陸上競技の世界ナンバーワンを決める世界陸上競技選手権(以下、世界選手権)が8月19日から8月27日までの9日間、ハンガリー・ブダペストの国立競技場で行われる。
世界選手権は通常隔年開催だが、コロナ禍で21年に開催予定だったオレゴン大会が22年に延期となった影響から、史上初めて2年連続での開催となる。
ブダペストは「ドナウの真珠」とも称される都市で、ハンガリーは今大会のためにドナウ川のほとりに新たな競技場を新設。美しき青きスタジアムで世界トップのアスリートたちによる熱戦が繰り広げられそうだ。
日本とハンガリーとの時差は7時間。現地の午前セッションは日本時間の昼過ぎから20時頃まで、午後セッションは深夜から未明にかけて実施される。
大会のオープニングを飾るのは15時50分(以下、日本時間)スタートの男子20km競歩。日本は最初の種目から金メダルの予感が漂う。
世界選手権2連覇中の山西利和(愛知製鋼)と前回銀の池田向希(旭化成)がいきなり登場。今回も2人による激しいメダル争いが期待できそうだ。
今季の山西はスロー調整で、5月の国際競技会でも3位に敗れるなど、本来の歩きにはほど遠かった。しかし、王者はそれも織り込み済みで、本番に向けてはしっかりと調子を上げてくるだろう。優勝すれば史上2人目の3連覇の偉業となる。
21年の東京五輪でも銀メダルの池田は悲願の世界一へ強い決意で挑む。また、5回目の出場の髙橋英輝(富士通)、初出場の古賀友太(大塚製薬)も入賞の可能性を十分に秘める。
海外勢では東京、オレゴンで金メダルを獲得しているマッシモ・スタノ(イタリア)、2度の銅メダルの実績を持つペルセウス・カールストレーム(スウェーデン)、今季リストトップの張俊(中国)などが、日本勢をマークしてくるだろう。
トラック最初の決勝種目となる女子10000mには前回と同じく廣中璃梨佳(日本郵政グループ)と五島莉乃(資生堂)が出場。廣中はアキレス腱痛から徐々に調子を上げており、上位勢に食らいつきたい。レースは20日の3時55分から行われる。
このほか、日本勢がトラック種目、跳躍種目の予選に登場する。
男子3000m障害には三浦龍司(順大)と青木涼真(Honda)、砂田晟弥(プレス工業)がフルエントリーした。
注目の三浦は3組で世界記録保持者のラメチャ・ギルマ(エチオピア)と同組。今大会から中長距離種目の次ラウンド進出条件が着順のみとなり、3000m障害は上位5位までが決勝に進む。どのようなペースでもフィニッシュまで気を抜けない予選となるだろう。
20日の2時43分からは注目の男子100m予選も始まる。日本からはサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、坂井隆一郎(大阪ガス)、栁田大輝(東洋大)の3人が挑む。
オレゴンでの予選通過ラインは10秒15前後。風次第ではあるが、近年のレベルアッップから10秒0台は求められそうだ。なお、24年パリ五輪の標準記録は10秒00となっている。
女子1500m予選には田中希実(New Balance)と後藤夢(ユニクロ)がエントリー。1組に入った田中は決勝進出に向けて、余裕を持って通過したいところだ。
フィールドでは女子走幅跳の秦澄美鈴(シバタ工業)が予選に登場。7月のアジア選手権では6m97の日本記録で優勝し、7mの大台にも迫った。海外遠征で経験も重ねており、予選落ちに終わった前回とは違った心境で臨む。
男子三段跳の池畠旭佳瑠(駿河台大AC)は、自己記録(16m75)を上回るジャンプに期待したい。
このほか、男子砲丸投と男女混合4×400mリレーの決勝も行われる。特に男子砲丸投では5月に23m56の世界新を樹立した絶対王者・ライアン・クラウザー(米国)にさらなる記録更新となるかに注目が集まる。
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