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2025.09.14

東京世界陸上 日本代表全選手コメント集

男子

・100m
桐生祥秀(日本生命)

桐生祥秀(25年世界陸上)

「準決勝を通過して、決勝で勝負するというプランが、もうこの予選で崩れてしまいました。自分も不甲斐ないし、申し訳ないと思っています。ライルズ選手がいましたけど、リラックスしながらゴールして。何番かもわからなくて、トップじゃないとは思いましたが、タイムも日本選手権と同じぐらいだと思いながらフィニッシュしました。やっぱり、こう国立競技場でしっかりとタイムを出して走りたいな、と。しっかりと顔を挙げてから行けたかなと思っていますが……。それでも、何を言っても予選落ちなので、意味ないかな。これだけ観客が入った国立のスタンドを僕は見たことがなかったので、この人たちの前でもう1本、2本と走りたいという思いがありました」

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4×100mR
「走り出した瞬間にふくらはぎをつって(ケイレンが起きて)しまって……。(区間の)タイムも一番遅かったですし、僕がちゃんと走ってれば(メダルまで)行けたと思うので、今回は本当に僕の責任です。その責任をどう挽回しようかというのは、今はちょっと思いつきません。なんで、ここでやってしまったのかな。今回、たくさんのメンバーに来てもらっている中で、「決勝は桐生で行く」と言ってもらえた中で、その期待に応えられなかった。バトンをつなぐことはできましたが、やっぱりタイムが全然良くない。しっかり走らないといけないところで、なんで走れなかったのか……。(ケイレンは)雨であったり、カーブなのでスパイクを薄底のものに変えて負荷がいつもと違ったのか。(4×100mリレーの主将として)意識したことは、コミュニケーションが一番大事だと思っていました。今回、話したことのないメンバーが半分ぐらいて、大学生もいれば高校生もいる、ベテランもいて、最高のメンバーがそろったと思う。その中で食事の時などコミュニケーションを重ねて、チーム作りをしてきたました。

守祐陽(大東大)

男子100m予選2組で7着にとどまった守祐陽

「『平常心でいこう、いつも通りいこう』とやってきたんですが、どうしても本番で発揮できないというのが出てしまいました。自分では平常心でいるつもりだったのに、いつも通りにできないというのが世界大会の難しさと感じました。大きな声援を受けてうれしかったんですけど、それを力に変えることができなかったのが、自分のまだ足りない部分かなと思います。この1ヵ月練習をしてきて、すごく良い状態でしたが、アップと試合での差をすごく感じる大会でした。レース全体では力が入らなかったというか、加速でトップスピードに乗れなかったのが一番大きかった点。世界トップレベルのスピードを体感できたのはすごく良い経験だったけど、大舞台で結果を出すような選手じゃないと今後通用しないとも感じました。その点を課題にしてこれから頑張っていきたいです。今日の結果は今日中にしっかり反省して、次はリレーがあるので、気持ちを切り替えて、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います」

サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)

サニブラウン・アブデル・ハキーム(25年世界陸上)

「本当に悔しいの一言に尽きるかなと思います。この舞台でしっかりいい結果を出すためには、日々の練習もそうですし、ここまでの道のりがたぶん一番大事になってくる。そういうところで、何回かケガをしたり、いろいろなハプニングがあったりした中で今大会に臨んだかたちになりました。だから、本当に準備不足としか言いようがないかなと思っています。自分なりにできることをやってきたつもりですが、正直、それでは足りないのは、今回の結果からも間違いのないこと。この経験を生かしてどうやっていくかを考えていくしかないかなと思っています。ウォーミングアップの時もそうですし、動き自体は悪くなかったのですが、身体がいくら調子良く動けていても、日々の練習の積み重ねが試合に出てくる。100%同じ走りを毎回毎回するというのは、毎年毎年学んでいる部分ではあるけど、リセットされる部分もある。今回は試合数が足りていないのもそうですし、いい出力で走る試合がほとんどなかったので、もっとできることはあったなと後悔しかないシーズンになりました」

・200m
鵜澤飛羽(JAL)

男子200mセミファイナルに出場した鵜澤

「3回目の世界大会で1番いい走りができたのかなと。自分の意図をちゃんと持って、やりたい動きをやったっていうのはできました。
今年ずっとそれを目標にしてきてやってて、いま出せる全力は出せたと思いますし、それでダメだったんだったら、完全に負けを認めるしかないかなと思います。今日は20秒1台ぐらいは出るかなと思ったんですけど、それ(20秒23)ぐらいだったんだな。このタイムで上がれなかったっていうことは、今年のレベルは高かったのかなと思います。心の中では「(決勝に)いける、いける」ってなっても、19秒台を持ってないないと無理ですね。甘くなかったです。それでも、今やっていることに対して肉付けをしていき、全体的にレベルアップができれば、(決勝は)届くところだと思ういます。今後はどうやって海外経験をいくのかがポイント。(海外の)トップ選手がいる場所に行って、練習できればいいですね。次はリレーがあるので、今はすごいやる気になっています。メダル取って、さっきよりも(スタンドを)盛り上げてやりましょう」

4×100mR
「予選よりもトップスピードに乗れていたし、タイムも上がりましたが、地力の差というか、やっぱりシンプルな速度、足の速さが必要ですね。緊張よりもワクワクというか、楽しいほうが大きかったです。歓声もすごかった。4日間、あそこ(トラック)に立ちましたが、1日たりとも歓声が少なかったことはなかったですし、きっとこういう国際大会が行われない限り、日本では感じられないような最高の雰囲気でした。リレーに選んでもらえて、そこは目標達成なのですが、それだけじゃ意味ないですね、やっぱり。自分の世代は桐生さんたちがリオリンピックなどでメダルを取った姿を見た世代。やっぱり安心感が違いますし、絶対に持ってきてくれるんだろうなっていうのがあるので、心の支えになっていたと思います。(メダルを取るには)シンプルに、本当に速くなるだけ。今年は速さよりも強さを求めてやってきて、それはきっとわずかながら出せていたと思ります。次はもう少し速くなれれば、きっといつか届くんじゃないかなとは思います。もう、ちょっと帰ってスクワットとかをしたいなと思っているんです。本当に悔しいので。リベンジとか、そういうのはわからないですが、速く、強くなるために何かをしたいという感じ。速く、強くなるための何かを始めたいと思います。

飯塚翔太(ミズノ)

東京世界陸上男子200m予選に出場した飯塚翔太

「熱気と歓声がすごくて、めちゃくちゃエネルギーになりました。自分の時だけより(歓声が)上がるのは、地元ならでは。東京五輪の時にこれだけ入っていたらどうなっていただろうな、とスタートラインに立って感じました。調子も今季一番いい状態で臨むことができました。sれを出せなかった要因として考えられるのは、切り替えです。(スタートから)立ち上がった時の切り替えが極端すぎました。ピッチとストライドのバランスの中で、ストライドが極端にでてしまいました。もう少し回転数を上げてから切り替えたかったんですけど、そこは自分の技術の甘さ。僕が生まれた年に前回の東京世界陸上があったというのは感慨深いものがあります。だから、気持ち良くインタビューを受けたいなと思っていたので、悔しさがたくさんあります。海外勢は勝負所でシーズンベストなど一気に上げてくる。そんな雰囲気を結構感じています。僕たちはシーズンを通して世界陸上の代表争いが熾烈なので、そこを走り切らないといけないのは大変な部分。その中で大きなピークをここに合わせないといけない。そこはすごく差を感じました」

水久保漱至(宮崎県スポ協)

東京世界陸上男子200m予選通過はならなかった水久保漱至

「世界陸上に向けて準備してきましたが、実力不足を感じました。初出場で世界のレベルを肌で感じたので、来年、再来年と国際大会で活躍できるようにもう一度練習していきたいです。シーズンを通して一番仕上げられていましたが春先にケガがあって20秒5あたりが限界でした。今度は記録を安定させて19秒台を狙えるようにしたいです。海外選手を見たり、一緒に走ってフィジカル面やスピードなど基礎的な部分が足りないと思いました。そういう部分をしっかり練習して、100mでも9秒台を出すつもりで取り組んでいきたい。東京開催というところで、すごく歓声があって、背中を押されるような試合ですごく楽しかったです」

・400m
中島佑気ジョセフ(富士通)

男子400m6位の中島佑気ジョセフ(25年世界陸上)

「この結果はうれしいです。世界最高の舞台で戦え、しかもこの東京で皆さんのこの歓声を背中に走れたことは幸せであり、充実感を感じながら走ることができました。でも、もう少し勝負したかったし、悔しい気持ちもあります。準決勝直後は一仕事終えたなという感じはあったのですが、不思議と決勝も大崩れすることなく走れたのは、『神聖な舞台』を前にして、身体も疲労に抗うような極限の状態だったのかなと思います。3レースのなかでは準決勝が一番緊張しました。決勝はまた違った雰囲気で、メダルを目指す選手たちが互いにリスペクトしあうものでした。決勝は難しいレーンでしたが、内側の選手が飛ばしてくるのは予想していたので、それに離されずに300mまで以降までついていくイメージでした。決勝前はスティーブ・ジョブズさんが演説で言っていた、「その時は何とも思わない経験とか体験も、振り返ると経験の点と点が結びついてひとつの成果になる」という言葉を思い出しました。米国留学やブダペストの惜敗、パリ五輪での惨敗など、自己嫌悪だったり疑心暗鬼になるようなことも経験しましたが、振り返るとそれらがいまにつながっいると思ったんです。今年は春先にケガをしてドン底の時期もあり、違う道を選べばよかったっていうような後悔もあったのですが、一つひとつの経験や動きが戦略に生きてきた。失敗を恐れずにチャレンジしてきた自分を褒めたいです」

4×400mR
「2組目のレベルがかなり高いのはわかっていたので、僕が1走としてリードを奪って、2走以降につなぐ戦略を取りました。僕を含めそれぞれのラップタイムは悪くないのですが、他の国の選手で(400mの)決勝に出てない選手に負けているので、物足りないというか、現実を受け止められないです。今日、多くの方々にきていただいて、明日のレースではメダルを取ることろをみなさんに見せたかったので、本当に不甲斐ない気持ちでいっぱいです。疲労はありましたが、ここまで来たらやるしかないですし、個人では安定して3本走れたので心配はなかったです。マイルとあわせて、5本そろえて初めて一流選手だと思うので、その点をもっと強くしていきたいです」

佐藤風雅(ミズノ)

400mでシーズンベストをマークした佐藤風雅(25年世界陸上)

400m
「シーズンベストだったので、レース直後は『ギリギリ通ればいいのかな』と思っていたんですけど、次の組で(中島佑貴ジョセフに)日本記録を大幅に更新されたので、今は予選を通れなかったのとあわせてダブルで悔しいです。ここに至るまでにいろいろな経緯があって、標準記録を狙い続けてきて、トワイライトでは45秒6も掛かってしまって、『これではいけない』と練習を積み直してきました。300mで31秒が出るくらいまで上がってきたので、手応えをつかんで大会に臨めましたで。ただ、45秒も掛かっていると予選が通れないところまで、世界のレベルが上がってきています。自分が準備してきたものでは通用しなかったということです。2レーンということで、前半に突っ込むと脚が持たないので、バックストレートは気持ちよく乗って、200m、300m付近からピッチを上げてみましたけど、やっぱり最後は追いつきませんでした。それでも、今季やってきたことと、それまでにやってきた積み重ねがマッチしてシーズンベストにつながったと思います。マイルは今回、メダルを取れると思っています。色はわからないけど、本当に強い気持ちで臨みたいです」

4×400mR
「中島選手が4番手で持ってきてくれたのに、自分が6番に転落して申し訳ないです。前半の流れはすごくいい展開でしたが、コーナーに入る瞬間に接触があり、後手に回ってしまい、ラストは、追い越すには苦労する展開になってしまいました。オレゴンから続いていたマイルチームの取り組みが、今回の中島選手が個人種目で切り開いたことによって、メダルが確かなものに感じていました。それが、走順の軸となっていた2走で流れを作れなかったことは本当に申し訳ないです。世界のレベルが高くなる中、予選から2分57秒を出すくらいじゃないと、『メダル』という言葉は使えないと思いました。今日のタイムについては実力がついたと前向きに捉えられるけど、それ以上に世界が速くなっている。中島選手以外の走っていないメンバーはフレッシュな状態のはずなので、そこで世界のトップと遜色ない走りをしなければいけないと感じました」

・800m
落合晃(駒大)

東京世界陸上男子800m予選に出場した落合晃

「まずはこの東京の舞台で、走らせていただくということに、本当に感謝の気持ちいっぱいです。初めて世界の舞台で走るということでしたが、緊張はもう全然なくて、東京開催ということですごくリラックスして入りました。今まで感じたことのない経験をさせてもらいました。少しでも先頭を引っ張ってという気持ちはありましたが、差し切って3番に入るというイメージを持っていました。ラスト切り替えられなかったのは、力不足でもあります。当たって砕けろではないですが、勝負にいった結果、世界の選手たちと渡り合えなかったところは、本当に力の弱さをすごく感じました。もっともっと力をつけて、レベルアップして、また世界の舞台で勝負できるように頑張りたいです」

・1500m
飯澤千翔(住友電工)

東京世界陸上1500mに出場した飯澤千翔

「悔しいにも及ばないような惨めなレースだったと思っています。あらゆる展開に対応できるような準備はしてきて、途中までは良かったんですけど、ペースアップのところで対応できなかったところは実力不足だと思います。後ろに下がっても落ち着いて走れていたのですが、前が上がったのか、自分が動かなかったのかはわかりません。ここ2ヵ月は非常に良くて、準決勝にも行けるような準備をしてきました。この1ヵ月は3分33秒というところをターゲットにして、一人でトレーニングをしてきました。シンプルに競技力の向上だけじゃなくて、精神的な部分の成長も感じられた部分はあったのですが、これでもダメかという感じです」

・5000m
森凪也(Honda)

東京世界陸上男子5000m予選に出場した森凪也

「準備段階では100%だったと思います。それで、この結果ですから実力が足りなかったということです。目標は決勝でした。決勝に行くチャンスがあるとすれば、自分に余力があって、かつ他の選手が世界陸上というプレッシャーの中で力を出し切れず、疲れた状態でラスト1周を迎えられたら、可能性があると思っていました。しかし、1000m以降はペースの出入りが激しくて、3000mか4000mあたりで離れてしまいました。日本選手権が終わってから課題が明確になった中で、スピードやスプリントの能力が足りないと思っていました。だから8月は欧州で1500mに出場し、3分40秒ぐらいまでのベストが出て、そのあと高地合宿も行いました。ですが、最後はいつの間にか先頭と15秒近く差をつけられています。世界との差を埋めるためにはまずは日本記録を更新したいと思っています。今大会に出て責任感が自分の中に芽生えてきました」

・10000m
葛西潤(旭化成)

東京世界陸上男子10000mで22位だった葛西潤

「パリ五輪はハイペースでしたが、今回はスローになると予想していました。ただ、想像以上のスローペースで、他の選手全員がラスト2000mくらいから仕掛けようとしている空気感は感じていました。自分の練習状況を鑑みても、そこで勝負できるほどではなかったので、少しでも人数を絞るつもりで先頭に立ちました。それでも絞れなかったのは力不足だったということです。途中で後ろに下がったという感覚はなくて、自分が一定ペースで走っているなかで他の選手に抜かれた感じです。とにかく自分のペースを刻むことを意識しました。ただ、7000m地点では根性を見せようと、意識的に上げました。この観衆の中で走れるのは人生で一度あるかどうかだと思いますが、声援に背中を押してもらえたと感じました」

鈴木芽吹(トヨタ自動車)

東京世界陸上男子10000mで20位だった鈴木芽吹

「国立であれだけの歓声を浴びて走れたことはすごく幸せでしたし、この舞台に立てた自分自身をほめたいと思います。スローペースは予想していましたが、あそこまで遅くなるとは思っていませんでした。でも、そのなかで落ち着いて走れました。何もせず下がるよりは、たくさんの人に良いところを見てもらおうと、前に出る積極性を出せたのは良かったと思います。ただ、葛西さんが先頭を走ってるなかで自分が前に行けなかったのは悔しい。ペースの上げ下げがあり、8000mくらいで脚に疲労がきてしまいました。今回はギリギリでの出場だったので、(記録や順位という)数字で結果を出したいというより、走ることで何か感じたり得たりするのを1つでも多く持って帰ろうと思って走りました。今後、それらを自分の中に落とし込んで練習やレースに生かしたいです。もう一度、練習や結果を積み上げて、(27年世界選手権の)北京、(28年五輪の)ロスでスタートラインに立って挑戦したいです。」

・110mH
村竹ラシッド(JAL)

東京世界陸上男子110mHで5位だった村竹ラシッド

「昨年のパリ五輪で5位に入っていてメダルを目指して、ずっと練習積み重ねてきました。12秒台も出して、世界の強豪選手とも渡り合って、自分なりにそのメダルを取れるだけの根拠を今まで積み上げてきたつもりだったんですけど、結果叶わなくて何が足りなかったんだろうなっていう思いです。昨年は世界のトップと渡り合えたっていう、その自信になるような5位だったんですけど、なんかもうまったく真逆です。感覚が悪くはなかったんですけど、ベストとはほど遠い記録だったんでなかなかうまくいかないですね。緊張とかも全然なくて、いつも通り、試合に臨むような気持ちでいたので。準決勝のあとは多少疲労があったのですけど、そのほうが僕が身体が動くので、特に心配せずに臨みましたが、まだまだ経験不足だったかなと思います。この結果も踏まえて、その自分の実力なんだというところをまず認めるところから始めないといけないですし、全部丸め込んで、またもう何年かかっても何年かかってもこの脚が許す限り、メダルを狙い続けたいと思います。また(順大時代の同期である三浦)龍司の存在は本当に大きかったと思いますし。もう、もう、特にそのモナコのレースなんかはもう本当にメダル取れるんじゃないかって思わせてくれるようなレースだったんで、ずっと刺激になっていました。龍司がいなかったら、ここまでは来れなかったかなと思ってます。本当に改めて感謝したいです」

泉谷駿介(住友電工)

東京世界陸上男子110mH準決勝に出場した泉谷駿介

「準備してくださった方に申し訳ないです。自分の力不足をすごく感じましたし、いろんなことやってきても、こういう結果で終わってしまったので、自分への失望感は大きいです。もちろんそので出るからには、やる気はありましたが、『今から出るのか』みたいな感じで驚いた状態でした。自宅でレースの1時間前に連絡を受けました。(転倒は)メンタルの面が安定しなかったことが大きいです。自国開催で応援してくださる方々がいたので、その気持ちに添えるように、最後までやりきりました。もちろん悔しい思いもありますが、自分自身また頑張れるように精神面を整えたいです」

野本周成(愛媛競技力本部)

110mH準決勝進出を決めた野本周成(25年世界陸上)

「ひと言悔しいですね。13秒1台出してベスト(13秒20)を出したら残れると思っていて、結果的にそうだったなという感じです。着順で決めたかったです。予選から1台目をうまく越えることは改善することができましたが、中盤でスピードがトップに上がりきらなかったのかなと思いました。昨日より、もうかなり気持ちが入ってはいました。決勝のファイナルで戦いたかったです。もっとレベルアップしていきたいです。準決勝は全然甘い世界ではなかったと、決勝はまだまだ遠いって思いましたね。オリンピックのことはまだ考えられませんが、目の前のことを一つひとつ向かってやっていこうかなと思っています。また、レースとしてもこんな時間に走ることはなかったので、良い経験になりました。次は国スポです。ベストを出して終わりたいです」

・400mH
井之上駿太(富士通)

400mH予選の井之上駿太(25年世界陸上)

「結果がすべてなので。悔しい思いはありますが、初めての世界大会で、自国開催で、本当にホームゲームのような雰囲気を作ってくださった観客の皆様がいて、菜何にも囲まれてレースをすることはなかなかないので、本当に幸せな49秒でした。ここに来るまで、しっかりとトレーニングを詰めていました。ウォーミングアップでも力感がなくてもいいタイムを出せていた。勝負できる感覚がありました。でも、いざあの場に立ってみると、何もできないなというのが走ってみてわかったこと。前半でもっと勝負をしたかったなという気持ちはありますが、周りの選手たちに置いていかれました。自分のやりたい動きも、揉まれた中でやるのは難しいと走りながら感じました。周りが海外勢だけというレースはほぼ初めてに近かったので、そういう面で(雰囲気に)飲まれたのかなと思います。今日は走っただけで勝負すらできていないので、しっかり勝負する地力をつけて、また2年後にリベンジしたい」

小川大輝(東洋大)

東京世界陸上男子400mH予選敗退となった小川大輝

「こういう世界の舞台で戦えない自分が本当に情けないです。2ヵ月ぶりのレースでしたが、練習は詰めていて、調子も上がってきていました。前半遅れないことを意識していたのですが、」後半の冷静さがダメダメ。焦って焦って、力だけ使ってしまって。全然スピードに乗れないレースでした。タイムを見ても、普段の走りをすれば着順で通れるラッキーな組。本当に悔しい気持ちでいっぱいです。昨年のパリ五輪で予選落ちして、この1年は東京世界陸上でリベンジするという気持ちにこだわって、練習してきました。この世界のレベルになった時に力が出せないというのは、本当に気持ちの問題。力を出せることが強さの証明だとずっと感じていたので、そこに一歩届かないのは自分の弱さですし、まだまだトップアスリートの仲間入りはできていないと強く感じます」」

豊田兼(トヨタ自動車)

400mH予選に出場した豊田兼(25年世界陸上)

「調整も万全の状態で臨めました。戦略としては前半しっかりと海外選手に負けないように突っ込んでいく想定だったので、8台目がうまく届きませんでした。13歩から15歩に切り替えて、一気に詰まってしまったので、そこでリズムが崩れて完全に失速してしまいました。今回は13歩で押し切ろうと思ったのですが、思いのほか脚が回らなくなってしまって。昨年のパリ五輪は(直前に)ケガをして(予選で敗退)。なんとか今年の世界陸上の切符を使い取って、そこでリベンジする気持ち。身体のコンディションも自分の中ではすごく整っていたんです。だから、自分の理想とは乖離した結果になってしまったことが、本当に悔しいです。」

・3000m障害
三浦龍司(SUBARU)

東京世界陸上男子3000mSCで8位入賞の三浦龍司

「勝ちたかったです。観客の声が地響きかのような、鼓膜破れるんじゃないかというくらい、心の中から震えるような歓声をいただいて、メダルを獲得できる自信もあったけど、本当に最後の最後でみなさんの期待に応えきることができなくて悔しいですし、まだまだこれからだと思いました。でも、この世界陸上を経験することができ、こんな観客に囲まれて走ることができてすごく幸せでした。残り数10mで(メダルは)見えていたので、届くかなと思ったのですが、やっぱり思うようにはいかなかったですね。間違いなく手応えはありますし、この東京世界陸上を踏まえて、さらに成長できるんじゃないかと思います。レース中はいつでも(レースの動きに)対応可能な見える場所にいるというのは意識していたので、そこはうまくいきました。途中も余裕度があったので、最後の叩き合いのところまでメダルが見えたので悔しさがすごく大きいです」

・走高跳
瀬古優斗(FAAS)

男子走高跳決勝に出場した瀬古優斗

「夢の舞台を経験できて、最高でした。ただ、そこに自分の実力が見合ってなかったのがちょっと悔しいです。2m20の1回目(失敗)は踏み切りが少しずれていたけど、2回目は良い助走からよい踏み切りができて、観客の手拍子をお借りして思いっきり突っ込むことができました。失敗した2m24は自分の中では全部超えたと思っていました。高さとしてはもう全然余裕でしたけど。気持ちとしては落ち着いていました。国際大会は初めてですし、そもそもインターハイも出ていません。こういった予選と決勝がある試合を経験していないので、2日前の予選のあとはとにかく疲労回復することを優先して、アイスバスに入ったり、トレーナーさんにケアしてもらいました。世界の選手は一番跳ばないと行けない高さで、それができるというにはすごいです。僕は踏み切りの強さや高さはいけると思いますが、助走をもっとちゃんとできるようにしたいです」

真野友博(九電工)

観客に手を挙げて感謝を示す真野友博(25年世界陸上)

「自国開催ということで大歓声の中で試合ができて、雰囲気自体はとても楽しかったです。でも、そこで思うような結果が残せなくて、本当に悔しいというのが一番です。調子も、調整もうまくいっていた良かったので、しっかりと踏み切れれば浮くという感じだったのですが、最後の踏み切りのブロックをしっかしりして上に上がる、というところができませんでした。公式練習から修正しきれなかったです。僕だけが(予選で)落ちて、気持ちが沈んでいるのですが、大会期間中は切り替えて2人を応援したい。家族や会社の方々、友人など多くの人たちが応援に来てくれたので、決勝の舞台で戦えなかったことは、日本代表として申し訳ない気持ちです。もっとももっと頑張らないといけないと思います」

赤松諒一(SEIBU PRINCE)

男子走高跳予選で全体トップの赤松諒一

「2大会連続入賞できてうれしさもありますが、それ以上に今は悔しい気持ちのほうが大きいです。足の痛みはウォーミングアップの段階から常にあったのですけど、痛みが出ても思い切って踏み切ろうと決めていたので、その点ではスピードを落とさずにアプローチが何回かできたので良かったし、攻めた助走ができたと思います。2m24の1回目は踏み切りタイミングが僕としてはめずらしくちょっとずれてしまいました。2m28は跳べた高さだったと思いますが、跳べなかったのは、最後の腰の抜きの部分がうまくできなくて“幅”のない跳躍になってしまいました。僕自身は絶対跳べると思ったけど、結果的に跳べませんでした。助走自体は切れ込んでいったつもりですが、クリアにはつながらなかったので、そこが弱さ。世界のレベルでようやく戦えるようになってきたと思いますが、記録面ではまだまだ弱いと思います」

・走幅跳
橋岡優輝(富士通)

男子走幅跳の橋岡優輝(25年世界陸上)

「本当に悔しいです。それ以上はもう形容しがたいぐらいきついです。自分はできるっと言い聞かして、最後の1本は精いっぱいの気持ちで跳びました。結果が出たあとは完全に頭は真っ白。何も考えられなかったです。調子自体は悪くなく、2本目からかなり良くなってきた。自信はあったんですけど、やっぱり1本目からそういった跳躍ができなかったのがダメでしたね。最終的にまとめ上げられなくて、結果的に予選を通過できなかったのかなと思います。ここ1ヵ月ぐらいはしっかり練習も積めて、かなりいい感覚は得れていただけに、悔しいです。徐々に調子を上げていくシーズンがきるようになれば、今回のような失敗も減ってきて、うまく跳べるようになるんだろうと感じました。詰めの甘さが出たなって思います」

津波響樹(大塚製薬)

「不甲斐ない。ちゃんと調整してきて、しっかりスピードも出せるような、ウェイトトレーニングも取り組んできたので、自信はもちろんありました。準備をしてきたのに、自分の力を出しきれませんでした。助走スピードも遅かったというわけではなく、世界の舞台で戦い慣れてないのか、それともここでで力を発揮できないのは何か理由があるのかというのは自分でもまだ未だにわからない。決勝に進むメンバーは毎回毎回同じような選手たちなので、彼らがなぜそんな強いのかっていうのも、しっかり追求していきたいです。代表に戻ってこられたのは良いのですが、やっぱり結果を求めている競技をやっているので、『何をしに来たんだろう』という結果に終わってしまったのが残念です」

伊藤陸(スズキ)

「世界選手権に出ることに全力でしたし、直前まで出られるかどうかぐらいだったので、代表に選ばれて世界選手権に出場することができたことで、多くのものを得ようという感じだったのが率直な感想です。自分の実力不足だったり、戦略的にも余裕を持って大会を迎えられるようにしないといけない。脚は直前に肉離れをしていて試合に出られるかという状態でしたが、3本しっかり跳べたという点は満足しています。記録に関してはこれくらいになると予想していましたが、声援のおかげで、助走もできましたし、跳躍もできたのかなと思います」

・円盤投
湯上剛輝(トヨタ自動車)

「世界から遠いと言われていた円盤投だけでこの舞台に出て、家族や応援に駆けつけてくれた方、全選手、コーチ方と同じ空間を共有できたことが本当に幸せでした。動きが少し小さくなってしまいました。円盤投では入りの動きがあるのですが、もたつくような形になってしまって、セカンドターンで加速にうまくつながらなかったのが、少し失敗だったと思っています。自分の中では緊張している感じはなかったのですが、思っていたよりも身体が重く感じることがありました。これまでずっと目指してきた舞台でしたから、まず選ばれただけですごくうれしかったです。4月に日本記録を更新できて、誰も到達できなかった場所に自分が到達できなかった場所に自分が到達できたと思っています。練習でできている動きがなかなか試合でできないというのがあるので、11月のデフリンピックに向けてもう少し精度を高めていきたいです」

・ハンマー投
福田翔大(住友電工)

東京世界陸上男子ハンマー投に出場した福田翔大

「すごくワクワクして試合の日に臨めて、楽しい経験でした。ハンマー投を始めてからずっと、世界陸上やオリンピックを目指してやってきました。しかも東京だったので、前日からワクワクして、すごく楽しかったです。力んで動きが崩れやすいので、1投目は練習で意識している動きを出すこと。2投目から攻めていこうと思ったのですが、2投目はちょっと攻めきれませんでした。100%でいく気持ちはあったのですが、どこかで8割、9割の意識になってしまった。3投目は手拍子を求めて、すごく感覚が良かったのですが、一番の課題である顎の部分が上がってしまいました。大事なところで決まらないのは本当に直さないといけないと改めて感じました。ハンマー投で室伏広治さん以来の出場を果たせたことは、(室伏広治の父親である)重信先生に教わっている身としてはすごくうれしいこと。まだまだ記録を伸ばせるので、北京世界選手権、ロサンゼルス五輪へこの経験をいかして頑張りたい」

・やり投
﨑山雄太(愛媛競技力本部)

男子やり投予選A組で決勝進出はならなかった﨑山雄太

「整理がついていないですが、率直な感想としては情けないという一言に尽きます。助走練習はそれほど悪くなかったし、感覚的にも良かったのですが、やりの(に力を加える)ポイントが外れたり、無意識的に足をかばったりというのがあったのかなと振り返って思います。徐々に修正はしたつもりでしたが、下半身が良くても上半身がダメだとか、この3投での修正力が足りなかった。足もだましだましやっている状態。でも、ピットに立ったからには全力で、痛みはないものとして考えたつもりです。ブダペスト世界陸上の記録なし(の悔しさ)を晴らすために、準備してきて臨んだのですが、自分の思った通りにいかないというのは、まだまだ未熟だなと思います。逆に、ポジティブに捉えれば伸びしろがあると考えたいです。ロサンゼルス五輪が最大目標なので、今回できなかったことの反省点をしっかりと出して、修正して、心も身体も強くなって、また帰ってきたい」

ディーン元気(ミズノ)

東京世界陸上男子やり投に出場したディーン元気

「腰椎の5番目が折れていて、思った準備ができないまま、今日を迎えてしまいました。その中でもこの舞台に立たせていただきましたが、なかなか反復練習ができていなかったので、その練習通りの結果になってしましいました。骨折については去年の冬あたりから思い当たる節はあったんですけど、わかったのは8月にフィンランドで検査をしたとき。日本選手権前も検査はしたのですが、MRIまでは撮影していなかったので、わかりませんでした。もっと早く調べて対策をすれば形は違ったかもしれませんが、わかっていたら無理をしない選択をしてここに立てなかったかもしれません。次のレベルが見えてている際中。身体の使いかとぉうまくやれば、もっと遠くに投げらえっるだろうなというヒントはあるので、今日はそれを出せずに悔しい。本当に準備が間に合わなくて悔しいという気持ちです」

長沼元(スズキ)

東京世界陸上男子やり投で予選を通過できなかった長沼元

「70m台後半とか80mで安定していたので、74mで終わってめちゃくちゃ悔しい。こんなにたくさんの人に応援されて身震いするぐらいありがたかったぶん、余計にそう思います。練習の段階で腰に痛みが出てしまいました。それでも、今大会は身体が壊れてもいいと思って、3投投げましたけど、力んでしまいました。日本のやり投のレベルがすごく上がっていて、この大会に出られない選手いました。その選手たちの分も投げようと思っていましたが結果がでず、今度はもっと実力をつけていきたいです。もっと陸上がメディアに取り上げられるような結果を出せれば良かったのですが、自分自身としては幸せな時間を過ごせました。中1の時に東日本大震災で被災して、生きるのがやっとの状態でしたけど、たくさんの方々に支えていただきました。その中で陸上に出会えて1日1日を大事にしようと思って頑張ってきました。正直何回も心が折れそうになったこともありましたが、あきらめずにやれば、自分の夢は叶うということを結果で体現したいです」

・マラソン
小山直城(Honda)

男子マラソンに出場した小山直城(25年世界陸上)

「ゼネラルテーブルの水なども含めて深部体温を下げるようにしていました。しかし、レース途中で腿がかたくなっているような感じで、そこから手が痺れてくるような感じがあって、多分脱水になっていたと思います。。スペシャルドリンクを取りに行くところでスピードの上げ下げが結構ありました。25kmぐらいから、きつくなって、30kmぐらいで集団から離れ、そこからは本当につらいレースでしたけど、沿道の応援がたくさんあったからこそ、最後までしっかり走り切ることができました。チーム(Honda)には他のマラソン選手もいるので、一緒になってまずはMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ/27年秋)出場権獲得が目標。年明けのマラソンで、自己記録の更新や順位を大事にして、来年のアジア大会代表を狙っていきたいです」

吉田祐也(GMOインターネットグループ)

男子マラソンに出場した吉田祐也(25年世界陸上)

「練習をしっかり詰めて、自信を持ってスタートラインに立てましたが、実力不足のひと言にに尽きます。言い訳はできません。アフリカ選手を中心に微妙なペースアップがたくさんあり、本来ならつけるところで、まったく余裕がない状態でした。暑さに関してはまったく問題はなかったのですが、脚は使っている感じでした。無駄な対応はしないように意識していましたが、少しずつダメージが積み重なっていくようなレース。無理のないペースでしたが、自分の力を出し切れないまま終わりました。練習はしっかり積んでいたので、原因は正直よくわからないので、検証する必要はあります。ただ、給水で接触したり、ブレーキがかかったりして、国内レースではあまりそういうことはないので、その面でうまく落ち着いていなかったなと思います。それが一番の違いでした」

近藤亮太(三菱重工)

男子マラソン11位の近藤亮太(25年世界陸上)

「入賞まであとちょっとだったという悔しさと、やり切った達成感が半々の気持ち。集団の中で身を隠すように走って、40kmから勝負できればいいなと思ってました。35km過ぎまで力は残っていたんですけど、38~39kmで集団の駆け引きが始まり、もう脚が止まる寸前で何とか動かすような状況で精一杯でした。小林香菜さん(大塚製薬)のように、前から脱落してくる選手がいると思っていました。結果は1人抜かれてしまいましたが、最後まであきらめずに走り切れました。プランとしては、粘り倒すことしかなかったので、何回もきついところと楽になるのを繰り返しながら、これがマラソンだなと感じて、最後まで耐え抜いて自分に勝ちたいと思いました。力不足でしたが、最後のほうまで集団に残れたのは良かったです。今後は五輪を目指し、日本を代表する選手になりたいです」

・20km競歩
山西利和(愛知製鋼)

東京世界陸上男子20km競歩に出場した山西利和

「前半はあまりイエローも多くなかったので、今日は行けるかなという勘違いがすべての元凶と思っています。ペースを上げていった時のイエローに、もう少し慎重になるべきでした。女子のタイムを見た時に、『全然いけるコンディションなんだろうな』と思ったので、前半は無理せず、後半絞っていかないといけないと思っていました。技術的な部分で少し噛み合いが悪くて、練習の余裕度と技術の完成度で理想としている部分よりは少しスケジュール的に遅れていると感じていました。国内の開催の競歩のコースがあんなに人で埋まるのはこれまでなかなか起こらなかったことだと思うので、すごくありがたい部分と、その中でなんとかしたかったという思いはまだ少し残ります」

吉川絢斗(サンベルクス)

男子20km競歩で7位入賞の吉川絢斗

「うれしいはうれしいのですが、メダルを目指していたところはあるのでやっぱり悔しいとは思います。序盤はペース変動や給水が取れなかったりすることが嫌だったので、自分のペースで行って後半上げて、3位のところまで上げていこうとやってきました。後半、落ちてくる選手もいることを考えて、トップ集団と10秒ぐらいだったら、可能性はあるなと意識して歩いていました。(1km)3分55秒で行って、後半5kmで残り10秒だった場合に、トップ集団がタレ始めて、自分が3分50秒まで上げられればまくれる距離感ではあるので、計算しながら歩いていました。上がりきらなかったってところは、自分の力不足だと思います。メダル争いをしていくためには最初から上位の集団について、そこのペース変動にも耐え得る力っていうところが一番必要だと思います」

・20km・35km競歩
丸尾知司(愛知製鋼)

東京世界陸上男子35km競歩に出場した丸尾知司

20km競歩
「私が思い描いた通りに、35kmが行かなくて、心が苦しい時間もありましたが、このまま帰れないと思って強い気持ちで20kmに挑んで、あと少しで入賞だったというところは、非常に悔しいです。しかし、私が求めていた結果はもちろんですが、あの歩きを通して感謝を届けるということは少しはできたと思います。20kmはもう心を決めたというか、2月の日本選手権のような思いで挑むことができました。本当に多くの先輩方がアドバイスをくださって、そのお陰だと思います。非常にまずありがたいことですし、怖かったこともたくさんあったので、ただチャレンジできたことは、大きく今後に生きてくると思います。ロサンゼルス(五輪)を見据えると、ハーフマラソンに着手していくということが必要だと思うので、もう一度そっちのほうにしっかり重点を置いて、一度フルマラソンは忘れていきたいと思っています」

35km競歩
「悔しい結果に終わって、悔しい気持ちがあふれています。メダル争いからこぼれてくる選手がたくさんいると思ったので、その(落ちてきた選手を拾っていく)計画で進めましたが、自分の身体に異変が起こって、ペースアップができなかったという状況です。身体にケイレンが起き始めて、給水の量が取り切れなかったという原因が考えられます。当たりませに想定されたことなので、自分のペースの状況と、自分自身の力が足りなかったと思います。絶え間なく応援をいただいて、私自身ほぼ止まってしまうところもあったんですけど、みなさんの応援のお陰でゴール地点にたどりつくことができました。本当に感謝しています。今日得た課題も含めて、海外の仲間たちももう一度チャレンジすると思うので、(20kmに向けて)しっかりと立て直したいと思います」

・35km競歩
川野将虎(旭化成)

男子35km18位の川野将虎(25年世界陸上)

「今回は金メダルの獲得を狙ったレースをしました。序盤、中盤は主導権を握る勝木選手と一緒に先頭でレースを進めて、集団が絞られている中でも余裕を持っていたのですが、中盤以降気温が上がった際に、身体に熱がこもってしまうことにより徐々に余裕がなくなってしまいました。30kmを過ぎると脱水の症状で身体が動かなくなってしまい、最後は歩きを止めないことで精一杯になってしまいました。JAPANチームを応援しに来たこんなに多くの観客の方々の前で、世界陸上と言う大舞台を歩くことができたことは本当に幸せな時間でした。競歩に人生を捧げて余暇たと、心の底から思いました。一時は金メダルが見える位置にいただけに、悔しさが残る結果になりました。この悔しさを糧にして、必ず強くなってリベンジしたいと思います」

勝木隼人(自衛隊体育学校)

男子35kmで銅メダルを獲得した勝木隼人(25年世界陸上)

「金メダルを取りたかったなという気持ちがあります。でも、日本の長い距離の種目のメダルは伝統だったので、2015年から続いてきた伝統だったので、まずは取れてホッとしています。川野君とは行きのバス中でどういうレースをするのかについて、「序盤で8人には絞りたいよね」という感じで話をしました。だから、15kmぐらいまでにまず集団の人数を絞って、8人以内にするという想定でした。その後は一度ペースを落として、ちょっと油断をさせて最後5kmからまくろうかという話もしていましたが、まくり切れなかった。(海外勢は)強かったです。僕も想定以上に疲れていたので。前半でちょっと(力を)使い過ぎたので、そこはちょっと悔しいところです。だた、これまでやってきたことはずっと一緒。この1年、そのために先頭を引いたレースをやってきました。本当にやりたいレースができたと思っています。川野君は途中、「もう3人に絞れました」と言ってくれたり。僕一人で取ったメダルじゃなくて、協力して取ったメダルだと思います。

・リレー
小池祐貴(住友電工)

「自分の走りに関してはトップスピードをしっかり出せなかった。なんとかバトンの区間までにしっかりとスピード上げて、直前の練習通りぐらいのところで渡せはしたんですけど、もっと前(の位置)で渡せたよなっていうのが率直な感想です。スピード上がらなかった要因としては、気温なのか雨なのか、終わったばかりなのでわかりません。ちょっと脚が固くなってしまったのか、自分のいつものところまで脚が上がってこなかったのか、あまり覚えてないんですが、あそこ(バトンパスの直前)でつまずくというのは、もうそれぐらいしか考えられないという感じです。バトンのところは、あ、足長などをコーチと直前に相談して、ほぼほぼ練習通りに近い完了位置だったかなと思います。確かに入賞という形を残せたことと、ファンのみなさんに『ありがとうございました』とあいさつできたの、バトンをつなげてゴールしたからというところはあります。でも、やっぱりメダルは欲しかったですよね。自分が学生の頃を思い出すと、代表の人たちが結果を出していたから、『代表入ればメダル取れるかも』という思いがありました。そんなあこがれや希望を、もっと若い子たちに見せたかったなって思います。僕自身はリレーだけなので、自分の意志を持たずにコーチの指示に従う、『ここでやれ』と言われたらやる。『この走順でやる』と言ったらやる。どんなスケジュールだろうとそれは徹底しよう、というのは最初から決めてきました」

栁田大輝(東洋大)

東京世界陸上男子4×100mRで3大会ぶりのメダル獲得を狙う日本の柳田大輝、桐生祥秀(写真は予選)

「本当に無我夢中で走りました。あまり覚えてないわけじゃないですが、僕の中ではいい意味で気づいたら終わっていた、という感じなので、それだけ集中できてたのかなと思います。でも、集中できていたから走りが良かったかどうかは、ちょっと別問題。予選では小池さんと本当にぶつかる勢いだったので、そこは足長を延ばすのと、2、3走ももうちょっと攻めるというか、もっとスムーズなバトンができるということを、ウォーミングアップが終わった段階で決めました。バトンをつなぐという準備はしっかりできていたと思うので、あとはシンプルに、自分の走力が足りなくての今回の結果なのかなと受け止めています。予選でしっかり着順で通るっていう目標を達成できましたが、決勝でもう1段階、もう2段階ギアを上げて走らなきゃいけないところを、予選と同じような走りをしてしまったのかなって。もっと行けた部分、もっと先頭に食らいつき、ついていけたのかなとも思うんで、そこは心残り。次に向けての伸びしろと言ったら綺麗ごとになってしまいますが、次はしっかり先頭で争えるようにしていきたい。だからこそ、100mでファイナルに出ないといけない、ファイナルで走らないといけないと思いますし、それをもって、余裕を持って(メンバーとして)考えてもらえるような存在になっていかないといけないと思っています。来年も再来年も、やることがいっぱいだな、と思います。

今泉堅貴(内田洋行AC)

東京世界陸上男女混合4×400mR予選に出場した日本(1走今泉堅貴、2走井戸アビゲイル風果

男女混合4×400mR
「ここ数年、自分がミックスリレーを走ってきましたが、毎回毎回、世界との壁を痛感させられるレースが続いていました。今回、地元・東京世界選手権ということで、『ここで結果を出さなければ、いつ残すんだ』という舞台が用意され、そのなかでファイナルに残れたのは、メンバー4人だけの力ではなく、日本の400mブロックを底上げしてきた結果だと思います。そこは誇らしく思います。予選は1走で内側のレーンとあって、走りにくかったというのもあります。決勝は悪いところを修正していき、課題を克服するつもりでしたが、順位を上げられなかったのは力不足を痛感するところです。男子マイルは世界でメダルを取ることを目標にやっています。自分と吉津選手はなかなかメンバー入りできず苦しい気持ちも続いていますが、ここで結果を出せたことで、胸を張って男子マイルに貢献できるかなと思います。これから1週間あるので、しっかり準備していきたいです」
4×400mR
「ブダペストが終わってから、メダルを取ることをずっと意識してきました。ようやく自分が貢献できる機会をいただいて、自分の走りで順位が決まるアンカーを任されたのに、チャンスをつかめなかったのはすごく悔しいです。他の国の4走には400mのファイナリストもいるなか、自分が動揺していて勝てる相手ではないので、自分自身のベストを尽くそうと思いました。ラップで見ても、これまでで1番良い走りができましたが、それが結果に結びつかなかったのは、世界との力の差を痛感しました。ただ、負けたまま終わるほど自分は単純ではないので、時間が掛かるかもしれないですけど、前を向いて、もっともっと挑戦していきたいです」

田邉奨(中大)

吉津拓歩(ミキハウス)

東京世界陸上男女混合4×400mR決勝に出場する日本

男女混合4×400mR
「予選突破は厳しいかなって思ったところから一転して、(決勝の)チケットをもらうことができたので、もう一本走っていくぞと思っていたのですが、決勝は自分でも納得いかない走りになってしまいました。その点は申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも、東京で開催された世界選手権で、ファイナルを経験することができ、しかも1周走っている間ずっと応援が途切れない場所で走ることができて、本当に良かったです。決勝でタイムを落としてしまったのは、単純に自分の弱さだと思います。今回、特に女子の井戸アビゲイル風果さんと松本菜奈子さんと歴代でもトップクラスに速い選手がいて、自分と今泉(堅貴)君がしっかり走れば日本記録は出るだろうと思っていました。予選は3分12秒狙いで、目標通りの内容。個人的にはアジア記録(3分11秒82)を更新したい気持ちもあったので、もう少し頑張れていればという悔しさもあります。(予選は)6番手でもらって6番手で渡すだけだったので、1人でも抜いていればと思いますが、それが今の実力なんだと思っています。男子の4×400mリレーについてはあと1週間あるので、しっかりと休息して備えていければと思います」
男子4×400mR
「予選落ちという結果は受け止めるしかありません。昨年のパリ五輪で、自分は状態が良かったのに走れなかったのですが、それは他の選手の力が上だったということで、彼ら4人ならいい結果が望めると思っていました。1年が経って、東京世界陸上でどうしたら自分の気持ちが晴れるかと思ったときに、メダルを取らなければいけないと考えていました。ただ、実際に走ってみて、ラップタイムも及ばなかったし、覚悟が足りていなかったのを突きつけられたように思います。それを受け止めてこれから練習をしていかなければいけないと思います」

佐藤拳太郎(富士通)

林申雅(筑波大)

女子

・200m
井戸アビゲイル風果(東邦銀行)

女子200m準決勝に出場した井戸アビゲイル風果

「楽しかったです。すごくハイレベルなレースに参加させてもらえて良かったです。スタートは比較的良かったと思うのですが、ちょっと後半にたれてしまったと思っていて、もう少し力が必要だと感じます。国内で、すごくずっと温かく応援してもらっている中で、すごく緊張もすることなく、自分の走りに集中できたと思います。22秒台をコンスタントに出していくことで、22秒台前半にもつながっていくと思うので、そこにまずは集中してやっていきたいです。後半が少しリズムが合わなかったので、そこを修正したいところでしたが、なかなか難しいですね。日本で出場できて、こんな歓声の中で走ることはないと思うので、すごく良い経験になりました」

混合4×400mR
「まずは、この舞台で走れたことは本当にうれしく思います。本当にたくさんの応援があって、すごく心強かったので、感謝の気持ちでいっぱいです。日本新記録を出すことは最低限の目標でしたし、それが決勝進出につながったのでうれしいです。予選は接戦の中で他の国についていくことができましたが、決勝では離れていく背中を追いかけることになり、まだまだトレーニングが必要だなと思いました。自分の走りとしては50秒台も狙っていましたが、51秒前半で走れて最低限の走りはできました。決勝はここまでの合宿や練習などでいろんな方にサポートしていただいたので、その想いを胸に走ったのですが、思うような結果ではなかったので、またチャレンジしていきたいです。会場の雰囲気にも慣れたので、個人の200mでは自分の力をしっかり出し切って準決勝を目指します」

・400m
松本奈菜子(東邦銀行)

女子400m予選に出場した松本菜奈子(25年世界陸上)

混合4×400mR
「混合マイルリレーという種目が始まってから、メンバーに選ばれることが多かったのですが、女子のロングスプリントが弱く、いつも男子の力を借りていたという思いが強かった。今回は決勝を狙えるという雰囲気があり、私自身も力をつけていかないと貢献できないと思っていました。このメンバーはもちろん、日本のロングスプリントの選手たち、コーチ陣、皆さんの力をあわせて、決勝の舞台を走れたのはすごく価値のあること。男女ともにロングスプリントが力をつけてきていることを示すことができたと思います。私自身としては佐藤拳太郎さんだったり、吉田真希子監督だったりいろんなかたからアドバイスを受け、さらに3走までの3人の力走もあって、落ち着いて走ることができました。今日の2レースの感覚がすごくよかったので、個人の400mも日本記録を更新できるように精いっぱい頑張っていきたいと思います」
400m
「悔しいの一言に尽きます。昨日は混合マイルリレーが最終種目だったので、寝るのも遅くなったのですが、疲労はそこまでではなく、身体もよく動く感覚はありました。アップから調子も良かったので、前半から加速に乗せて進んでいったので、このような結果になってしまったのが、本当に悔しいです。今もいろいろと考えていますが、振り返ると前半で頑張り過ぎちゃったのかなと思います。もう少し落ち着いて入ればというのが反省点です。日本の女子のロングスプリントは世界との差があるというのは、自分のなかでもどかしい気持ちとしてありました。今回の混合マイルで世界と戦えたわけですが、実際に世界のトップと走ってみて、世界大会で日本新記録を出していくことで、トップとの差が縮まっていくと改めて感じました。安易な言葉ですが、自分が世界と戦えるところまで頑張っていきたいと思います」

・800m
久保凛(東大阪大敬愛高3大阪)

東京世界陸上女子800m予選に出場した久保凛

「今回、初めての世界陸上が東京ということで、始まる前からたくさん応援していただいて、幸せですし、楽しんで走ることができました。それでも、前半から全然うまくいかなくて、何もできずに終わってしまったので、もっと強くなって帰ってきたいと思います。(集団の)前のほうで進めたかったのですが、100mから被せられてしまって、うまく前に出ることができずに、内側のほうにも入ってしまって、もう何もかもうまくいかなくて・・・・・・。スローペースになってしまうと、絶対勝てないというのはわかっていたのですが、前に出なくて、スローペースになって、うまくいかなかったなと思います。後ろにつけるレースは、自分は全然感じたことのないレースでした。その中でごちゃごちゃなったり、バランスを崩したりとか、海外のレースでは当たり前だと思うので、もっと海外の試合に出て経験を積む必要があります。世界の舞台で思い切ったレースができないことは、弱い部分だと感じたので、イチから磨き直して、もっと強いものをしっかり見せるように頑張りたいと思います」

・1500m・5000m
田中希実(New Balance)

女子1500m予選1組10着で準決勝進出はならなかった田中希実

1500m
「今日は実力不足というのが目に見えていました。東京五輪の時もチャレンジャーの立場だったので、その頃に戻りたかったのですが、たくさん経験を積んでこられたぶん、挫折感を乗り越えることができないんだなと感じました。ただ、実力不足だと、本当にあきらめたらそこで終わり。ゴールの瞬間まで動かしたいという気持ちが本当にありましたし、今日は久しぶりにずっとあきらめることなく走り切ることができた。レース結果はわからない、でもわからないこからこそあきらめないし、挑む。それを含めて、向かっていく時間を楽しむということができたので、実力をつけなさいということをしっかりと受け入れていかないとと思っています」

5000m
ハイペースになることが予想されたので、後ろの方から拾っていくという、私の中で一番好きなパターンにはめられれば一番楽しめると想像していました。スローになりましたが、(予選落ちだった)1500mの準決勝、決勝の日に1000m、8000mのタイトムトライアルをしたらベストが出ていたので、絶対に引かないということは今日、できたと思います。予選は山本選手の走りがあったから、今、私はここにいるのですが、引っ張ってもらったから突破したというふうには思われたくなくて。私の予選でできる一番いい走りを引き出してくれたのだと思うので、だから、今日は本当の意味で自分の力を試したかった。タイムや順位というよりも、走り方とか全部が私の実力だと思います。今日は反省の余地がないくらいに完敗。本当に力負けです。最下位から行って、最後にまくるというのも、すごくワクワクできる選手になって戻ってきたいですし、それができるようになった時に前を引いて勝ち切れる選手ということだと思うので。来年以降に本当の意味でもっともっと強くなれるようにしていきたいです。

・1500m
木村友香(積水化学)

木村友香(25年世界陸上)

「今年は4分05秒を超えたいという思いで日々のトレーニングも生活も積み重ねてきたので、この舞台で数字として得られなかった悔しさは本当に強いです。でも、すごく順調にトレーニングが詰めて、自信を持った中で覚悟を決めてスタートラインに立つことができました。途中までですが、自分とコーチと思い描いていたようなレースプランを、覚悟を持ってできたというところは良かったです。スローペースになると自分の力を発揮できない弱さもわかっていたので、自分のペース、リズムを作っていったほうが求める結果に近づけるかなと思って飛び出しました、私はメンタル面が弱いので、それは数時以外のもので自分の成長を見せられたところかなと思います」

・5000m
山本有真(積水化学)

女子5000m予選に出場した山本有真

「自分の理想とする結果ではなかったのですが、前半は攻めていくことができました。田中さん(希実)にレース後に声をかけてもらって、自分の中で本当に情けないという気持ちからうれしい気持ちも少し出てきて、今はちょっとだけスッキリはしていますね。前日に田中さんと同じ組ということを知った時に、私はどうしても田中さんに予選を通過してほしいとを心の底から思いました。パリオリンピックで同じ組で走らせてもらったとき、『山本ちゃんについていけば良かった』ということを言ってくださって。夜、田中さんとご飯を食べた時に、『もし明日、作っていってほしいペースがあったら言ってください』と私から申し出ました。頼りにしてくれるのがうれしかったです。まだまだ、田中さんに自分は追いつけない存在ですが、また来年のアジア大会、世界陸上、オリンピックと続くので、次こそはという強い気持ちで、頑張っていこうと思っています」

・5000m、10000m
廣中璃梨佳(日本郵政グループ)

東京世界陸上女子10000m6位の廣中璃梨佳

10000m
「2年ぶりの世界大会でしたが、どういうレースができるか逆にワクワク感がありました。世界大会が1年空くことで、今の自分の位置がどこなのか不安を感じる時もあったのですが、まずはこの世界陸上を楽しんで、みなさんの歓声と一緒に戦うんだという気持ちで走りました。みなさんの前で入賞できたのはうれしいです。この湿度の中だったので、入賞は全然チャンスがあると思っていました。最後は本当にたくさんの声援の力を借りながら、最後の1歩まで粘ることができたと思います。もちろん入賞はとてもうれしいのですが、最初から最後まで、この25周が楽しかったと本当に心から思える試合でした」

5000m
「積極的に最初から自分のレースをするんだという思いで走りました。最後の1000mからの切り替えが思うように行かず、ラスト400mではもう力が残っていなかったです。それでも、自国開催での世界陸上で、2種目戦えたというのは、今後につなげていけると思います。たくさんの方々の応援のおかげで、ここまで戻ってこられたので、そこは自信を持ちたいです。レース前から自分の動いたまま行って、14分台を出したら決勝に進めるっていう気持ちだったので、そこだけを見ていました。自分のゾーンに入って、自分のことだけを考えていて気づいたら、誰もついてこなかった感じです。やはり3000mから4000mで思いのほかスピードが維持できませんでした。3000m以降、暑さを感じてしまいロスになると分かっていても、最後に垂れるよりはと給水を取りに行きました。スタミナには自体はあると思っていたのですが、ラスト1000mの勝負所で勝負にならなかったのは、10000mと5000mの2種目やるにあたっての、今後の課題だと思います」

・10000m
矢田みくに(エディオン)

東京世界陸上女子10000mに出場した矢田みくに

「楽しかったです、と言いたかったのですが、悔しさが9割。自分の不甲斐なさが出たレースになりました。でも、多くの声援があり、幸せな25周でした。ここに出るだけではなく、せめて入賞をと目指していたので、初めはあせらず5~7番手あたりにつけて、後半戦えればと思っていたのですが、そこまでの練習をつむことができませんでした。」

・100mH
中島ひとみ(長谷川体育施設)

女子100mHで予選を突破した中島ひとみ

「最高の2日間でした。振り返れば悔しさもありますが、今まで感じたことのない大きな歓声と満員の国立を競技場を見たことがなかったので、ここまで走り続けてよかったと思いました。準決勝は自分の走りには集中していたんですけど、思うように走れなかった。それでも、一生忘れられない景色を見られてすごく幸せです。今季は寺田(明日香)さんが引退を表明されて、寺田さんの意志などを引き継いでいきたいと思って臨みました。今回参加した3人だけじゃなく、日本のハードラーみんなで世界を目指せるようになりたいと感じました。30歳になって、貴重な経験をできたのは本当にうれしい。もちろんタイムを出せなかった悔しさもありますが、それと同じくらいみなさんから幸せな気持ちをいただきました」

福部真子(日本建設工業)

女子100mHで予選を突破した福部真子

「この舞台で2本走れたこと、あの大歓声の中で走ることができたのは、いくらお金を払っても経験できないことだと思うので、自分の財産になりました。準決勝はスタートがどうしてもうまくはまらなくて、スピードも上げきれず、必死に走るだけになってしまって、悔しい気持ちがあります。昨日の夜も頭痛が酷くて薬を飲んで寝るような状況ではあったのですが、私と同じ菊池病で悩んでいる方が1人でも頑張ろうなってくれたり、病気のことを知らないが菊池病のことを調べてくれたりして、病気の人たちが過ごしやすい社会になってほしいと思っています。今大会はまずず予選からスタートラインに立ててる姿が想像できなかったところから始まり、病気がわかったときにはもう終わりかなって思ってたし、代表ユニフォームももう着れないかなと感じていました。なので、今回の準決勝というのはオレゴンやパリの時より、ずっと価値のあるものだと思います」

田中佑美(富士通)

東京世界陸上100mH予選に出場した田中佑美

「記録は悔しいの一言に尽きます。日本選手権の決勝の朝からアキレス腱に痛みが出てしまいました。しかし、せっかくだから新しい技術を取り入れようという方向で、『こういう感じでいけたらいいよね』というのはあったのですが、いまいちフィットし切ることなくフィニッシュしました。やっぱりしっかり走りたい思いはありますが、練習していないので自信になりません。自分の気持ちをどう持っていくかっていうところが難しくはありました。ベストの走りではないですけど、東京でみなさんに頑張る姿を直接見せられて、そういう機会をいただいたすべての関係者の皆様に『ありがとうございます』とお伝えしたいです」

・3000m障害
齋藤みう(パナソニック)

女子3000m障害で日本新記録を打ち立てた齋藤みう(25年世界陸上)

「自分の力を出し切れば結果がついてくると思っていたので良かったです。9分30秒は絶対に切りたい、最初から突っ込んで、後半粘るレースをするつもりでした。最初の1000mを3分03秒で入りましたが、3分03秒という(ハイペースの)感覚ではなかったので、ランニングハイというか、記録を出せるかもしれないと思いました。2000mからきつくなるのですけど、今日は今までで一番余裕がありました。17年ぶりの日本記録更新ですが、それまで多くの選手がこの種目を取り組んでいるのを見て、自分もこの種目をやりたいと思っていたので、そういった選手たちのお陰です。高校時代は成長過程ですごく苦しみましたが、当時の先生が見放すことなく、やってこれました。その先生が今日見に来てくれて、感謝の気持ちが伝わったら良いなと思いますし、大学でも仲間や監督がいたから、ここまでできたと思います。三浦(龍司)選手のように、国際大会で勝負できる選手になりたいし、決勝に進んで入賞できる選手になっていきたいです

・走高跳
髙橋渚(センコー)

女子走高跳に出場した髙橋渚(25年世界陸上)

「自分らしい跳躍することが課題だったので、今日はしっかり跳べたのがうれしいです。動きの感覚が悪くなかったので、今日は1本1本跳べた点が良かったです。男子走高跳の予選を観に(スタジアムに)来ていたので、ちょっと怖じ気づいたところもありますが、いざピッチに立ってみたら、多くの観客の方に暖かく背中を押してもらえる感じが、とてもうれしかったです。苦しかったり、悩んでたこともありましたが、世界陸上のためにやることは全部やって、心も身体もちゃんと作ってきました。技術的にはやりたいことができました。突っ込んでしまったりした試技もありましたが、1本1本無駄にせず集中して跳べたと思います。1m92は高さを意識してしまいました。助走が安定していれば跳べたと思うので、その点が課題だと感じています。国際大会でもびびらないためにも海外転戦を続けてきました。決勝にいって、他の選手たちに顔を覚えてもらいたいですし、そのためにも助走を安定させて、次の機会には(トップ選手たちと)混ざって競技をしたいです」

・棒高跳
諸田実咲(アットホーム)

女子棒高跳に出場した諸田実咲(25年世界陸上)

「3ヵ月前に大ケガをして、ギリギリな状態で何とか間に合わせられました。そこでのバーを越えることができて、まあ、正直な気持ちをホッとしましたし、良かったなという気持ちがあります。冷静に自分の動きができれば跳べるという感覚はありましたから動きは意識しました。ウォーミングアップぐらいまで、手首への不安とか、突っ込むことへの怖さは正直なくならなかったのですが、競技場に入ったらたくさんお客さんいて、知り合いもいて、すごい歓声があって、練習跳躍から怖さはなかったです。手首への痛みを感じていて、今日もまた痛くなるのではと思いましたが、アドレナリンが出て、1本1本恐怖心なく気持ちで引くこともなく、跳ぶことができたのは本当に良かったです。コーチはじめ、ドクターやリハビリの先生らたくさんの方の力を借りて立てた舞台なので、支えていただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。外国人選手との力の差を間近で感じたので、身体作りなどベースアップからしていかないといけないと思います、ここをステップにまた頑張りたいです」

・走幅跳
秦澄美鈴(住友電工)

観客の声援に応える秦澄美鈴(25年世界陸上)

「まず悔しいです。欧州転戦を終えてから世界選手権までの期間はすごく良い練習と準備ができていたなと思っていたんですが、そこがうまくいっても、この舞台ではなかなか結果を出すことができないと感じました。国立競技場は(助走路の反発が強くて)助走でしっかり押し込まないといけないスタジアムなのですが、1回目は浮いてしまう助走になってしまいました。徐々に修正しながら、3回目はファウルでもなんでもいいからとにかく走りきるつもりで挑みました。結果は6m45で(決勝通過ラインに)全然届かなかったんですけど、いい跳躍ができたんじゃないかと思います。この満員の国立競技場で友人や応援してくれるみなさんがいて、手拍子しない理由もないなと思って、1本目から手拍子をやりました。試合前は『手拍子を求めたら大きいだろうな』らいに想像していたんですが、手拍子じゃなくて、拍手に背中を押されて心にしみるというか、見守られているような気持ちになりました」

・三段跳
髙島真織子(九電工)

女子三段跳に出場した髙島真織子

「1~3階層までお客さんがお客さんが入っているのは、ちょっと見たことがなかったのですごくびっくりしました。結果は納得できるものではなかったですが、すごくたくさんの方に見守っていただいて、うれしい気持ちでいっぱいです。助走距離が今回伸びて、後ろの追加の板のところが少し気になってしまって、そこに対応できなかった。3本目は集中できましたが、最初の2本は本当にもったいないことをしたと思います。1本目で13m60ぐらい跳べたら、十分決勝を狙えたと思うので、本当に情けない気持ちでいっぱいです。決勝進出を目標にやってきたので、点数をつけるなら50点ぐらいの気持ちです。うまく切り替えて、残りのシーズンのあと2試合で、しっかり記録を残していきたいです」

森本麻里子(オリコ)

女子三段跳予選に出場した森本麻里子

「一本、一本、大事に噛みしめて跳躍して、本当に感謝の気持ちを持って跳躍することができました。ただ、跳躍以前の問題で、今シーズンはなかなか助走は苦戦しているところがあって、そこがこの試合でも出てしまったという印象があります。2回目は結構走れていましたが、助走の再現性はまだまだ安定していません。この2週間、しっかり調整できました。ベストで14mを持っていっても、14mをしっかり再現性高く記録を出すことが、次のファイナルにつながると感じました。今シーズンはアジア選手権に出て、最後にしようと思うぐらいしんどい時もありましたが、この東京があったのであきらめずに最後まで頑張ることができました」

・円盤投
郡菜々佳(サトウ食品新潟アルビレックスRC)

東京世界陸上女子円盤投に出場した郡菜々佳

「結果につながらなかったので悔しい気持ちでいっぱいですが、19年のドーハ大会とは違って、地に足つけた投てきはできたかなと思っています。(東京世界陸上に)出られるかどうかわからないかった状況にある中でこの舞台に立てて、まずは良かったと思っていますし、本当にたくさんの方々が応援してくださって、とても力になりました。ずっと課題である下半身からの連動を今日も目指していたのですが、なかなか結果につながりませんでした。圧倒的に実力不足を感じたので、この経験を絶対に次に生かします」

・やり投
北口榛花(JAL)

東京世界陸上女子やり投予選に出場した北口榛花

「春先からちょっとケガがあって精神的に苦しい時がたくさんありましたが、そのたびに今年は東京世界陸上があるから練習に戻ろうという気持ちになれました。ずっと故障したところにテープをして保護していたのですが、最後の投てき練習でそれを外して投げたら、感覚が良かったのでテープなしで臨みました。1投目は60mを越えたので、少しホッとしましたが、なかなか全力で投げる練習は試合を含めて遠かったため、2投目、3投目を考えるともっとやっておくべきだったかなと思いました。ダイヤモンドリーグと同じくやりがどのくらい投げられるのか、正直想像できず、不安はありました。今日は競技場に入る前のほうが緊張していて、入ってからはそんなにプレッシャーは感じませんでした。それだけにもうちょっと投げられたなという感触があるので悔しいです。とりあえず一旦休みたいと思います。世界大会の借りは世界大会でしか返せないですし、今回決勝に残れなかったからといって、人生終わりではないので、ちょっと長い休みが必要かもしれないですけど、もうちょっと強くなって戻ってきたいと思います」

上田百寧(ゼンリン)

東京世界陸上女子やり投に出場した上田百寧

「パリ五輪も自信を持って臨めた大会でしたが、今季は4年ぶりに自己ベストを更新していたので、その自信もプラスされて今大会に臨むことができました。今まで2回世界陸上に出場してきましたが、今回が1番集中できていたし、自分らしい投げができたんじゃないかなと思っています。1投目こそ、競技場の雰囲気や緊張もあったりして、やりたいことが頭の中にいろいろ浮かんで力をあまり発揮できませんでした。そこでコーチと話して2投目、3投目と投げていった感じです。(ファウルとなったが距離は出ていた)3投目は助走をしっかりとって攻めました。前(ラインとの間隔)が狭くなってしまい、勢い余って転んじゃいましたけど、自分らしい投げだったと思います。昔は緊張している自分に気づけていなかったのですけど、今はそれを客観的に見ることができるようになって、自分に集中するという今までの課題が改善されてきました。選手として成長できているなと感じています」

武本紗栄(オリコ)

東京世界陸上女子やり投に出場した武本紗栄

「国立が満員になっているところをピットから見て、すごく幸せな気持ちになりました。選手としてここに立つことができて、自分のことも認めてあげないとなと思いますが、やっぱり声援を力に変えることができなかったのが、情けないというか、悔しい気持ちでいっぱいです。コンディションもとても良く、今季で一番仕上げてこられたと自負していますが、その中で本当に良くない記録を出してしまいました。昨年、パリ五輪を逃してからオーストラリアのコーチに変えて、1年間、考え方やリズムを変えてきましたが、それがまだ定着していないことは事実。今日も自信を持ってここまで来られましたが、試合になってしまうと投げたい気持ちが強くなり、身体が突っ込んでしまって本来やりたい動きが全然できませんでした。やらないといけないことは明確。再現性を持ってできるように、身体に染み付いて、意識せずに動くまでやる必要があると思っています」

・マラソン
安藤友香(しまむら)

東京世界陸上女子マラソンに出場した安藤友香

「2017年以来の世界陸上、自国での開催もあり、最低でも入賞を、そして自分に後悔なくやり切ると目指して挑んだレースでしたが、不甲斐ない結果となってしまいました。自分が思い描いた結果とは程遠く、悔しい気持ちでいっぱいです。また、ここまでサポートしてくださったチームスタッフはじめ、会社の方や家族、関係者の方々には感謝の気持ちと申し訳ない気持ちです。まずは結果を真摯に受け止め、レースを振り返り、反省します。自国開催だからこそたくさんの方々に応援していただけましたし、その中で走ることができたことは幸せでした。とても感動しました。後半は恥ずかしい走りでしたが、それでも『頑張れ』の声が消えることなく、その言葉に何度も救われ、ゴールまで無事にたどり着くことができました」

小林香菜(大塚製薬)

東京世界陸上女子マラソンで7位を果たし、パリ五輪MGC出場権を獲得した小林香菜

「本当に最高でした。みなさんがたくさん、沿道もずっと応援してくださいました。本当に絶え間がなくて、特に秋葉原や折り返す地点で、沿道の近くを折り返すと、頭が痛いぐらいに聞こえてありがたかったです。夏のこういう大きなレースでもあるので、絶対牽制になると思っていました。自分のペースで下手に抑えなくていいと言われていましたし、スタートすると思った以上に遅かったです。正直あまり前に出たくありませんでしたが、あまりに遅かったので、前に出て自分のペースでいこうと思ってずっと頑張りました。やっぱり42kmは長くて辛いけど、みなさんのお陰で楽しく感じることができました。急に代表に選んでいただいたので、そのプレッシャーも大きくて一番つらかったです。世界の舞台を経験できたことは、かなり大きな強みになると思うので、これを無駄にしないように、しっかりとロサンゼルスオリンピックに向けて準備していきたいです」

佐藤早也伽(積水化学)

東京世界陸上女子マラソンで13位に入った佐藤早也伽

「後半勝負と思ってやっていたのですが、思うところまで順位を上げられずに終わってしまったのは悔しいと思います。後半バテずに押していけるようなペースを意識して走っていました。曇りのコンディションだったので、想定より良くはないのですが、恵まれたコンディションで走れました。前回(ブダペスト大会)より良い順位・タイムだったと思うので、そこはプラスには捉えています。世界は強い選手がたくさんいるので、もっと頑張らなきゃいけないと感じています。収穫としては、やっぱり順位を上げて、ややタイムも速くなったところだと思います。しかし、課題としては、こういったペースメーカーがいない、読めないレースの中で、先頭集団で戦っていけるような力はまだない。挑戦する力はまだないと感じました。この経験を生かして、マラソンで自己ベストを更新していきたいです。」

・20km競歩
藤井菜々子(エディオン)

女子20km競歩で銅メダルを獲得した藤井菜々子(25年世界陸上)

「メダルを目指して本気で取り組んできたことが結果につながって、本当に純粋にうれしいです。ちょっと先月、(コーチの)川越さん(学)のこともあって、絶対にメダルを取りたいという気持ちに変わっていって、気持ちの大きさが今回は違いました。それが結果につながったと思います。自己ベストは出るような練習ができていたので、必ず先頭集団でレースを進めていくとスタート前から決めていて、それがうまくハマったという感じです。先頭集団について、どんどん絞られていった中でも余裕があったので、今までと違うと思っていました。メダルという強い思いでここまで来たので、その気持ちで最後は乗り切れました。岡田さん(久美子)と一緒のレースでメダルを取れたことは大きな意味になると思いますし、次の金メダルへのまた一歩を踏み出せたと思います」

岡田久美子(富士通)

25年東京世界陸上女子20km競歩に出場した岡田久美子(富士通)

「やりきったなという気持ちで、本当に感謝しかないです。藤井さん(菜々子)が(メダルを)取ってくれたので、歴史的な一日になって、私も続けてきて良かったなと思っています。信じられないぐらい沿道でも国内大会と思うぐらい、日本の応援ばかりでびっくりしました。思っていたよりも速くなってしまったので、自分の準備不足だと感じていますが、やりきったという気持ちはいっぱいあります。ここまできた競技人生で、私自身は世界のトップで戦えるような素質があるかと聞かれると、そうでもないですが、いろんな人に支えられて、ここまで来られました。自分の中では今日が最後だと思っています。私のできることがあれば、貢献していきたいと考えています」

柳井綾音(立命大)

柳井綾音(25年世界陸上)

「9月に入ってから膝を痛めてしまって、本当に不安とか20km歩けるかなという気持ちのほうが強くて、今回20km歩けたことは本当に良かったです。良い練習ができていて、そこで少し無理したのが痛めてしまった原因だと思います。声援のお陰ですごく背中を押していただいて、自分はそれがなければ歩けなかったぐらい本当に支えてもらいました。本当に(藤井)菜々子先輩がいなければ、自分はここに立つことができていなくて、自分が競技を続けるきっかけをくださったのは菜々子先輩です。オリンピックで、去年うまくいっていないところも近くで見ていたので、メダルを取ってくださったことがすごくうれしかったです。次の世界大会で、この経験があったからこそ、強くなったと言えるように、学生が終わってからも頑張っていきたいと思います」

・35km競歩
梅野倖子(LOCOK)15位

東京世界陸上女子35km競歩で15位だった梅野倖子

「悔しいの一言に尽きます。最初は思い通りのプランで行っていて、一人ずつ抜いていけばいいという作戦でした。最初から脚が重たさや疲労はまったくなく、歩けていたのですが、途中から沿道の日本の方の応援が、すごくうれしい反面、自分のメンタルが弱すぎて、「早く前に行かないといけないというプレッシャーに感じてしまいました。、自分の準備不足でこの結果になってしまったと思います。プレッシャーに打ち勝てるような強い選手に、今後なっていかないといけないなというのが明らかになった試合でした」

矢来舞香(千葉興業銀行)20位

東京世界陸上女子35km競歩に出場した矢来舞香

「夢の舞台だった東京世界陸上だったので、レースが始まる前は楽しんで歩くという気持ちでいっぱいでした。やはり35kmだとつらい部分もありましたが、すごいたくさんの沿道の人の方がいらっしゃいました。楽しむ気持ちも持ちつつ、苦しい気持ちもありましたが、良い35kmのレースになったと思います。20位という順位にすごく驚いていて、エントリーリスト(32番目)は上回りたいと思っていたので、すごくうれしいです。今できる最大限の力を発揮できたと思います。ここがスタートラインだと思って練習を積み重ねて、世界で戦えるようにな選手になりたいです」

渕瀬真寿美(建装工業)21位

東京世界陸上35km競歩に出場した渕瀬真寿美

「今回は前半から自分のペースを守ることしかできず、終盤には足にアクシデントがあり、キツいレースになってしまいました。暑さはあまり感じなく身体は元気でしたが、足に不安があったので、終盤にとてもキツくなってしまい、止まってしまうことがありました。本当に歓声がすごくて、応援が途切れることなくすごくうれしかったです。応援が本当に力になりました」

男子

・100m 桐生祥秀(日本生命) [caption id="attachment_182320" align="alignnone" width="800"] 桐生祥秀(25年世界陸上)[/caption] 「準決勝を通過して、決勝で勝負するというプランが、もうこの予選で崩れてしまいました。自分も不甲斐ないし、申し訳ないと思っています。ライルズ選手がいましたけど、リラックスしながらゴールして。何番かもわからなくて、トップじゃないとは思いましたが、タイムも日本選手権と同じぐらいだと思いながらフィニッシュしました。やっぱり、こう国立競技場でしっかりとタイムを出して走りたいな、と。しっかりと顔を挙げてから行けたかなと思っていますが……。それでも、何を言っても予選落ちなので、意味ないかな。これだけ観客が入った国立のスタンドを僕は見たことがなかったので、この人たちの前でもう1本、2本と走りたいという思いがありました」 4×100mR 「走り出した瞬間にふくらはぎをつって(ケイレンが起きて)しまって……。(区間の)タイムも一番遅かったですし、僕がちゃんと走ってれば(メダルまで)行けたと思うので、今回は本当に僕の責任です。その責任をどう挽回しようかというのは、今はちょっと思いつきません。なんで、ここでやってしまったのかな。今回、たくさんのメンバーに来てもらっている中で、「決勝は桐生で行く」と言ってもらえた中で、その期待に応えられなかった。バトンをつなぐことはできましたが、やっぱりタイムが全然良くない。しっかり走らないといけないところで、なんで走れなかったのか……。(ケイレンは)雨であったり、カーブなのでスパイクを薄底のものに変えて負荷がいつもと違ったのか。(4×100mリレーの主将として)意識したことは、コミュニケーションが一番大事だと思っていました。今回、話したことのないメンバーが半分ぐらいて、大学生もいれば高校生もいる、ベテランもいて、最高のメンバーがそろったと思う。その中で食事の時などコミュニケーションを重ねて、チーム作りをしてきたました。 守祐陽(大東大) [caption id="attachment_182289" align="alignnone" width="800"] 男子100m予選2組で7着にとどまった守祐陽[/caption] 「『平常心でいこう、いつも通りいこう』とやってきたんですが、どうしても本番で発揮できないというのが出てしまいました。自分では平常心でいるつもりだったのに、いつも通りにできないというのが世界大会の難しさと感じました。大きな声援を受けてうれしかったんですけど、それを力に変えることができなかったのが、自分のまだ足りない部分かなと思います。この1ヵ月練習をしてきて、すごく良い状態でしたが、アップと試合での差をすごく感じる大会でした。レース全体では力が入らなかったというか、加速でトップスピードに乗れなかったのが一番大きかった点。世界トップレベルのスピードを体感できたのはすごく良い経験だったけど、大舞台で結果を出すような選手じゃないと今後通用しないとも感じました。その点を課題にしてこれから頑張っていきたいです。今日の結果は今日中にしっかり反省して、次はリレーがあるので、気持ちを切り替えて、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います」 サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ) [caption id="attachment_182330" align="alignnone" width="800"] サニブラウン・アブデル・ハキーム(25年世界陸上)[/caption] 「本当に悔しいの一言に尽きるかなと思います。この舞台でしっかりいい結果を出すためには、日々の練習もそうですし、ここまでの道のりがたぶん一番大事になってくる。そういうところで、何回かケガをしたり、いろいろなハプニングがあったりした中で今大会に臨んだかたちになりました。だから、本当に準備不足としか言いようがないかなと思っています。自分なりにできることをやってきたつもりですが、正直、それでは足りないのは、今回の結果からも間違いのないこと。この経験を生かしてどうやっていくかを考えていくしかないかなと思っています。ウォーミングアップの時もそうですし、動き自体は悪くなかったのですが、身体がいくら調子良く動けていても、日々の練習の積み重ねが試合に出てくる。100%同じ走りを毎回毎回するというのは、毎年毎年学んでいる部分ではあるけど、リセットされる部分もある。今回は試合数が足りていないのもそうですし、いい出力で走る試合がほとんどなかったので、もっとできることはあったなと後悔しかないシーズンになりました」 ・200m 鵜澤飛羽(JAL) [caption id="attachment_184047" align="alignnone" width="800"] 男子200mセミファイナルに出場した鵜澤[/caption] 「3回目の世界大会で1番いい走りができたのかなと。自分の意図をちゃんと持って、やりたい動きをやったっていうのはできました。 今年ずっとそれを目標にしてきてやってて、いま出せる全力は出せたと思いますし、それでダメだったんだったら、完全に負けを認めるしかないかなと思います。今日は20秒1台ぐらいは出るかなと思ったんですけど、それ(20秒23)ぐらいだったんだな。このタイムで上がれなかったっていうことは、今年のレベルは高かったのかなと思います。心の中では「(決勝に)いける、いける」ってなっても、19秒台を持ってないないと無理ですね。甘くなかったです。それでも、今やっていることに対して肉付けをしていき、全体的にレベルアップができれば、(決勝は)届くところだと思ういます。今後はどうやって海外経験をいくのかがポイント。(海外の)トップ選手がいる場所に行って、練習できればいいですね。次はリレーがあるので、今はすごいやる気になっています。メダル取って、さっきよりも(スタンドを)盛り上げてやりましょう」 4×100mR 「予選よりもトップスピードに乗れていたし、タイムも上がりましたが、地力の差というか、やっぱりシンプルな速度、足の速さが必要ですね。緊張よりもワクワクというか、楽しいほうが大きかったです。歓声もすごかった。4日間、あそこ(トラック)に立ちましたが、1日たりとも歓声が少なかったことはなかったですし、きっとこういう国際大会が行われない限り、日本では感じられないような最高の雰囲気でした。リレーに選んでもらえて、そこは目標達成なのですが、それだけじゃ意味ないですね、やっぱり。自分の世代は桐生さんたちがリオリンピックなどでメダルを取った姿を見た世代。やっぱり安心感が違いますし、絶対に持ってきてくれるんだろうなっていうのがあるので、心の支えになっていたと思います。(メダルを取るには)シンプルに、本当に速くなるだけ。今年は速さよりも強さを求めてやってきて、それはきっとわずかながら出せていたと思ります。次はもう少し速くなれれば、きっといつか届くんじゃないかなとは思います。もう、ちょっと帰ってスクワットとかをしたいなと思っているんです。本当に悔しいので。リベンジとか、そういうのはわからないですが、速く、強くなるために何かをしたいという感じ。速く、強くなるための何かを始めたいと思います。 飯塚翔太(ミズノ) [caption id="attachment_183744" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子200m予選に出場した飯塚翔太[/caption] 「熱気と歓声がすごくて、めちゃくちゃエネルギーになりました。自分の時だけより(歓声が)上がるのは、地元ならでは。東京五輪の時にこれだけ入っていたらどうなっていただろうな、とスタートラインに立って感じました。調子も今季一番いい状態で臨むことができました。sれを出せなかった要因として考えられるのは、切り替えです。(スタートから)立ち上がった時の切り替えが極端すぎました。ピッチとストライドのバランスの中で、ストライドが極端にでてしまいました。もう少し回転数を上げてから切り替えたかったんですけど、そこは自分の技術の甘さ。僕が生まれた年に前回の東京世界陸上があったというのは感慨深いものがあります。だから、気持ち良くインタビューを受けたいなと思っていたので、悔しさがたくさんあります。海外勢は勝負所でシーズンベストなど一気に上げてくる。そんな雰囲気を結構感じています。僕たちはシーズンを通して世界陸上の代表争いが熾烈なので、そこを走り切らないといけないのは大変な部分。その中で大きなピークをここに合わせないといけない。そこはすごく差を感じました」 水久保漱至(宮崎県スポ協) [caption id="attachment_183800" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子200m予選通過はならなかった水久保漱至[/caption] 「世界陸上に向けて準備してきましたが、実力不足を感じました。初出場で世界のレベルを肌で感じたので、来年、再来年と国際大会で活躍できるようにもう一度練習していきたいです。シーズンを通して一番仕上げられていましたが春先にケガがあって20秒5あたりが限界でした。今度は記録を安定させて19秒台を狙えるようにしたいです。海外選手を見たり、一緒に走ってフィジカル面やスピードなど基礎的な部分が足りないと思いました。そういう部分をしっかり練習して、100mでも9秒台を出すつもりで取り組んでいきたい。東京開催というところで、すごく歓声があって、背中を押されるような試合ですごく楽しかったです」 ・400m 中島佑気ジョセフ(富士通) [caption id="attachment_184109" align="alignnone" width="800"] 男子400m6位の中島佑気ジョセフ(25年世界陸上)[/caption] 「この結果はうれしいです。世界最高の舞台で戦え、しかもこの東京で皆さんのこの歓声を背中に走れたことは幸せであり、充実感を感じながら走ることができました。でも、もう少し勝負したかったし、悔しい気持ちもあります。準決勝直後は一仕事終えたなという感じはあったのですが、不思議と決勝も大崩れすることなく走れたのは、『神聖な舞台』を前にして、身体も疲労に抗うような極限の状態だったのかなと思います。3レースのなかでは準決勝が一番緊張しました。決勝はまた違った雰囲気で、メダルを目指す選手たちが互いにリスペクトしあうものでした。決勝は難しいレーンでしたが、内側の選手が飛ばしてくるのは予想していたので、それに離されずに300mまで以降までついていくイメージでした。決勝前はスティーブ・ジョブズさんが演説で言っていた、「その時は何とも思わない経験とか体験も、振り返ると経験の点と点が結びついてひとつの成果になる」という言葉を思い出しました。米国留学やブダペストの惜敗、パリ五輪での惨敗など、自己嫌悪だったり疑心暗鬼になるようなことも経験しましたが、振り返るとそれらがいまにつながっいると思ったんです。今年は春先にケガをしてドン底の時期もあり、違う道を選べばよかったっていうような後悔もあったのですが、一つひとつの経験や動きが戦略に生きてきた。失敗を恐れずにチャレンジしてきた自分を褒めたいです」 4×400mR 「2組目のレベルがかなり高いのはわかっていたので、僕が1走としてリードを奪って、2走以降につなぐ戦略を取りました。僕を含めそれぞれのラップタイムは悪くないのですが、他の国の選手で(400mの)決勝に出てない選手に負けているので、物足りないというか、現実を受け止められないです。今日、多くの方々にきていただいて、明日のレースではメダルを取ることろをみなさんに見せたかったので、本当に不甲斐ない気持ちでいっぱいです。疲労はありましたが、ここまで来たらやるしかないですし、個人では安定して3本走れたので心配はなかったです。マイルとあわせて、5本そろえて初めて一流選手だと思うので、その点をもっと強くしていきたいです」 佐藤風雅(ミズノ) [caption id="attachment_182737" align="alignnone" width="800"] 400mでシーズンベストをマークした佐藤風雅(25年世界陸上)[/caption] 400m 「シーズンベストだったので、レース直後は『ギリギリ通ればいいのかな』と思っていたんですけど、次の組で(中島佑貴ジョセフに)日本記録を大幅に更新されたので、今は予選を通れなかったのとあわせてダブルで悔しいです。ここに至るまでにいろいろな経緯があって、標準記録を狙い続けてきて、トワイライトでは45秒6も掛かってしまって、『これではいけない』と練習を積み直してきました。300mで31秒が出るくらいまで上がってきたので、手応えをつかんで大会に臨めましたで。ただ、45秒も掛かっていると予選が通れないところまで、世界のレベルが上がってきています。自分が準備してきたものでは通用しなかったということです。2レーンということで、前半に突っ込むと脚が持たないので、バックストレートは気持ちよく乗って、200m、300m付近からピッチを上げてみましたけど、やっぱり最後は追いつきませんでした。それでも、今季やってきたことと、それまでにやってきた積み重ねがマッチしてシーズンベストにつながったと思います。マイルは今回、メダルを取れると思っています。色はわからないけど、本当に強い気持ちで臨みたいです」 4×400mR 「中島選手が4番手で持ってきてくれたのに、自分が6番に転落して申し訳ないです。前半の流れはすごくいい展開でしたが、コーナーに入る瞬間に接触があり、後手に回ってしまい、ラストは、追い越すには苦労する展開になってしまいました。オレゴンから続いていたマイルチームの取り組みが、今回の中島選手が個人種目で切り開いたことによって、メダルが確かなものに感じていました。それが、走順の軸となっていた2走で流れを作れなかったことは本当に申し訳ないです。世界のレベルが高くなる中、予選から2分57秒を出すくらいじゃないと、『メダル』という言葉は使えないと思いました。今日のタイムについては実力がついたと前向きに捉えられるけど、それ以上に世界が速くなっている。中島選手以外の走っていないメンバーはフレッシュな状態のはずなので、そこで世界のトップと遜色ない走りをしなければいけないと感じました」 [adinserter block="4"] ・800m 落合晃(駒大) [caption id="attachment_182330" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子800m予選に出場した落合晃[/caption] 「まずはこの東京の舞台で、走らせていただくということに、本当に感謝の気持ちいっぱいです。初めて世界の舞台で走るということでしたが、緊張はもう全然なくて、東京開催ということですごくリラックスして入りました。今まで感じたことのない経験をさせてもらいました。少しでも先頭を引っ張ってという気持ちはありましたが、差し切って3番に入るというイメージを持っていました。ラスト切り替えられなかったのは、力不足でもあります。当たって砕けろではないですが、勝負にいった結果、世界の選手たちと渡り合えなかったところは、本当に力の弱さをすごく感じました。もっともっと力をつけて、レベルアップして、また世界の舞台で勝負できるように頑張りたいです」 ・1500m 飯澤千翔(住友電工) [caption id="attachment_182561" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上1500mに出場した飯澤千翔[/caption] 「悔しいにも及ばないような惨めなレースだったと思っています。あらゆる展開に対応できるような準備はしてきて、途中までは良かったんですけど、ペースアップのところで対応できなかったところは実力不足だと思います。後ろに下がっても落ち着いて走れていたのですが、前が上がったのか、自分が動かなかったのかはわかりません。ここ2ヵ月は非常に良くて、準決勝にも行けるような準備をしてきました。この1ヵ月は3分33秒というところをターゲットにして、一人でトレーニングをしてきました。シンプルに競技力の向上だけじゃなくて、精神的な部分の成長も感じられた部分はあったのですが、これでもダメかという感じです」 ・5000m 森凪也(Honda) [caption id="attachment_184232" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子5000m予選に出場した森凪也[/caption] 「準備段階では100%だったと思います。それで、この結果ですから実力が足りなかったということです。目標は決勝でした。決勝に行くチャンスがあるとすれば、自分に余力があって、かつ他の選手が世界陸上というプレッシャーの中で力を出し切れず、疲れた状態でラスト1周を迎えられたら、可能性があると思っていました。しかし、1000m以降はペースの出入りが激しくて、3000mか4000mあたりで離れてしまいました。日本選手権が終わってから課題が明確になった中で、スピードやスプリントの能力が足りないと思っていました。だから8月は欧州で1500mに出場し、3分40秒ぐらいまでのベストが出て、そのあと高地合宿も行いました。ですが、最後はいつの間にか先頭と15秒近く差をつけられています。世界との差を埋めるためにはまずは日本記録を更新したいと思っています。今大会に出て責任感が自分の中に芽生えてきました」 ・10000m 葛西潤(旭化成) [caption id="attachment_182862" align="alignnone" width="2508"] 東京世界陸上男子10000mで22位だった葛西潤[/caption] 「パリ五輪はハイペースでしたが、今回はスローになると予想していました。ただ、想像以上のスローペースで、他の選手全員がラスト2000mくらいから仕掛けようとしている空気感は感じていました。自分の練習状況を鑑みても、そこで勝負できるほどではなかったので、少しでも人数を絞るつもりで先頭に立ちました。それでも絞れなかったのは力不足だったということです。途中で後ろに下がったという感覚はなくて、自分が一定ペースで走っているなかで他の選手に抜かれた感じです。とにかく自分のペースを刻むことを意識しました。ただ、7000m地点では根性を見せようと、意識的に上げました。この観衆の中で走れるのは人生で一度あるかどうかだと思いますが、声援に背中を押してもらえたと感じました」 鈴木芽吹(トヨタ自動車) [caption id="attachment_182872" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子10000mで20位だった鈴木芽吹[/caption] 「国立であれだけの歓声を浴びて走れたことはすごく幸せでしたし、この舞台に立てた自分自身をほめたいと思います。スローペースは予想していましたが、あそこまで遅くなるとは思っていませんでした。でも、そのなかで落ち着いて走れました。何もせず下がるよりは、たくさんの人に良いところを見てもらおうと、前に出る積極性を出せたのは良かったと思います。ただ、葛西さんが先頭を走ってるなかで自分が前に行けなかったのは悔しい。ペースの上げ下げがあり、8000mくらいで脚に疲労がきてしまいました。今回はギリギリでの出場だったので、(記録や順位という)数字で結果を出したいというより、走ることで何か感じたり得たりするのを1つでも多く持って帰ろうと思って走りました。今後、それらを自分の中に落とし込んで練習やレースに生かしたいです。もう一度、練習や結果を積み上げて、(27年世界選手権の)北京、(28年五輪の)ロスでスタートラインに立って挑戦したいです。」 ・110mH 村竹ラシッド(JAL) [caption id="attachment_183496" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子110mHで5位だった村竹ラシッド[/caption] 「昨年のパリ五輪で5位に入っていてメダルを目指して、ずっと練習積み重ねてきました。12秒台も出して、世界の強豪選手とも渡り合って、自分なりにそのメダルを取れるだけの根拠を今まで積み上げてきたつもりだったんですけど、結果叶わなくて何が足りなかったんだろうなっていう思いです。昨年は世界のトップと渡り合えたっていう、その自信になるような5位だったんですけど、なんかもうまったく真逆です。感覚が悪くはなかったんですけど、ベストとはほど遠い記録だったんでなかなかうまくいかないですね。緊張とかも全然なくて、いつも通り、試合に臨むような気持ちでいたので。準決勝のあとは多少疲労があったのですけど、そのほうが僕が身体が動くので、特に心配せずに臨みましたが、まだまだ経験不足だったかなと思います。この結果も踏まえて、その自分の実力なんだというところをまず認めるところから始めないといけないですし、全部丸め込んで、またもう何年かかっても何年かかってもこの脚が許す限り、メダルを狙い続けたいと思います。また(順大時代の同期である三浦)龍司の存在は本当に大きかったと思いますし。もう、もう、特にそのモナコのレースなんかはもう本当にメダル取れるんじゃないかって思わせてくれるようなレースだったんで、ずっと刺激になっていました。龍司がいなかったら、ここまでは来れなかったかなと思ってます。本当に改めて感謝したいです」 泉谷駿介(住友電工) [caption id="attachment_182330" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子110mH準決勝に出場した泉谷駿介[/caption] 「準備してくださった方に申し訳ないです。自分の力不足をすごく感じましたし、いろんなことやってきても、こういう結果で終わってしまったので、自分への失望感は大きいです。もちろんそので出るからには、やる気はありましたが、『今から出るのか』みたいな感じで驚いた状態でした。自宅でレースの1時間前に連絡を受けました。(転倒は)メンタルの面が安定しなかったことが大きいです。自国開催で応援してくださる方々がいたので、その気持ちに添えるように、最後までやりきりました。もちろん悔しい思いもありますが、自分自身また頑張れるように精神面を整えたいです」 野本周成(愛媛競技力本部) [caption id="attachment_183176" align="alignnone" width="800"] 110mH準決勝進出を決めた野本周成(25年世界陸上)[/caption] 「ひと言悔しいですね。13秒1台出してベスト(13秒20)を出したら残れると思っていて、結果的にそうだったなという感じです。着順で決めたかったです。予選から1台目をうまく越えることは改善することができましたが、中盤でスピードがトップに上がりきらなかったのかなと思いました。昨日より、もうかなり気持ちが入ってはいました。決勝のファイナルで戦いたかったです。もっとレベルアップしていきたいです。準決勝は全然甘い世界ではなかったと、決勝はまだまだ遠いって思いましたね。オリンピックのことはまだ考えられませんが、目の前のことを一つひとつ向かってやっていこうかなと思っています。また、レースとしてもこんな時間に走ることはなかったので、良い経験になりました。次は国スポです。ベストを出して終わりたいです」 ・400mH 井之上駿太(富士通) [caption id="attachment_183132" align="alignnone" width="800"] 400mH予選の井之上駿太(25年世界陸上)[/caption] 「結果がすべてなので。悔しい思いはありますが、初めての世界大会で、自国開催で、本当にホームゲームのような雰囲気を作ってくださった観客の皆様がいて、菜何にも囲まれてレースをすることはなかなかないので、本当に幸せな49秒でした。ここに来るまで、しっかりとトレーニングを詰めていました。ウォーミングアップでも力感がなくてもいいタイムを出せていた。勝負できる感覚がありました。でも、いざあの場に立ってみると、何もできないなというのが走ってみてわかったこと。前半でもっと勝負をしたかったなという気持ちはありますが、周りの選手たちに置いていかれました。自分のやりたい動きも、揉まれた中でやるのは難しいと走りながら感じました。周りが海外勢だけというレースはほぼ初めてに近かったので、そういう面で(雰囲気に)飲まれたのかなと思います。今日は走っただけで勝負すらできていないので、しっかり勝負する地力をつけて、また2年後にリベンジしたい」 小川大輝(東洋大) [caption id="attachment_183160" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子400mH予選敗退となった小川大輝[/caption] 「こういう世界の舞台で戦えない自分が本当に情けないです。2ヵ月ぶりのレースでしたが、練習は詰めていて、調子も上がってきていました。前半遅れないことを意識していたのですが、」後半の冷静さがダメダメ。焦って焦って、力だけ使ってしまって。全然スピードに乗れないレースでした。タイムを見ても、普段の走りをすれば着順で通れるラッキーな組。本当に悔しい気持ちでいっぱいです。昨年のパリ五輪で予選落ちして、この1年は東京世界陸上でリベンジするという気持ちにこだわって、練習してきました。この世界のレベルになった時に力が出せないというのは、本当に気持ちの問題。力を出せることが強さの証明だとずっと感じていたので、そこに一歩届かないのは自分の弱さですし、まだまだトップアスリートの仲間入りはできていないと強く感じます」」 豊田兼(トヨタ自動車) [caption id="attachment_183149" align="alignnone" width="693"] 400mH予選に出場した豊田兼(25年世界陸上)[/caption] 「調整も万全の状態で臨めました。戦略としては前半しっかりと海外選手に負けないように突っ込んでいく想定だったので、8台目がうまく届きませんでした。13歩から15歩に切り替えて、一気に詰まってしまったので、そこでリズムが崩れて完全に失速してしまいました。今回は13歩で押し切ろうと思ったのですが、思いのほか脚が回らなくなってしまって。昨年のパリ五輪は(直前に)ケガをして(予選で敗退)。なんとか今年の世界陸上の切符を使い取って、そこでリベンジする気持ち。身体のコンディションも自分の中ではすごく整っていたんです。だから、自分の理想とは乖離した結果になってしまったことが、本当に悔しいです。」 ・3000m障害 三浦龍司(SUBARU) [caption id="attachment_183272" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子3000mSCで8位入賞の三浦龍司[/caption] 「勝ちたかったです。観客の声が地響きかのような、鼓膜破れるんじゃないかというくらい、心の中から震えるような歓声をいただいて、メダルを獲得できる自信もあったけど、本当に最後の最後でみなさんの期待に応えきることができなくて悔しいですし、まだまだこれからだと思いました。でも、この世界陸上を経験することができ、こんな観客に囲まれて走ることができてすごく幸せでした。残り数10mで(メダルは)見えていたので、届くかなと思ったのですが、やっぱり思うようにはいかなかったですね。間違いなく手応えはありますし、この東京世界陸上を踏まえて、さらに成長できるんじゃないかと思います。レース中はいつでも(レースの動きに)対応可能な見える場所にいるというのは意識していたので、そこはうまくいきました。途中も余裕度があったので、最後の叩き合いのところまでメダルが見えたので悔しさがすごく大きいです」 [adinserter block="4"] ・走高跳 瀬古優斗(FAAS) [caption id="attachment_183468" align="alignnone" width="800"] 男子走高跳決勝に出場した瀬古優斗[/caption] 「夢の舞台を経験できて、最高でした。ただ、そこに自分の実力が見合ってなかったのがちょっと悔しいです。2m20の1回目(失敗)は踏み切りが少しずれていたけど、2回目は良い助走からよい踏み切りができて、観客の手拍子をお借りして思いっきり突っ込むことができました。失敗した2m24は自分の中では全部超えたと思っていました。高さとしてはもう全然余裕でしたけど。気持ちとしては落ち着いていました。国際大会は初めてですし、そもそもインターハイも出ていません。こういった予選と決勝がある試合を経験していないので、2日前の予選のあとはとにかく疲労回復することを優先して、アイスバスに入ったり、トレーナーさんにケアしてもらいました。世界の選手は一番跳ばないと行けない高さで、それができるというにはすごいです。僕は踏み切りの強さや高さはいけると思いますが、助走をもっとちゃんとできるようにしたいです」 真野友博(九電工) [caption id="attachment_182853" align="alignnone" width="800"] 観客に手を挙げて感謝を示す真野友博(25年世界陸上)[/caption] 「自国開催ということで大歓声の中で試合ができて、雰囲気自体はとても楽しかったです。でも、そこで思うような結果が残せなくて、本当に悔しいというのが一番です。調子も、調整もうまくいっていた良かったので、しっかりと踏み切れれば浮くという感じだったのですが、最後の踏み切りのブロックをしっかしりして上に上がる、というところができませんでした。公式練習から修正しきれなかったです。僕だけが(予選で)落ちて、気持ちが沈んでいるのですが、大会期間中は切り替えて2人を応援したい。家族や会社の方々、友人など多くの人たちが応援に来てくれたので、決勝の舞台で戦えなかったことは、日本代表として申し訳ない気持ちです。もっとももっと頑張らないといけないと思います」 赤松諒一(SEIBU PRINCE) [caption id="attachment_182821" align="alignnone" width="800"] 男子走高跳予選で全体トップの赤松諒一[/caption] 「2大会連続入賞できてうれしさもありますが、それ以上に今は悔しい気持ちのほうが大きいです。足の痛みはウォーミングアップの段階から常にあったのですけど、痛みが出ても思い切って踏み切ろうと決めていたので、その点ではスピードを落とさずにアプローチが何回かできたので良かったし、攻めた助走ができたと思います。2m24の1回目は踏み切りタイミングが僕としてはめずらしくちょっとずれてしまいました。2m28は跳べた高さだったと思いますが、跳べなかったのは、最後の腰の抜きの部分がうまくできなくて“幅”のない跳躍になってしまいました。僕自身は絶対跳べると思ったけど、結果的に跳べませんでした。助走自体は切れ込んでいったつもりですが、クリアにはつながらなかったので、そこが弱さ。世界のレベルでようやく戦えるようになってきたと思いますが、記録面ではまだまだ弱いと思います」 ・走幅跳 橋岡優輝(富士通) [caption id="attachment_183192" align="alignnone" width="800"] 男子走幅跳の橋岡優輝(25年世界陸上)[/caption] 「本当に悔しいです。それ以上はもう形容しがたいぐらいきついです。自分はできるっと言い聞かして、最後の1本は精いっぱいの気持ちで跳びました。結果が出たあとは完全に頭は真っ白。何も考えられなかったです。調子自体は悪くなく、2本目からかなり良くなってきた。自信はあったんですけど、やっぱり1本目からそういった跳躍ができなかったのがダメでしたね。最終的にまとめ上げられなくて、結果的に予選を通過できなかったのかなと思います。ここ1ヵ月ぐらいはしっかり練習も積めて、かなりいい感覚は得れていただけに、悔しいです。徐々に調子を上げていくシーズンがきるようになれば、今回のような失敗も減ってきて、うまく跳べるようになるんだろうと感じました。詰めの甘さが出たなって思います」 津波響樹(大塚製薬) 「不甲斐ない。ちゃんと調整してきて、しっかりスピードも出せるような、ウェイトトレーニングも取り組んできたので、自信はもちろんありました。準備をしてきたのに、自分の力を出しきれませんでした。助走スピードも遅かったというわけではなく、世界の舞台で戦い慣れてないのか、それともここでで力を発揮できないのは何か理由があるのかというのは自分でもまだ未だにわからない。決勝に進むメンバーは毎回毎回同じような選手たちなので、彼らがなぜそんな強いのかっていうのも、しっかり追求していきたいです。代表に戻ってこられたのは良いのですが、やっぱり結果を求めている競技をやっているので、『何をしに来たんだろう』という結果に終わってしまったのが残念です」 伊藤陸(スズキ) 「世界選手権に出ることに全力でしたし、直前まで出られるかどうかぐらいだったので、代表に選ばれて世界選手権に出場することができたことで、多くのものを得ようという感じだったのが率直な感想です。自分の実力不足だったり、戦略的にも余裕を持って大会を迎えられるようにしないといけない。脚は直前に肉離れをしていて試合に出られるかという状態でしたが、3本しっかり跳べたという点は満足しています。記録に関してはこれくらいになると予想していましたが、声援のおかげで、助走もできましたし、跳躍もできたのかなと思います」 ・円盤投 湯上剛輝(トヨタ自動車) 「世界から遠いと言われていた円盤投だけでこの舞台に出て、家族や応援に駆けつけてくれた方、全選手、コーチ方と同じ空間を共有できたことが本当に幸せでした。動きが少し小さくなってしまいました。円盤投では入りの動きがあるのですが、もたつくような形になってしまって、セカンドターンで加速にうまくつながらなかったのが、少し失敗だったと思っています。自分の中では緊張している感じはなかったのですが、思っていたよりも身体が重く感じることがありました。これまでずっと目指してきた舞台でしたから、まず選ばれただけですごくうれしかったです。4月に日本記録を更新できて、誰も到達できなかった場所に自分が到達できなかった場所に自分が到達できたと思っています。練習でできている動きがなかなか試合でできないというのがあるので、11月のデフリンピックに向けてもう少し精度を高めていきたいです」 ・ハンマー投 福田翔大(住友電工) [caption id="attachment_183063" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子ハンマー投に出場した福田翔大[/caption] 「すごくワクワクして試合の日に臨めて、楽しい経験でした。ハンマー投を始めてからずっと、世界陸上やオリンピックを目指してやってきました。しかも東京だったので、前日からワクワクして、すごく楽しかったです。力んで動きが崩れやすいので、1投目は練習で意識している動きを出すこと。2投目から攻めていこうと思ったのですが、2投目はちょっと攻めきれませんでした。100%でいく気持ちはあったのですが、どこかで8割、9割の意識になってしまった。3投目は手拍子を求めて、すごく感覚が良かったのですが、一番の課題である顎の部分が上がってしまいました。大事なところで決まらないのは本当に直さないといけないと改めて感じました。ハンマー投で室伏広治さん以来の出場を果たせたことは、(室伏広治の父親である)重信先生に教わっている身としてはすごくうれしいこと。まだまだ記録を伸ばせるので、北京世界選手権、ロサンゼルス五輪へこの経験をいかして頑張りたい」 ・やり投 﨑山雄太(愛媛競技力本部) [caption id="attachment_183862" align="alignnone" width="800"] 男子やり投予選A組で決勝進出はならなかった﨑山雄太[/caption] 「整理がついていないですが、率直な感想としては情けないという一言に尽きます。助走練習はそれほど悪くなかったし、感覚的にも良かったのですが、やりの(に力を加える)ポイントが外れたり、無意識的に足をかばったりというのがあったのかなと振り返って思います。徐々に修正はしたつもりでしたが、下半身が良くても上半身がダメだとか、この3投での修正力が足りなかった。足もだましだましやっている状態。でも、ピットに立ったからには全力で、痛みはないものとして考えたつもりです。ブダペスト世界陸上の記録なし(の悔しさ)を晴らすために、準備してきて臨んだのですが、自分の思った通りにいかないというのは、まだまだ未熟だなと思います。逆に、ポジティブに捉えれば伸びしろがあると考えたいです。ロサンゼルス五輪が最大目標なので、今回できなかったことの反省点をしっかりと出して、修正して、心も身体も強くなって、また帰ってきたい」 ディーン元気(ミズノ) [caption id="attachment_183718" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子やり投に出場したディーン元気[/caption] 「腰椎の5番目が折れていて、思った準備ができないまま、今日を迎えてしまいました。その中でもこの舞台に立たせていただきましたが、なかなか反復練習ができていなかったので、その練習通りの結果になってしましいました。骨折については去年の冬あたりから思い当たる節はあったんですけど、わかったのは8月にフィンランドで検査をしたとき。日本選手権前も検査はしたのですが、MRIまでは撮影していなかったので、わかりませんでした。もっと早く調べて対策をすれば形は違ったかもしれませんが、わかっていたら無理をしない選択をしてここに立てなかったかもしれません。次のレベルが見えてている際中。身体の使いかとぉうまくやれば、もっと遠くに投げらえっるだろうなというヒントはあるので、今日はそれを出せずに悔しい。本当に準備が間に合わなくて悔しいという気持ちです」 長沼元(スズキ) [caption id="attachment_183834" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子やり投で予選を通過できなかった長沼元[/caption] 「70m台後半とか80mで安定していたので、74mで終わってめちゃくちゃ悔しい。こんなにたくさんの人に応援されて身震いするぐらいありがたかったぶん、余計にそう思います。練習の段階で腰に痛みが出てしまいました。それでも、今大会は身体が壊れてもいいと思って、3投投げましたけど、力んでしまいました。日本のやり投のレベルがすごく上がっていて、この大会に出られない選手いました。その選手たちの分も投げようと思っていましたが結果がでず、今度はもっと実力をつけていきたいです。もっと陸上がメディアに取り上げられるような結果を出せれば良かったのですが、自分自身としては幸せな時間を過ごせました。中1の時に東日本大震災で被災して、生きるのがやっとの状態でしたけど、たくさんの方々に支えていただきました。その中で陸上に出会えて1日1日を大事にしようと思って頑張ってきました。正直何回も心が折れそうになったこともありましたが、あきらめずにやれば、自分の夢は叶うということを結果で体現したいです」 ・マラソン 小山直城(Honda) [caption id="attachment_183115" align="alignnone" width="800"] 男子マラソンに出場した小山直城(25年世界陸上)[/caption] 「ゼネラルテーブルの水なども含めて深部体温を下げるようにしていました。しかし、レース途中で腿がかたくなっているような感じで、そこから手が痺れてくるような感じがあって、多分脱水になっていたと思います。。スペシャルドリンクを取りに行くところでスピードの上げ下げが結構ありました。25kmぐらいから、きつくなって、30kmぐらいで集団から離れ、そこからは本当につらいレースでしたけど、沿道の応援がたくさんあったからこそ、最後までしっかり走り切ることができました。チーム(Honda)には他のマラソン選手もいるので、一緒になってまずはMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ/27年秋)出場権獲得が目標。年明けのマラソンで、自己記録の更新や順位を大事にして、来年のアジア大会代表を狙っていきたいです」 吉田祐也(GMOインターネットグループ) [caption id="attachment_183112" align="alignnone" width="800"] 男子マラソンに出場した吉田祐也(25年世界陸上)[/caption] 「練習をしっかり詰めて、自信を持ってスタートラインに立てましたが、実力不足のひと言にに尽きます。言い訳はできません。アフリカ選手を中心に微妙なペースアップがたくさんあり、本来ならつけるところで、まったく余裕がない状態でした。暑さに関してはまったく問題はなかったのですが、脚は使っている感じでした。無駄な対応はしないように意識していましたが、少しずつダメージが積み重なっていくようなレース。無理のないペースでしたが、自分の力を出し切れないまま終わりました。練習はしっかり積んでいたので、原因は正直よくわからないので、検証する必要はあります。ただ、給水で接触したり、ブレーキがかかったりして、国内レースではあまりそういうことはないので、その面でうまく落ち着いていなかったなと思います。それが一番の違いでした」 近藤亮太(三菱重工) [caption id="attachment_183113" align="alignnone" width="800"] 男子マラソン11位の近藤亮太(25年世界陸上)[/caption] 「入賞まであとちょっとだったという悔しさと、やり切った達成感が半々の気持ち。集団の中で身を隠すように走って、40kmから勝負できればいいなと思ってました。35km過ぎまで力は残っていたんですけど、38~39kmで集団の駆け引きが始まり、もう脚が止まる寸前で何とか動かすような状況で精一杯でした。小林香菜さん(大塚製薬)のように、前から脱落してくる選手がいると思っていました。結果は1人抜かれてしまいましたが、最後まであきらめずに走り切れました。プランとしては、粘り倒すことしかなかったので、何回もきついところと楽になるのを繰り返しながら、これがマラソンだなと感じて、最後まで耐え抜いて自分に勝ちたいと思いました。力不足でしたが、最後のほうまで集団に残れたのは良かったです。今後は五輪を目指し、日本を代表する選手になりたいです」 [adinserter block="4"] ・20km競歩 山西利和(愛知製鋼) [caption id="attachment_184473" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子20km競歩に出場した山西利和[/caption] 「前半はあまりイエローも多くなかったので、今日は行けるかなという勘違いがすべての元凶と思っています。ペースを上げていった時のイエローに、もう少し慎重になるべきでした。女子のタイムを見た時に、『全然いけるコンディションなんだろうな』と思ったので、前半は無理せず、後半絞っていかないといけないと思っていました。技術的な部分で少し噛み合いが悪くて、練習の余裕度と技術の完成度で理想としている部分よりは少しスケジュール的に遅れていると感じていました。国内の開催の競歩のコースがあんなに人で埋まるのはこれまでなかなか起こらなかったことだと思うので、すごくありがたい部分と、その中でなんとかしたかったという思いはまだ少し残ります」 吉川絢斗(サンベルクス) [caption id="attachment_184440" align="alignnone" width="800"] 男子20km競歩で7位入賞の吉川絢斗[/caption] 「うれしいはうれしいのですが、メダルを目指していたところはあるのでやっぱり悔しいとは思います。序盤はペース変動や給水が取れなかったりすることが嫌だったので、自分のペースで行って後半上げて、3位のところまで上げていこうとやってきました。後半、落ちてくる選手もいることを考えて、トップ集団と10秒ぐらいだったら、可能性はあるなと意識して歩いていました。(1km)3分55秒で行って、後半5kmで残り10秒だった場合に、トップ集団がタレ始めて、自分が3分50秒まで上げられればまくれる距離感ではあるので、計算しながら歩いていました。上がりきらなかったってところは、自分の力不足だと思います。メダル争いをしていくためには最初から上位の集団について、そこのペース変動にも耐え得る力っていうところが一番必要だと思います」 ・20km・35km競歩 丸尾知司(愛知製鋼) [caption id="attachment_182125" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子35km競歩に出場した丸尾知司[/caption] 20km競歩 「私が思い描いた通りに、35kmが行かなくて、心が苦しい時間もありましたが、このまま帰れないと思って強い気持ちで20kmに挑んで、あと少しで入賞だったというところは、非常に悔しいです。しかし、私が求めていた結果はもちろんですが、あの歩きを通して感謝を届けるということは少しはできたと思います。20kmはもう心を決めたというか、2月の日本選手権のような思いで挑むことができました。本当に多くの先輩方がアドバイスをくださって、そのお陰だと思います。非常にまずありがたいことですし、怖かったこともたくさんあったので、ただチャレンジできたことは、大きく今後に生きてくると思います。ロサンゼルス(五輪)を見据えると、ハーフマラソンに着手していくということが必要だと思うので、もう一度そっちのほうにしっかり重点を置いて、一度フルマラソンは忘れていきたいと思っています」 35km競歩 「悔しい結果に終わって、悔しい気持ちがあふれています。メダル争いからこぼれてくる選手がたくさんいると思ったので、その(落ちてきた選手を拾っていく)計画で進めましたが、自分の身体に異変が起こって、ペースアップができなかったという状況です。身体にケイレンが起き始めて、給水の量が取り切れなかったという原因が考えられます。当たりませに想定されたことなので、自分のペースの状況と、自分自身の力が足りなかったと思います。絶え間なく応援をいただいて、私自身ほぼ止まってしまうところもあったんですけど、みなさんの応援のお陰でゴール地点にたどりつくことができました。本当に感謝しています。今日得た課題も含めて、海外の仲間たちももう一度チャレンジすると思うので、(20kmに向けて)しっかりと立て直したいと思います」 ・35km競歩 川野将虎(旭化成) [caption id="attachment_182696" align="alignnone" width="800"] 男子35km18位の川野将虎(25年世界陸上)[/caption] 「今回は金メダルの獲得を狙ったレースをしました。序盤、中盤は主導権を握る勝木選手と一緒に先頭でレースを進めて、集団が絞られている中でも余裕を持っていたのですが、中盤以降気温が上がった際に、身体に熱がこもってしまうことにより徐々に余裕がなくなってしまいました。30kmを過ぎると脱水の症状で身体が動かなくなってしまい、最後は歩きを止めないことで精一杯になってしまいました。JAPANチームを応援しに来たこんなに多くの観客の方々の前で、世界陸上と言う大舞台を歩くことができたことは本当に幸せな時間でした。競歩に人生を捧げて余暇たと、心の底から思いました。一時は金メダルが見える位置にいただけに、悔しさが残る結果になりました。この悔しさを糧にして、必ず強くなってリベンジしたいと思います」 勝木隼人(自衛隊体育学校) [caption id="attachment_182438" align="alignnone" width="800"] 男子35kmで銅メダルを獲得した勝木隼人(25年世界陸上)[/caption] 「金メダルを取りたかったなという気持ちがあります。でも、日本の長い距離の種目のメダルは伝統だったので、2015年から続いてきた伝統だったので、まずは取れてホッとしています。川野君とは行きのバス中でどういうレースをするのかについて、「序盤で8人には絞りたいよね」という感じで話をしました。だから、15kmぐらいまでにまず集団の人数を絞って、8人以内にするという想定でした。その後は一度ペースを落として、ちょっと油断をさせて最後5kmからまくろうかという話もしていましたが、まくり切れなかった。(海外勢は)強かったです。僕も想定以上に疲れていたので。前半でちょっと(力を)使い過ぎたので、そこはちょっと悔しいところです。だた、これまでやってきたことはずっと一緒。この1年、そのために先頭を引いたレースをやってきました。本当にやりたいレースができたと思っています。川野君は途中、「もう3人に絞れました」と言ってくれたり。僕一人で取ったメダルじゃなくて、協力して取ったメダルだと思います。 ・リレー 小池祐貴(住友電工) 「自分の走りに関してはトップスピードをしっかり出せなかった。なんとかバトンの区間までにしっかりとスピード上げて、直前の練習通りぐらいのところで渡せはしたんですけど、もっと前(の位置)で渡せたよなっていうのが率直な感想です。スピード上がらなかった要因としては、気温なのか雨なのか、終わったばかりなのでわかりません。ちょっと脚が固くなってしまったのか、自分のいつものところまで脚が上がってこなかったのか、あまり覚えてないんですが、あそこ(バトンパスの直前)でつまずくというのは、もうそれぐらいしか考えられないという感じです。バトンのところは、あ、足長などをコーチと直前に相談して、ほぼほぼ練習通りに近い完了位置だったかなと思います。確かに入賞という形を残せたことと、ファンのみなさんに『ありがとうございました』とあいさつできたの、バトンをつなげてゴールしたからというところはあります。でも、やっぱりメダルは欲しかったですよね。自分が学生の頃を思い出すと、代表の人たちが結果を出していたから、『代表入ればメダル取れるかも』という思いがありました。そんなあこがれや希望を、もっと若い子たちに見せたかったなって思います。僕自身はリレーだけなので、自分の意志を持たずにコーチの指示に従う、『ここでやれ』と言われたらやる。『この走順でやる』と言ったらやる。どんなスケジュールだろうとそれは徹底しよう、というのは最初から決めてきました」 栁田大輝(東洋大) [caption id="attachment_184678" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男子4×100mRで3大会ぶりのメダル獲得を狙う日本の柳田大輝、桐生祥秀(写真は予選)[/caption] 「本当に無我夢中で走りました。あまり覚えてないわけじゃないですが、僕の中ではいい意味で気づいたら終わっていた、という感じなので、それだけ集中できてたのかなと思います。でも、集中できていたから走りが良かったかどうかは、ちょっと別問題。予選では小池さんと本当にぶつかる勢いだったので、そこは足長を延ばすのと、2、3走ももうちょっと攻めるというか、もっとスムーズなバトンができるということを、ウォーミングアップが終わった段階で決めました。バトンをつなぐという準備はしっかりできていたと思うので、あとはシンプルに、自分の走力が足りなくての今回の結果なのかなと受け止めています。予選でしっかり着順で通るっていう目標を達成できましたが、決勝でもう1段階、もう2段階ギアを上げて走らなきゃいけないところを、予選と同じような走りをしてしまったのかなって。もっと行けた部分、もっと先頭に食らいつき、ついていけたのかなとも思うんで、そこは心残り。次に向けての伸びしろと言ったら綺麗ごとになってしまいますが、次はしっかり先頭で争えるようにしていきたい。だからこそ、100mでファイナルに出ないといけない、ファイナルで走らないといけないと思いますし、それをもって、余裕を持って(メンバーとして)考えてもらえるような存在になっていかないといけないと思っています。来年も再来年も、やることがいっぱいだな、と思います。 [adinserter block="4"] 今泉堅貴(内田洋行AC) [caption id="attachment_182085" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男女混合4×400mR予選に出場した日本(1走今泉堅貴、2走井戸アビゲイル風果)[/caption] 男女混合4×400mR 「ここ数年、自分がミックスリレーを走ってきましたが、毎回毎回、世界との壁を痛感させられるレースが続いていました。今回、地元・東京世界選手権ということで、『ここで結果を出さなければ、いつ残すんだ』という舞台が用意され、そのなかでファイナルに残れたのは、メンバー4人だけの力ではなく、日本の400mブロックを底上げしてきた結果だと思います。そこは誇らしく思います。予選は1走で内側のレーンとあって、走りにくかったというのもあります。決勝は悪いところを修正していき、課題を克服するつもりでしたが、順位を上げられなかったのは力不足を痛感するところです。男子マイルは世界でメダルを取ることを目標にやっています。自分と吉津選手はなかなかメンバー入りできず苦しい気持ちも続いていますが、ここで結果を出せたことで、胸を張って男子マイルに貢献できるかなと思います。これから1週間あるので、しっかり準備していきたいです」 4×400mR 「ブダペストが終わってから、メダルを取ることをずっと意識してきました。ようやく自分が貢献できる機会をいただいて、自分の走りで順位が決まるアンカーを任されたのに、チャンスをつかめなかったのはすごく悔しいです。他の国の4走には400mのファイナリストもいるなか、自分が動揺していて勝てる相手ではないので、自分自身のベストを尽くそうと思いました。ラップで見ても、これまでで1番良い走りができましたが、それが結果に結びつかなかったのは、世界との力の差を痛感しました。ただ、負けたまま終わるほど自分は単純ではないので、時間が掛かるかもしれないですけど、前を向いて、もっともっと挑戦していきたいです」 田邉奨(中大) 吉津拓歩(ミキハウス) [caption id="attachment_182143" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上男女混合4×400mR決勝に出場する日本[/caption] 男女混合4×400mR 「予選突破は厳しいかなって思ったところから一転して、(決勝の)チケットをもらうことができたので、もう一本走っていくぞと思っていたのですが、決勝は自分でも納得いかない走りになってしまいました。その点は申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも、東京で開催された世界選手権で、ファイナルを経験することができ、しかも1周走っている間ずっと応援が途切れない場所で走ることができて、本当に良かったです。決勝でタイムを落としてしまったのは、単純に自分の弱さだと思います。今回、特に女子の井戸アビゲイル風果さんと松本菜奈子さんと歴代でもトップクラスに速い選手がいて、自分と今泉(堅貴)君がしっかり走れば日本記録は出るだろうと思っていました。予選は3分12秒狙いで、目標通りの内容。個人的にはアジア記録(3分11秒82)を更新したい気持ちもあったので、もう少し頑張れていればという悔しさもあります。(予選は)6番手でもらって6番手で渡すだけだったので、1人でも抜いていればと思いますが、それが今の実力なんだと思っています。男子の4×400mリレーについてはあと1週間あるので、しっかりと休息して備えていければと思います」 男子4×400mR 「予選落ちという結果は受け止めるしかありません。昨年のパリ五輪で、自分は状態が良かったのに走れなかったのですが、それは他の選手の力が上だったということで、彼ら4人ならいい結果が望めると思っていました。1年が経って、東京世界陸上でどうしたら自分の気持ちが晴れるかと思ったときに、メダルを取らなければいけないと考えていました。ただ、実際に走ってみて、ラップタイムも及ばなかったし、覚悟が足りていなかったのを突きつけられたように思います。それを受け止めてこれから練習をしていかなければいけないと思います」 佐藤拳太郎(富士通) 林申雅(筑波大) [adinserter block="4"]

女子

・200m 井戸アビゲイル風果(東邦銀行) [caption id="attachment_184002" align="alignnone" width="800"] 女子200m準決勝に出場した井戸アビゲイル風果[/caption] 「楽しかったです。すごくハイレベルなレースに参加させてもらえて良かったです。スタートは比較的良かったと思うのですが、ちょっと後半にたれてしまったと思っていて、もう少し力が必要だと感じます。国内で、すごくずっと温かく応援してもらっている中で、すごく緊張もすることなく、自分の走りに集中できたと思います。22秒台をコンスタントに出していくことで、22秒台前半にもつながっていくと思うので、そこにまずは集中してやっていきたいです。後半が少しリズムが合わなかったので、そこを修正したいところでしたが、なかなか難しいですね。日本で出場できて、こんな歓声の中で走ることはないと思うので、すごく良い経験になりました」 混合4×400mR 「まずは、この舞台で走れたことは本当にうれしく思います。本当にたくさんの応援があって、すごく心強かったので、感謝の気持ちでいっぱいです。日本新記録を出すことは最低限の目標でしたし、それが決勝進出につながったのでうれしいです。予選は接戦の中で他の国についていくことができましたが、決勝では離れていく背中を追いかけることになり、まだまだトレーニングが必要だなと思いました。自分の走りとしては50秒台も狙っていましたが、51秒前半で走れて最低限の走りはできました。決勝はここまでの合宿や練習などでいろんな方にサポートしていただいたので、その想いを胸に走ったのですが、思うような結果ではなかったので、またチャレンジしていきたいです。会場の雰囲気にも慣れたので、個人の200mでは自分の力をしっかり出し切って準決勝を目指します」 ・400m 松本奈菜子(東邦銀行) [caption id="attachment_182759" align="alignnone" width="800"] 女子400m予選に出場した松本菜奈子(25年世界陸上)[/caption] 混合4×400mR 「混合マイルリレーという種目が始まってから、メンバーに選ばれることが多かったのですが、女子のロングスプリントが弱く、いつも男子の力を借りていたという思いが強かった。今回は決勝を狙えるという雰囲気があり、私自身も力をつけていかないと貢献できないと思っていました。このメンバーはもちろん、日本のロングスプリントの選手たち、コーチ陣、皆さんの力をあわせて、決勝の舞台を走れたのはすごく価値のあること。男女ともにロングスプリントが力をつけてきていることを示すことができたと思います。私自身としては佐藤拳太郎さんだったり、吉田真希子監督だったりいろんなかたからアドバイスを受け、さらに3走までの3人の力走もあって、落ち着いて走ることができました。今日の2レースの感覚がすごくよかったので、個人の400mも日本記録を更新できるように精いっぱい頑張っていきたいと思います」 400m 「悔しいの一言に尽きます。昨日は混合マイルリレーが最終種目だったので、寝るのも遅くなったのですが、疲労はそこまでではなく、身体もよく動く感覚はありました。アップから調子も良かったので、前半から加速に乗せて進んでいったので、このような結果になってしまったのが、本当に悔しいです。今もいろいろと考えていますが、振り返ると前半で頑張り過ぎちゃったのかなと思います。もう少し落ち着いて入ればというのが反省点です。日本の女子のロングスプリントは世界との差があるというのは、自分のなかでもどかしい気持ちとしてありました。今回の混合マイルで世界と戦えたわけですが、実際に世界のトップと走ってみて、世界大会で日本新記録を出していくことで、トップとの差が縮まっていくと改めて感じました。安易な言葉ですが、自分が世界と戦えるところまで頑張っていきたいと思います」 ・800m 久保凛(東大阪大敬愛高3大阪) [caption id="attachment_183981" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子800m予選に出場した久保凛[/caption] 「今回、初めての世界陸上が東京ということで、始まる前からたくさん応援していただいて、幸せですし、楽しんで走ることができました。それでも、前半から全然うまくいかなくて、何もできずに終わってしまったので、もっと強くなって帰ってきたいと思います。(集団の)前のほうで進めたかったのですが、100mから被せられてしまって、うまく前に出ることができずに、内側のほうにも入ってしまって、もう何もかもうまくいかなくて・・・・・・。スローペースになってしまうと、絶対勝てないというのはわかっていたのですが、前に出なくて、スローペースになって、うまくいかなかったなと思います。後ろにつけるレースは、自分は全然感じたことのないレースでした。その中でごちゃごちゃなったり、バランスを崩したりとか、海外のレースでは当たり前だと思うので、もっと海外の試合に出て経験を積む必要があります。世界の舞台で思い切ったレースができないことは、弱い部分だと感じたので、イチから磨き直して、もっと強いものをしっかり見せるように頑張りたいと思います」 ・1500m・5000m 田中希実(New Balance) [caption id="attachment_182261" align="alignnone" width="800"] 女子1500m予選1組10着で準決勝進出はならなかった田中希実[/caption] 1500m 「今日は実力不足というのが目に見えていました。東京五輪の時もチャレンジャーの立場だったので、その頃に戻りたかったのですが、たくさん経験を積んでこられたぶん、挫折感を乗り越えることができないんだなと感じました。ただ、実力不足だと、本当にあきらめたらそこで終わり。ゴールの瞬間まで動かしたいという気持ちが本当にありましたし、今日は久しぶりにずっとあきらめることなく走り切ることができた。レース結果はわからない、でもわからないこからこそあきらめないし、挑む。それを含めて、向かっていく時間を楽しむということができたので、実力をつけなさいということをしっかりと受け入れていかないとと思っています」 5000m ハイペースになることが予想されたので、後ろの方から拾っていくという、私の中で一番好きなパターンにはめられれば一番楽しめると想像していました。スローになりましたが、(予選落ちだった)1500mの準決勝、決勝の日に1000m、8000mのタイトムトライアルをしたらベストが出ていたので、絶対に引かないということは今日、できたと思います。予選は山本選手の走りがあったから、今、私はここにいるのですが、引っ張ってもらったから突破したというふうには思われたくなくて。私の予選でできる一番いい走りを引き出してくれたのだと思うので、だから、今日は本当の意味で自分の力を試したかった。タイムや順位というよりも、走り方とか全部が私の実力だと思います。今日は反省の余地がないくらいに完敗。本当に力負けです。最下位から行って、最後にまくるというのも、すごくワクワクできる選手になって戻ってきたいですし、それができるようになった時に前を引いて勝ち切れる選手ということだと思うので。来年以降に本当の意味でもっともっと強くなれるようにしていきたいです。 ・1500m 木村友香(積水化学) [caption id="attachment_182294" align="alignnone" width="800"] 木村友香(25年世界陸上)[/caption] 「今年は4分05秒を超えたいという思いで日々のトレーニングも生活も積み重ねてきたので、この舞台で数字として得られなかった悔しさは本当に強いです。でも、すごく順調にトレーニングが詰めて、自信を持った中で覚悟を決めてスタートラインに立つことができました。途中までですが、自分とコーチと思い描いていたようなレースプランを、覚悟を持ってできたというところは良かったです。スローペースになると自分の力を発揮できない弱さもわかっていたので、自分のペース、リズムを作っていったほうが求める結果に近づけるかなと思って飛び出しました、私はメンタル面が弱いので、それは数時以外のもので自分の成長を見せられたところかなと思います」 [adinserter block="4"] ・5000m 山本有真(積水化学) [caption id="attachment_183951" align="alignnone" width="800"] 女子5000m予選に出場した山本有真[/caption] 「自分の理想とする結果ではなかったのですが、前半は攻めていくことができました。田中さん(希実)にレース後に声をかけてもらって、自分の中で本当に情けないという気持ちからうれしい気持ちも少し出てきて、今はちょっとだけスッキリはしていますね。前日に田中さんと同じ組ということを知った時に、私はどうしても田中さんに予選を通過してほしいとを心の底から思いました。パリオリンピックで同じ組で走らせてもらったとき、『山本ちゃんについていけば良かった』ということを言ってくださって。夜、田中さんとご飯を食べた時に、『もし明日、作っていってほしいペースがあったら言ってください』と私から申し出ました。頼りにしてくれるのがうれしかったです。まだまだ、田中さんに自分は追いつけない存在ですが、また来年のアジア大会、世界陸上、オリンピックと続くので、次こそはという強い気持ちで、頑張っていこうと思っています」 ・5000m、10000m 廣中璃梨佳(日本郵政グループ) [caption id="attachment_182378" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子10000m6位の廣中璃梨佳[/caption] 10000m 「2年ぶりの世界大会でしたが、どういうレースができるか逆にワクワク感がありました。世界大会が1年空くことで、今の自分の位置がどこなのか不安を感じる時もあったのですが、まずはこの世界陸上を楽しんで、みなさんの歓声と一緒に戦うんだという気持ちで走りました。みなさんの前で入賞できたのはうれしいです。この湿度の中だったので、入賞は全然チャンスがあると思っていました。最後は本当にたくさんの声援の力を借りながら、最後の1歩まで粘ることができたと思います。もちろん入賞はとてもうれしいのですが、最初から最後まで、この25周が楽しかったと本当に心から思える試合でした」 5000m 「積極的に最初から自分のレースをするんだという思いで走りました。最後の1000mからの切り替えが思うように行かず、ラスト400mではもう力が残っていなかったです。それでも、自国開催での世界陸上で、2種目戦えたというのは、今後につなげていけると思います。たくさんの方々の応援のおかげで、ここまで戻ってこられたので、そこは自信を持ちたいです。レース前から自分の動いたまま行って、14分台を出したら決勝に進めるっていう気持ちだったので、そこだけを見ていました。自分のゾーンに入って、自分のことだけを考えていて気づいたら、誰もついてこなかった感じです。やはり3000mから4000mで思いのほかスピードが維持できませんでした。3000m以降、暑さを感じてしまいロスになると分かっていても、最後に垂れるよりはと給水を取りに行きました。スタミナには自体はあると思っていたのですが、ラスト1000mの勝負所で勝負にならなかったのは、10000mと5000mの2種目やるにあたっての、今後の課題だと思います」 ・10000m 矢田みくに(エディオン) [caption id="attachment_182377" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子10000mに出場した矢田みくに[/caption] 「楽しかったです、と言いたかったのですが、悔しさが9割。自分の不甲斐なさが出たレースになりました。でも、多くの声援があり、幸せな25周でした。ここに出るだけではなく、せめて入賞をと目指していたので、初めはあせらず5~7番手あたりにつけて、後半戦えればと思っていたのですが、そこまでの練習をつむことができませんでした。」 ・100mH 中島ひとみ(長谷川体育施設) [caption id="attachment_182638" align="alignnone" width="800"] 女子100mHで予選を突破した中島ひとみ[/caption] 「最高の2日間でした。振り返れば悔しさもありますが、今まで感じたことのない大きな歓声と満員の国立を競技場を見たことがなかったので、ここまで走り続けてよかったと思いました。準決勝は自分の走りには集中していたんですけど、思うように走れなかった。それでも、一生忘れられない景色を見られてすごく幸せです。今季は寺田(明日香)さんが引退を表明されて、寺田さんの意志などを引き継いでいきたいと思って臨みました。今回参加した3人だけじゃなく、日本のハードラーみんなで世界を目指せるようになりたいと感じました。30歳になって、貴重な経験をできたのは本当にうれしい。もちろんタイムを出せなかった悔しさもありますが、それと同じくらいみなさんから幸せな気持ちをいただきました」 福部真子(日本建設工業) [caption id="attachment_182637" align="alignnone" width="800"] 女子100mHで予選を突破した福部真子[/caption] 「この舞台で2本走れたこと、あの大歓声の中で走ることができたのは、いくらお金を払っても経験できないことだと思うので、自分の財産になりました。準決勝はスタートがどうしてもうまくはまらなくて、スピードも上げきれず、必死に走るだけになってしまって、悔しい気持ちがあります。昨日の夜も頭痛が酷くて薬を飲んで寝るような状況ではあったのですが、私と同じ菊池病で悩んでいる方が1人でも頑張ろうなってくれたり、病気のことを知らないが菊池病のことを調べてくれたりして、病気の人たちが過ごしやすい社会になってほしいと思っています。今大会はまずず予選からスタートラインに立ててる姿が想像できなかったところから始まり、病気がわかったときにはもう終わりかなって思ってたし、代表ユニフォームももう着れないかなと感じていました。なので、今回の準決勝というのはオレゴンやパリの時より、ずっと価値のあるものだと思います」 田中佑美(富士通) [caption id="attachment_182628" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上100mH予選に出場した田中佑美[/caption] 「記録は悔しいの一言に尽きます。日本選手権の決勝の朝からアキレス腱に痛みが出てしまいました。しかし、せっかくだから新しい技術を取り入れようという方向で、『こういう感じでいけたらいいよね』というのはあったのですが、いまいちフィットし切ることなくフィニッシュしました。やっぱりしっかり走りたい思いはありますが、練習していないので自信になりません。自分の気持ちをどう持っていくかっていうところが難しくはありました。ベストの走りではないですけど、東京でみなさんに頑張る姿を直接見せられて、そういう機会をいただいたすべての関係者の皆様に『ありがとうございます』とお伝えしたいです」 ・3000m障害 齋藤みう(パナソニック) [caption id="attachment_183116" align="alignnone" width="800"] 女子3000m障害で日本新記録を打ち立てた齋藤みう(25年世界陸上)[/caption] 「自分の力を出し切れば結果がついてくると思っていたので良かったです。9分30秒は絶対に切りたい、最初から突っ込んで、後半粘るレースをするつもりでした。最初の1000mを3分03秒で入りましたが、3分03秒という(ハイペースの)感覚ではなかったので、ランニングハイというか、記録を出せるかもしれないと思いました。2000mからきつくなるのですけど、今日は今までで一番余裕がありました。17年ぶりの日本記録更新ですが、それまで多くの選手がこの種目を取り組んでいるのを見て、自分もこの種目をやりたいと思っていたので、そういった選手たちのお陰です。高校時代は成長過程ですごく苦しみましたが、当時の先生が見放すことなく、やってこれました。その先生が今日見に来てくれて、感謝の気持ちが伝わったら良いなと思いますし、大学でも仲間や監督がいたから、ここまでできたと思います。三浦(龍司)選手のように、国際大会で勝負できる選手になりたいし、決勝に進んで入賞できる選手になっていきたいです ・走高跳 髙橋渚(センコー) [caption id="attachment_183957" align="alignnone" width="800"] 女子走高跳に出場した髙橋渚(25年世界陸上)[/caption] 「自分らしい跳躍することが課題だったので、今日はしっかり跳べたのがうれしいです。動きの感覚が悪くなかったので、今日は1本1本跳べた点が良かったです。男子走高跳の予選を観に(スタジアムに)来ていたので、ちょっと怖じ気づいたところもありますが、いざピッチに立ってみたら、多くの観客の方に暖かく背中を押してもらえる感じが、とてもうれしかったです。苦しかったり、悩んでたこともありましたが、世界陸上のためにやることは全部やって、心も身体もちゃんと作ってきました。技術的にはやりたいことができました。突っ込んでしまったりした試技もありましたが、1本1本無駄にせず集中して跳べたと思います。1m92は高さを意識してしまいました。助走が安定していれば跳べたと思うので、その点が課題だと感じています。国際大会でもびびらないためにも海外転戦を続けてきました。決勝にいって、他の選手たちに顔を覚えてもらいたいですし、そのためにも助走を安定させて、次の機会には(トップ選手たちと)混ざって競技をしたいです」 ・棒高跳 諸田実咲(アットホーム) [caption id="attachment_183114" align="alignnone" width="800"] 女子棒高跳に出場した諸田実咲(25年世界陸上)[/caption] 「3ヵ月前に大ケガをして、ギリギリな状態で何とか間に合わせられました。そこでのバーを越えることができて、まあ、正直な気持ちをホッとしましたし、良かったなという気持ちがあります。冷静に自分の動きができれば跳べるという感覚はありましたから動きは意識しました。ウォーミングアップぐらいまで、手首への不安とか、突っ込むことへの怖さは正直なくならなかったのですが、競技場に入ったらたくさんお客さんいて、知り合いもいて、すごい歓声があって、練習跳躍から怖さはなかったです。手首への痛みを感じていて、今日もまた痛くなるのではと思いましたが、アドレナリンが出て、1本1本恐怖心なく気持ちで引くこともなく、跳ぶことができたのは本当に良かったです。コーチはじめ、ドクターやリハビリの先生らたくさんの方の力を借りて立てた舞台なので、支えていただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。外国人選手との力の差を間近で感じたので、身体作りなどベースアップからしていかないといけないと思います、ここをステップにまた頑張りたいです」 ・走幅跳 秦澄美鈴(住友電工) [caption id="attachment_182276" align="alignnone" width="800"] 観客の声援に応える秦澄美鈴(25年世界陸上)[/caption] 「まず悔しいです。欧州転戦を終えてから世界選手権までの期間はすごく良い練習と準備ができていたなと思っていたんですが、そこがうまくいっても、この舞台ではなかなか結果を出すことができないと感じました。国立競技場は(助走路の反発が強くて)助走でしっかり押し込まないといけないスタジアムなのですが、1回目は浮いてしまう助走になってしまいました。徐々に修正しながら、3回目はファウルでもなんでもいいからとにかく走りきるつもりで挑みました。結果は6m45で(決勝通過ラインに)全然届かなかったんですけど、いい跳躍ができたんじゃないかと思います。この満員の国立競技場で友人や応援してくれるみなさんがいて、手拍子しない理由もないなと思って、1本目から手拍子をやりました。試合前は『手拍子を求めたら大きいだろうな』らいに想像していたんですが、手拍子じゃなくて、拍手に背中を押されて心にしみるというか、見守られているような気持ちになりました」 [adinserter block="4"] ・三段跳 髙島真織子(九電工) [caption id="attachment_182276" align="alignnone" width="800"] 女子三段跳に出場した髙島真織子[/caption] 「1~3階層までお客さんがお客さんが入っているのは、ちょっと見たことがなかったのですごくびっくりしました。結果は納得できるものではなかったですが、すごくたくさんの方に見守っていただいて、うれしい気持ちでいっぱいです。助走距離が今回伸びて、後ろの追加の板のところが少し気になってしまって、そこに対応できなかった。3本目は集中できましたが、最初の2本は本当にもったいないことをしたと思います。1本目で13m60ぐらい跳べたら、十分決勝を狙えたと思うので、本当に情けない気持ちでいっぱいです。決勝進出を目標にやってきたので、点数をつけるなら50点ぐらいの気持ちです。うまく切り替えて、残りのシーズンのあと2試合で、しっかり記録を残していきたいです」 森本麻里子(オリコ) [caption id="attachment_182276" align="alignnone" width="800"] 女子三段跳予選に出場した森本麻里子[/caption] 「一本、一本、大事に噛みしめて跳躍して、本当に感謝の気持ちを持って跳躍することができました。ただ、跳躍以前の問題で、今シーズンはなかなか助走は苦戦しているところがあって、そこがこの試合でも出てしまったという印象があります。2回目は結構走れていましたが、助走の再現性はまだまだ安定していません。この2週間、しっかり調整できました。ベストで14mを持っていっても、14mをしっかり再現性高く記録を出すことが、次のファイナルにつながると感じました。今シーズンはアジア選手権に出て、最後にしようと思うぐらいしんどい時もありましたが、この東京があったのであきらめずに最後まで頑張ることができました」 ・円盤投 郡菜々佳(サトウ食品新潟アルビレックスRC) [caption id="attachment_182109" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子円盤投に出場した郡菜々佳[/caption] 「結果につながらなかったので悔しい気持ちでいっぱいですが、19年のドーハ大会とは違って、地に足つけた投てきはできたかなと思っています。(東京世界陸上に)出られるかどうかわからないかった状況にある中でこの舞台に立てて、まずは良かったと思っていますし、本当にたくさんの方々が応援してくださって、とても力になりました。ずっと課題である下半身からの連動を今日も目指していたのですが、なかなか結果につながりませんでした。圧倒的に実力不足を感じたので、この経験を絶対に次に生かします」 ・やり投 北口榛花(JAL) [caption id="attachment_184243" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子やり投予選に出場した北口榛花[/caption] 「春先からちょっとケガがあって精神的に苦しい時がたくさんありましたが、そのたびに今年は東京世界陸上があるから練習に戻ろうという気持ちになれました。ずっと故障したところにテープをして保護していたのですが、最後の投てき練習でそれを外して投げたら、感覚が良かったのでテープなしで臨みました。1投目は60mを越えたので、少しホッとしましたが、なかなか全力で投げる練習は試合を含めて遠かったため、2投目、3投目を考えるともっとやっておくべきだったかなと思いました。ダイヤモンドリーグと同じくやりがどのくらい投げられるのか、正直想像できず、不安はありました。今日は競技場に入る前のほうが緊張していて、入ってからはそんなにプレッシャーは感じませんでした。それだけにもうちょっと投げられたなという感触があるので悔しいです。とりあえず一旦休みたいと思います。世界大会の借りは世界大会でしか返せないですし、今回決勝に残れなかったからといって、人生終わりではないので、ちょっと長い休みが必要かもしれないですけど、もうちょっと強くなって戻ってきたいと思います」 上田百寧(ゼンリン) [caption id="attachment_184228" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子やり投に出場した上田百寧[/caption] 「パリ五輪も自信を持って臨めた大会でしたが、今季は4年ぶりに自己ベストを更新していたので、その自信もプラスされて今大会に臨むことができました。今まで2回世界陸上に出場してきましたが、今回が1番集中できていたし、自分らしい投げができたんじゃないかなと思っています。1投目こそ、競技場の雰囲気や緊張もあったりして、やりたいことが頭の中にいろいろ浮かんで力をあまり発揮できませんでした。そこでコーチと話して2投目、3投目と投げていった感じです。(ファウルとなったが距離は出ていた)3投目は助走をしっかりとって攻めました。前(ラインとの間隔)が狭くなってしまい、勢い余って転んじゃいましたけど、自分らしい投げだったと思います。昔は緊張している自分に気づけていなかったのですけど、今はそれを客観的に見ることができるようになって、自分に集中するという今までの課題が改善されてきました。選手として成長できているなと感じています」 武本紗栄(オリコ) [caption id="attachment_184305" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子やり投に出場した武本紗栄[/caption] 「国立が満員になっているところをピットから見て、すごく幸せな気持ちになりました。選手としてここに立つことができて、自分のことも認めてあげないとなと思いますが、やっぱり声援を力に変えることができなかったのが、情けないというか、悔しい気持ちでいっぱいです。コンディションもとても良く、今季で一番仕上げてこられたと自負していますが、その中で本当に良くない記録を出してしまいました。昨年、パリ五輪を逃してからオーストラリアのコーチに変えて、1年間、考え方やリズムを変えてきましたが、それがまだ定着していないことは事実。今日も自信を持ってここまで来られましたが、試合になってしまうと投げたい気持ちが強くなり、身体が突っ込んでしまって本来やりたい動きが全然できませんでした。やらないといけないことは明確。再現性を持ってできるように、身体に染み付いて、意識せずに動くまでやる必要があると思っています」 ・マラソン 安藤友香(しまむら) [caption id="attachment_182806" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子マラソンに出場した安藤友香[/caption] 「2017年以来の世界陸上、自国での開催もあり、最低でも入賞を、そして自分に後悔なくやり切ると目指して挑んだレースでしたが、不甲斐ない結果となってしまいました。自分が思い描いた結果とは程遠く、悔しい気持ちでいっぱいです。また、ここまでサポートしてくださったチームスタッフはじめ、会社の方や家族、関係者の方々には感謝の気持ちと申し訳ない気持ちです。まずは結果を真摯に受け止め、レースを振り返り、反省します。自国開催だからこそたくさんの方々に応援していただけましたし、その中で走ることができたことは幸せでした。とても感動しました。後半は恥ずかしい走りでしたが、それでも『頑張れ』の声が消えることなく、その言葉に何度も救われ、ゴールまで無事にたどり着くことができました」 小林香菜(大塚製薬) [caption id="attachment_182584" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子マラソンで7位を果たし、パリ五輪MGC出場権を獲得した小林香菜[/caption] 「本当に最高でした。みなさんがたくさん、沿道もずっと応援してくださいました。本当に絶え間がなくて、特に秋葉原や折り返す地点で、沿道の近くを折り返すと、頭が痛いぐらいに聞こえてありがたかったです。夏のこういう大きなレースでもあるので、絶対牽制になると思っていました。自分のペースで下手に抑えなくていいと言われていましたし、スタートすると思った以上に遅かったです。正直あまり前に出たくありませんでしたが、あまりに遅かったので、前に出て自分のペースでいこうと思ってずっと頑張りました。やっぱり42kmは長くて辛いけど、みなさんのお陰で楽しく感じることができました。急に代表に選んでいただいたので、そのプレッシャーも大きくて一番つらかったです。世界の舞台を経験できたことは、かなり大きな強みになると思うので、これを無駄にしないように、しっかりとロサンゼルスオリンピックに向けて準備していきたいです」 佐藤早也伽(積水化学) [caption id="attachment_182590" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子マラソンで13位に入った佐藤早也伽[/caption] 「後半勝負と思ってやっていたのですが、思うところまで順位を上げられずに終わってしまったのは悔しいと思います。後半バテずに押していけるようなペースを意識して走っていました。曇りのコンディションだったので、想定より良くはないのですが、恵まれたコンディションで走れました。前回(ブダペスト大会)より良い順位・タイムだったと思うので、そこはプラスには捉えています。世界は強い選手がたくさんいるので、もっと頑張らなきゃいけないと感じています。収穫としては、やっぱり順位を上げて、ややタイムも速くなったところだと思います。しかし、課題としては、こういったペースメーカーがいない、読めないレースの中で、先頭集団で戦っていけるような力はまだない。挑戦する力はまだないと感じました。この経験を生かして、マラソンで自己ベストを更新していきたいです。」 ・20km競歩 藤井菜々子(エディオン) [caption id="attachment_184373" align="alignnone" width="800"] 女子20km競歩で銅メダルを獲得した藤井菜々子(25年世界陸上)[/caption] 「メダルを目指して本気で取り組んできたことが結果につながって、本当に純粋にうれしいです。ちょっと先月、(コーチの)川越さん(学)のこともあって、絶対にメダルを取りたいという気持ちに変わっていって、気持ちの大きさが今回は違いました。それが結果につながったと思います。自己ベストは出るような練習ができていたので、必ず先頭集団でレースを進めていくとスタート前から決めていて、それがうまくハマったという感じです。先頭集団について、どんどん絞られていった中でも余裕があったので、今までと違うと思っていました。メダルという強い思いでここまで来たので、その気持ちで最後は乗り切れました。岡田さん(久美子)と一緒のレースでメダルを取れたことは大きな意味になると思いますし、次の金メダルへのまた一歩を踏み出せたと思います」 岡田久美子(富士通) [caption id="attachment_184407" align="alignnone" width="800"] 25年東京世界陸上女子20km競歩に出場した岡田久美子(富士通)[/caption] 「やりきったなという気持ちで、本当に感謝しかないです。藤井さん(菜々子)が(メダルを)取ってくれたので、歴史的な一日になって、私も続けてきて良かったなと思っています。信じられないぐらい沿道でも国内大会と思うぐらい、日本の応援ばかりでびっくりしました。思っていたよりも速くなってしまったので、自分の準備不足だと感じていますが、やりきったという気持ちはいっぱいあります。ここまできた競技人生で、私自身は世界のトップで戦えるような素質があるかと聞かれると、そうでもないですが、いろんな人に支えられて、ここまで来られました。自分の中では今日が最後だと思っています。私のできることがあれば、貢献していきたいと考えています」 柳井綾音(立命大) [caption id="attachment_184386" align="alignnone" width="800"] 柳井綾音(25年世界陸上)[/caption] 「9月に入ってから膝を痛めてしまって、本当に不安とか20km歩けるかなという気持ちのほうが強くて、今回20km歩けたことは本当に良かったです。良い練習ができていて、そこで少し無理したのが痛めてしまった原因だと思います。声援のお陰ですごく背中を押していただいて、自分はそれがなければ歩けなかったぐらい本当に支えてもらいました。本当に(藤井)菜々子先輩がいなければ、自分はここに立つことができていなくて、自分が競技を続けるきっかけをくださったのは菜々子先輩です。オリンピックで、去年うまくいっていないところも近くで見ていたので、メダルを取ってくださったことがすごくうれしかったです。次の世界大会で、この経験があったからこそ、強くなったと言えるように、学生が終わってからも頑張っていきたいと思います」 ・35km競歩 梅野倖子(LOCOK)15位 [caption id="attachment_182069" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子35km競歩で15位だった梅野倖子[/caption] 「悔しいの一言に尽きます。最初は思い通りのプランで行っていて、一人ずつ抜いていけばいいという作戦でした。最初から脚が重たさや疲労はまったくなく、歩けていたのですが、途中から沿道の日本の方の応援が、すごくうれしい反面、自分のメンタルが弱すぎて、「早く前に行かないといけないというプレッシャーに感じてしまいました。、自分の準備不足でこの結果になってしまったと思います。プレッシャーに打ち勝てるような強い選手に、今後なっていかないといけないなというのが明らかになった試合でした」 矢来舞香(千葉興業銀行)20位 [caption id="attachment_183929" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上女子35km競歩に出場した矢来舞香[/caption] 「夢の舞台だった東京世界陸上だったので、レースが始まる前は楽しんで歩くという気持ちでいっぱいでした。やはり35kmだとつらい部分もありましたが、すごいたくさんの沿道の人の方がいらっしゃいました。楽しむ気持ちも持ちつつ、苦しい気持ちもありましたが、良い35kmのレースになったと思います。20位という順位にすごく驚いていて、エントリーリスト(32番目)は上回りたいと思っていたので、すごくうれしいです。今できる最大限の力を発揮できたと思います。ここがスタートラインだと思って練習を積み重ねて、世界で戦えるようにな選手になりたいです」 渕瀬真寿美(建装工業)21位 [caption id="attachment_182127" align="alignnone" width="800"] 東京世界陸上35km競歩に出場した渕瀬真寿美[/caption] 「今回は前半から自分のペースを守ることしかできず、終盤には足にアクシデントがあり、キツいレースになってしまいました。暑さはあまり感じなく身体は元気でしたが、足に不安があったので、終盤にとてもキツくなってしまい、止まってしまうことがありました。本当に歓声がすごくて、応援が途切れることなくすごくうれしかったです。応援が本当に力になりました」 [adinserter block="4"]

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