2022.01.17
◇都道府県対抗女子駅伝(1月16日/京都・たけびしスタジアム京都発着:9区42.195km)
40回目の節目を迎えた新春の都大路を彩る全国女子駅伝は、終盤の8区で先頭に立った地元・京都が、大会記録(第31回大会・神奈川)に10秒と迫る歴代3位の2時間15分05秒の好タイムで、新型コロナウィルスの影響で中止となった昨年を挟み2大会連続となる18回目の優勝を果たした。
レースを見守った渡部博子監督は、「感無量です。京都の街に笑顔をもたらしたかった。最初からぶっちぎりが理想でしたが、そううまくいかないのが駅伝。前半から厳しかったが、中盤でこらえたことが最後に生きた。チーム全員でカバーし合い総合力でつかんだ優勝」と笑顔で選手たちの粘走をねぎらった。
その言葉通り、まさに総合力の勝利だった。1区の筒井咲帆(ヤマダホールディングス)はトップから38秒差の9位とやや後手に回ったが2区から追撃を開始。井手彩乃(ワコール)が区間6位にまとめ先頭に立った兵庫から17秒差の6位へ浮上した。3区で一旦は7位に下がるも、4区の三原梓(日本郵政グループ)が区間4位タイで4位にアップ。5~7区は暮れの全国高校駅伝でも4位入賞を果たしている立命館宇治高の主軸を担った太田咲雪(2年)、村松結(3年)、細谷愛子(2年)が担い区間4、4、1位と力走した。
5区にタスキが渡った時点で先頭から最大37秒あった差は、7区終了時点で8秒まで詰まる。2位に上がって宮城を追う。先輩たちからタスキを受けた8区の山田祐実(加茂川中3)が、「コーチから前半リラックスして残り1000mからが勝負と言われていた通りの走りができた」と話すように、徐々に差を詰め残り1kmでスパート。一気に差を広げ2位に上がってきた福岡に8秒の差をつけてアンカーの安藤友香(ワコール)にタスキをつないだ。
東京五輪女子10000m代表の安藤。「優勝だけを考えて走りました。みんながつないでくれたタスキ。ここで(トップを)譲るわけにいかないと、後先を考えず最初から飛ばしていきました。前回、チームは優勝しましたが私は1区で(18位)ブレーキをしていまっていたので、そのリベンジができました」と話すように、初のアンカーながら前半から積極的な走りで区間2位にまとめ、福岡、宮城の追い上げを封じ笑顔でフィニッシュテープを切った。
「チームがひとつになった結果」と安藤。京都・乙訓高出身で1区を務めた筒井は京都の強さについて「中高生を中心に、勝ちたいという思いはどの地区よりも強い」と話す。区間賞は2位・福岡の3つ、4位・兵庫の2つより少ない7区の細谷のみだったが、最後まで諦めることなく京都らしい「つなぎの駅伝」で最多優勝回数を18に伸ばした。
■都道府県対抗女子駅伝Vメンバー
1区 筒井 咲帆(ヤマダホールディングス)19分19秒(区間9位)
2区 井手 彩乃(ワコール)12分44秒(区間6位)
3区 川上 春歩(御池中3)9分53秒(区間15位)
4区 三原 梓(日本郵政グループ)13分00秒(区間4位)
5区 太田 咲雪(立命館宇治高2)13分14秒(区間4位)
6区 村松 結(立命館宇治高3)12分57秒(区間2位)
7区 細谷 愛子(立命館宇治高2)12分38秒(区間1位)
8区 山田 祐実(加茂川中3)9分42秒(区間2位)
9区 安藤 友香(ワコール)31分38秒(区間2位)

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.02.10
日本学生女子ハーフに前回Vの野田真理耶、名城大・原田紗希、立命大・土屋舞琴らがエントリー
-
2025.02.09
-
2025.02.09
2025.02.09
中大が大会新でV 6区間中3区間で区間賞 2位神奈川大、3位駒大/富士宮駅伝
2025.02.04
ミズノが盗撮対策ユニフォームを発表 オーダーシステムで購入可能 競技場での迷惑撮影対策へ
-
2025.02.09
-
2025.02.06
-
2025.02.09
-
2025.02.09
2025.02.02
【大会結果】第77回香川丸亀国際ハーフマラソン(2025年2月2日)
-
2025.02.02
-
2025.01.14
-
2025.01.12
-
2025.02.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.02.10
日本学生女子ハーフに前回Vの野田真理耶、名城大・原田紗希、立命大・土屋舞琴らがエントリー
日本学連は2月10日、ワールドユニバーシティゲームズ(7月・ドイツ)の代表選考会を兼ねた第28回日本学生女子ハーフマラソン選手権(3月16日/島根・松江)のエントリー選手を発表した。 大会には65人がエントリーし、前回大 […]
2025.02.10
パリ五輪女子砲丸投金のオグンレイェが19m78 走高跳のウ・サンヒョクが今季世界最高2m31/WA室内ツアー
2月9日、ドイツ・デュッセルドルフで世界陸連(WA)室内ツアー・シルバーのISTAF室内デュッセルドルフが行われ、女子砲丸投ではパリ五輪金メダルのY.オグンレイェ(ドイツ)19m78で優勝した。オグンレイェは現在26歳。 […]
2025.02.10
女子棒高跳・大坂谷明里が日本歴代10位タイ4m20、小林美月は4m10の自己サードベストタイ
2月8日、9日の両日、香川県の観音寺市立総合体育館で第43回香川室内跳躍競技会が行われ、大坂谷明里(園田学園女大)が4m20で優勝。自己記録を5cm更新し、日本歴代10位タイ、学生歴代4位タイにランクインした。 大学4年 […]
2025.02.10
“元陸上部” なにわ男子・西畑大吾さんが大学対校男女混合駅伝の大会アンバサダーに就任 「素直な気持ちをお伝えしたいです」
2月16日に、大阪で開催される第5回全国大学対校男女混合駅伝の主催者は、大会アンバサダーになにわ男子・西畑大吾さんが就任したことを発表した。 西畑さんは中学校に陸上部に所属していた陸上経験者。専門は短距離やハードル種目だ […]
Latest Issue
最新号

2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝