HOME 特集

2021.02.24

最後の湖畔決戦!アジア大会金メダル井上大仁や、高久、小椋のヤクルト・コンビら混戦模様/びわ湖毎日マラソン展望
最後の湖畔決戦!アジア大会金メダル井上大仁や、高久、小椋のヤクルト・コンビら混戦模様/びわ湖毎日マラソン展望


2月28日(日)に行われる第76回びわ湖毎日マラソン。招待選手の一人、東京五輪マラソン代表の中村匠吾(富士通)が故障のため欠場が発表されたものの、その他の出場予定選手も見逃せない注目ランナーたちがそろう。

最注目は井上大仁(三菱重工)。山梨学大時代から世代を代表する一人だった井上は、マラソンでも2017年に世界選手権に出場し、翌年には東京マラソンで2時間6分54秒(日本歴代6位)をマークし、アジア大会で金メダルを獲得している。

広告の下にコンテンツが続きます

惜しくも東京五輪は逃したものの、昨年は10000mで2年ぶりに27分台をマークし、今年の全日本実業団対抗駅伝では4区区間2位タイと調子を上げている。初マラソンだった舞台(16年/2時間12分56秒で9位)で自己記録更新なるか。

高久龍と小椋裕介の “ヤクルト・コンビ”も有力。高久は昨年3月の東京マラソンで日本歴代4位となる2時間6分45秒をマーク。12月の福岡国際マラソンは右脚筋膜炎のため欠場しており、レース勘をどこまで戻せるか。ハーフマラソンで1時間0分00秒の日本記録を持つ小椋は昨年、5000m(13分42秒06)と10000m(28分03秒33)で自己新を出している。

他の日本人招待選手は、下田裕太(GMOインターネットグループ)、菊地賢人(コニカミノルタ)、藤本拓(トヨタ自動車)。それぞれ2時間7分台のベストを持っている。

一般参加では藤川拓也(中国電力)や鈴木健吾(富士通)らが上位争いに加わりそう。鈴木は昨年10000mで27分台を2度マーク。全日本実業団対抗駅伝では6区区間賞で優勝に貢献している。小椋、下田、藤川に加え、東京五輪の補欠選手である橋本崚(GMOインターネットグループ)、神野大地(セルソース)は、いずれも青学大出身。同じ青学大OBの吉田祐也(GMOインターネットグループ)に続けるか。

広告の下にコンテンツが続きます

伝統と格式ある同大会は、1962年に滋賀県が舞台となり、1983年に現大会名として開催されてきた。しかし、マラソン大会の高速化と大規模化が進むことから、滋賀開催は今年が最後。来年以降は大阪マラソンと統合し22年大会は「第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会(仮称)」として開催されることが決まっている。

大会記録はウィルソン・キプサング(ケニア)の2時間6分13秒、日本人最高記録は油谷繁(中国電力)が2001年にマークした2時間7分52秒だ。冬の近江路にこれまで数々のトップランナーが集い、名勝負を繰り広げてきた大会。最後の琵琶湖・湖畔決戦で、文字通り“不滅の記録”誕生に期待したい。

◇第76回びわ湖毎日マラソン
2021年2月28日(日)9時15分スタート

関連記事/びわ湖毎日マラソン歴史に幕 22年大会から大阪マラソンと統合

2月28日(日)に行われる第76回びわ湖毎日マラソン。招待選手の一人、東京五輪マラソン代表の中村匠吾(富士通)が故障のため欠場が発表されたものの、その他の出場予定選手も見逃せない注目ランナーたちがそろう。 最注目は井上大仁(三菱重工)。山梨学大時代から世代を代表する一人だった井上は、マラソンでも2017年に世界選手権に出場し、翌年には東京マラソンで2時間6分54秒(日本歴代6位)をマークし、アジア大会で金メダルを獲得している。 惜しくも東京五輪は逃したものの、昨年は10000mで2年ぶりに27分台をマークし、今年の全日本実業団対抗駅伝では4区区間2位タイと調子を上げている。初マラソンだった舞台(16年/2時間12分56秒で9位)で自己記録更新なるか。 高久龍と小椋裕介の “ヤクルト・コンビ”も有力。高久は昨年3月の東京マラソンで日本歴代4位となる2時間6分45秒をマーク。12月の福岡国際マラソンは右脚筋膜炎のため欠場しており、レース勘をどこまで戻せるか。ハーフマラソンで1時間0分00秒の日本記録を持つ小椋は昨年、5000m(13分42秒06)と10000m(28分03秒33)で自己新を出している。 他の日本人招待選手は、下田裕太(GMOインターネットグループ)、菊地賢人(コニカミノルタ)、藤本拓(トヨタ自動車)。それぞれ2時間7分台のベストを持っている。 一般参加では藤川拓也(中国電力)や鈴木健吾(富士通)らが上位争いに加わりそう。鈴木は昨年10000mで27分台を2度マーク。全日本実業団対抗駅伝では6区区間賞で優勝に貢献している。小椋、下田、藤川に加え、東京五輪の補欠選手である橋本崚(GMOインターネットグループ)、神野大地(セルソース)は、いずれも青学大出身。同じ青学大OBの吉田祐也(GMOインターネットグループ)に続けるか。 伝統と格式ある同大会は、1962年に滋賀県が舞台となり、1983年に現大会名として開催されてきた。しかし、マラソン大会の高速化と大規模化が進むことから、滋賀開催は今年が最後。来年以降は大阪マラソンと統合し22年大会は「第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会(仮称)」として開催されることが決まっている。 大会記録はウィルソン・キプサング(ケニア)の2時間6分13秒、日本人最高記録は油谷繁(中国電力)が2001年にマークした2時間7分52秒だ。冬の近江路にこれまで数々のトップランナーが集い、名勝負を繰り広げてきた大会。最後の琵琶湖・湖畔決戦で、文字通り“不滅の記録”誕生に期待したい。 ◇第76回びわ湖毎日マラソン 2021年2月28日(日)9時15分スタート 関連記事/びわ湖毎日マラソン歴史に幕 22年大会から大阪マラソンと統合

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.31

棒高跳デュプランティスがジャーナリスト投票2年連続で年間MVP受賞

国際スポーツプレス協会(AIPS)のアスリート・オブ・ザ・イヤーが12月30日に発表され、男子棒高跳のA.デュプランティス(スウェーデン)が「男子・アスリート・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。 121カ国836人のジャーナ […]

NEWS 過去最高2位の東北福祉大「100%以上の力を発揮」大東大はアクシデントも「冷静に対応できた」 各チームに課題と収穫/富士山女子駅伝

2025.12.31

過去最高2位の東北福祉大「100%以上の力を発揮」大東大はアクシデントも「冷静に対応できた」 各チームに課題と収穫/富士山女子駅伝

◇全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ、城西大が2時間22分36秒で初 […]

NEWS 逆境はねのけ初優勝の城西大「選手たちの思いが強かった」 ルーキー3人が区間賞/富士山女子駅伝

2025.12.31

逆境はねのけ初優勝の城西大「選手たちの思いが強かった」 ルーキー3人が区間賞/富士山女子駅伝

◇全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、12月30日/静岡・富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場:7区間43.4km) 学生女子駅伝2大タイトルの一つ、富士山女子駅伝が行われ、城西大が2時間22分36秒で初 […]

NEWS 箱根駅伝 ご当地選手をチェック! 福岡市出身6人が登録 川崎市、新潟市、姫路市、北九州市からも多数エントリー 徳島県から4年ぶり箱根路なるか

2025.12.31

箱根駅伝 ご当地選手をチェック! 福岡市出身6人が登録 川崎市、新潟市、姫路市、北九州市からも多数エントリー 徳島県から4年ぶり箱根路なるか

2026年1月2、3日に開催される第102回箱根駅伝のスタートまであと2日。12月29日には各チームの区間エントリーも発表された。 今回も登録された21チーム336人全員にアンケートを実施。その回答を元に出身地を都道府県 […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第64回「駅伝とチームマネジメント~棄権を今後の糧に~」

2025.12.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第64回「駅伝とチームマネジメント~棄権を今後の糧に~」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第64回「駅伝とチームマネジメント~棄権を今後の糧に~」 年の瀬が迫り、その先には箱根駅伝が待 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top