HOME ニュース、国内

2021.04.03

東京五輪代表・田中希実が3週連続レース 3000m8分57秒27「プレッシャーに向き合う」
東京五輪代表・田中希実が3週連続レース 3000m8分57秒27「プレッシャーに向き合う」


◇東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ(4月3、4日/東京・駒沢陸上競技場)

東京五輪女子5000m代表に内定している田中希実(豊田自動織機TC)が3000mに出場し、8分57秒27をマークしてトップだった。

広告の下にコンテンツが続きます

昨年、この種目で8分41秒35の日本記録を樹立している田中。3月の後半には2周続けてレースを走り、これが3週連続のレースで、「疲労がある中で、少し練習を落としている状態」で臨んだ。テーマは「昨年度の自分を超えること」と「自分と向き合うこと」だという。「最近は苦しい時に頑張れていない感じがあったので、レベルの高い選手がそろう中で、向き合う感覚を取り戻したかった」と心境を明かす。

昨年は3000mと1500mで日本記録を樹立。12月の日本選手権5000mでは、いち早く東京五輪代表に内定した。「内定して充実した取り組みをする」ために代表を勝ち取ったはずだったが、記録も含めて結果を残したことで「他人の目を気にしたり、自分で自分をダメにしたりしてしまっていた。苦しみから目をそらしていたと思います」と言う。常に淡々と、過去の自分を超えることを目指してきた田中でさえもそういう状況になってしまうのが、地元開催のオリンピックというものなのだろう。

今回のレースを棄権する選択肢も当然あった。だが、「ここで逃げたら、苦しい時に逃げてしまう。プレッシャーに正面から向き合う」と判断して出場。結果的に、「ラストは悪い動きになりましたが、8分55秒くらいを出せればと思っていたので(悪くない)」と、自己評価する。明日の1500mにも出場予定。東京五輪まで、逃げることなく自分のスタイルを貫いていく。

◇東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ(4月3、4日/東京・駒沢陸上競技場) 東京五輪女子5000m代表に内定している田中希実(豊田自動織機TC)が3000mに出場し、8分57秒27をマークしてトップだった。 昨年、この種目で8分41秒35の日本記録を樹立している田中。3月の後半には2周続けてレースを走り、これが3週連続のレースで、「疲労がある中で、少し練習を落としている状態」で臨んだ。テーマは「昨年度の自分を超えること」と「自分と向き合うこと」だという。「最近は苦しい時に頑張れていない感じがあったので、レベルの高い選手がそろう中で、向き合う感覚を取り戻したかった」と心境を明かす。 昨年は3000mと1500mで日本記録を樹立。12月の日本選手権5000mでは、いち早く東京五輪代表に内定した。「内定して充実した取り組みをする」ために代表を勝ち取ったはずだったが、記録も含めて結果を残したことで「他人の目を気にしたり、自分で自分をダメにしたりしてしまっていた。苦しみから目をそらしていたと思います」と言う。常に淡々と、過去の自分を超えることを目指してきた田中でさえもそういう状況になってしまうのが、地元開催のオリンピックというものなのだろう。 今回のレースを棄権する選択肢も当然あった。だが、「ここで逃げたら、苦しい時に逃げてしまう。プレッシャーに正面から向き合う」と判断して出場。結果的に、「ラストは悪い動きになりましたが、8分55秒くらいを出せればと思っていたので(悪くない)」と、自己評価する。明日の1500mにも出場予定。東京五輪まで、逃げることなく自分のスタイルを貫いていく。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.08

110mH・泉谷駿介が右ハム違和感のためセイコーGGP欠場 5000m・山本有真、三段跳・森本麻里子も出場見送り

日本陸連は5月8日、セイコーゴールデングランプリ陸上2024東京(5月19日/東京・国立競技場)の欠場者を発表し、パリ五輪代表に内定している泉谷駿介(住友電工)が右ハムストリングスの違和感のため欠場することを発表した。 […]

NEWS 男子三段跳・テイラーが今年限りでの引退を表明! ロンドン、リオ五輪金メダリスト

2024.05.08

男子三段跳・テイラーが今年限りでの引退を表明! ロンドン、リオ五輪金メダリスト

男子三段跳五輪・世界選手権金メダリストのクリスチャン・テイラー(米国)が今季限りで引退する意向であることを発表した。米国・NBCスポーツが報じている。 テイラーは33歳。12年ロンドン五輪、16年リオ五輪で金メダルを獲得 […]

NEWS マラソン五輪王者・キプチョゲがキプトゥム氏の事故死に対する誹謗中傷を告白 IOCはAI活用し、選手への中傷を監視することを発表

2024.05.08

マラソン五輪王者・キプチョゲがキプトゥム氏の事故死に対する誹謗中傷を告白 IOCはAI活用し、選手への中傷を監視することを発表

男子マラソン前世界記録保持者で五輪2連覇中のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が、昨年10月に世界記録を塗り替えたケルビン・キプトゥム氏の事故死に関与したという憶測から、誹謗中傷をSNSで受けてきたことを明らかにした。 キプ […]

NEWS 【竹澤健介の視点】葛西潤と五島莉乃に感じた「意志」と冷静さ 太田智樹の安定感、前田和摩の潜在能力に驚き/日本選手権10000m

2024.05.07

【竹澤健介の視点】葛西潤と五島莉乃に感じた「意志」と冷静さ 太田智樹の安定感、前田和摩の潜在能力に驚き/日本選手権10000m

静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムを舞台に開催された第108回日本選手権10000m。男子は葛西潤(旭化成)が27分17秒46、女子は五島莉乃(資生堂)が30分53秒31と、ともに日本歴代6位の好タイムで初優勝を飾 […]

NEWS 【高平慎士の視点】男子4×100m、4×400m「収穫ある4位」五輪シードレーン獲得、後手に回ってメダル争いの価値/世界リレー

2024.05.06

【高平慎士の視点】男子4×100m、4×400m「収穫ある4位」五輪シードレーン獲得、後手に回ってメダル争いの価値/世界リレー

バハマ・ナッソーで開催された2024世界リレー(5月4日、5日/日本時間5日、6日)で男子の4×100mと4×400mがパリ五輪出場権を獲得した。初日の予選で、4×100mは38秒10で1着通過して五輪切符を決めると、決 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top