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2025.10.10

スピードある中大と青学大、前回優勝・國學院大、駒大、早大などの争いか!? 区間エントリーと最新データで全チーム分析/出雲駅伝展望
スピードある中大と青学大、前回優勝・國學院大、駒大、早大などの争いか!? 区間エントリーと最新データで全チーム分析/出雲駅伝展望

出雲駅伝で上位を争いを繰り広げそうな早大・山口智規、駒大・山川拓馬、青学大・黒田朝日、國學院大・上原琉翔、中大・吉居駿恭

学生三大駅伝の開幕を告げる第37回出雲全日本大学選抜駅伝(出雲駅伝)は10月13日、出雲大社正面鳥居前をスタートし、出雲ドーム前にフィニッシュする6区間45.1kmで行われる。大会3日前の10月10日には各チームのオーダーが発表され、各チームの狙いや戦略が浮かび上がってきた。

区間エントリー6人を基に、10月10日時点判明分の最新データから関東勢以外も含めた出場全22チームの戦いを展望。どこよりも最新の情報を使って“出雲路決戦”を分析する。

エントリー6人の最新データから見る有力校

出雲駅伝は区間距離が短く、順位の入れ替わりも激しく「スピード駅伝」と称される。

出場校は22チームで、関東からは前回優勝の國學院大、同2位の駒大、3位の青学大をはじめ最多の10校が出場。また、初めて2枠を確保した北信越地区は信州大、新潟大がそれぞれ単独で初出場し、九州地区の志學館大が初の三大駅伝への挑戦となる。

9月25日に発表された暫定エントリーでは、各チームとも主力は概ね順当に登録した。一方で、2年ぶりに王座奪還を狙う駒大は、大エースの佐藤圭汰(4年)がチームエントリーの段階から外れていた。

まずは、10月10日に発表された各チームの区間エントリー6選手の最新データを見ていく。レース当日の午前9時~9時20分の間に補欠選手とメンバー変更が可能となっている。最短区間が2区の5.8kmで、最長区間が6区の10.2kmと比較的区間距離が短いことから、指標として各チームの5000mと10000mの平均タイムを採用する。

出場全22チームのエントリー6人の5000mと10000mの平均タイムをまとめたのが表1だ。表1の2種目の平均タイムの順位を足して、「総合力評価」としたのが表2。関東勢が上位を固め、関大や京産大の関西勢が追う構図は変わらない。

■表1 区間エントリー選手平均タイム

データでは中大が5000m(13分30秒03)、10000m(27分59秒34※5人の平均)でトップに立つ。5000mでは青学大(13分39秒47)、駒大(13分44秒56)、早大(13分46秒87)、創価大(13分46秒91)と続く。10000mでは2番手に創価大(28分26秒52)、國學院大(28分33秒54)、東京国際大(28分47秒86)、城西大(28分52秒61)の順となっている。また、5000mでは初出場の志學館大が11位と健闘。関大と京産大の関西勢をしのいでいる。

■表2 総合力評価

表2の総合力評価から、データでは圧倒的な数値を叩き出した中大、チーム全体で5000mの層が厚い青学大、強力な留学生・スティーブン・ムチーニ(3年)が控える創価大、10000mの平均記録で3番手の國學院大が挙がる。ただ、10000mの出場機会が少ない1年生を起用しているチームもあるため、駅伝本番での成績も踏まえて、5000m3位の駒大、スピードのある強力なランナーがそろう早大、5000mと10000mともにバランスが取れている城西大も上位候補に入ってくる。

データが示す上位候補4校

まずはデータから浮き上がった4校を見ていきたい。出雲は2大会ぶりの出場となる中大だが、5000m平均は13分30秒03、10000m平均は27分59秒34と他校を圧倒している。7月の日本選手権の5000mには4年の吉居駿恭、溜池一太、吉中祐太の3人と、3年の本間颯と藤田大智、2年の岡田開成と佐藤大介、ルーキー・濵口大和の計8人がエントリーするハイレベルな面々がそろう。

中大は今年の箱根駅伝で2区を担った溜池が3区、同3区の本間が最長の6区を務める

日本選手権で決勝へ進むなど今季好調で勝負強さもある岡田を1区に置き、2区・濱口で流れを維持し、溜池、吉居で抜け出しを図るオーダーだ。アンカーにも10000m27分台の本間を据えるなど、終盤の競り合いにも対応できる。全日本関東地区選考会もトップ通過を果たしており、チームとして速さ以上に強さもそなえた印象がある。トラックのスピードはずば抜けているだけに、距離を踏んだ夏合宿からの仕上げとロードへの適応が優勝へのポイントだ。青学大は5000mで2位、10000mは8位につける。10000mの平均ではやや劣るが、大エース・黒田朝日(4年)、塩出翔太(同)が長距離区間を固めており、問題はないだろう。1区に関東インカレ2部1500m2位の小河原陽琉(2年)、2区に宇田川瞬矢(4年)といったスピードのある2人を配置。宇田川は夏合宿の消化状況にやや不安があるが、どこまで仕上げ切れているか。3、4区を下級生でつなぎ、5区の塩出、黒田へとつなぐ。序盤で戦闘争いに食い込み、後半区間で勝負を仕掛ける布陣だ。今季は復調傾向の折田壮太(2年)が補員に回っており、当日変更での投入もありそうだ。創価大は順調ぶりがうかがえる。昨年はケガで出場できなかったスティーブン・ムチーニ(3年)が大きく平均タイムを引き上げている形は変わらないが、主力が順当に名を連ねた。5000m平均は5番手、10000m平均では2番手で、優勝争いにも加われる戦力だ。関東インカレ(2部)5000mと10000mで2冠のムチーニ(3年)を3区に置き、2区に日本人エース格の小池莉希(3年)を据えた。関東インカレ(2部)ハーフで2位の野沢悠真(4年)をアンカー、同3位の山口翔輝(2年)を5区に登録し、後半の勝負でも強さを発揮しそうだ。國學院大は昨年の出雲と全日本で2冠を達成した。2年連続で3回目となる1区には、5000mで國學院大記録(13分30秒42)をマークしている青木瑠郁(4年)を投入する。つなぎ区間に勢いのある2年生を並べ、3区に関東インカレ(2部)5000m日本人トップの野中恒亨(3年)、別府大分毎日マラソンで2時間8分50秒の高山豪起(4年)を5区に据える。主将の上原琉翔(4年)がアンカーに控える構図は、昨年の平林清澄(現・ロジスティード)と同様だ。青木で好位置につけ、短距離区間で順位を維持し、主力が担う3区間で勝負をかける展開が理想的。補員に回っている前回Vメンバーの辻原輝(3年)が、当日変更で起用されるかも注目だ。

データ以上の強さを持つ駒大、早大、城西大

昨年度の学生三大駅伝ですべて2位と、安定感はずば抜けている駒大。大エース・佐藤圭汰(4年)の不在は大きいことは否めない。しかし、2区からの関東インカレ2部ハーフVの帰山侑大(4年)、桑田駿介(2年)、出雲が地元の伊藤蒼唯(4年)の流れは強力。夏合宿でチームを牽引してきた主将の山川拓馬(4年)がアンカーにどっしりと構えており、中盤で優位に進めて、アンカーにつなげたい。前半シーズンで最もスポットライトを浴びた早大。5000m13分16秒56、日本選手権では1500m3分38秒16で2位と学生随一のスピードを持つ山口智規(4年)を2区、ユニバのハーフで金メダルに輝いた工藤慎作(3年)がアンカーにいる頼もしい布陣だ。

早大のスーパールーキー、鈴木琉胤と佐々木哲は駅伝デビュー戦でどのような走りを見せるか

5000m13分25秒59を持ち、ケガから復調途上の鈴木琉胤(1年)は3区で、3000m障害8分29秒05の4区佐々木哲(同)とのルーキーリレーとなるか。データ上では中位だが、個の力は高く、主力が外さなければ優勝戦線に食い込む力は十分にある。城西大は5000m13分11秒77のヴィクター・キムタイと日本人エースの斎藤将也(ともに4年)が大黒柱だ。前半シーズンはケガもあった斎藤は最長区間の6区で、他大学のエースとの勝負をかける。それだけに、盟友・キムタイが3区で先頭付近まで躍り出ておきたいところだ。また、日本選手権1500m7位のスピードランナー・大場崇義(2年)が起用もあるかもしれない。東京国際大はハーフマラソンで59分30秒の学生タイ記録をマークしたリチャード・エティーリ(3年)が3区に登場。今季10000mで自己記録を更新している菅野裕二郎(4年)を1区に据えて好スタートを切り、エティーリの爆発力が発揮されればおもしろい戦いができる。東洋大は日本学生個人選手権5000mで優勝し、今季は好調を維持する松井海斗(2年)を1区に投入。出遅れを避ける狙いだろうか。前回経験者の迎暖人(2年)が3区、宮崎優(2年)が2年連続でアンカーを務めるのも頼もしい。一方で、網本佳悟(4年)が補員に回っており、当日変更されるかも注目ポイント。10000m平均では6位につけているだけに、短いスピード区間のさばき方がカギだ。帝京大はデータ上では中位だが、データ以上の強さを発揮しそうだ。実力者の楠岡由浩(3年)を1区、2区にエース格の島田晃希(4年)を並べた。4区の原悠太(3年)も10000mで今季自己新を更新。3月のEXPO EKIDENでは國學院大に次ぐ学生2番手の4位に入っており、大会直前のThe Road of WASEDAでも主力が5kmロードレースで13分台と仕上がりは良いだろう。

関東勢に食い込めるか

より距離の長い全日本大学駅伝とは異なり、距離が短いことから関東勢以外でも食い込むチャンスは充分にある。その一番手として、総合力評価で関東勢に次ぐ関大が挙げられる。過去最高成績は5位を誇り、全日本大学駅伝関西地区選考会では1組から3組まで1、2位を占める順当な戦いぶりだった。

関大のエース・谷村恒晟は1区に登録。序盤で流れに乗れるか

5000m13分台、10000m28分台のエース谷村恒晟(4年)を1区に据え、序盤から関東勢に切り崩す走りができるか。過去最高成績は4位と“関西の雄”と称される京産大は夏から秋にかけて力を伸ばしてきた。5000mや10000mの平均タイムはバランスが取れており、10月上旬の記録会でタイムを引き上げている。1区・桒田大樹(4年)や、3区・武内里賢(同)ら上級生が意地を見せられるか。4年ぶりに2枠が与えられた北海道地区は札幌学大と北大が出場する。札幌学大は5000m13分台、10000mで28分台を持つ西塚璃純(4年)が1区で関東勢に挑戦する。2区・大橋史空(1年)、3区・山田陽翔(4年)と主力を前半区間から並べた。過去最高順位(16位)の更新を狙う。総合力評価では苦戦を強いられた北大はデータ以上の強さを発揮できるか。1区・奥村日向、アンカー・秋野僚太の博士課程1年の走りがカギとなる。北信越地区の信州大と新潟大は単独では悲願の初出場となる。エース・松林直亮(M2)が大黒柱。出雲では2年前に北信越学連選抜で3区8位と力走しており、今回も同じ3区で関東勢に食い込めるか。新潟大もエース・中戸元貴(4年)の走りがカギを握る。ハーフマラソンで1時間2分17秒を叩き出すなど、ロード適性も高く、1区で勝負をかける。皇學館大は総合力評価では、過去最高順位(14位)の更新を見据える。5000mの平均タイムでは14分31秒44とスピードはある。まずは1区の曽越祐志(2年)から食らいついて行ければおもしろい。環太平洋大も関東勢以外では平均タイムが高く、総合力評価では14位に位置する。特に13分台を持つ山本涼介(4年)が1区で爆走すれば、関東勢の背中も見えてきそうだ。そして、学生三大駅伝初挑戦の志學館大は下級生主体の新しいチームだ。5000mの平均タイムは関東勢に次ぐ11番手と存在感が光る。5000m13分台を持ち、日本インカレ長距離2種目で入賞の中村晃斗(3年)を1区に起用。流れ次第では、初出場で関東勢に食い込んでいく能力を秘めている。東北学連選抜は、3区の吉田奏斗(東北学大3)、中四国学連選抜は中距離のスピードがある東秀太(広島経大4)を1区に起用。エース格の走りでそれぞれ見せ場を作れるか。アイビーリーグ選抜では、全選手で5000m(12分48秒20)と10000m(26分57秒30)の持ち記録トップとなるグラハム・ブランクス(ハーバード大)が補員登録に。しかし、5000m、10000mとも平均タイムは高く、今年も上位戦線をにぎわせてくるかもしれない。注目の出雲駅伝は13時05分にスタートする。文/片井雅也※記事やデータの無断転載、複写を禁止します。

エントリ選手の5000mと10000mのランキングをチェック!

■エントリー選手の5000m自己ベスト50傑

■エントリー選手の10000m自己ベスト50傑

学生三大駅伝の開幕を告げる第37回出雲全日本大学選抜駅伝(出雲駅伝)は10月13日、出雲大社正面鳥居前をスタートし、出雲ドーム前にフィニッシュする6区間45.1kmで行われる。大会3日前の10月10日には各チームのオーダーが発表され、各チームの狙いや戦略が浮かび上がってきた。

区間エントリー6人を基に、10月10日時点判明分の最新データから関東勢以外も含めた出場全22チームの戦いを展望。どこよりも最新の情報を使って“出雲路決戦”を分析する。

エントリー6人の最新データから見る有力校

出雲駅伝は区間距離が短く、順位の入れ替わりも激しく「スピード駅伝」と称される。

出場校は22チームで、関東からは前回優勝の國學院大、同2位の駒大、3位の青学大をはじめ最多の10校が出場。また、初めて2枠を確保した北信越地区は信州大、新潟大がそれぞれ単独で初出場し、九州地区の志學館大が初の三大駅伝への挑戦となる。

9月25日に発表された暫定エントリーでは、各チームとも主力は概ね順当に登録した。一方で、2年ぶりに王座奪還を狙う駒大は、大エースの佐藤圭汰(4年)がチームエントリーの段階から外れていた。

まずは、10月10日に発表された各チームの区間エントリー6選手の最新データを見ていく。レース当日の午前9時~9時20分の間に補欠選手とメンバー変更が可能となっている。最短区間が2区の5.8kmで、最長区間が6区の10.2kmと比較的区間距離が短いことから、指標として各チームの5000mと10000mの平均タイムを採用する。

出場全22チームのエントリー6人の5000mと10000mの平均タイムをまとめたのが表1だ。表1の2種目の平均タイムの順位を足して、「総合力評価」としたのが表2。関東勢が上位を固め、関大や京産大の関西勢が追う構図は変わらない。

[caption id="attachment_131366" align="alignnone" width="800"] ■表1 区間エントリー選手平均タイム[/caption]データでは中大が5000m(13分30秒03)、10000m(27分59秒34※5人の平均)でトップに立つ。5000mでは青学大(13分39秒47)、駒大(13分44秒56)、早大(13分46秒87)、創価大(13分46秒91)と続く。10000mでは2番手に創価大(28分26秒52)、國學院大(28分33秒54)、東京国際大(28分47秒86)、城西大(28分52秒61)の順となっている。また、5000mでは初出場の志學館大が11位と健闘。関大と京産大の関西勢をしのいでいる。[caption id="attachment_131366" align="alignnone" width="800"] ■表2 総合力評価[/caption]表2の総合力評価から、データでは圧倒的な数値を叩き出した中大、チーム全体で5000mの層が厚い青学大、強力な留学生・スティーブン・ムチーニ(3年)が控える創価大、10000mの平均記録で3番手の國學院大が挙がる。ただ、10000mの出場機会が少ない1年生を起用しているチームもあるため、駅伝本番での成績も踏まえて、5000m3位の駒大、スピードのある強力なランナーがそろう早大、5000mと10000mともにバランスが取れている城西大も上位候補に入ってくる。

データが示す上位候補4校

まずはデータから浮き上がった4校を見ていきたい。出雲は2大会ぶりの出場となる中大だが、5000m平均は13分30秒03、10000m平均は27分59秒34と他校を圧倒している。7月の日本選手権の5000mには4年の吉居駿恭、溜池一太、吉中祐太の3人と、3年の本間颯と藤田大智、2年の岡田開成と佐藤大介、ルーキー・濵口大和の計8人がエントリーするハイレベルな面々がそろう。[caption id="attachment_186674" align="alignnone" width="800"] 中大は今年の箱根駅伝で2区を担った溜池が3区、同3区の本間が最長の6区を務める[/caption]日本選手権で決勝へ進むなど今季好調で勝負強さもある岡田を1区に置き、2区・濱口で流れを維持し、溜池、吉居で抜け出しを図るオーダーだ。アンカーにも10000m27分台の本間を据えるなど、終盤の競り合いにも対応できる。全日本関東地区選考会もトップ通過を果たしており、チームとして速さ以上に強さもそなえた印象がある。トラックのスピードはずば抜けているだけに、距離を踏んだ夏合宿からの仕上げとロードへの適応が優勝へのポイントだ。青学大は5000mで2位、10000mは8位につける。10000mの平均ではやや劣るが、大エース・黒田朝日(4年)、塩出翔太(同)が長距離区間を固めており、問題はないだろう。1区に関東インカレ2部1500m2位の小河原陽琉(2年)、2区に宇田川瞬矢(4年)といったスピードのある2人を配置。宇田川は夏合宿の消化状況にやや不安があるが、どこまで仕上げ切れているか。3、4区を下級生でつなぎ、5区の塩出、黒田へとつなぐ。序盤で戦闘争いに食い込み、後半区間で勝負を仕掛ける布陣だ。今季は復調傾向の折田壮太(2年)が補員に回っており、当日変更での投入もありそうだ。創価大は順調ぶりがうかがえる。昨年はケガで出場できなかったスティーブン・ムチーニ(3年)が大きく平均タイムを引き上げている形は変わらないが、主力が順当に名を連ねた。5000m平均は5番手、10000m平均では2番手で、優勝争いにも加われる戦力だ。関東インカレ(2部)5000mと10000mで2冠のムチーニ(3年)を3区に置き、2区に日本人エース格の小池莉希(3年)を据えた。関東インカレ(2部)ハーフで2位の野沢悠真(4年)をアンカー、同3位の山口翔輝(2年)を5区に登録し、後半の勝負でも強さを発揮しそうだ。國學院大は昨年の出雲と全日本で2冠を達成した。2年連続で3回目となる1区には、5000mで國學院大記録(13分30秒42)をマークしている青木瑠郁(4年)を投入する。つなぎ区間に勢いのある2年生を並べ、3区に関東インカレ(2部)5000m日本人トップの野中恒亨(3年)、別府大分毎日マラソンで2時間8分50秒の高山豪起(4年)を5区に据える。主将の上原琉翔(4年)がアンカーに控える構図は、昨年の平林清澄(現・ロジスティード)と同様だ。青木で好位置につけ、短距離区間で順位を維持し、主力が担う3区間で勝負をかける展開が理想的。補員に回っている前回Vメンバーの辻原輝(3年)が、当日変更で起用されるかも注目だ。

データ以上の強さを持つ駒大、早大、城西大

昨年度の学生三大駅伝ですべて2位と、安定感はずば抜けている駒大。大エース・佐藤圭汰(4年)の不在は大きいことは否めない。しかし、2区からの関東インカレ2部ハーフVの帰山侑大(4年)、桑田駿介(2年)、出雲が地元の伊藤蒼唯(4年)の流れは強力。夏合宿でチームを牽引してきた主将の山川拓馬(4年)がアンカーにどっしりと構えており、中盤で優位に進めて、アンカーにつなげたい。前半シーズンで最もスポットライトを浴びた早大。5000m13分16秒56、日本選手権では1500m3分38秒16で2位と学生随一のスピードを持つ山口智規(4年)を2区、ユニバのハーフで金メダルに輝いた工藤慎作(3年)がアンカーにいる頼もしい布陣だ。[caption id="attachment_186677" align="alignnone" width="800"] 早大のスーパールーキー、鈴木琉胤と佐々木哲は駅伝デビュー戦でどのような走りを見せるか[/caption]5000m13分25秒59を持ち、ケガから復調途上の鈴木琉胤(1年)は3区で、3000m障害8分29秒05の4区佐々木哲(同)とのルーキーリレーとなるか。データ上では中位だが、個の力は高く、主力が外さなければ優勝戦線に食い込む力は十分にある。城西大は5000m13分11秒77のヴィクター・キムタイと日本人エースの斎藤将也(ともに4年)が大黒柱だ。前半シーズンはケガもあった斎藤は最長区間の6区で、他大学のエースとの勝負をかける。それだけに、盟友・キムタイが3区で先頭付近まで躍り出ておきたいところだ。また、日本選手権1500m7位のスピードランナー・大場崇義(2年)が起用もあるかもしれない。東京国際大はハーフマラソンで59分30秒の学生タイ記録をマークしたリチャード・エティーリ(3年)が3区に登場。今季10000mで自己記録を更新している菅野裕二郎(4年)を1区に据えて好スタートを切り、エティーリの爆発力が発揮されればおもしろい戦いができる。東洋大は日本学生個人選手権5000mで優勝し、今季は好調を維持する松井海斗(2年)を1区に投入。出遅れを避ける狙いだろうか。前回経験者の迎暖人(2年)が3区、宮崎優(2年)が2年連続でアンカーを務めるのも頼もしい。一方で、網本佳悟(4年)が補員に回っており、当日変更されるかも注目ポイント。10000m平均では6位につけているだけに、短いスピード区間のさばき方がカギだ。帝京大はデータ上では中位だが、データ以上の強さを発揮しそうだ。実力者の楠岡由浩(3年)を1区、2区にエース格の島田晃希(4年)を並べた。4区の原悠太(3年)も10000mで今季自己新を更新。3月のEXPO EKIDENでは國學院大に次ぐ学生2番手の4位に入っており、大会直前のThe Road of WASEDAでも主力が5kmロードレースで13分台と仕上がりは良いだろう。

関東勢に食い込めるか

より距離の長い全日本大学駅伝とは異なり、距離が短いことから関東勢以外でも食い込むチャンスは充分にある。その一番手として、総合力評価で関東勢に次ぐ関大が挙げられる。過去最高成績は5位を誇り、全日本大学駅伝関西地区選考会では1組から3組まで1、2位を占める順当な戦いぶりだった。[caption id="attachment_186675" align="alignnone" width="800"] 関大のエース・谷村恒晟は1区に登録。序盤で流れに乗れるか[/caption]5000m13分台、10000m28分台のエース谷村恒晟(4年)を1区に据え、序盤から関東勢に切り崩す走りができるか。過去最高成績は4位と“関西の雄”と称される京産大は夏から秋にかけて力を伸ばしてきた。5000mや10000mの平均タイムはバランスが取れており、10月上旬の記録会でタイムを引き上げている。1区・桒田大樹(4年)や、3区・武内里賢(同)ら上級生が意地を見せられるか。4年ぶりに2枠が与えられた北海道地区は札幌学大と北大が出場する。札幌学大は5000m13分台、10000mで28分台を持つ西塚璃純(4年)が1区で関東勢に挑戦する。2区・大橋史空(1年)、3区・山田陽翔(4年)と主力を前半区間から並べた。過去最高順位(16位)の更新を狙う。総合力評価では苦戦を強いられた北大はデータ以上の強さを発揮できるか。1区・奥村日向、アンカー・秋野僚太の博士課程1年の走りがカギとなる。北信越地区の信州大と新潟大は単独では悲願の初出場となる。エース・松林直亮(M2)が大黒柱。出雲では2年前に北信越学連選抜で3区8位と力走しており、今回も同じ3区で関東勢に食い込めるか。新潟大もエース・中戸元貴(4年)の走りがカギを握る。ハーフマラソンで1時間2分17秒を叩き出すなど、ロード適性も高く、1区で勝負をかける。皇學館大は総合力評価では、過去最高順位(14位)の更新を見据える。5000mの平均タイムでは14分31秒44とスピードはある。まずは1区の曽越祐志(2年)から食らいついて行ければおもしろい。環太平洋大も関東勢以外では平均タイムが高く、総合力評価では14位に位置する。特に13分台を持つ山本涼介(4年)が1区で爆走すれば、関東勢の背中も見えてきそうだ。そして、学生三大駅伝初挑戦の志學館大は下級生主体の新しいチームだ。5000mの平均タイムは関東勢に次ぐ11番手と存在感が光る。5000m13分台を持ち、日本インカレ長距離2種目で入賞の中村晃斗(3年)を1区に起用。流れ次第では、初出場で関東勢に食い込んでいく能力を秘めている。東北学連選抜は、3区の吉田奏斗(東北学大3)、中四国学連選抜は中距離のスピードがある東秀太(広島経大4)を1区に起用。エース格の走りでそれぞれ見せ場を作れるか。アイビーリーグ選抜では、全選手で5000m(12分48秒20)と10000m(26分57秒30)の持ち記録トップとなるグラハム・ブランクス(ハーバード大)が補員登録に。しかし、5000m、10000mとも平均タイムは高く、今年も上位戦線をにぎわせてくるかもしれない。注目の出雲駅伝は13時05分にスタートする。文/片井雅也※記事やデータの無断転載、複写を禁止します。

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[caption id="attachment_131366" align="alignnone" width="800"] ■エントリー選手の5000m自己ベスト50傑[/caption] [caption id="attachment_131366" align="alignnone" width="800"] ■エントリー選手の10000m自己ベスト50傑[/caption]

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2026.10.07

駒大は主将・村上響ら前回優勝メンバー4人を登録! 桑田駿介、期待のルーキー・鈴木大翔も順当に登録/全日本大学駅伝

全日本大学駅伝のチームエントリーが10月7日正午に締め切られ、暫定版として出場27チームの16人の選手が発表された。 駒大は前回の優勝経験者を順当に登録。6区区間2位で先頭を守った今季主将のを務める村上響(4年)、1区4 […]

NEWS V2狙う駒大・桑田駿介&谷中晴がエントリー! 中大・岡田開成、青学大・飯田翔大、國學院大・野中恒亨らエースがずらり/全日本大学駅伝

2026.10.07

V2狙う駒大・桑田駿介&谷中晴がエントリー! 中大・岡田開成、青学大・飯田翔大、國學院大・野中恒亨らエースがずらり/全日本大学駅伝

全日本大学駅伝のチームエントリーが10月7日正午に締め切られ、暫定版として出場27チームの16人の選手が発表された。 前回優勝で最多18回目の優勝を狙う駒大は、3年生の桑田駿介と谷中晴が順当に登録。出雲駅伝ではエントリー […]

NEWS マラソン競歩アジア大会金・勝木隼人がエントリー! 柳井綾音が女子マラソン競歩に登録/高畠競歩

2026.10.07

マラソン競歩アジア大会金・勝木隼人がエントリー! 柳井綾音が女子マラソン競歩に登録/高畠競歩

日本陸連は10月7日、第63回全日本競歩高畠大会(10月25日/山形・高畠)のエントリー選手を発表した。 今回もハーフマラソン競歩とマラソン競歩での実施。マラソン競歩は来年の北京世界選手権の代表選考会を兼ねており、男子は […]

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