HOME ニュース、国内

2020.12.04

【長距離】相澤晃10000m日本新で東京五輪へ「円谷さんと同じ舞台に」/日本選手権
【長距離】相澤晃10000m日本新で東京五輪へ「円谷さんと同じ舞台に」/日本選手権


東京五輪選考会を兼ねた日本選手権・長距離が大阪・ヤンマースタジアム長居で行われ、男子10000mで優勝した相澤晃(旭化成)が、参加標準記録(27分28秒00)を上回る27分18秒75の日本新記録をマークして、東京五輪代表に内定した。従来の日本記録を10秒以上も短縮。

「まず、このような状況の中で開催していただきありがとうございます」と第一声。「この1年やってきたことを、オリンピック内定というかたちで表せてよかった」と笑顔を浮かべる。

オープン参加の外国人選手に、五輪マラソン代表の大迫傑(Nike)や鎧坂哲哉(旭化成)、佐藤悠基(SGホールディングスグループ)ら実績のある選手たちに相澤も加わる。最初の1000mは2分45秒。そこに田村和希(住友電工)、箱根駅伝2区で競り合った伊藤達彦(Honda)も入る。途中は大迫、田村、伊藤が引き、中盤以降は伊藤が前へと出た。7000m付近からは伊藤、田村、相澤の三つ巴。さらに8000mでは箱根2区を思い起こさせる相澤と伊藤のデッドヒートとなる。ペースアップする相澤に伊藤が粘るが、残り1000m手前で相澤が突き放した。

広告の下にコンテンツが続きます

東洋大を卒業して実業団1年目。学生時代は4年時に三大駅伝ですべて区間新記録を出すなど学生長距離のエースとして君臨した。今季はケガの影響もあったが、10月の記録会で10000mに出場し27分55秒76の自己新。調子を上げて臨んでいた。

「大学時代はやれなかったスピード練習や速いペースを意識して取り組めた」と相澤。特に「鎧坂さんとの練習をしっかりこなせたのが自信になりました」と言う。記録会では「余裕を持って27分55秒だったので、1ヵ月半あれば日本記録も目指せると思った」と目論み通りの結果を残した。

これで東京五輪代表に内定。福島の同郷で偉大な先輩でもある円谷幸吉も1964年の東京五輪でマラソンと10000mに出場。相澤自身、幼い頃、円谷の名が冠したクラブチーム「円谷ランナーズ」で走り出した。「東京五輪が決まってから、いつも円谷さんの話がでていて、いつも意識してきました。僕も円谷さんと同じ舞台にトラックで出られればと思っていました」と、奇しくも同じ「東京五輪」の10000mで代表に。

箱根駅伝2区で激闘を繰り広げた伊藤達彦(Honda、東京国際大卒)も27分25秒73と五輪参加標準記録を突破して2位。さらに田村和希(住友電工)も27分28秒92と、ここまで日本新記録だった。

■男子10000m
相澤  晃(旭化成)27.18.75=日本新
伊藤 達彦(Honda)27.25.73=日本新
田村 和希(住友電工)27.28.92=日本新
河合 代二(トーエネック)27.34.86
鎧坂 哲哉(旭化成)27.36.29
大迫  傑(Nike)27.36.93
佐藤 悠基(SGHグループ)27.41.84
田澤  廉(駒大)27.46.09

■日本歴代10傑
27.18.75 相澤  晃(旭化成)2020.12.4
27.25.73 伊藤 達彦(Honda)2020.12.4
27.28.92 田村 和希(住友電工)2020.12.4
27.29.69 村山 紘太(旭化成) 2015.11.28
27.29.74 鎧坂 哲哉(旭化成) 2015.11.28
27.34.86 河合 代二(トーエネック)2020.12.4
27.35.09 高岡 寿成(カネボウ) 2001. 5. 4
27.35.33 中山 竹通(ダイエー) 1987. 7. 2
27.36.93 大迫  傑(Nike)2020.12.4
27.38.25 佐藤 悠基(日清食品グループ) 2009. 4.24

東京五輪選考会を兼ねた日本選手権・長距離が大阪・ヤンマースタジアム長居で行われ、男子10000mで優勝した相澤晃(旭化成)が、参加標準記録(27分28秒00)を上回る27分18秒75の日本新記録をマークして、東京五輪代表に内定した。従来の日本記録を10秒以上も短縮。 「まず、このような状況の中で開催していただきありがとうございます」と第一声。「この1年やってきたことを、オリンピック内定というかたちで表せてよかった」と笑顔を浮かべる。 オープン参加の外国人選手に、五輪マラソン代表の大迫傑(Nike)や鎧坂哲哉(旭化成)、佐藤悠基(SGホールディングスグループ)ら実績のある選手たちに相澤も加わる。最初の1000mは2分45秒。そこに田村和希(住友電工)、箱根駅伝2区で競り合った伊藤達彦(Honda)も入る。途中は大迫、田村、伊藤が引き、中盤以降は伊藤が前へと出た。7000m付近からは伊藤、田村、相澤の三つ巴。さらに8000mでは箱根2区を思い起こさせる相澤と伊藤のデッドヒートとなる。ペースアップする相澤に伊藤が粘るが、残り1000m手前で相澤が突き放した。 東洋大を卒業して実業団1年目。学生時代は4年時に三大駅伝ですべて区間新記録を出すなど学生長距離のエースとして君臨した。今季はケガの影響もあったが、10月の記録会で10000mに出場し27分55秒76の自己新。調子を上げて臨んでいた。 「大学時代はやれなかったスピード練習や速いペースを意識して取り組めた」と相澤。特に「鎧坂さんとの練習をしっかりこなせたのが自信になりました」と言う。記録会では「余裕を持って27分55秒だったので、1ヵ月半あれば日本記録も目指せると思った」と目論み通りの結果を残した。 これで東京五輪代表に内定。福島の同郷で偉大な先輩でもある円谷幸吉も1964年の東京五輪でマラソンと10000mに出場。相澤自身、幼い頃、円谷の名が冠したクラブチーム「円谷ランナーズ」で走り出した。「東京五輪が決まってから、いつも円谷さんの話がでていて、いつも意識してきました。僕も円谷さんと同じ舞台にトラックで出られればと思っていました」と、奇しくも同じ「東京五輪」の10000mで代表に。 箱根駅伝2区で激闘を繰り広げた伊藤達彦(Honda、東京国際大卒)も27分25秒73と五輪参加標準記録を突破して2位。さらに田村和希(住友電工)も27分28秒92と、ここまで日本新記録だった。 ■男子10000m 相澤  晃(旭化成)27.18.75=日本新 伊藤 達彦(Honda)27.25.73=日本新 田村 和希(住友電工)27.28.92=日本新 河合 代二(トーエネック)27.34.86 鎧坂 哲哉(旭化成)27.36.29 大迫  傑(Nike)27.36.93 佐藤 悠基(SGHグループ)27.41.84 田澤  廉(駒大)27.46.09 ■日本歴代10傑 27.18.75 相澤  晃(旭化成)2020.12.4 27.25.73 伊藤 達彦(Honda)2020.12.4 27.28.92 田村 和希(住友電工)2020.12.4 27.29.69 村山 紘太(旭化成) 2015.11.28 27.29.74 鎧坂 哲哉(旭化成) 2015.11.28 27.34.86 河合 代二(トーエネック)2020.12.4 27.35.09 高岡 寿成(カネボウ) 2001. 5. 4 27.35.33 中山 竹通(ダイエー) 1987. 7. 2 27.36.93 大迫  傑(Nike)2020.12.4 27.38.25 佐藤 悠基(日清食品グループ) 2009. 4.24

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.15

【大会結果】丹後大学駅伝 第87回関西学生対校駅伝(2025年11月15日)

【大会成績】第87回関西学生対校駅伝(2025年11月15日/京都・宮津市民体育館~京丹後はごろも陸上競技場:8区間74.4km) 総合成績 オープン    青学大 広告の下にコンテンツが続きます 区間賞 1区(9.9k […]

NEWS 関西の学生駅伝王座を懸けたレースが今日開催! 関大、大経大、関学大が優勝争う/丹後大学駅伝

2025.11.15

関西の学生駅伝王座を懸けたレースが今日開催! 関大、大経大、関学大が優勝争う/丹後大学駅伝

◇丹後大学駅伝/第87回関西学生駅伝(11月15日/京都・宮津市民体育館~京丹後はごろも競技場着8区間74.7km) 関西の学生駅伝ナンバーワンを決める丹後大学駅伝は11月15日、8時50分に京都・宮津市民体育館をスター […]

NEWS 編集部コラム「今年も残り1か月半」

2025.11.14

編集部コラム「今年も残り1か月半」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS 地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々

2025.11.14

地区高校駅伝 今週末は5ヵ所で開催 年末の都大路へ地区代表を懸けた激しい継走続々

全国高校駅伝の出場権を懸けた地区高校駅伝(地区大会)が明日11月15日、あさって16日、全国5ヵ所で開催される。 全国大会(12月21日/京都)は11月上旬までに終了した都道府県大会47代表に加え、昨年からは11地区の地 […]

NEWS 東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦

2025.11.14

東京デフリンピックが明日開幕!湯上剛輝ら代表の陸上は17日から駒沢を主会場に熱戦

4年に一度、聴覚障者のための世界規模の総合スポーツ競技大会「デフリンピック」が11月15日に開幕する。デフリンピックは第1回大会が1924年と歴史が長く、今年が100周年の節目。日本での開催は初めてとなる。陸上競技は17 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top