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2022.06.13

世界陸上代表内定会見に橋岡優輝、三浦龍司、田中希実ら7人が登壇 意気込み語る
世界陸上代表内定会見に橋岡優輝、三浦龍司、田中希実ら7人が登壇 意気込み語る

第106回日本選手権を終えた6月13日、オレゴン世界選手権日本代表会見が大阪府内で行われた。

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今大会で世界選手権の代表即時内定を得た選手は10名。そのうち、男子110mハードルの泉谷駿介(住友電工)、村竹ラシッド(順大)、400mハードルの黒川和樹(法大)、3000m障害の三浦龍司(順大)、走幅跳の橋岡優輝(富士通)、女子1500m、5000mの田中希実(豊田自動織機)、5000mの廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が会見に登壇した。

2度目の世界選手権(19年欠場)となる泉谷は「内定決定してホッとした気持ちと少しワクワクしています。昨年の東京五輪で果たせなかった決勝進出のために、準決勝でいいレースをしたいと思います」と世界のファイナルへの強い気持ちを見せた。

昨年は惜しくも東京五輪出場を逃した村竹は初の世界大会。「今まで画面の中で見ていた選手と走れるのがすごく光栄です」と言い、「チャレンジャーの精神で楽しんで、決勝進出を目指して予選、準決勝でいい走りをしたい」と決意を語った。

昨年の東京五輪に出場した黒川は「今シーズンはまだベストを出せていない。オレゴンでは日本記録レベルのタイムで走って決勝に進出したい」と五輪予選敗退の悔しさを晴らすべく挑んでいく。

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東京五輪7位入賞の三浦は「この1年は世界選手権を目指してやってきた。やっとスタートラインに立てました」と語る。東京五輪では「興奮や緊張感を味わいながら楽しめていました。そういった気持ちを忘れずに再現したい」と三浦。今季の3000m障害レースを経て「課題が見つかっているので、短い期間ではあるが仕上げていきたい」と2度目の世界へ挑戦する。

2019年のドーハ世界選手権で8位、東京五輪では6位入賞を果たしている橋岡。今季は足首のケガもあったため、「オレゴンまでにしっかりケガを治したい」とし、「ドーハよりいい成績を残したい」と前回大会以上の好記録を狙う。その中で、「オリンピック翌年ということもあって少し余裕があります。今回は楽しむことを意識しながら結果にこだわりたい」と語った。

1500m、5000mの2種目に出場する田中は「調子の良し悪しにかかわらず、その時に自分ができることに向き合っていければ」と田中らしい走りをして、楽しさや自信につなげていく。東京五輪、ドーハ世界選手権と2つの世界大会を経て、「2大会で実践できたことを今回もできたら」とこれまでの経験を生かして2種目に挑む。

同じく5000mと10000mの2種目に出場する廣中。10000mは日本選手権10000mで代表に内定している。春先には体調を崩し、「どうなるかと思った」と言うが「10000mが自信になり、5000mへもつなげていけました」と笑顔。初の世界大会であった東京五輪は挑戦者としての気持ちで臨み、「今回もその気持ちを忘れずに積極的に挑もう」と強く語った。

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さらに世界選手権での新ユニフォームも初お披露目。2015年から採用されているサンライズレッドに、頂(いただき)や志が表現されたデザインとなっている。橋岡は「世界一を目指すのに相応しく、身の引き締まる思い」とユニフォームと着用した感想を述べ、初の日本代表となった村竹は「日本代表になったんだ」と実感が湧いてきたようだった。

今年の世界選手権は7月15日から25日までの11日間、米国・オレゴンで開催される。チームジャパンの選手たちが世界の舞台で好記録を見せてくれることを期待したい。

オレゴン世界選手権の参加標準記録有効期間は6月26日までで、日本選手権3位以内に入っている選手が有効期間までに参加標準記録を突破した場合はその時点で内定する。その後、6月29日に世界陸連(WA)より参加標準記録とワールドランキングにおける出場資格者が発表され、出場権を得た選手のうち陸連の代表選考要項に則って残りの日本代表選手が発表される。

■オレゴン世界選手権日本代表(6月13日時点)※今大会での代表
男子
100m サニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)4回目(15、17、19)
5000m 遠藤日向(住友電工)初
110mH 泉谷駿介(住友電工)2回目(19年※欠場)、村竹ラシッド(順大)初
400mH 黒川和樹(法大)初
3000m障害 三浦龍司(順大)初、青木涼真(Honda)初
走幅跳 橋岡優輝(富士通)2回目(19年)
女子
1500m・5000m 田中希実(豊田自動織機)2回目(19年※5000m)
5000m 廣中璃梨佳(日本郵政グループ)初

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※すでに発表済みの内定者
●女子10000m
廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、五島莉乃(資生堂)
●マラソン
男子
鈴木健吾(富士通)、西山雄介(トヨタ自動車)、星岳(コニカミノルタ)
女子
一山麻緒(ワコール)、松田瑞生(ダイハツ)、新谷仁美(積水化学)
●20km競歩
男子
山西利和(愛知製鋼) ※前回の世界選手権優勝によるワイルドカード
高橋英輝(富士通)
池田向希(旭化成)
住所大翔(順大院)
●35km競歩
男子
川野将虎(旭化成)
松永大介(富士通)
野田明宏(自衛隊体育学校)
女子
藤井菜々子(エディオン)
岡田久美子(富士通)
●女子35km競歩
園田世玲奈(NTN)

第106回日本選手権を終えた6月13日、オレゴン世界選手権日本代表会見が大阪府内で行われた。 今大会で世界選手権の代表即時内定を得た選手は10名。そのうち、男子110mハードルの泉谷駿介(住友電工)、村竹ラシッド(順大)、400mハードルの黒川和樹(法大)、3000m障害の三浦龍司(順大)、走幅跳の橋岡優輝(富士通)、女子1500m、5000mの田中希実(豊田自動織機)、5000mの廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が会見に登壇した。 2度目の世界選手権(19年欠場)となる泉谷は「内定決定してホッとした気持ちと少しワクワクしています。昨年の東京五輪で果たせなかった決勝進出のために、準決勝でいいレースをしたいと思います」と世界のファイナルへの強い気持ちを見せた。 昨年は惜しくも東京五輪出場を逃した村竹は初の世界大会。「今まで画面の中で見ていた選手と走れるのがすごく光栄です」と言い、「チャレンジャーの精神で楽しんで、決勝進出を目指して予選、準決勝でいい走りをしたい」と決意を語った。 昨年の東京五輪に出場した黒川は「今シーズンはまだベストを出せていない。オレゴンでは日本記録レベルのタイムで走って決勝に進出したい」と五輪予選敗退の悔しさを晴らすべく挑んでいく。 東京五輪7位入賞の三浦は「この1年は世界選手権を目指してやってきた。やっとスタートラインに立てました」と語る。東京五輪では「興奮や緊張感を味わいながら楽しめていました。そういった気持ちを忘れずに再現したい」と三浦。今季の3000m障害レースを経て「課題が見つかっているので、短い期間ではあるが仕上げていきたい」と2度目の世界へ挑戦する。 2019年のドーハ世界選手権で8位、東京五輪では6位入賞を果たしている橋岡。今季は足首のケガもあったため、「オレゴンまでにしっかりケガを治したい」とし、「ドーハよりいい成績を残したい」と前回大会以上の好記録を狙う。その中で、「オリンピック翌年ということもあって少し余裕があります。今回は楽しむことを意識しながら結果にこだわりたい」と語った。 1500m、5000mの2種目に出場する田中は「調子の良し悪しにかかわらず、その時に自分ができることに向き合っていければ」と田中らしい走りをして、楽しさや自信につなげていく。東京五輪、ドーハ世界選手権と2つの世界大会を経て、「2大会で実践できたことを今回もできたら」とこれまでの経験を生かして2種目に挑む。 同じく5000mと10000mの2種目に出場する廣中。10000mは日本選手権10000mで代表に内定している。春先には体調を崩し、「どうなるかと思った」と言うが「10000mが自信になり、5000mへもつなげていけました」と笑顔。初の世界大会であった東京五輪は挑戦者としての気持ちで臨み、「今回もその気持ちを忘れずに積極的に挑もう」と強く語った。 さらに世界選手権での新ユニフォームも初お披露目。2015年から採用されているサンライズレッドに、頂(いただき)や志が表現されたデザインとなっている。橋岡は「世界一を目指すのに相応しく、身の引き締まる思い」とユニフォームと着用した感想を述べ、初の日本代表となった村竹は「日本代表になったんだ」と実感が湧いてきたようだった。 今年の世界選手権は7月15日から25日までの11日間、米国・オレゴンで開催される。チームジャパンの選手たちが世界の舞台で好記録を見せてくれることを期待したい。 オレゴン世界選手権の参加標準記録有効期間は6月26日までで、日本選手権3位以内に入っている選手が有効期間までに参加標準記録を突破した場合はその時点で内定する。その後、6月29日に世界陸連(WA)より参加標準記録とワールドランキングにおける出場資格者が発表され、出場権を得た選手のうち陸連の代表選考要項に則って残りの日本代表選手が発表される。 ■オレゴン世界選手権日本代表(6月13日時点)※今大会での代表 男子 100m サニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)4回目(15、17、19) 5000m 遠藤日向(住友電工)初 110mH 泉谷駿介(住友電工)2回目(19年※欠場)、村竹ラシッド(順大)初 400mH 黒川和樹(法大)初 3000m障害 三浦龍司(順大)初、青木涼真(Honda)初 走幅跳 橋岡優輝(富士通)2回目(19年) 女子 1500m・5000m 田中希実(豊田自動織機)2回目(19年※5000m) 5000m 廣中璃梨佳(日本郵政グループ)初 ※すでに発表済みの内定者 ●女子10000m 廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、五島莉乃(資生堂) ●マラソン 男子 鈴木健吾(富士通)、西山雄介(トヨタ自動車)、星岳(コニカミノルタ) 女子 一山麻緒(ワコール)、松田瑞生(ダイハツ)、新谷仁美(積水化学) ●20km競歩 男子 山西利和(愛知製鋼) ※前回の世界選手権優勝によるワイルドカード 高橋英輝(富士通) 池田向希(旭化成) 住所大翔(順大院) ●35km競歩 男子 川野将虎(旭化成) 松永大介(富士通) 野田明宏(自衛隊体育学校) 女子 藤井菜々子(エディオン) 岡田久美子(富士通) ●女子35km競歩 園田世玲奈(NTN)

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