2024.05.16
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが5月19日、国立競技場で行われる。21年東京五輪、そして来年の世界選手権の舞台でもある国立競技場に、世界トップアスリートが集結する、1年に一度のビッグゲームとなる。
今年も豪華な顔ぶれがそろった。なかでも注目は女子やり投。昨年のブダペスト世界選手権金メダリストの北口榛花(JAL)が登場する。すでにパリ五輪代表に内定済み。今年は4月27日のダイヤモンドリーグ(DL)蘇州を優勝して初戦を飾り、5月5日の水戸招待でも優勝した。ただ、自身はまだ「噛み合っていない」と改善の最中。パリ五輪に向けて一戦一戦、技術と状態を確認していく。
海外勢はまさに世界トップ。昨年のブダペストでメダルを分け合ったフロル・デニス・ルイス・フルタド(コロンビア)とマッケンジー・リトル(豪州)が参戦する。フルタドは先週末に今季世界最高、南米新となる66m70を投げている。
今季世界リスト4位の63m63を投げている戴倩倩(中国)、北口と同じデイヴィッド・セケラック・コーチに師事するペトラ・シカコヴァ(チェコ)も来日。迎え撃つ日本も昨年のアジア選手権覇者・斉藤真梨菜(スズキ)、オレゴン世界選手権代表の武本紗栄(Team SSP)らが出場する。
男子100mはサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が出場。昨年6月の日本選手権以来の国内レースとなる。22年オレゴン、23年ブダペストと世界選手権100mで2大会連続ファイナルと、世界トップスプリンターの1人。参加標準記録の10秒00を突破すれば代表に内定する。サニブラウンは2021年東京五輪200m以来の国立競技場でどんな走りを見せるか。
他に坂井隆一郎(大阪ガス)、栁田大輝(東洋大)と、いずれもブダペスト世界選手権代表がそろった。サニブラウンと栁田は今季10秒02をマークしており、9秒台突入が目前だ。
海外勢は9秒97を持つエマヌエル・マタディ(リベリア)、10秒00のブレンドン・ロドニー(カナダ)、インドネシアの英雄・ラル・ムハンマド・ゾーリらが参戦する。
短距離では男子200mに鵜澤飛羽(筑波大)、飯塚翔太(ミズノ)、上山紘輝(住友電工)のブダペスト代表トリオが出場。いずれも好調で、鵜澤は参加標準記録(20秒16)も見据える。19秒台を持つレイニエル・メナ(キューバ)、ブレンドン・ロドニー(カナダ)と競り合うか。同400mには昨年44秒台に突入した“ダブル佐藤”こと、佐藤拳太郎(富士通)と佐藤風雅(ミズノ)がそろい踏み。
110mハードルは泉谷駿介(住友電工)の欠場は残念だが、同じく13秒04の日本記録を持つ村竹ラシッド(JAL)を中心にハイレベルになりそう。400mハードルはパリ五輪参加標準記録を突破している豊田兼(慶大)、黒川和樹(住友電工)、筒江海斗(スポーツテクノ和広)が登場。新たな突破者もあり得る。
男子走高跳と走幅跳には世界トップジャンパーが出場。走高跳には昨年のダイヤモンドリーグ・ファイナル優勝のウ・サンヒョク(韓国)、走幅跳にはオレゴン金メダリストの王嘉男(中国)が登場する。迎え撃つは、走高跳は真野友博(九電工)、赤松諒一(西武・プリンスホテルズワールドワイド)の世界選手権入賞コンビ、走幅跳はエース・橋岡優輝(富士通)とこちらも豪華だ。
女子1500mには日本記録保持者の田中希実(New Balance)が出場。初めて日本記録を出したのも国立競技場でのセイコーゴールデングランプリだった。思い出の大会で快走なるか。3分台がベストのジョージア・グリフィス(豪州)、サラ・ビリングス(同)とハイペースを刻みそうだ。
100mハードルは日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)、好調の田中佑美(富士通)に注目。ここに、ミシェル・ハリソン(カナダ)、中国のヒロイン・呉艶妮が激突する。
参加標準記録はもちろん、ワールドランキングでパリ五輪出場を目指すためにも、格付けの高いこの大会で少しでも良い記録と順位を取りにいかなくてはならない。
チケットもまだ購入可能。大会の様子はTBSで14時30分から生中継される。日曜日の天気は快晴予報。国立競技場で“世界”を体感せよ!!
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