2025.08.14

◇Athlete Night Games in FUKUI(8月15、16日/福井・9.98スタジアム)
日本グランプリシリーズのAthlete Night Games in FUKUIが今年も福井の夏を盛り上げる。開幕まで残り1ヵ月を東京世界選手権の出場権獲得に向け、トップ選手たちが集まった。
男子100mにはアジア選手権覇者の栁田大輝(東洋大)が登場。日本選手権で悔しい失格に終わっている栁田にとって、東京世界選手権の出場を勝ち取る可能性を上げるために、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)の自己記録である9秒96以上が必須。「日本記録は今年、狙わないといけない記録」と栁田。9秒95以上を出すつもりだ。
他にも小池祐貴(住友電工)、多田修平(同)、大上直起(青森県庁)と日本選手権入賞者がエントリー。10秒00の参加標準記録を切れば、日本選手権7位で参加標準記録突破済みの守祐陽(大東大)よりも優先順位で上になる。リレーメンバー入りの基準となる10秒08も一つのターゲットだろう。
男子200mには日本選手権3連覇中の鵜澤飛羽(JAL)が参戦。すでに世界選手権代表に内定しているが、これが本番前最後のレースになりそうだ。飯塚翔太(ミズノ)、水久保漱至(宮崎県スポ協)、西裕大(MINT TOKYO)と有力選手が多数出場する。
男子110mハードルにはパリ五輪5位の村竹ラシッド(JAL)が出場する。この後はダイヤモンドリーグ・ファイナルを控えるが、世界選手権を想定して“ラウンド”のある大会に慣れておきたい狙いがある。世界選手権内定の野本周成(愛媛競技力本部)、ワールドユニバーシティゲームズ金メダルの阿部竜希(順大)、高山峻野(ゼンリン)と豪華顔ぶれだ。
この大会が初めて開かれた2019年に、日本記録が誕生したのが男子走幅跳。8m36の日本新を跳んだ橋岡優輝(富士通)、それを十数分で8m40に塗り替えた城山正太郎(ゼンリン)がそろって登場。さらに、その時に東京五輪の参加標準記録を突破した津波響樹(大塚製薬)もそろった。橋岡と津波はワールドランキングで東京世界選手権の出場圏内に入っている。ビッグジャンプで弾みをつけるか。
男子やり投には87m16の日本歴代2位をスローして日本選手権を制した﨑山雄太(愛媛競技力本部)がエントリー。コンディション次第ではあるが、本番前最後の力試しになるか。今季限りで現役引退を表明している新井涼平(スズキ)も出場。また、世界選手権出場へポイントアップが不可欠な長沼元(スズキ)も気合を入れているだろう。
男子砲丸投は前回、地元・福井で19m09の日本新を投げた奥村仁志(センコー)が今年も注目。惜しくも日本選手権に敗れ、開催国枠での世界選手権出場は厳しくなったが、これまで通り「1cmでも自己記録更新」を目指していく。
女子の注目は何と言っても100mハードル。日本選手権覇者の田中佑美(富士通)、参加標準記録突破の中島ひとみ(長谷川体育施設)はエントリーを回避した。だが、日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)は、参加標準記録まであと0.01秒に迫る快走を見せており、“ラストチャンス”に懸けるか。清山ちさと(いちご)、寺田明日香(ジャパンクリエイト)らも登録し、好記録の予感が漂う。
100mには今大会と相性抜群の御家瀬緑(住友電工)、君嶋愛梨沙(土木管理総合)らがエントリー。200mも青野朱李(NDソフト)、壹岐あいこ(大阪ガス)ら実力者がそろう。
初日の15日はチケット不要で、観戦者が値段を決める「ポストプライシング」で観戦可能。16日は前売りのほか、当日券も販売される。また、大会の様子はライブ配信も予定されている。
福井の夏を彩る祭典。東京世界選手権に向けた熱波を感じる大会となりそうだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.08.13
-
2025.08.13
-
2025.08.13
2025.07.24
100mH中島ひとみ日本歴代2位の12秒71!!東京世界陸上標準突破で初代表ほぼ確実に
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.08.14
東京世界陸上ワールドランキングが更新 走高跳・長谷川直人が急上昇 男子やり投3枠目は鈴木凜と長沼元が熾烈な争い
8月14日、世界陸連(WA)が東京世界選手権の参加資格を示すワールドランキング「Road to Tokyo25」を更新した。 日本勢では8日と12日のWAコンチネンタルツアーで連勝を飾った男子走高跳の長谷川直人(サトウ食 […]
2025.08.14
【世界陸上プレイバック】―17年ロンドン―10000mでファラー3連覇 荒井広宙が50m競歩で銀 18歳サニブラウンは200mファイナル進出
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.08.14
今年も福井の夏がアツい!!世界陸上に向け、ナイトゲームズに栁田大輝、鵜澤飛羽、村竹ラシッド、橋岡優輝、女子100mH勢ら
◇Athlete Night Games in FUKUI(8月15、16日/福井・9.98スタジアム) 日本グランプリシリーズのAthlete Night Games in FUKUIが今年も福井の夏を盛り上げる。開幕 […]
2025.08.14
劇場アニメ『ひゃくえむ。』 キャラクターのフォーム作画に鵜澤⾶⽻、朝原宣治、江⾥⼝匡史らが協力 サニブラウンのメッセージも公開
9月19日に公開される劇場長編アニメ『ひゃくえむ。』。その作中では疾走感溢れるレースシーンが盛り込まれているが、徹底的にリアリティを追求するため、キャラクターのフォーム作画に陸上界のトップアスリートたちが協力したことが発 […]
Latest Issue
最新号

2025年9月号 (8月12日発売)
衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99