2022.09.22
9月23日から25日まで、第70回全日本実業団対抗選手権が岐阜メモリアルセンター長良川競技場で開催される。昨年の東京五輪や今年のオレゴン世界選手権に出場した選手たちが多数エントリー。見逃せない一戦となりそうだ。
注目は女子やり投の北口榛花(JAL)。オレゴン世界選手権では銅メダルに輝き、ダイヤモンドリーグ・ファイナルでも3位と、今季は世界のトップスロワーの一人として活躍した。6月の日本選手権を制してすぐに渡欧。その後はチェコを拠点に転戦しつつ直接オレゴンに入り、世界選手権後もチェコに戻って欧州転戦した。
約3ヵ月ぶりに帰国し、これが凱旋試合となる。今季の課題だった「やりをまっすぐ飛ばす」ことや速い助走など、いろいろなことを試しながらの場になりそう。自身が持つ66m00の日本記録の更新は「条件が全部そろわないと」と言うが、今季は安定して62~63mを投げており、“世界の投げ”を見られるか。
ともにオレゴン世界選手権に出場して決勝に進んだ武本紗栄(佐賀スポ協)やドーハ世界選手権代表の佐藤友佳(ニコニコのり)など、ハイレベルな争いとなるだろう。また、男子やり投には世界選手権ファイナリストのディーン元気(ミズノ)、同代表の小椋健司(栃木スポ協)、さらに﨑山雄太(愛媛県競技力向上対策)、寒川建之介(GRAND STONE)、長谷川鉱平(五洋医療器)という80mスロワーによる投げ合いにも注目だ。
男子走幅跳は橋岡優輝(富士通)が初出場の予定。オレゴン世界選手権は決勝10位と悔しさを味わったが、ドーハ世界選手権、東京五輪と入賞し、今季は日本選手権で8m27もマークしている。オレゴン世界選手権代表の山川夏輝(佐賀スポ協)もエントリー。さらに110mハードル日本記録保持者の泉谷駿介(住友電工)が走幅跳に参戦するのも注目だ。
同じく男子跳躍では、走高跳にオレゴン世界選手権で日本人初入賞(8位)の真野友博(九電工)が出場。相性の良い大会で好記録なるか10000m競歩も豪華顔ぶれで、オレゴン世界選手権男子20km競歩で銀メダルの池田向希(旭化成)、女子は同代表の藤井菜々子(エディオン)、岡田久美子(富士通)、が出場する。
男子100mは世界選手権代表の坂井隆一郎(大阪ガス)、東京五輪代表の多田修平(住友電工)という関西出身の2人がエントリーしたほか、デーデー・ブルーノ(セイコー)、飯塚翔太(ミズノ)らが出場予定。200mにはオレゴン世界選手権準決勝進出の上山紘輝(住友電工)に注目が集まる。代表勢では男子5000mに東京五輪&世界選手権10000m代表の伊藤達彦(Honda)が出場を予定している。
好記録の予感があるのが男女スプリントハードル。男子110mハードルは泉谷こそ走幅跳出場で不在だが、8月に13秒10(日本歴代2位)をマークして復活を遂げた高山峻野(ゼンリン)に、オレゴン世界選手権代表の石川周平(富士通)、13秒38がベストの野本周成(愛媛県競技力向上対策)らがいる。泉谷、高山に続くブダペスト世界選手権の参加標準記録(13秒28)突破者は現れるか。
女子100mハードルは日本記録12秒82を持つ福部真子(日本建設工業)、前日本記録保持者・青木益未(七十七銀行)のオレゴン世界選手権セミファイナリスト2人がまたも激突。ブダペスト世界選手権の参加標準記録12秒78に近づくかもしれない。
田中希実(豊田自動織機)は1500mと5000mにエントリー。1500mは初日(23日)で、中1日で25日(日)に5000mを走ることになる。1500mには廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、5000mには萩谷楓(エディオン)もエントリーしている。
今季ハイレベルな争いを演じている君嶋愛梨沙(土木管理総合)と兒玉芽生(ミズノ)の女子スプリントにも注目。100mは11秒2台突入なるか。いずれも200mにもエントリーしている。東京五輪代表の齋藤愛美(大阪成蹊学園職)、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)らも上位争いに加わりそう。
女子跳躍は今季、日本記録に近い記録が複数誕生。走幅跳ではオレゴン世界選手権に出場した秦澄美鈴(シバタ工業)は6m86の日本記録を狙う。三段跳は13m82(日本歴代2位)を欧州でマークした森本麻里子(内田建設)や髙島真織子(九電工)が日本記録14m04の花岡麻帆に次ぐ14m到達に期待が懸かる。
毎年のことだが全日本実業団対抗で現役引退する選手も多い。すでに、400mハードルで日本代表として活躍してきた松下祐樹(ミズノ)と安部孝駿(ヤマダホールディングス)が今大会で現役引退を表明。日本伝統のヨンパーを牽引してきた2人の最後のハードルを目に焼きつけてほしい。
大会は有観客で実施。また、各日ともYouTube(TBSちゃんねる)でライブ配信も予定されている。台風の影響もありやや天候が崩れる予報となっているが、シーズンの締めくくり、そしてブダペスト世界選手権&パリ五輪に向けて、熱いパフォーマンスが繰り広げられそうだ。
●ライブ配信
大会1日目
大会2日目
大会3日目
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