◇第19回アジア大会(9月29日~10月5日/中国・杭州)
中国・杭州で開催されている第19回アジア大会の陸上競技の5日目午後セッションが行われ、日本勢は3つのメダルを獲得した。
女子5000mでは初日の10000mで銀メダルを獲得している廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が積極的なレースを展開。常に集団の前方にポジションを取り、残り3周からロングスパートを仕掛ける。
1人また1人と先頭争いから脱落する選手が現れるなか、ラスト1周からはインドのパルル・チャウダリとの一騎打ちに。廣中は残り300mからさらにギアを切り替え、一時は数mのリードを奪い、このまま優勝かと思われた。
しかし、残り50mから盛り返したチャウダリの渾身のスパートに逆転を許し、わずか0.59秒の僅差で2位。試合後には「金メダルを取るのを目標にやってきたので、すごく悔しい」と話すように、今大会2つめの銀メダルにも笑顔はなく、表彰式では涙ぐむ場面もあった。
それでもこの夏は8月の世界選手権10000mで7位入賞を果たし、アジア大会でも2002年釜山大会の福士加代子以来2人目の長距離2種目で表彰台と日本のエースとして十分な結果を残した。
また、後半に順位を上げた山本有真(積水化学)は15分30秒08のシーズンベストで4位と健闘を見せた。
男子4×100mリレーは1走の桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)、上山紘輝(住友電工)、宇野勝翔(順大)のオーダーで連覇を目指したが、地元の大声援を受けた中国に及ばす38秒44で銀メダルとなった。
5日目に後半が行われた男子十種競技では7月のアジア選手権優勝者の丸山優真(住友電工)が7568点で銅メダルを手にした。6月の日本選手権から1ヵ月に1試合のペースで試合をこなし、疲労も残るなかで精一杯のパフォーマンスを出したが、目標の金メダル、そして8月の世界選手権で出した7844点には及ばず、悔しさが残る結果に。また、田上駿(陸上物語)は7271点で4位に食い込んでいる。
男子400mハードルは黒川和樹(法大)が銅メダルと0.05秒差の49秒21で4位。7着で入線した児玉悠作(ノジマ)はハードル飛越の際に違反があったとして失格となっている。
女子やり投では斉藤真理菜(スズキ)が1投目に61m10を投げてトップに立ったものの、その後は記録を伸ばせず4位となり、武本紗栄(TeamSSP)は55m39の6位に止まった。また、女子400mハードルの山本亜美(立命大)は57秒66で7位入賞を果たした。
陸上競技6日目は午前中に男女混合35km競歩が行われ、男子は石田昴(自衛隊体育学校)、勝木隼人(自衛隊体育学校)、女子は矢来舞香(千葉興業銀行)、渕瀬真寿美(建装工業)の4人が出場。レースは国別で競われ、男女それぞれ上位1位の選手の合計タイムで順位が決まる。
午後は男子5000mに塩尻和也(富士通)、佐藤圭汰(駒大)がエントリー。男子走高跳では赤松諒一(アワーズ)、真野友博(九電工)が、ムタズ・エッサ・バルシム(カタール)とウ・サンヒョク(韓国)という2人の世界チャンピオンに挑むほか、ディーン元気(ミズノ)と小椋健司(エイジェック)が出場する男子やり投では、ブダペスト世界選手権金、銀のニーラジ・チョプラ(インド)、アルシャド・ナディーム(パキスタン)も登場する。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.12
-
2024.12.12
-
2024.12.11
2024.12.07
不破聖衣来が10000mに出場し12位でフィニッシュ 完全復活へ実戦積む/エディオンDC
-
2024.11.24
-
2024.11.20
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.12
日本GPシリーズチャンピオンは福部真子と筒江海斗!種目別800mは落合晃&久保凛の高校日本記録保持者コンビがV、女子1500m田中希実が4連覇
日本グランプリ(GP)シリーズ2024のシリーズチャンピオンが発表され、男子は400mハードルの筒江海斗(ST-WAKO)、女子は100mハードルの福部真子(日本建設工業)と、ともにパリ五輪のハードル種目代表が初の栄冠に […]
2024.12.12
世界陸連が6つの世界記録を承認 川野将虎が男子35km初代世界記録保持者に
12月11日、世界陸連は5月から10月にかけて誕生した世界記録を正式に承認したことを発表した。 10月27日の日本選手権35km競歩(山形・高畠)で、川野将虎(旭化成)が樹立した2時間21分47秒も世界記録として認定。同 […]
2024.12.12
月刊陸上競技2025年1月号
Contents W別冊付録 箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望 大会報道 福岡国際マラソン 吉田祐也 日本歴代3位の激走 涙の復活劇 全日本実業団対抗女子駅伝 JP日本郵政グループ 4年ぶりV 地域実業団駅伝 中学 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会