HOME 駅伝、大学

2025.10.13

國學院大が初の2連覇! 混戦予想にも主将・上原琉翔「自分たちのレースをするだけだった」/出雲駅伝
國學院大が初の2連覇! 混戦予想にも主将・上原琉翔「自分たちのレースをするだけだった」/出雲駅伝

2年連続3度目の優勝を飾った國學院大

◇第37回出雲駅伝(10月13日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ)

学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、國學院大が2時間9分12秒で2年連続3回目の優勝を果たした。

目まぐるしく先頭が入れ替わった「スピード駅伝」で、國學院大が真価を発揮した。

広告の下にコンテンツが続きます

1区・青木瑠郁(4年)が5位で発進し、なかなかトップとの差が詰まらない状況だったが、3区の野中恒亨(3年)が流れをもたらす。

野中は「留学生に勝てるとは思っていませんでした。前田さんから『流れを変えてこい』と言われていました」。城西大のヴィクター・キムタイ(4年)には及ばなかったが、他校の留学生を抑える区間2位の力走を見せた。
 
2位でタスキを受けた辻原輝(3年)は当日変更での起用。「中継車の後ろを走ることはあこがれでした」と先頭を力走する。区間新記録でトップに浮上し、5区の高山豪起(4年)が区間2位と安定した走りでトップをキープした。

39秒のリードで走り出したアンカー・上原琉翔(4年)は序盤こそ早大・工藤慎作(3年)に追い上げられたが、後半でペースを上げる“安全運転”。「本当に前の5人が良い位置でタスキを渡してくれました。30秒という貯金を使いながら勝てたと思います」と、2連覇のフィニッシュテープを切った。

大エースの平林清澄(現・ロジスティード)らが卒業し、前評判は“混戦”の予想。それでも、「ウチとしては本当に自分たちのレースをするだけでした。それが今日はしっかりとできました」と上原。なすべきことに集中し、そして勝ちきった。

今季は上原、青木、高山、野中、辻原の「5本柱」がチームの核だ。その5人がしっかりと力を出し切り、「チームとして成熟しているというか、去年の優勝した経験も生きていると思います」。前田康弘監督は、そう実感を口にする。

今季は夏合宿でも昨年の記録を上回っており、チームは自信を深める。全日本大学駅伝から箱根駅伝への流れを意識してきた中での、開幕戦での勝利となった。指揮官は「次の全日本は3週間後ですが、もっと上に行けると思っています」と含みを持たせる。

チームスローガンでもある「はばちかす」は、「國學院大の名を全国に轟かせる」という思いが込められている。「去年も同じ初戦で優勝してから良い流れができました。ここから流れを作れたらと思います」と上原。今年も“國學院旋風”が吹き荒れる予感を感じさせる1勝だった。

◇第37回出雲駅伝(10月13日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、國學院大が2時間9分12秒で2年連続3回目の優勝を果たした。 目まぐるしく先頭が入れ替わった「スピード駅伝」で、國學院大が真価を発揮した。 1区・青木瑠郁(4年)が5位で発進し、なかなかトップとの差が詰まらない状況だったが、3区の野中恒亨(3年)が流れをもたらす。 野中は「留学生に勝てるとは思っていませんでした。前田さんから『流れを変えてこい』と言われていました」。城西大のヴィクター・キムタイ(4年)には及ばなかったが、他校の留学生を抑える区間2位の力走を見せた。   2位でタスキを受けた辻原輝(3年)は当日変更での起用。「中継車の後ろを走ることはあこがれでした」と先頭を力走する。区間新記録でトップに浮上し、5区の高山豪起(4年)が区間2位と安定した走りでトップをキープした。 39秒のリードで走り出したアンカー・上原琉翔(4年)は序盤こそ早大・工藤慎作(3年)に追い上げられたが、後半でペースを上げる“安全運転”。「本当に前の5人が良い位置でタスキを渡してくれました。30秒という貯金を使いながら勝てたと思います」と、2連覇のフィニッシュテープを切った。 大エースの平林清澄(現・ロジスティード)らが卒業し、前評判は“混戦”の予想。それでも、「ウチとしては本当に自分たちのレースをするだけでした。それが今日はしっかりとできました」と上原。なすべきことに集中し、そして勝ちきった。 今季は上原、青木、高山、野中、辻原の「5本柱」がチームの核だ。その5人がしっかりと力を出し切り、「チームとして成熟しているというか、去年の優勝した経験も生きていると思います」。前田康弘監督は、そう実感を口にする。 今季は夏合宿でも昨年の記録を上回っており、チームは自信を深める。全日本大学駅伝から箱根駅伝への流れを意識してきた中での、開幕戦での勝利となった。指揮官は「次の全日本は3週間後ですが、もっと上に行けると思っています」と含みを持たせる。 チームスローガンでもある「はばちかす」は、「國學院大の名を全国に轟かせる」という思いが込められている。「去年も同じ初戦で優勝してから良い流れができました。ここから流れを作れたらと思います」と上原。今年も“國學院旋風”が吹き荒れる予感を感じさせる1勝だった。

【動画】第37回出雲駅伝 國學院大が2年連続3回目の優勝!

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.11.12

月刊陸上競技2025年12月号

Contents EKIDEN REVIEW 全日本大学駅伝 駒大 最多V17! 王者の帰還。 追跡 藤田敦史監督が語る「勝つべくして勝った試合」 中大、青学大がトップスリー 学生駅伝Close-up 國學院大 出雲V2 […]

NEWS 日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出

2025.11.12

日本陸連アスレティックスアワード 新人賞に古賀ジェレミー、清水空跳、坂ちはる、小林香菜の4人が選出

日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年の活躍が顕著であり、将来が期待される競技者」に与えられる新人賞には日本陸連、東京運動記者クラブからそれぞれ男女1名ずつ、計 […]

NEWS 日本陸連アワード優秀選手賞に勝木隼人、藤井菜々子、村竹ラシッド、山西利和がノミネート!11/29にMVP発表

2025.11.12

日本陸連アワード優秀選手賞に勝木隼人、藤井菜々子、村竹ラシッド、山西利和がノミネート!11/29にMVP発表

日本陸連は年間表彰式となるアスレティックス・アワード2025の受賞者一覧を発表した。 「2025年において優秀な成績を収めた競技者」を表彰する優秀選手賞にノミネートしたのは、男子35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、 […]

NEWS ホノルルマラソンに堀尾謙介、神野大地がエントリー ソウル五輪代表・浅井えり子さんも出場

2025.11.12

ホノルルマラソンに堀尾謙介、神野大地がエントリー ソウル五輪代表・浅井えり子さんも出場

11月12日、ホノルルマラソンの事務局は、12月14に日に開催される「JALホノルルマラソン2025」に堀尾謙介と神野大地(ともにM&Aベストパートナーズ)がエントリーしたことを発表した。 堀尾は22年の東京で […]

NEWS 現代の駅伝ランナーのためにデザインされたナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!

2025.11.12

現代の駅伝ランナーのためにデザインされたナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!

ナイキは11月12日、2025-2026年の駅伝シーズンに向け、⽇本のランナーからインスピレーションを受けてデザインされた「EKIDEN PACK」コレクションを発売することを発表した。 駅伝シーズンを象徴する存在として […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top