2025.10.26
◇第43回全日本大学女子駅伝(10月26日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着6区間38.0km)
第43回全日本大学女子駅伝が行われ、城西大が2時間3分28秒で25年ぶり3度目の優勝を飾った。
チーム全員が目指したものに向けて、一丸のタスキリレーだった。6.6kmの1区を区間賞・区間新(20分53秒)でその道を切り拓いた1年生・本間香がこう話して胸を張る。
「4年生にはこの全日本大学女子駅伝を優勝して、笑顔で終わってほしいとすごく思っていました。そのためには私がこの区間で区間賞を取って、しっかりと勢いをつけなければいけないと思ってスタートラインに立ちました」
赤羽周平監督と、妻の有紀子コーチが練りに練ったプランの1つが、「1区区間賞発進で、2区、3区でさらに広げる」というもの。1区2位から2、3区連続区間新で主導権を握った前回優勝の立命大を例に挙げ、「もちろん力がある選手ばかりですが、先頭を走る効果もある」と赤羽監督。その狙いを持って臨み、選手たちは見事に実現させた。
2区(4.0km)で12分38秒の区間新をマークして区間賞に輝いた兼子心晴(4年)は「4年生として、少しでも差を広げて楽に走ってもらおうと思った」と振り返れば、それに応えた3区のルーキー・大西由菜も重圧を感じながらも「中継車と白バイを追いかけて走ることができ、とても楽しかったです」と18分33秒の区間新(区間3位)。
赤羽監督は優勝争いは「ウチを含めて4強」と見ていたが、3区終了時でライバルと見られた立命大、名城大、大東大は3~5位で、その差は29秒、41秒、53秒。4年連続4区の石川苺(3年)は区間2位に「今年こそ区間賞を取りたかった」と悔しさを見せつつも、他の3強との差は大きく広げた。
5区で大東大のサラ・ワンジル(3年)に1分15秒を5.3kmで逆転されたが、それも想定通り。2年生ながら最長区間を担った本澤美桜には、赤羽監督からの「アンカーで逆転してくれるから、あせらなくてもいい」というアドバイスを胸に粘りの走り。大東大から1分17秒差の3位でタスキをつなぐ。
だが、その「ラスト100m、50mと最後までもがいて走ってくれた姿を見て、背中を押してもらった」と言うのが主将・金子陽向(4年)。残り1kmを切って訪れた大逆転劇は、「優勝」を目指してチームが一丸となり、まっすぐに取り組んできた1年の集大成だった。
赤羽監督も有紀子コーチも、選手とのコミュニケーションを最も大切にしてきた。朝練習と、本練習後、必ず一人ひとりと対話を重ねる。それを4年間経験してきた金子は、「すごくしゃべるんです」と笑いつつ、こう続けた。
「信頼関係につながりますし、何と言っても監督、コーチの温かさがチームの雰囲気を作っているのは間違いありません。第二のお父さん、お母さんのような関係でこれまで続けてこられたこと、個々に向き合う姿勢を大事にしてくださったことが、強さなのかなと思っています」
有紀子コーチが1区区間賞で果たした2000年の2度目の優勝から25年の時を経て、ついに3度目の頂点へ。就任8年目の赤羽夫妻、そして「日本一」を目指して集まった選手たち全員の思いが詰まった継走だった。
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