男子短距離の桐生祥秀(日本生命)が8月29日、母校・東洋大でトレーニングの様子を公開した。
7月の日本選手権100mを5年ぶりに制し、8月3日の富士北麓ワールドトライアルでは8年ぶり9秒台となる9秒99(+1.3)を出して世界選手権参加標準記録(10秒00)を突破。東京世界陸上代表入りが濃厚な立場を手にした。
その後はいったん休養を入れた後、本番に向けてトレーニングをしっかりと消化。その一環として出場した奈良市サーキットでは、追い風2.8mながら10秒03。いい流れを継続している。
この日は、ハードルを使った動き作り、片脚のミニハードルジャンプなどを使って接地や、動きのタイミングを確認。この冬から厚底シューズを徹底して使いこなすためにガラリと変えたウォーミングアップをこなしていく。
その後はシューズでのダッシュ、110mの流しを入れ、スパイクに履き替えて40mダッシュを2本。鋭いダッシュを見せると、最後は110m1本を力強く駆け抜けて締めくくった。
世界陸上本番まで、あと2週間。「ハードに積むという練習はもうないかな」と話し、「ここからは1日1日、身体を軽くしていきたい」。仕上がりは「順調です」と胸を張ってうなずく。
2019年ドーハ世界陸上以来となる個人種目の世界大会へ。京都・洛南高3年だった2013年モスクワ世界陸上で初めて世界大会に出場してから12年に月日が流れるが、いまだ日本のトップで走り続ける。その間、重圧、体調不良、アキレス腱痛など紆余曲折がありながらも、「出たい大会はほとんど出られているので、もちろん満足することはないけど、(気持ちが)折れることはなかった」という。
だからこそ、万全で臨める世界大会が「本当に楽しみです」。
自身の100mのイメージも固まってきた。「60mまでにリードして、そのまま行く」。トップスピードも出せている。それを維持する力、技術も高まっている。あとは、「0から40mのところをもっと極めたい」と言い、「あとは40mから60mのトップスピードをいかに、楽に出せるか」と最後のピースについて言及した。
理想に挙げるのが21年東京五輪準決勝で9秒83をマークした蘇炳添(中国)の走り。二次加速で一気に抜け出し、そのまま逃げ切ったレースだ。「トップスピードはそこまで出せなくても、後半は僕のほうがいい」と、桐生自身のストロングポイントにしっかりと目を向ける。
夢に描く世界のファイナル。そこに自分が立つ姿を想像することがあるという。
「決勝の8人に残ったら、何が起きてもおかしくないのが100m。あそこに立ちたい、メダルを取りたいと考えれば考えるほど、テンションが上がります」
それを現実のものにするために、桐生は最後の仕上げに入った。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2026.08.18
-
2026.08.17
-
2026.08.17
-
2026.08.13
-
2026.08.14
-
2026.08.05
-
2026.08.09
Latest articles 最新の記事
2026.08.18
800m前日本記録保持者・川元奨が引退表明 「残り少ない時間を全力で走り切ります」 16年リオ五輪にも出場
男子800mの前日本記録保持者で、16年リオ五輪代表の川元奨(スズキ)が8月18日、自身のSNSで今季限りで現役を引退することを発表した。 川元は1993年3月生まれの33歳。長野・野沢中から本格的に陸上を始め、3年時に […]
2026.08.18
200mで酒井聖夜、村田愛衣紗ら歴代上位の選手が激突 四種競技では中学新の期待/山口全中女子展望
第53回全日本中学校選手権が8月20日~23日の4日間、山口市の維新みらいふスタジアムで開催される。男子とは異なり、昨年の沖縄全中で入賞した選手が今年も多数エントリーし、それぞれの種目で上位争いの中心となりそうだ。 男子 […]
2026.08.18
中学記録保持者出場の110mH、走幅跳はハイレベル必至 混戦模様の100mにも注目/山口全中男子展望
第53回全日本中学校選手権が8月20日~23日の4日間、山口市の維新みらいふスタジアムで開催される。今年は暑熱対策として、競技開始時間が15時以降というタイムテーブルが組まれ、選手たちがベストコンディションで臨めるような […]
2026.08.18
桐生祥秀 名古屋アジア大会東京採火イベントに出席「4×100mRでしっかり金メダルを取る」と決意示す
今秋開催の第20回アジア大会(愛知・名古屋)の東京採火イベントが8月18日、国立競技場で行われた。アスリート側の代表として男子4×100mリレー代表の桐生祥秀(日本生命)や、アジア大会男子ハンマー投で1998年、2002 […]
2026.08.18
DLシレジアに村竹ラシッド、三浦龍司、田中希実がエントリー! 世界陸上メダリストと対決
世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第13戦シレジア大会(ポーランド)となる、スコリモフスカ記念(8月22日~23日)のエントリー選手が発表され、日本からは男子110mハードルの村竹ラシッド(JAL)、男子30 […]
Latest Issue
最新号
2026年9月号 (8月17日発売)
滋賀IH総特集
山口全中展望
アジア大会代表Close up