HOME 国内

2022.12.05

やり投・北口榛花が世界目指す後輩たちへ“金言”「本物を見るために海外に出て」ダイヤモンドアスリート認定式出席
やり投・北口榛花が世界目指す後輩たちへ“金言”「本物を見るために海外に出て」ダイヤモンドアスリート認定式出席

北口が認定証の盾を授与

日本陸連が「国際大会における活躍が大いに期待できる次世代の競技者の強化育成」を図るダイヤモンドアスリートの第9期認定式が12月5日に都内で行われた。

競技力はもちろん、「豊かな人間性を持つ国際人となる人材」の育成を目的に2014-15年にスタートした制度。これまで、女子やり投の北口榛花(JAL)や男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)らがプログラムを受け、その後世界で活躍を遂げるアスリートへと成長した。

今回、新たに男子棒高跳の北田琉偉(大塚高3大阪)と女子中長距離の澤田結弥(浜松市立高2静岡)が認定。その認定式にゲストとして招かれたのがダイヤモンドアスリート1期生の北口で、“後輩”に向けてエースを送った。

北口は認定者と修了者に盾を授与し、壇上で挨拶。1期として選ばれた時は陸上を始めて1年と少しで、「突然呼ばれて、何かまずいことをしたかなと思ったのを覚えています」と振り返る。

元々、海外志向が強かった北口。英会話や栄養面でのサポートや、「リーダーシッププログラム」としてさまざまな分野の人の話を聞いた。さらに海外遠征の支援も受け、「たくさん海外に行くこともでき、プログラムの延長として現在チェコを拠点に活動することにつながっています。プログラムのたびに背中を押された」と語る。

後輩たちに向けて「日本にとどまることなく、世界で活躍されることを期待しています。一緒に日本代表として競技できたら楽しいです。プログラム、一つひとつを有意義な時間にして競技につなげてほしいです」とエールを送った。

広告の下にコンテンツが続きます

さらに、この日のプログラムにも参加。陸上を始めた経緯や海外での過ごし方など、さまざまな経験を伝え、誰も成し遂げたことがない目標に向け、「今までの日本人がやっていないことをしないと目標は達成できない」と道を切り開いてきた

北口は取材に応じ海外経験をして感じたこととして、「SNSなどで選手や指導者が解説などを公開していて、海外に行かなくても日本で見られると思う人もいるかもしれませんが、実際には言葉だけでは全部は理解できない。本物を見るために海外に出てほしいです」と言う。

プログラムを通して印象に残っているのは、400mハードル日本記録保持者の為末大さんとのエピソード。「海外を拠点にしようか迷っている時に相談して、不安も大きかったのですが背中を押していただきました」と明かした。

今年はオレゴン世界選手権で銅メダルを獲得し、ダイヤモンドリーグ・ファイナルでも3位に食い込むなど活躍。来季に向けて年明けから離日する予定で、「ブダペスト世界選手権ではメダルを狙って取れるように頑張りたい。100mにいつも(注目度で)先を行かれるので、やり投も100mに追いつけるようにしたいです」と目標を話した。

日本陸連が「国際大会における活躍が大いに期待できる次世代の競技者の強化育成」を図るダイヤモンドアスリートの第9期認定式が12月5日に都内で行われた。 競技力はもちろん、「豊かな人間性を持つ国際人となる人材」の育成を目的に2014-15年にスタートした制度。これまで、女子やり投の北口榛花(JAL)や男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)らがプログラムを受け、その後世界で活躍を遂げるアスリートへと成長した。 今回、新たに男子棒高跳の北田琉偉(大塚高3大阪)と女子中長距離の澤田結弥(浜松市立高2静岡)が認定。その認定式にゲストとして招かれたのがダイヤモンドアスリート1期生の北口で、“後輩”に向けてエースを送った。 北口は認定者と修了者に盾を授与し、壇上で挨拶。1期として選ばれた時は陸上を始めて1年と少しで、「突然呼ばれて、何かまずいことをしたかなと思ったのを覚えています」と振り返る。 元々、海外志向が強かった北口。英会話や栄養面でのサポートや、「リーダーシッププログラム」としてさまざまな分野の人の話を聞いた。さらに海外遠征の支援も受け、「たくさん海外に行くこともでき、プログラムの延長として現在チェコを拠点に活動することにつながっています。プログラムのたびに背中を押された」と語る。 後輩たちに向けて「日本にとどまることなく、世界で活躍されることを期待しています。一緒に日本代表として競技できたら楽しいです。プログラム、一つひとつを有意義な時間にして競技につなげてほしいです」とエールを送った。 さらに、この日のプログラムにも参加。陸上を始めた経緯や海外での過ごし方など、さまざまな経験を伝え、誰も成し遂げたことがない目標に向け、「今までの日本人がやっていないことをしないと目標は達成できない」と道を切り開いてきた 北口は取材に応じ海外経験をして感じたこととして、「SNSなどで選手や指導者が解説などを公開していて、海外に行かなくても日本で見られると思う人もいるかもしれませんが、実際には言葉だけでは全部は理解できない。本物を見るために海外に出てほしいです」と言う。 プログラムを通して印象に残っているのは、400mハードル日本記録保持者の為末大さんとのエピソード。「海外を拠点にしようか迷っている時に相談して、不安も大きかったのですが背中を押していただきました」と明かした。 今年はオレゴン世界選手権で銅メダルを獲得し、ダイヤモンドリーグ・ファイナルでも3位に食い込むなど活躍。来季に向けて年明けから離日する予定で、「ブダペスト世界選手権ではメダルを狙って取れるように頑張りたい。100mにいつも(注目度で)先を行かれるので、やり投も100mに追いつけるようにしたいです」と目標を話した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.05.01

坂井隆一郎、中島佑気ジョセフ、水久保漱至らがケガのため欠場/セイコーGGP

5月1日、日本陸連はセイコーゴールデングランプリ(5月18日/東京・国立競技場)の欠場者を発表した。 日本人選手で欠場するのは、男子100mの坂井隆一郎(大阪ガス)、同200mの水久保漱至(宮崎県スポ協)、同400mの中 […]

NEWS アジア選手権男子400m中島佑気ジョセフが故障のため辞退 44秒台の佐藤風雅が代表入り

2025.05.01

アジア選手権男子400m中島佑気ジョセフが故障のため辞退 44秒台の佐藤風雅が代表入り

日本陸連は5月1日、韓国・クミで開催されるアジア選手権の代表選手の入れ替えを発表した。 男子400mで選出されていた中島佑気ジョセフ(富士通)が辞退。右ハムストリングスのケガのためとしている。中島は昨年のパリ五輪代表。4 […]

NEWS 東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」

2025.05.01

東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」

東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]

NEWS 九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場

2025.05.01

九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場

九電工は5月1日、ケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが同日付で加入したと発表した。 ニアマイアはケリンゲット高出身の27歳。ハーフマラソンや10kmなどロードレースを主戦場としている。自己ベストは5000m13分57秒3 […]

NEWS アディダスによるスポーツを通じたグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET」が今年も開催!

2025.05.01

アディダスによるスポーツを通じたグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET」が今年も開催!

アディダス ジャパンは、未来のスポーツ環境を支えるためのグローバルムーブメント「MOVE FOR THE PLANET(ムーブ・フォー・ザ・プラネット)」を5月12日~25日まで開催することを発表した。5月12日の計測開 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top