写真/時事
午前9時35分からの女子1500m予選では、日本記録(4分04秒08)保持者の田中希実(豊田自動織機TC)と卜部蘭(積水化学)がこの種目日本勢として初出場する。レース展開にもよるものの、実力を発揮して準決勝に進んでほしい。
そして、午前10時20分から行われる男子走幅跳には、日本勢37年ぶりに決勝に進んだ橋岡優輝(富士通)に目が離せない。予選では1回目に8m17(+0.4)をマーク。予選通過記録(8m15)を通過した3人のうちの1人だった。
6月の日本選手権でマークした自己ベスト8m36(日本歴代2位)は、自己ベストで比較すると決勝進出者12人中7番目。シーズンベストでは5番目で、入賞する可能性は十分にある。
優勝候補は19年ドーハ世界選手権王者で、自己ベストが8m69(屋外世界歴代10位)のT.ゲイル(ジャマイカ)、8m68のJ.M.エチェバリア(キューバ)、今季8m60をマークしたM.テントグルー(ギリシャ)の3人。いずれも初の金メダル獲得を目指して、三つ巴の争いは激しくなりそう。
ただ、近年の世界大会では銅メダルが8m30台で決まっており、その展開になれば、橋岡にも期待が大きく高まる。まずは8m40の日本記録更新がターゲットとなるだろう。ただ、その潜在能力からすれば大幅日本新が飛び出すかもしれない。
ちなみに、過去にこの種目でのメダル獲得は32年ロサンゼルス大会の南部忠平と36年ベルリン大会の田島直人の銅メダルまで遡る。入賞は32年大会で6位だった田島と、1984年ロサンゼルス大会で7位に入った臼井淳一の2人だ。
写真/時事
夜のセッションには日本選手2人が決勝に登場する。
まずは21時15分から行われる男子3000m障害。自身の持つ日本記録を6秒07更新する8分09秒92で予選通過した三浦龍司(順大)が日本勢49年ぶりの決勝に挑む。海外勢は強力だが、展開次第でこの種目日本勢初入賞もあり得る。
金メダル争いは19年ドーハ世界選手権銅メダリストのS.エル・バッカリ(モロッコ)が中心となりそうで、そこにエチオピアやケニア勢が激しく競り合うだろう。勝負重視で、細かなペース変化による揺さぶりが予想される。
予選から中2日のレースで三浦が再び日本記録を更新できれば快挙に近づく。終盤まで粘って粘って、先頭集団に食らいつきたいところだ。
日本勢のもう1人は21時40分からの女子5000mに出場する廣中璃梨佳(日本郵政グループ)だ。予選で自己ベストを3秒50更新する14分55秒87をマーク。あと2秒65と迫った14分53秒22の日本記録(2005年/福士加代子)の更新がなるか。海外勢がハイレベルなレースを繰り広げる中で、どんな走りを見せるか。
優勝争いは14分10秒台の記録を持つG.ツェガイ、E.タエ、S.テフェリのエチオピア勢に17年ロンドン、19年ドーハの両世界選手権を2連覇したH.オビリらケニア勢となるだろう。廣中が入賞すれば、初採用された1996年アトランタ大会で4位に入った志水見千子以来となる。


|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
坂井隆一郎、中島佑気ジョセフ、水久保漱至らがケガのため欠場/セイコーGGP
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
KIPRUNが環境に優しい新たなシューズを発表 接着剤不使用の「KIPX」はリサイクル可能な次世代アイテム
KIPRUNは4月上旬、フランス・パリで発表会を行い、新たなブランドロゴを発表するとともに、今後日本国内でも発売を予定している新モデルシューズを発表した。 競歩世界チャンピオンも愛用したシューズ 2021年にブランド初の […]
2025.05.01
セイコーGGPトラック種目の海外選手を発表! 100mにパリ五輪4継金メダルブレーク、110mHに同7位ベネットら
日本陸連は5月1日、セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場)の出場選手第10弾としてトラック種目の海外選手を発表した。 男子100mには昨年のパリ五輪男子4×100mリレーで金メダルのジェロー […]
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)