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2025.06.15

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59秒台連発の400mHは竹内めいがV! 男子は後藤大樹が高1最高51秒11 加藤結衣が女子短距離2冠/IH近畿
59秒台連発の400mHは竹内めいがV! 男子は後藤大樹が高1最高51秒11 加藤結衣が女子短距離2冠/IH近畿

25年IH近畿大会女子400mHは7位までが59秒台をマークし、竹内めい(左から2人目)が優勝した

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)3日目

広島インターハイ出場を懸けた近畿地区大会の3日目が行われ、男女の400mハードルをはじめ2日目までと同様に各種目でハイレベルな争いが展開された。

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女子400mハードルは、まさに今年の“激戦の近畿”を象徴するレースとなった。前日の準決勝で59秒86の衣川沙奈(京都橘3京都)と59秒96の北村結(大塚3大阪)をはじめ、60秒90までが決勝に進出。高1歴代10位(60秒85)に迫る60秒98を出しながら浅井萬菜子(比叡山1滋賀)が準決勝で敗退する高水準だった。

雨が降りしきるなか行われたこの日の決勝。序盤は5レーンの兵庫覇者・氏家美和(姫路飾西2)、京都府大会を59秒89で制している8レーンの竹内めい(乙訓3)がリードを奪い最後の直線へ入る。

10台目は竹内が一歩リードし跳び終えるも、他はまさに横一線。竹内がその後もリードを保ち、59秒21の今季高校最高でフィニッシュした。「4コーナーを出てトップだったので、『行ける』と思いましたが、最後は後ろが迫ってきているのが分かったので無我夢中でした。59秒3が目標だったので、タイムも満足です」と笑顔で話す。

前回の近畿では「ハードリングの不安定さなどもあって」準決勝敗退に終わっていただけに、「そのリベンジができて良かったです」としみじみと振り返った。準決勝では組のトップながら60秒19と全体では3番目タイの記録だったが、「全体の1位で通るつもりが3番目だったので、決勝では絶対に1位を取ってやるという強い気持ちで臨めたのが良かったです」と勝因を口にする。

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「前半から突っ込めるのが持ち味」だと言い、インターハイでは「58秒台を出して優勝が目標」と、近畿チャンピオンの誇りを胸に全国へ挑む心構えだ。

前回は1年生ながら決勝に駒を進めるも7位に終わっていた衣川が横一線から身体ひとつ前に出て59秒45で2位。竹内と同じ乙訓の岡﨑雛(3年)が59秒60で3位と健闘しダブル入賞を果たした。

同じ京都勢の髙木海里(西京3)が59秒69で4位に食い込むと、奈良チャンピオンの植嶋すず(添上3)が59秒75で前回と同じ5位、衣川の先輩・宮下寿珠(3年)が59秒78で6位とインターハイ出場6人のうち5人を京都勢が占めた。

準決勝で59秒台をマークしていた北村が、さらにベストを更新する59秒84を叩き出すも7位。真剣勝負に“たら・れば”はないが、昨年のインターハイ決勝で6位、2・3大会前ではいずれも4位相当の記録を雨中でマークしても、インターハイに進めないという衝撃の結果となった。

男子は、昨夏の全中で110mハードルを制しているルーキーの後藤大樹(洛南1京都)が高1歴代最高となる51秒11で快勝。400mハードルは今回が3試合目で、「まさかこんなタイムが出るとは思っていなかったので自分でもビックリです。前半から積極的に行ったのが良かったと思います」と笑顔で振り返る。

10台目の抜き脚を引っかけ、危ないシーンがあったもののしっかり立て直して好タイムにつなげた。「広島でも前半から積極的なレースをしてメダルが取れるよう頑張りたいです」と目を輝かせた。

この他の男子では、3000m障害で前田結人(洛南3京都)が残り1周で抜け出し、上位3人が8分台をマークしたハイレベルな争いを8分56秒90でV。5000m競歩は19分台のベストを持つ山田大智(西脇工3兵庫)が20分32秒21で優勝し、走高跳は今季2m14を跳んでいる昨年のインターハイ3位・中村佳吾(関大北陽3大阪)が2m10で2連覇を果たした。

女子200mは、前日の100mを11秒70の好タイムで制していた加藤結衣(龍谷大平安2京都)が24秒57(+0.1)で2冠を達成。後半追い上げた400m2位の髙田琥海(和歌山北3和歌山)が24秒81で2位に続いた。棒高跳は、中学記録保持者のルーキー・中村琴葵(王寺工1奈良)が3m90で、昨年のインターハイ2位の上山貴美恵(大塚3大阪)を抑え、三段跳は走幅跳で2位の西村玲奈(西城陽3京都)が12m56(+1.6)で快勝した。

最終日の15日には、女子1500mで高校歴代2位をマークしている久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が決勝に進出した女子800mなどが行われる。

全国インターハイは、7月25日から29日までの5日間、広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/花木雫

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)3日目 広島インターハイ出場を懸けた近畿地区大会の3日目が行われ、男女の400mハードルをはじめ2日目までと同様に各種目でハイレベルな争いが展開された。 女子400mハードルは、まさに今年の“激戦の近畿”を象徴するレースとなった。前日の準決勝で59秒86の衣川沙奈(京都橘3京都)と59秒96の北村結(大塚3大阪)をはじめ、60秒90までが決勝に進出。高1歴代10位(60秒85)に迫る60秒98を出しながら浅井萬菜子(比叡山1滋賀)が準決勝で敗退する高水準だった。 雨が降りしきるなか行われたこの日の決勝。序盤は5レーンの兵庫覇者・氏家美和(姫路飾西2)、京都府大会を59秒89で制している8レーンの竹内めい(乙訓3)がリードを奪い最後の直線へ入る。 10台目は竹内が一歩リードし跳び終えるも、他はまさに横一線。竹内がその後もリードを保ち、59秒21の今季高校最高でフィニッシュした。「4コーナーを出てトップだったので、『行ける』と思いましたが、最後は後ろが迫ってきているのが分かったので無我夢中でした。59秒3が目標だったので、タイムも満足です」と笑顔で話す。 前回の近畿では「ハードリングの不安定さなどもあって」準決勝敗退に終わっていただけに、「そのリベンジができて良かったです」としみじみと振り返った。準決勝では組のトップながら60秒19と全体では3番目タイの記録だったが、「全体の1位で通るつもりが3番目だったので、決勝では絶対に1位を取ってやるという強い気持ちで臨めたのが良かったです」と勝因を口にする。 「前半から突っ込めるのが持ち味」だと言い、インターハイでは「58秒台を出して優勝が目標」と、近畿チャンピオンの誇りを胸に全国へ挑む心構えだ。 前回は1年生ながら決勝に駒を進めるも7位に終わっていた衣川が横一線から身体ひとつ前に出て59秒45で2位。竹内と同じ乙訓の岡﨑雛(3年)が59秒60で3位と健闘しダブル入賞を果たした。 同じ京都勢の髙木海里(西京3)が59秒69で4位に食い込むと、奈良チャンピオンの植嶋すず(添上3)が59秒75で前回と同じ5位、衣川の先輩・宮下寿珠(3年)が59秒78で6位とインターハイ出場6人のうち5人を京都勢が占めた。 準決勝で59秒台をマークしていた北村が、さらにベストを更新する59秒84を叩き出すも7位。真剣勝負に“たら・れば”はないが、昨年のインターハイ決勝で6位、2・3大会前ではいずれも4位相当の記録を雨中でマークしても、インターハイに進めないという衝撃の結果となった。 男子は、昨夏の全中で110mハードルを制しているルーキーの後藤大樹(洛南1京都)が高1歴代最高となる51秒11で快勝。400mハードルは今回が3試合目で、「まさかこんなタイムが出るとは思っていなかったので自分でもビックリです。前半から積極的に行ったのが良かったと思います」と笑顔で振り返る。 10台目の抜き脚を引っかけ、危ないシーンがあったもののしっかり立て直して好タイムにつなげた。「広島でも前半から積極的なレースをしてメダルが取れるよう頑張りたいです」と目を輝かせた。 この他の男子では、3000m障害で前田結人(洛南3京都)が残り1周で抜け出し、上位3人が8分台をマークしたハイレベルな争いを8分56秒90でV。5000m競歩は19分台のベストを持つ山田大智(西脇工3兵庫)が20分32秒21で優勝し、走高跳は今季2m14を跳んでいる昨年のインターハイ3位・中村佳吾(関大北陽3大阪)が2m10で2連覇を果たした。 女子200mは、前日の100mを11秒70の好タイムで制していた加藤結衣(龍谷大平安2京都)が24秒57(+0.1)で2冠を達成。後半追い上げた400m2位の髙田琥海(和歌山北3和歌山)が24秒81で2位に続いた。棒高跳は、中学記録保持者のルーキー・中村琴葵(王寺工1奈良)が3m90で、昨年のインターハイ2位の上山貴美恵(大塚3大阪)を抑え、三段跳は走幅跳で2位の西村玲奈(西城陽3京都)が12m56(+1.6)で快勝した。 最終日の15日には、女子1500mで高校歴代2位をマークしている久保凛(東大阪大敬愛3大阪)が決勝に進出した女子800mなどが行われる。 全国インターハイは、7月25日から29日までの5日間、広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/花木雫

インターハイ近畿大会優勝者一覧をチェック!

●男子 100m 安川飛翔(洛南3京都) 10秒40(+1.0) 200m 奥村晃大(西京2京都) 21秒45(±0) 400m 久保拓己(滝川二3兵庫) 46秒96 1500m 新妻遼己(西脇工3兵庫) 3分43秒94 400mH 後藤大樹(洛南1京都) 51秒11 3000m障害 前田結人(洛南3京都) 8分56秒90 5000mW 山田大智(西脇工3兵庫) 20分32秒21 4×100mR 洛南(京都) 39秒94 走高跳 中村佳吾(関大北陽3大阪) 2m10 棒高跳 杉本惺昭(明石商3兵庫) 4m90 走幅跳 平井靖士(滝川二3兵庫) 7m28(+1.2) 砲丸投 小河琉(社3兵庫) 15m64 円盤投 加納侑也(彦根翔西館2滋賀) 44m02 ハンマー投 清水蓮大(社3兵庫) 61m63 八種競技 鯵坂勇介(東海大仰星3大阪) 5811点 [adinserter block="4"] ●女子 100m 加藤結衣(龍谷大平安2京都) 11.70(+0.9) 200m 加藤結衣(龍谷大平安2京都) 24秒57(+0.1) 400m 幸長愛美(姫路女学院2兵庫) 54秒89 1500m 久保凛(東大阪大敬愛3大阪) 4分11秒07=大会新 400mH 竹内めい(乙訓3京都) 59秒21 5000mW 田畑晴光(西城陽3京都) 23分26秒36 4×100mR 京都橘(京都) 45秒65 走高跳 星本衣月(鳥羽3京都) 1m68 棒高跳 中村心葵(王寺工1奈良) 3m90 走幅跳 林ゆずな(西城陽3京都) 5m95(+1.7) 三段跳 西村玲奈(西城陽3京都) 12m56(+1.6) 円盤投 小関柑奈(東大阪大敬愛2大阪) 41m44 ハンマー投 長谷川有(花園3京都) 53m16 やり投 鈴木彩夏(大体大浪商3大阪) 51m73

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