2021.06.20
◇第53回全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会(6月19日/神奈川・相模原ギオンスタジアム)
昨年はコロナ禍にあって書類選考となったため2年ぶりに開催された全日本大学駅伝関東選考会。雨が降り、相模原特有の風も吹く中で、トップ通過を果たしたのは東京国際大だった。
2年前に初出場を初トップ通過で決めた東京国際大。昨年度は全日本で10位とシード権を逃したが、箱根駅伝では10位となってシード権を獲得した。新興チームとして着実に力をつけている印象がある。今大会では箱根6区の芳賀宏太郎(4年)が「就活などもあって万全ではなかった」(大志田秀次監督)ため外れるなど、ベストメンバーとはいかなかった。1組目は宗像聖(3年)と生田琉海(2年)が28位と30位。苦戦を強いられるも「彼らなりにしっかり走ってくれた」と大志田監督。
2組目は堀畑佳吾(3年)が6位、そして1年生の冨永昌輝が起用に応える7位でフィニッシュした。3組目で9位に入った野澤巧理(4年)は一般入試組。「そういった選手が強くなるのがウチらしさ」と指揮官が喜ぶ快走を見せた。村松敬哲(2年)は26位。1組でやや出遅れたものの、大崩れなく3組目を終えてボーダーの7番目だった。
野澤が「頼もしい」と語っていたのが、4組目に入ったイェゴン・ヴィンセント(3年)と丹所健(3年)。箱根駅伝2区区間記録保持者のヴィンセントは他大学の留学生らと5000mを13分58秒で通過する。創価大のフィリップ・ムルワらと競り合うが、ラスト1周でしっかり抜けだし、選考会歴代最速となる27分50秒61で1位。さらに丹所が日本人2番手の8位(28分39秒60)で入る。総合で一気にトップへとジャンプアップした。
「日本人トップ、全体3位以内を狙っていた」という丹所。日体大の藤本珠輝(3年)に競り負け「結局最初から最後まで引っ張ってもらって、ラストでも負けてしまったので、まだまだ差がある」と悔しがるが、2年ぶりトップ通過に大きく貢献。大志田監督も「最後の2人が頑張ってくれた。丹所は日本人トップを狙う走りを見せてくれた」と評した。
これで3大会連続3回目の伊勢路。大志田監督は「今までチームの代表に選ばれたことのない経験の浅いメンバーが多く、逆に実績のある選手が控えとなった。選手層の厚さは見せられたのかなと思う。チームの方向性は間違っていない」と手応えをつかんだ。3大駅伝フル出場。出雲は優勝、全日本で過去最高成績、そして箱根3位が目標だ。指揮官は駅伝シーズンの躍進に向け、「先を見過ぎず、一歩一歩積み重ねることで強いチームになれば」と基盤を固めていく構えだ。
◇國學院大が2位、法大が3位で盤石の通過…
3組終了時点でトップだったのが國學院大。最終的に2位となったものの、各組で存在感を示した。1区では「ケガ明け」という中西大翔(3年)が収支独走態勢で29分21秒70で1着。3組に入ったルーキーの平林清澄が29分14秒55で3着など、安定感抜群だった。法大は3位通過。こちらも30分切り6人、エースの鎌田航生(4年)が最終組で12位(日本人5番手)としっかり仕事を果たした。
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