2019.10.10
【スペシャルコラム】
ドーハの喜劇!?
現地取材編集者の徒然滞在記

熱く、暑く燃え上がったドーハ世界選手権!
始まるとあっという間にフィナーレを迎えました。世界の超人たちが繰り広げた激闘、その超人たちに挑むにチームジャパンの熱戦の模様は、いつもより発売日が早い11月号(10月12日発売)で余すところなくお伝えします!
でも、誌面には限りがあるので、載せたくても載せられないことが山ほどある!!
ということで、ここでは現地で取材を担当しました私、小川雅生が誌面では紹介しきれないようなネタ、大会の裏側や現地の様子をちょっとだけお届けしてみましょう。(今回が最終回!)
題して…「ドーハの喜劇!? 現地取材編集者の徒然滞在記」
Vol.②ドーハ世界陸上取材前半戦&悩みの種
Vol.①ドーハの現地ネタ&準備万端のスタジアム
ドーハ世界選手日本人結果はこちら
Vol.③ ドーハ世界陸上取材を終えて
9月27日から10月6日まで、10日間にわって熱戦が繰り広げられたドーハ世界選手権。
日本が金メダル2、銅メダル1、入賞5と過去最高の成績を収めた大会の模様は、10月12日発売の11月号に詳報していますので、ぜひそちらをチェックしてください!
月刊陸上競技11月号
さて、遅くなりましたがVol.②の後のドーハ取材はというと……
コーニッシュへのバス移動の通算成績は、2勝2敗1引き分けでした。残念ながら勝ち越しならず!(ていうか、それでいいのか?)
後半のロード種目は男子20km競歩と、男子マラソン。スタジアムでの決勝種目が終わってからのインターバルは1時間~1時間半程度なので、結構慌しく移動しなければなりません。
でも、終盤になるにつれて暑さに慣れてきたのか(これが暑熱順化なのか?)、ダッシュはできなくても(これは終盤の疲労も原因)、早歩きぐらいはできるようになりました。
タクシーはやはり通行止め等の危険があるため、回避。バスを選択しました。
いざ出発してみると……2回とも、迷わずに現着! さすがに修正されたのでしょう。ただ、男子20km競歩の日は大渋滞が起きていて、スタジアムから一般道に入るのに30分。ということで、これは「引き分け」と言わざるを得ないでしょう。
この渋滞問題は、東京五輪でも大きな課題になるでしょう。我々が間に合わないのはまだしも、選手の到着が遅れては元も子もありませんからね。
悲喜こもごも、いろいろなことがあったロード種目ですが、男子マラソンを終えて帰る時には名残惜しくなった……ような気がしたので、一応写真は撮りました。さらば、コーニッシュ!!
コーニッシュとの私の対戦成績は2勝2敗1引き分け。でも日本勢は金メダル2、入賞4の大活躍!!
競技が進むと、日に日にリズムが出てきます。今回は競技開始が夕方からがほとんどだったので、昼食を遅めにとって、そのままスタジアムに行く、という流れができました。
スタジアムのすぐ傍には体育館を利用したメインメディアセンター(MMC)があり、かならずそこへ立ち寄ります。
そこには当日のスタートリストや、前日までの記録集が置いてあるので、それを手に入れるのが第一。でも、実は別の目的もあったりします。
このタイミングで行くと、ちょうど飲食物が置かれ始めるのです。水や、ジュース、一口サイズのピザ、揚げ物、スイーツなどなど。そこに行列ができるのは、どの大会でも見慣れた光景です。
その他にもメディア用のレストランがあり、温かい弁当やパスタ、サンドウィッチ、パンなどが購入できます。メディアも体力勝負。こういったものがあると、非常に助かるんです!
最初はお世辞にも埋まっているとは言えなかったスタンドですが、大会が進むにつれて観客が増えて、盛り上がりが増していきました。特に8日目は、今大会唯一の満員。お目当ては、カタールが誇る男子走高跳の王者、ムタズ・エッサ・バルシム選手が決勝に登場するから! 競技開始前から、熱気ムンムンでした。
それ応えるバルシム選手もさすが。優勝を決めた瞬間は、スタジアムが揺れるようなドンとう大歓声に包まれました。こんなシーンを東京で見られたら……と思いながら、私も思わずスタンディングオベーションしていました(笑)。
バルシム選手の登場で初めて満員に。そして劇的な連覇達成で大盛り上がり!
一方で、大歓声が一瞬なくなった時間がありました。大会8日目の男子400m決勝です。普段のトラック競技ではカッコいい音楽がガンガン流れ、場内アナウンサーがレースの実況をしてくれます。フィールドもポイントポイントをすごく押さえていて、観客の目線を巧みに誘導しています。そこの観客の大声援が加わって、スタジアムはいつもライブのような一体感が生まれるんです。
でもこの時だけ、「音」が止まりました。翌日、組織委員会から機械の故障という説明がありましたが、音楽もアナウンスも、まったくない状況でレースが行われたのです。
ファンの拍手や応援がそれをカバーしていましたが、ものすごく〝違和感〟のあるレースとなりました。選手たちにどれほどの影響があったのかはわかりませんが(なにせ優勝したガーディナー選手の記録は世界歴代6位の43秒48!!)、観る側には音がないことの違和感を結構感じました。
〝音で魅せる〟ことは、大会を盛り上げるのに欠かせないものだなと、音がなくなったことで逆に実感。日本の大会も、どんどん取り入れていくべきだと思います。
最後に、10日間の熱狂を振り返って、東京五輪にぜひ生かしてほしいことをいくつか……
・選手が競技直後に通るテレビ用のミックスゾーンは、もっとコンパクトに!!
スタンド1階席の上までジグザグに上らされるのはかなりきつそうです……
手前が選手たちをもっとも苦しめたテレビフラッシュ用ミックスゾーン……。1階スタンドを下から上まで上ります
・大会を支えるのはボランティア!!
いつも「Hello, My friends!!」と笑顔で声をかけてくれて、元気をもらえます。
・国旗掲揚はやっぱり本物がいい!!
メダルセレモニーでは各国国家が流れるとともに、国旗が掲揚されます。今回は掲揚ではなく、大型ビジョンに国旗の映像が流れました……。なんだか味気なく感じたので、やっぱり国旗掲揚は本物がいいですね!
さらばドーハ!!
個人的には最終日が始まる直前、ホテルのユニットバスの天井から水が流れ落ちるトラブルが発生。ホテルのスタッフに後処理をお願いして競技場に向かいましたが、帰ってみると水は止まっていたものの、掃除の後がすべて残っていました…。しかもなぜか部屋中がホコリだらけ……。
なので、とりあえずシャワーを浴びて、午前1時に空港へ。日本行きの便は午前6時初。最後の最後まで、いろいろあった大会でした(笑)。
午前1時のハマド国際空港。ターミナル中央には巨大なテディベアがあります
لى اللقاء (イラッリカーッ/アラビア語でさようなら)
いよいよ来年は東京五輪!
文/小川雅生
熱く、暑く燃え上がったドーハ世界選手権!
始まるとあっという間にフィナーレを迎えました。世界の超人たちが繰り広げた激闘、その超人たちに挑むにチームジャパンの熱戦の模様は、いつもより発売日が早い11月号(10月12日発売)で余すところなくお伝えします!でも、誌面には限りがあるので、載せたくても載せられないことが山ほどある!!
ということで、ここでは現地で取材を担当しました私、小川雅生が誌面では紹介しきれないようなネタ、大会の裏側や現地の様子をちょっとだけお届けしてみましょう。(今回が最終回!)
題して…「ドーハの喜劇!? 現地取材編集者の徒然滞在記」Vol.②ドーハ世界陸上取材前半戦&悩みの種
Vol.①ドーハの現地ネタ&準備万端のスタジアム
ドーハ世界選手日本人結果はこちらVol.③ ドーハ世界陸上取材を終えて
9月27日から10月6日まで、10日間にわって熱戦が繰り広げられたドーハ世界選手権。 日本が金メダル2、銅メダル1、入賞5と過去最高の成績を収めた大会の模様は、10月12日発売の11月号に詳報していますので、ぜひそちらをチェックしてください! 月刊陸上競技11月号 さて、遅くなりましたがVol.②の後のドーハ取材はというと…… コーニッシュへのバス移動の通算成績は、2勝2敗1引き分けでした。残念ながら勝ち越しならず!(ていうか、それでいいのか?) 後半のロード種目は男子20km競歩と、男子マラソン。スタジアムでの決勝種目が終わってからのインターバルは1時間~1時間半程度なので、結構慌しく移動しなければなりません。 でも、終盤になるにつれて暑さに慣れてきたのか(これが暑熱順化なのか?)、ダッシュはできなくても(これは終盤の疲労も原因)、早歩きぐらいはできるようになりました。 タクシーはやはり通行止め等の危険があるため、回避。バスを選択しました。 いざ出発してみると……2回とも、迷わずに現着! さすがに修正されたのでしょう。ただ、男子20km競歩の日は大渋滞が起きていて、スタジアムから一般道に入るのに30分。ということで、これは「引き分け」と言わざるを得ないでしょう。 この渋滞問題は、東京五輪でも大きな課題になるでしょう。我々が間に合わないのはまだしも、選手の到着が遅れては元も子もありませんからね。 悲喜こもごも、いろいろなことがあったロード種目ですが、男子マラソンを終えて帰る時には名残惜しくなった……ような気がしたので、一応写真は撮りました。さらば、コーニッシュ!!
コーニッシュとの私の対戦成績は2勝2敗1引き分け。でも日本勢は金メダル2、入賞4の大活躍!! 競技が進むと、日に日にリズムが出てきます。今回は競技開始が夕方からがほとんどだったので、昼食を遅めにとって、そのままスタジアムに行く、という流れができました。 スタジアムのすぐ傍には体育館を利用したメインメディアセンター(MMC)があり、かならずそこへ立ち寄ります。 そこには当日のスタートリストや、前日までの記録集が置いてあるので、それを手に入れるのが第一。でも、実は別の目的もあったりします。 このタイミングで行くと、ちょうど飲食物が置かれ始めるのです。水や、ジュース、一口サイズのピザ、揚げ物、スイーツなどなど。そこに行列ができるのは、どの大会でも見慣れた光景です。 その他にもメディア用のレストランがあり、温かい弁当やパスタ、サンドウィッチ、パンなどが購入できます。メディアも体力勝負。こういったものがあると、非常に助かるんです! 最初はお世辞にも埋まっているとは言えなかったスタンドですが、大会が進むにつれて観客が増えて、盛り上がりが増していきました。特に8日目は、今大会唯一の満員。お目当ては、カタールが誇る男子走高跳の王者、ムタズ・エッサ・バルシム選手が決勝に登場するから! 競技開始前から、熱気ムンムンでした。 それ応えるバルシム選手もさすが。優勝を決めた瞬間は、スタジアムが揺れるようなドンとう大歓声に包まれました。こんなシーンを東京で見られたら……と思いながら、私も思わずスタンディングオベーションしていました(笑)。
バルシム選手の登場で初めて満員に。そして劇的な連覇達成で大盛り上がり! 一方で、大歓声が一瞬なくなった時間がありました。大会8日目の男子400m決勝です。普段のトラック競技ではカッコいい音楽がガンガン流れ、場内アナウンサーがレースの実況をしてくれます。フィールドもポイントポイントをすごく押さえていて、観客の目線を巧みに誘導しています。そこの観客の大声援が加わって、スタジアムはいつもライブのような一体感が生まれるんです。 でもこの時だけ、「音」が止まりました。翌日、組織委員会から機械の故障という説明がありましたが、音楽もアナウンスも、まったくない状況でレースが行われたのです。 ファンの拍手や応援がそれをカバーしていましたが、ものすごく〝違和感〟のあるレースとなりました。選手たちにどれほどの影響があったのかはわかりませんが(なにせ優勝したガーディナー選手の記録は世界歴代6位の43秒48!!)、観る側には音がないことの違和感を結構感じました。〝音で魅せる〟ことは、大会を盛り上げるのに欠かせないものだなと、音がなくなったことで逆に実感。日本の大会も、どんどん取り入れていくべきだと思います。 最後に、10日間の熱狂を振り返って、東京五輪にぜひ生かしてほしいことをいくつか……・選手が競技直後に通るテレビ用のミックスゾーンは、もっとコンパクトに!!
スタンド1階席の上までジグザグに上らされるのはかなりきつそうです……
手前が選手たちをもっとも苦しめたテレビフラッシュ用ミックスゾーン……。1階スタンドを下から上まで上ります・大会を支えるのはボランティア!!
いつも「Hello, My friends!!」と笑顔で声をかけてくれて、元気をもらえます。・国旗掲揚はやっぱり本物がいい!!
メダルセレモニーでは各国国家が流れるとともに、国旗が掲揚されます。今回は掲揚ではなく、大型ビジョンに国旗の映像が流れました……。なんだか味気なく感じたので、やっぱり国旗掲揚は本物がいいですね!
さらばドーハ!! 個人的には最終日が始まる直前、ホテルのユニットバスの天井から水が流れ落ちるトラブルが発生。ホテルのスタッフに後処理をお願いして競技場に向かいましたが、帰ってみると水は止まっていたものの、掃除の後がすべて残っていました…。しかもなぜか部屋中がホコリだらけ……。 なので、とりあえずシャワーを浴びて、午前1時に空港へ。日本行きの便は午前6時初。最後の最後まで、いろいろあった大会でした(笑)。
午前1時のハマド国際空港。ターミナル中央には巨大なテディベアがありますلى اللقاء (イラッリカーッ/アラビア語でさようなら) いよいよ来年は東京五輪!文/小川雅生RECOMMENDED おすすめの記事
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