2025.06.15
◇インターハイ東北地区大会(6月13~16日/青森・カクヒログループアスレチックスタジアム)2日目
広島インターハイを懸けた東北地区大会の2日目が行われ、女子1500mは黒田六花(仙台育英2宮城)が4分18秒73で初優勝した。
今季は走るたびに「タイムが落ちていって不安が大きかった」と言う黒田。それでも予選から「余裕があった」と調子を上げて臨んだ決勝は、「まずは6位以内に入ってインターハイに行く」ことに集中する。
メリー・ムソニ(青森山田1)につくと、「残り300mくらいで行けると思いました」と力強くペースを上げた。残り150m付近で後輩の長森結愛が出たが、「後輩に負けたくない」ときついところで「思ったより身体が動いた」と競り合いを制した。
フィニッシュすると何度も「よっしゃーっ!!」と感情が爆発。今年出していた4分25秒74の自己記録を大きく更新し、初の4分20秒切り。2位の手塚蕾(3年)が 4分19秒14、3位の長森も4分19秒51と、仙台育英3人で4分20秒を切ってのメダル独占だった。
「悩んだ時期もありました」と黒田。岡山・京山中で全中Vや全中駅伝優勝など世代トップに君臨した。遠く地元を離れ、東北の名門へ。だが、昨年はベストを更新できず「自分の走りつて何だろう?」と迷いもあった。
兄の朝日、然が青学大で活躍する姿が「すごく大きい」と刺激を受けつつ、「プレッシャーや焦りもありました」と明かす。
それでも、この日の決勝で「ラストスパートだけではなく、ハイペースで行って中盤押して、ラストも出せたのは成長。1年と少し頑張った成果が出せて、少しは朝日と然に並べたかな」と笑顔を見せる。
インターハイの舞台は地元に近い広島。「絶対に行きたいと思っていました。インターハイに向けて良いスタートになりました」。前回は予選落ちに終わった全国で、再び輝く時が来そうだ。
男子4×100mリレーでは日大東北(福島)が躍動。前日の予選、準決勝で立て続けに県高校記録(40秒63、40秒55)を出していたが、決勝はさらに更新する40秒35の大会タイだった。
男子100mは、そのリレーで2走を務めるエースの小針星砂(3年)が、10秒45(+0.8)で優勝。今年10秒31を出している力を示した。女子100mは12秒04(−0.8)の自己新で石井瑞季(九里学園3山形)が制している。
女子走高跳は阿部野菊(山形中央3山形)で優勝。男子砲丸は 15m96で星川俊輔(新庄東2山形)が制した。
ハイレベルな男子5000mは菅野元太(仙台育英3宮城)が13分50秒91で制した。男子八種競技は全国でも注目を集める千葉遼(東北学院3宮城)が5794点の自己新で優勝している。
全国インターハイは7月25日から29日に広島・ホットスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
インターハイ東北地区大会の優勝者一覧をチェック!
●男子 100m 小針星砂(日大東北3福島)10秒45(+0.8) 400m 長谷川桜介(日大東北3福島) 47秒61 1500m 簡子傑(仙台育英3宮城) 3分50秒13 5000m 菅野元太(仙台育英3宮城) 13分50秒91 5000m競歩 髙橋汰紅(黒沢尻工3岩手) 21分38秒66 4×100mR 日大東北(福島) 40秒35=大会タイ 棒高跳 髙橋叶海(盛岡市立3岩手) 4m50 走幅跳 橋本虎雅(九里学園2山形) 7m23(-0.2) ハンマー投 稲葉樂斗(弘前実3青森) 61m62=大会新 八種競技 千葉遼(東北学院3宮城) 5794点 ●女子 100m 石井瑞季(九里学園3山形)12.04(-0.8) 400m 小野莉瑚(郡山東3福島) 56秒55 1500m 黒田六花(仙台育英2宮城) 4分18秒73 5000m競歩 鈴木莉緒(郡山女大附3福島) 25分24秒51 4×100mR 常盤木学園(宮城) 47秒78 走高跳 阿部野菊(山形中央3山形) 1m66 走幅跳 菅野穂乃(山形市商高3山形) 5m83(+1.0) 円盤投 前山聖奈(弘前実3青森) 38m69 ハンマー投 千葉心美(利府3宮城) 46m47 やり投 八鍬真心(新庄東3山形) 41m63
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