HOME 高校

2025.06.17

110mH古賀ジェレミー驚異の高校新13秒45 次は日本選手権!七種・江口美玲5120点、岡田紗和1年初の5000点超え/IH南関東
110mH古賀ジェレミー驚異の高校新13秒45 次は日本選手権!七種・江口美玲5120点、岡田紗和1年初の5000点超え/IH南関東

110mH決勝で13秒45の高校新をマークした古賀ジェレミー(25年IH南関東大会)

◇インターハイ南関東地区大会(6月13日~16日/カンセキスタジアムとちぎ、栃木県総合運動公園多目的広場投てき場)

広島インターハイ出場を懸けた南関東地区大会の4日目が行われ、男子110mハードルの古賀ジェレミー(東京3)が自身の持つ高校記録(13秒59)を2度塗り替えて2連覇を飾った。

広告の下にコンテンツが続きます

2日目までは4×100mリレーの第1走として、チームの3位に貢献。中1日あったとはいえ、「だいぶ疲労がありました」というなかで迎えた最終日だったが、昨年のインターハイ王者は3本のレースで圧倒的な強さを披露した。

まず、予選を13秒78(+0.4)で駆け抜け、自身が昨年マークした大会記録13秒91をあっさりと更新。準決勝では「自分でもびっくり」という13秒58(-0.1)を叩き出して、早くも自らの高校記録を0.01秒上回った。

ただ、古賀はここで喜ぶ表情や素振りを一切見せることなく、「昨年のインターハイと同じ流れで、もう1回狙ってみよう」と、準決勝で打ち立てた高校記録を決勝でさらに短縮した昨夏のようなイメージで、決勝のスタートラインに立った。

予選や準決勝と同様、スタートから1台目までのアプローチでリードを奪い、その後もハードルを越えるたびにライバルたちを引き離していく。しかし、古賀本人は「途中がブレブレで、やばい、やばい、やばいと思いながら走っていました」と笑ったように必ずしも理想の走りができていたわけではない。好タイムが出た感触もほとんどなかったという。

それでも電光掲示板に示されたのは、異次元のタイムだった。約1時間半前に出した記録をさらに0.13秒更新する13秒45(+0.1)で優勝を決め、歓喜の雄たけびが思わず口からこぼれた。

「素直にうれしいです。それに、もう少し行けるんじゃないかという自信がついたレースでした」と古賀。特に準決勝や決勝のレースは「コンパクトに入ることだけ意識しました。記録は狙い過ぎると動きが大きくなったりするので、コンパクトさで補ってスピードに変換できたと思います」と自己分析する。

レースを1本走り終えるたびに、ともに走った選手全員と両手で固く握手し、深々とこうべを垂れて感謝を伝える流儀は、いつもとまったく変わらない。だが、1人のアスリートとしての変化、特に昨季あたりからの進化のスピードには目を見張るものがある。古賀は一体どこまで強くなるのか。次戦は日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の予定で、若きハードラーの未来には無限の可能性が広がっている。

このほか男子では、3000m障害で前回2位の谷﨑然(川崎橘3神奈川)が9分01秒10で初優勝。チームメイトの小林歩夢(3年)が9分02秒24で続き、川崎橘勢がワンツーフィニッシュを果たした。

4×400mリレーは昨年インターハイ2位の相洋(神奈川)が3分10秒71で6年ぶりの優勝。3分11秒台で2位と3位を占めた市船橋と成田の千葉勢らを抑え、ハイレベルかつ大熱戦のレースを制した。

三段跳の栁澤響喜(法政二3神奈川)は4回目に大幅自己新の15m12(-1.2)を跳んで快勝。昨年に続くインターハイ行きを決めた。

女子では、3000mのアカイ・メアリー(白鵬女2神奈川)が9分02秒27で独走V。1500mと合わせて2冠を達成した。

6位までが13秒台と高水準だった100mハードルは、前回3位の坂田涼音(渋谷学園幕張3千葉)が13秒73(+0.8)で制した。13秒75(+0.8)で2位を占めた江口美玲(東海大相模2神奈川)は、2日目までの4×100mリレーでチームを2位に導き、前日(3日目)からの七種競技では県大会でマークした4995点の自己記録を大きく更新する、高2歴代8位の5120点で初優勝。同2位の岡田紗和(法政二1神奈川)は高1初の5000点超えとなる5086点をマークした。

4×400mリレーは昨年のインターハイを制した相洋(神奈川)が3分42秒00で2連覇。砲丸投の早乙女美月(市立橘3神奈川)は自己記録を44cm伸ばした1回目の13m27が優勝記録となった。三段跳は酒井珂璃那(八王子2東京)が6回目に12m02(-0.2)を跳んで劇的な逆転Vを飾った。

学校対抗の総合は、男子が77点を獲得した市船橋(千葉)が4年ぶりのV。女子は75点の市船橋が5連覇を達成し、2021年以来となる市船橋の男女優勝となった。

全国インターハイは7月25日から29日に広島・ほっとスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/小野哲史

◇インターハイ南関東地区大会(6月13日~16日/カンセキスタジアムとちぎ、栃木県総合運動公園多目的広場投てき場) 広島インターハイ出場を懸けた南関東地区大会の4日目が行われ、男子110mハードルの古賀ジェレミー(東京3)が自身の持つ高校記録(13秒59)を2度塗り替えて2連覇を飾った。 2日目までは4×100mリレーの第1走として、チームの3位に貢献。中1日あったとはいえ、「だいぶ疲労がありました」というなかで迎えた最終日だったが、昨年のインターハイ王者は3本のレースで圧倒的な強さを披露した。 まず、予選を13秒78(+0.4)で駆け抜け、自身が昨年マークした大会記録13秒91をあっさりと更新。準決勝では「自分でもびっくり」という13秒58(-0.1)を叩き出して、早くも自らの高校記録を0.01秒上回った。 ただ、古賀はここで喜ぶ表情や素振りを一切見せることなく、「昨年のインターハイと同じ流れで、もう1回狙ってみよう」と、準決勝で打ち立てた高校記録を決勝でさらに短縮した昨夏のようなイメージで、決勝のスタートラインに立った。 予選や準決勝と同様、スタートから1台目までのアプローチでリードを奪い、その後もハードルを越えるたびにライバルたちを引き離していく。しかし、古賀本人は「途中がブレブレで、やばい、やばい、やばいと思いながら走っていました」と笑ったように必ずしも理想の走りができていたわけではない。好タイムが出た感触もほとんどなかったという。 それでも電光掲示板に示されたのは、異次元のタイムだった。約1時間半前に出した記録をさらに0.13秒更新する13秒45(+0.1)で優勝を決め、歓喜の雄たけびが思わず口からこぼれた。 「素直にうれしいです。それに、もう少し行けるんじゃないかという自信がついたレースでした」と古賀。特に準決勝や決勝のレースは「コンパクトに入ることだけ意識しました。記録は狙い過ぎると動きが大きくなったりするので、コンパクトさで補ってスピードに変換できたと思います」と自己分析する。 レースを1本走り終えるたびに、ともに走った選手全員と両手で固く握手し、深々とこうべを垂れて感謝を伝える流儀は、いつもとまったく変わらない。だが、1人のアスリートとしての変化、特に昨季あたりからの進化のスピードには目を見張るものがある。古賀は一体どこまで強くなるのか。次戦は日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の予定で、若きハードラーの未来には無限の可能性が広がっている。 このほか男子では、3000m障害で前回2位の谷﨑然(川崎橘3神奈川)が9分01秒10で初優勝。チームメイトの小林歩夢(3年)が9分02秒24で続き、川崎橘勢がワンツーフィニッシュを果たした。 4×400mリレーは昨年インターハイ2位の相洋(神奈川)が3分10秒71で6年ぶりの優勝。3分11秒台で2位と3位を占めた市船橋と成田の千葉勢らを抑え、ハイレベルかつ大熱戦のレースを制した。 三段跳の栁澤響喜(法政二3神奈川)は4回目に大幅自己新の15m12(-1.2)を跳んで快勝。昨年に続くインターハイ行きを決めた。 女子では、3000mのアカイ・メアリー(白鵬女2神奈川)が9分02秒27で独走V。1500mと合わせて2冠を達成した。 6位までが13秒台と高水準だった100mハードルは、前回3位の坂田涼音(渋谷学園幕張3千葉)が13秒73(+0.8)で制した。13秒75(+0.8)で2位を占めた江口美玲(東海大相模2神奈川)は、2日目までの4×100mリレーでチームを2位に導き、前日(3日目)からの七種競技では県大会でマークした4995点の自己記録を大きく更新する、高2歴代8位の5120点で初優勝。同2位の岡田紗和(法政二1神奈川)は高1初の5000点超えとなる5086点をマークした。 4×400mリレーは昨年のインターハイを制した相洋(神奈川)が3分42秒00で2連覇。砲丸投の早乙女美月(市立橘3神奈川)は自己記録を44cm伸ばした1回目の13m27が優勝記録となった。三段跳は酒井珂璃那(八王子2東京)が6回目に12m02(-0.2)を跳んで劇的な逆転Vを飾った。 学校対抗の総合は、男子が77点を獲得した市船橋(千葉)が4年ぶりのV。女子は75点の市船橋が5連覇を達成し、2021年以来となる市船橋の男女優勝となった。 全国インターハイは7月25日から29日に広島・ほっとスタッフフィールド広島(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/小野哲史

インターハイ南関東大会の優勝者一覧をチェック!

●男子 100m 片山瑛太(市船橋2千葉) 10秒62(-1.7) 200m 東島権治(市船橋3千葉) 21秒06(+0.1) 400m 小澤耀平(城西3東京) 46秒60=大会新 800m 佐藤新太(山梨学院3山梨) 1分52秒21 1500m フェリックス・ムティアニ(山梨学院3山梨) 3分45秒36 5000m フェリックス・ムティアニ(山梨学院3山梨) 13分48秒50=大会新 110mH 古賀ジェレミー(東京3東京) 13秒45(+0.1)=高校新、大会新 400mH 栃木匠吾(市柏3千葉) 51秒09 3000m障害 谷﨑然(川崎橘3神奈川) 9分01秒10 5000m競歩 及川集雅(保土ケ谷3神奈川) 21分26秒70 4×100mR 市船橋(千葉) 40秒08 4×100mR 相洋(神奈川) 3分10秒71 棒高跳 加藤佑弥(横浜清風3神奈川) 4m70 走高跳 清水怜修(明星学園2東京) 2m06 走幅跳 岡野陸(松戸六実3千葉) 7m57(+0.8) 三段跳 栁澤響喜(法政二3神奈川) 15m12(-1.2) 砲丸投 福宮佳潤(東京2東京) 16m20 円盤投 原田颯輔(東京3東京) 47m14 ハンマー投 北翔太(保善3東京) 61m89 やり投 松本一颯(森村学園2神奈川) 65m05 八種競技 宮下輝一(市船橋3千葉) 6272点=高校新、大会新 学校対抗総合 市船橋(千葉) 77点 [adinserter block="4"] ●女子 100m 對馬マリアム(荏田3神奈川) 11秒98(+0.1) 200m バログン・ハル(市川2千葉) 23秒77(±0) 400m バログン・ハル(市川2千葉) 53秒73 800m 永井咲弥(横須賀3神奈川) 2分11秒54 1500m アカイ・メアリー(白鵬女2神奈川) 4分20秒13 3000m アカイ メアリー(白鵬女2神奈川) 9分02秒27 100mH 坂田凉音(渋谷学園幕張3千葉) 13秒73(+0.8) 400mH ガードナ・レイチェル麻由(法政二3神奈川) 59秒98 5000m競歩 藤田歩波(鶴嶺2神奈川) 25分06秒68 4×100mR 市船橋(千葉) 46秒23 4×400mR 相洋(神奈川) 3分42秒00 走高跳 倉田心夏(八千代松陰3千葉) 1m73 棒高跳 宮崎芳花(川崎橘3神奈川) 3m70 走幅跳 関根優花(市船橋3千葉) 5m79(+0.2) 三段跳 酒井珂璃那(八王子2東京) 12m02(-2.0) 砲丸投 早乙女美月(川崎橘3神奈川) 13m27 円盤投 村山ジョイ希望(東京1東京) 41m19 ハンマー投 鈴木瑠華(木更津総合3千葉) 47m90 やり投 岩達結希乃(磯辺3千葉) 48m63 七種競技 江口美玲(東海大相模2神奈川) 5120点 学校対抗総合 市船橋(千葉) 75点

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.04.15

世界競歩チーム選手権代表が帰国 マラソン金の勝木隼人「物足りない」ハーフ吉川は「メダル見えるところに来た」

4月12日にブラジルで行われた世界競歩チーム選手権の日本代表が4月15日に帰国し、選手たちが取材に応じた。 男子マラソンで金メダルを獲得した勝木隼人(自衛隊体育学校)。終始、先頭を歩く一人旅のレースに「ロングの練習よりも […]

NEWS 吉田克久氏の退職の会が開催 和歌山北高時代にインターハイ総合優勝、ロンドン五輪代表・九鬼巧らを育成

2026.04.15

吉田克久氏の退職の会が開催 和歌山北高時代にインターハイ総合優勝、ロンドン五輪代表・九鬼巧らを育成

和歌山北高校などで長く指導した吉田克久氏の退職の会が、和歌山市内のホテルで開催された。 吉田氏は大体大を卒業し、和歌山県の教員に。「陸上競技を通して感謝の気持ちを育てる」という信念のもと、生徒一人ひとりと真摯に向き合う指 […]

NEWS 東京世界陸上マラソン金のジェプチルチルが疲労骨折 4月26日のロンドンマラソン欠場

2026.04.15

東京世界陸上マラソン金のジェプチルチルが疲労骨折 4月26日のロンドンマラソン欠場

女子長距離のP.ジェプチルチル(ケニア)が疲労骨折のため4月26日に英国で開催されるロンドンマラソンを欠場することが発表された。 ジェプチルチルは東京五輪、東京世界選手権のマラソンで金メダルを獲得している32歳。ハーフマ […]

NEWS お詫びと訂正(月刊陸上競技2026年5月号)

2026.04.14

お詫びと訂正(月刊陸上競技2026年5月号)

月刊陸上競技2026年5月号の内容に一部誤りがございました。 154ページの実業団情報で一部誤りがありました。 広告の下にコンテンツが続きます 正しいデータの情報を掲載するとともに、関係者の皆様にお詫びをし、訂正いたしま […]

NEWS 織田記念に桐生祥秀、山縣亮太、福部真子、﨑山雄太らエントリー!

2026.04.14

織田記念に桐生祥秀、山縣亮太、福部真子、﨑山雄太らエントリー!

日本グランプリシリーズの織田記念のエントリーリストが発表された。 男子100mの招待選手には、昨年9秒99を出した桐生祥秀(日本生命)、9秒95の日本記録保持者で地元出身・山縣亮太(セイコー)が登録。2013年のこの大会 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年5月号 (4月14日発売)

2026年5月号 (4月14日発売)

2026シーズン展望
中距離特集ほか

page top