2024.07.01
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)4日目
第108回日本選手権の4日目は男女12種目の決勝が行われ、男女のスプリントハードル、女子走幅跳で3人のパリ五輪代表が決まった。
男子110mハードルは、中盤で力強く抜け出した村竹ラシッド(JAL)が今季世界6位タイの13秒07(+0.2)で初優勝。女子100mハードルは、前日の準決勝でパリ五輪参加標準(12秒77)を破る12秒75をマークしていた日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)が、田中佑美(富士通)、寺田明日香(ジャパンクリエイト)との激戦を制して、12秒86(-0.2)で2年ぶり2度目の頂点に。ともに初となる五輪代表の座をつかんだ。
女子走幅跳もすでに標準記録を突破済の秦澄美鈴(住友電工)が6回目に6m56(+1.4)を跳び4年連続5度目のタイトル獲得。昨年のブタペスト世界選手権に続く代表入りを果たした。
男女の800mは高校生が殊勲の優勝劇。女子は久保凛(東大阪大敬愛高2大阪)が自身の持つU18日本記録を更新する2分03秒13、男子はパリ五輪標準記録(1分44秒70)の突破を目指した落合晃(滋賀学園高3滋賀)が1分46秒56で、シニア選手を抑えての優勝を果たし、会場を沸かせた。
女子200mは100mで3連覇を飾っていた君嶋愛梨沙(土木管理総合)がブタペスト世界選手権代表の鶴田玲美(南九州ファミリーマート)との激戦を制し23秒16(+0.8)の自己新でV。2大会連続のスプリント2冠を獲得した。
男子400mはブダペスト世界選手権代表の中島佑気ジョセフ(富士通)が45秒51で連覇。女子400mハードルは、序盤から積極的なレースを見せた山本亜美(立命大)がただ1人の56秒台となる56秒60で圧勝している。
女子砲丸投では円盤投を制している郡菜々佳(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が15m67で4年連続7度目のV。自身2度目の2種目制覇で、地元開催の日本選手権を笑顔で終えた。同男子は2投目に18m53の自己タイ記録をマークした奥村仁志(センコー)が2連勝。男子走高跳も2m25を1回でクリアした赤松諒一(SEIBU PRINCE)が同じく連覇を果たした。
上位3人が100分の1秒差という激戦となった男子100mは、前回覇者の坂井隆一郎(大阪ガス)が10秒13(-0.2)でV2。2、3位に東田旺洋(関彰商事)、栁田大輝(東洋大)が10秒14で続いた。
パリ五輪の選考会を兼ねた日本選手権は4日間の日程が終了。日本新記録こそなかったものの、6種目で大会記録が更新されたほか、世界水準の記録も生まれた。なお、大会MVPには男子が村竹、女子が田中希実(New Balance)が選出されている。
文/花木 雫
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北口榛花(JAL)
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