2025.08.25
日本陸連は8月25日、7月に行われた日本選手権男子400mの結果を訂正したことを発表し、佐藤風雅(ミズノ)が45秒28で優勝、今泉堅貴(内田洋行AC)が45秒29で2位となった。
実際のレースでも、速報では上記の結果が出されたが、佐藤が曲走路においてラインの内側を走行したとして失格の判定が下り、正式結果では今泉の初優勝が決まっていた。
佐藤の所属先であるミズノは当日中に抗議したが判定は変わらず。大会終了後に、改めてミズノから「大会当日の抗議及び上訴に関する問い合わせ」を受けた日本陸連と東京陸協が、大会当日の抗議ならびに上訴の手続きに関して確認・再検証を行った結果、「大会当日の抗議におけるルールの解釈、ジュリー(上訴審判員)への資料の提出に関して十分な手続きが講じられていなかった」と判断し、再考する場が設けられた。
その後も審判長は「2歩ラインを踏んだ」ため失格の維持を判断したものの、8月21日にミズノは上訴。翌日にジュリーは審議の結果、「2歩ラインを踏んだことによる失格」の裁定を棄却を判断した。これにより、競技結果の変更にともない、日本選手権男子400m決勝に出場していた選手及び選手関係者に通達し、抗議を受け付けることを通告し、実際に抗議もあったが、審判長は、改めて裁定結果(佐藤風雅選手の失格の取り消し)を変更しないこととした。最終的に23日に世界陸連(WA)へ結果の変更を提出している。
今回は、「接地の一連の動作の中で踵がラインを踏んでいる場合があったとしても、接地面となる足がすべてラインを超えていた瞬間がある場合は失格となる」とした誤った解釈があり、正しくは「接地面となる足(つま先部分)がラインを完全に超えていたとしても、一連の接地の動作の中で踵がラインを踏んでいる場合は、踏み越えているとはならない」という判定が正しかった。
今回、結果が訂正されたことで、佐藤のワールドランキング(Road to Tokyo)の順位もアップする見込み。8月25日時点では東京世界選手権出場のターゲットナンバー(出場枠)圏外だったが、日本選手権優勝の順位ポイントを加算して「1260」点を獲得。他国選手の状況にもよるが、ターゲットナンバー圏内に食い込む可能性もある。
出場資格に関わる記録の有効期限は8月24日で終了。世界選手権代表は9月1日以降に正式に発表される。
【動画】日本選手権400mのレースをチェック!
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.10.10
【編集部コラム】「いくつになっても自分超え」
-
2025.10.10
-
2025.10.09
-
2025.10.09
-
2025.10.07
-
2025.10.05
-
2025.09.11
-
2025.09.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.10.10
【編集部コラム】「いくつになっても自分超え」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
2025.10.10
出雲駅伝の区間発表! 青学大・黒田朝日、國學院大・上原琉翔、駒大・山川拓馬、早大・工藤慎作がアンカー対決!
10月10日、第37回出雲全日本大学選抜駅伝が13日に行われるのを前に、大会主催者が各チームの区間エントリーを発表した。 1月の箱根駅伝を制した青学大は1区に小河原陽琉(2年)を起用。4年生の宇田川瞬矢を2区、塩出翔太を […]
2025.10.10
城西大学男子駅伝部がスポーツテック製品を開発するCOROSとパートナーシップ契約を締結
スポーツテック製品を開発するCOROS(カロス)は10月10日、城西大学男子駅伝部とパートナーシップ契約を締結したと発表した。 同社は、ハイグレードなハードウェアと革新的なテクノロジーを組み合わせ、世界で最も過酷な環境下 […]
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/