◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目
東京世界陸上の1日目が行われ、男子砲丸投では世界記録保持者のライアン・クラウザー(米国)が22m39で大会3連覇を達成した。
クラウザーにとって五輪、世界選手権をあわせて6度目の金メダル。貫禄勝ちとも見える結果だったが、絶対王者にとって今回は苦難を乗り越えての優勝だった。
数年前から右肘を痛めているクラウザーは、昨年のパリ五輪に向けて身体を鍛え上げたものの、その代償は大きく、9月14日のダイヤモンドリーグ・ファイナル出場後はほとんど練習ができない時期が続いた。25年の室内シーズンを全休し、屋外シーズンでの復帰を目指していたが、本格的に練習を再開できたのは5月に入ってからだった。
前回優勝者として出場権を得ていたものの、状態を不安視する声も多く「パリ五輪銀メダルのジョー・コヴァクス(米国)のほうを出場させるべきだ」という声も少なくなかった。前回銅メダルのレオナルド・ファッブリ(イタリア)も「ライアンは戻ってきたが、まだ本調子ではない」と語り、勝機をうかがっていた。
しかし、競技が始まるとクラウザーは王者の実力を発揮。364日ぶりの実戦ながら予選は1投目21m37であっさり通過し、決勝では2投目に21m99で首位に立つと、5投目にはこの日唯一の22m超えとなる22m34を記録。史上2人目となる大会3連覇を引き寄せた。
「今回の優勝は格別なもの。精神的にも、肉体的にも最も厳しい戦いだった。1年ぶりの試合で、自分自身も身体の状態がわからないところがあった。肘の痛みがなくなったわけではないが、最後はサークルに入った自分を信じるだけだった」と語り、「このパフォーマンスを誇りに思う」と胸を張った。さらに、満員のスタンドから声援を送ったファンに対しても「日本のファンは本当に素晴らしく、情熱的で最高のホスト国でした。ありがとうと伝えたいよ」と笑顔を見せた。
一方、女子10000mでは世界記録保持者のベアトリス・チェベト(ケニア)が残り200mでスパートし、パリ五輪に続く優勝。30分37秒61で今大会最初のトラック種目を制した。
レースはスローペースで進み、5000mを15分16秒33で通過。ケニア勢、エチオピア勢、そしてパリ五輪銀メダリストのナディア・バットクレッティ(イタリア)が集団を形成して最後の勝負にもつれ込んだが、チェベトが圧倒的なスピードで抜け出した。「世界選手権での優勝だけはまだなかったので、本当にうれしい」と喜びを語り、5000mでも金メダルを狙う。
このほか、男女混合4×400mリレーでは米国が大会新記録となる3分08秒80で圧勝。エースのフィムケ・ボルの快走が光ったオランダが銀メダルを獲得した。モーニングセッションでは男女の35km競歩が行われ、男子はエヴァン・ダンフィー(カナダ)が2時間28分22秒、女子はマリア・ペレス(スペイン)が2時間39分01秒で優勝を飾っている。
【動画】東京世界陸上1日目ハイライト
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.07.19
編集部コラム「3大会連続3回目」
2026.07.19
【男子300mH】後藤大樹(洛南高2京都)35秒29=高校歴代2位
-
2026.07.19
-
2026.07.19
-
2026.07.19
-
2026.07.19
2026.07.18
中学1年・目野惺大が100m10秒96! 中1初の10秒台到達!
-
2026.07.17
Latest articles 最新の記事
2026.07.20
16歳・ボトコヴァが女子400mHでU18世界歴代2位&U20欧州新 走高跳でジェームス2m25/U18欧州選手権
U18欧州選手権が7月16日から19日の3日間、イタリア・リエティで開催され、女子400mハードルではL.ボトコヴァ(チェコ)が55秒19のU18世界歴代2位、U20欧州記録で優勝した。 従来のU20欧州記録はI.ティル […]
2026.07.19
編集部コラム「3大会連続3回目」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
2026.07.19
【男子300mH】後藤大樹(洛南高2京都)35秒29=高校歴代2位
京都府高校記録会は7月19日、京都市のたけびしスタジアム京都で行われ、男子300mハードルで後藤大樹(洛南高2京都)が高校歴代2位、日本歴代2位の35秒29をマークした。 後藤は400mハードルで48秒09のU20日本記 […]
2026.07.19
佐藤風雅が100mと200mでともに自己新! 約2時間の間に1日2レース
国民スポーツ大会栃木県予選会第2日は7月19日、栃木県宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われ、400mを本職とする佐藤風雅(ミズノ)が100mと200mでともに自己新記録をマークした。 11時55分スタートの100m […]
2026.07.19
クレイ・アーロン竜波が800m2位 やり投・清川裕哉は2位 男子5000mに鈴木芽吹ら出場/WAコンチネンタルツアー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズの「ナイトオブアスレチックス」は7月18日、ベルギーのヒュースデン=ゾルダーで行われ、男子800mでクレイ・アーロン竜波が1分45秒11で2位に入った。 男子5000mA組で […]
Latest Issue
最新号
2026年8月号 (7月14日発売)
別冊付録 IH観戦ガイド
アジア大会代表一覧