2024.02.29
3月1日から3日まで、英国・グラスゴーで世界室内選手権が開催される。日本からは男子4名、女子4名の8人が出場する。
男子60mには多田修平(住友電工)と東田旺洋(関彰商事)が出場。多田はアジア室内選手権の予選で6秒53の日本タイ記録を出すなど順調にシーズンインしている。ノア・ライルズ(米国)やクリスチャン・コールマン(同)といった世界トップスプリンターとどれだけ競ることができるか。「6秒4台とファイナル」(多田)を目指していく。
男子400mには日本記録保持者の佐藤拳太郎(富士通)が登場。自身初の室内レースで狙うのは室内日本記録の45秒76の更新だ。この記録は苅部俊二(現・法大監督)が1997年に出したものであり、この時に銅メダルを取って以降、日本勢個人でのメダルはナシ。「メダル争いに加わりたい」と、27年ぶりメダルに照準を合わせている。
昨年のブダペスト世界選手権・男子走高跳で8位入賞を果たした赤松諒一(アワーズ)は、アジア室内優勝で勢いに乗る。昨年のケガの影響もあり万全とはいかないが、「2m30に乗せる跳躍」で上位争いをもくろむ。
女子は3000mに田中希実(New Balance)が登場。「自分らしいスタイルで世界の強豪選手に食らいつきたい」と言い、展開の激しい室内レースは「持ち味を出せる」と話し、「8分40秒を切りたい」と自身の屋外の日本記録(8分40秒84)と室内日本記録(8分45秒64)、そして2マイル通過時に出した8分40秒05を塗り替えられるか。
60mハードルにはこの種目の日本記録(8秒01)を持つ青木益未(七十七銀行)が初出場。日本選手権・室内で5連覇をするなど得意としており、「7秒台を出したい」と話す。
走幅跳に秦澄美鈴(大阪陸協)、三段跳に森本麻里子(オリコ)が出場。ともに昨年、屋外(6m97/14m16)、室内(6m64/13m66)の日本記録を樹立し、世界選手権にも出場するなど歴史を切り拓いた。パリ五輪を見据え、世界を相手に3回目までに自分の跳躍ができるかどうかがカギを握りそうだ。
世界のトップ選手も次々と参戦。男子砲丸投の世界記録保持者・R.クルーザー(米国)や、男子60mハードルで世界記録を更新したG.ホロウェイ(米国)、男子棒高跳世界記録保持者・A.デュプランティス(スウェーデン)、女子400mショートトラックで世界記録を更新したF.ボル(オランダ)ら錚々たる顔ぶれが並ぶ。
パリ五輪シーズン開幕を告げる世界室内選手権で、どんなパフォーマンスが繰り広げられるか。
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