業団記録」(大久保) 編集部コラム第41回「思い出の2016年長野全中」(松永) 編集部コラム第40回「葛藤」(船越) 編集部コラム第39回「何も咲かない寒い日は……」(井上) 編集部コラム第38回「社会の一員としての役割」(山本) 編集部コラム第37回「大学生、高校生、中学生に光を」(向永) 編集部コラム第36回「Tokyo 2020+1」(小川) 編集部コラム第35回「善意」(船越) 編集部コラム第34回「ピンチをチャンスに」(松永) 編集部コラム第33回「日本記録アラカルト」(大久保) 編集部コラム第32回「独断で選ぶ2019年度高校陸上界5選」(井上) 編集部コラム第31回「記録と順位」(山本) 編集部コラム第30回「答えを見つけ出す面白さ」(向永) 編集部コラム第29回「初めてのオリンピック」(小川) 編集部コラム第28回「人生意気に感ず」(船越) 編集部コラム第27回「学生駅伝〝区間賞〟に関するアレコレ」(松永) 編集部コラム第26回「2019年度 陸上界ナンバーワン都道府県は?」(大久保) 編集部コラム第25回「全国男子駅伝の〝私見〟大会展望」(井上) 編集部コラム第24回「箱根駅伝の高速化を検証」(山本) 編集部コラム番外編「勝負師の顔」(山本) 編集部コラム第23回「みんなキラキラ」(向永) 編集部コラム第22回「国立競技場」(小川) 編集部コラム第21回「〝がんばれ〟という言葉の力と呪縛」(船越) 編集部コラム第20回「日本記録樹立者を世代別にまとめてみた」(松永) 編集部コラム第19回「高校陸上界史上最強校は?(女子編)」(大久保) 編集部コラム第18回「独断で選ぶ全国高校駅伝5選」(井上) 編集部コラム第17回「リクジョウクエスト2~そして月陸へ~」(山本) 編集部コラム第16回「強い選手の共通点?」(向永) 編集部コラム第15回「続・ドーハの喜劇?」(小川) 編集部コラム第14回「初陣」(船越) 編集部コラム第13回「どうなる東京五輪マラソン&競歩!?」(松永) 編集部コラム第12回「高校陸上界史上最強校は?(男子編)」(大久保) 編集部コラム第11回「羽ばたけ日本の中距離!」(井上) 編集部コラム第10回「心を動かすもの」(山本) 編集部コラム第9回「混成競技のアレコレ」(向永) 編集部コラム第8回「アナウンス」(小川) 編集部コラム第7回「ジンクス」(船越) 編集部コラム第6回「学生駅伝を支える主務の存在」(松永) 編集部コラム第5回「他競技で活躍する陸上競技経験者」(大久保) 編集部コラム第4回「とらんすふぁ~」(井上) 編集部コラム第3回「リクジョウクエスト」(山本) 編集部コラム第2回「あんな選手を目指しなさい」(向永) 編集部コラム第1回「締め切りとIHと五輪」(小川)

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