HOME 高校

2025.06.02

加藤結衣100m&200mの2冠 芦田和佳3000m33年ぶり大会新 学校対抗は洛南、女子は29年ぶり西城陽/IH京都府大会
加藤結衣100m&200mの2冠 芦田和佳3000m33年ぶり大会新 学校対抗は洛南、女子は29年ぶり西城陽/IH京都府大会

女子短距離2冠に輝いた加藤結衣(25年IH京都府大会)

広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱戦を繰り広げている。

京都府大会は5月30日~6月1日の3日間、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)で行われ、近畿大会出場を争い、熱戦を繰り広げた。

広告の下にコンテンツが続きます

女子短距離では加藤結衣(龍谷大平安2)が100m(11秒79/+3.1)と200m(24秒39/+3.7)で2冠を達成。ともに追い風参考ながら好タイムをマークした。

まずは大会2日目に昨年も2位になった。本職の200mに出場。「自分は前半のカーブでトップに立って、後半からインスピードを維持するタイプだと思っているので、その走りが決勝でできたと思います」とイメージ通りの走りでトップを奪った。

100mの自己ベストは前々回に京都橘の森本海咲希(現・園田学園女大)が出した大会記録と同じ11秒84。「自分のベストを超えられたら、大会記録を出せると思うので、明日もがんばっていきたいです」と翌日の100mに向けて意気込んでいた。

大会最終日の100mでは「自分は後半型ですが、意外と自分が初めから前に出られたので、そのまま行こうと思いました」と前半から快調な走りを見せる。勝利は確信した加藤は右人差し指を突き上げてフィニッシュ。結果的に大前陽菜乃(京都橘3)と同タイムだったが、見事に1着を勝ち取った。

広告の下にコンテンツが続きます

記録は大会記録を上回ったが、追い風参考のため、大会新記録とはならず。「大会新記録を狙っていたので悔しいです」と言い、苦笑いを見せた。

中学時代は近畿大会にすら出場したことがなかった加藤だが、「走るたびに自己ベストでした」と高校に入ってから急成長。昨年の近畿大会で200m8位に終わった悔しさが原動力となり、今大会での飛躍につなげた。

「近畿大会では公認で11秒7台を出したいです」と100mのレース後に語った加藤。2週間後の近畿大会で昨年の雪辱を誓う。

男子は洛南が総合45連覇を達成。110mハードルで濱崎秀馬(3年)が14秒05 (+1.3)の大会新記録で制して、男子優秀選手に選ばれた。

短距離では安川飛翔(3年)が100m(10秒28/+3.4)、4×100mリレー(40秒26/2走)、4×400mリレー(3分12秒27)の3冠を達成。中距離では田中悠大(2年)が800m(1分52秒44)、1500m(3分52秒16)の2冠に輝いた。

他には3000m障害の前田結人(3年)が8分56秒86で連覇を達成。三段跳では長尾一輝(2年)が15m11 (+1.9)、八種競技では北村澪音(2年)が5537点でそれぞれ優勝している。400mハードルの後藤大樹(52秒65)、5000mの稲垣翔馴(14分41秒67)と1年生優勝も複数誕生した。

女子は西城陽が29年ぶりの総合優勝。三段跳の西村玲奈(3年・12m55/+2.5)、走幅跳の林ゆずな(3年・6m01/+2.5)、棒高跳の恵実鈴(3年・3m60)と跳躍種目で3種目を制した。さらに競歩では男女優勝を達成。男子の近藤大貴(3年)が20分47秒05の大会新記録をマークすると、女子の田畑晴光(3年)も24分36秒68で制した。

女子中長距離は芦田和佳(立命館宇治)が1500m(4分19秒67)と3000m(9分08秒15)でいずれも大会新記録で2冠を達成。1500mは伊藤紋(立命館宇治)が2008年に出した4分21秒05を17年ぶりに、3000mは加藤明子(宇治/現・立命館宇治)が1992年に出した大会記録9分12秒84を33年ぶりにいずれも更新した。

女子投てきでは長谷川有(花園3)がハンマー投で51m58の大会記録をマークすると、砲丸投も12m44で制して、女子優秀選手に選出された。

女子のリレーはいずれも京都橘が優勝。記録は4×100mリレーは46秒32、4×400mリレーは3分46秒93だった。

近畿大会は6月12日から4日間、府大会と同じたけびしスタジアム京都で行われる。

文/馬場遼

広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱戦を繰り広げている。 京都府大会は5月30日~6月1日の3日間、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)で行われ、近畿大会出場を争い、熱戦を繰り広げた。 女子短距離では加藤結衣(龍谷大平安2)が100m(11秒79/+3.1)と200m(24秒39/+3.7)で2冠を達成。ともに追い風参考ながら好タイムをマークした。 まずは大会2日目に昨年も2位になった。本職の200mに出場。「自分は前半のカーブでトップに立って、後半からインスピードを維持するタイプだと思っているので、その走りが決勝でできたと思います」とイメージ通りの走りでトップを奪った。 100mの自己ベストは前々回に京都橘の森本海咲希(現・園田学園女大)が出した大会記録と同じ11秒84。「自分のベストを超えられたら、大会記録を出せると思うので、明日もがんばっていきたいです」と翌日の100mに向けて意気込んでいた。 大会最終日の100mでは「自分は後半型ですが、意外と自分が初めから前に出られたので、そのまま行こうと思いました」と前半から快調な走りを見せる。勝利は確信した加藤は右人差し指を突き上げてフィニッシュ。結果的に大前陽菜乃(京都橘3)と同タイムだったが、見事に1着を勝ち取った。 記録は大会記録を上回ったが、追い風参考のため、大会新記録とはならず。「大会新記録を狙っていたので悔しいです」と言い、苦笑いを見せた。 中学時代は近畿大会にすら出場したことがなかった加藤だが、「走るたびに自己ベストでした」と高校に入ってから急成長。昨年の近畿大会で200m8位に終わった悔しさが原動力となり、今大会での飛躍につなげた。 「近畿大会では公認で11秒7台を出したいです」と100mのレース後に語った加藤。2週間後の近畿大会で昨年の雪辱を誓う。 男子は洛南が総合45連覇を達成。110mハードルで濱崎秀馬(3年)が14秒05 (+1.3)の大会新記録で制して、男子優秀選手に選ばれた。 短距離では安川飛翔(3年)が100m(10秒28/+3.4)、4×100mリレー(40秒26/2走)、4×400mリレー(3分12秒27)の3冠を達成。中距離では田中悠大(2年)が800m(1分52秒44)、1500m(3分52秒16)の2冠に輝いた。 他には3000m障害の前田結人(3年)が8分56秒86で連覇を達成。三段跳では長尾一輝(2年)が15m11 (+1.9)、八種競技では北村澪音(2年)が5537点でそれぞれ優勝している。400mハードルの後藤大樹(52秒65)、5000mの稲垣翔馴(14分41秒67)と1年生優勝も複数誕生した。 女子は西城陽が29年ぶりの総合優勝。三段跳の西村玲奈(3年・12m55/+2.5)、走幅跳の林ゆずな(3年・6m01/+2.5)、棒高跳の恵実鈴(3年・3m60)と跳躍種目で3種目を制した。さらに競歩では男女優勝を達成。男子の近藤大貴(3年)が20分47秒05の大会新記録をマークすると、女子の田畑晴光(3年)も24分36秒68で制した。 女子中長距離は芦田和佳(立命館宇治)が1500m(4分19秒67)と3000m(9分08秒15)でいずれも大会新記録で2冠を達成。1500mは伊藤紋(立命館宇治)が2008年に出した4分21秒05を17年ぶりに、3000mは加藤明子(宇治/現・立命館宇治)が1992年に出した大会記録9分12秒84を33年ぶりにいずれも更新した。 女子投てきでは長谷川有(花園3)がハンマー投で51m58の大会記録をマークすると、砲丸投も12m44で制して、女子優秀選手に選出された。 女子のリレーはいずれも京都橘が優勝。記録は4×100mリレーは46秒32、4×400mリレーは3分46秒93だった。 近畿大会は6月12日から4日間、府大会と同じたけびしスタジアム京都で行われる。 文/馬場遼

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.06.22

東洋大・緒方澪那斗が10000m全体トップ 西村真周も続く/あおもりDC記録会

有力大学の選手が多数エントリーしたあおもりディスタンスチャレンジ記録会が6月22日に行われた。 男子10000m3組目は緒方澪那斗(東洋大4)が28分27秒50の自己新でトップだった。これまでの自己記録は高3の時に出した […]

NEWS ダイソー・岩本真弥監督の『還暦を祝う会』世羅高時代の教え子ら約140人が集って盛大に開催

2025.06.22

ダイソー・岩本真弥監督の『還暦を祝う会』世羅高時代の教え子ら約140人が集って盛大に開催

広島・世羅高を全国高校駅伝で男女を合わせて6度の日本一に導き、現在は実業団のダイソー女子駅伝部を率いている岩本真弥監督の『還暦を祝う会』が6月22日、広島市内のホテルで行われた。 世羅高時代の教え子やダイソーの選手、スタ […]

NEWS ディーン元気 今季初大台の80m20!シーズンベストで日本選手権に弾み/WAコンチネンタルツアー

2025.06.22

ディーン元気 今季初大台の80m20!シーズンベストで日本選手権に弾み/WAコンチネンタルツアー

世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのクオルタネゲームズ(フィンランド)が行われ、男子やり投にディーン元気(ミズノ)が出場した。 気温の低いコンディションのなか、ディーンは3回目にシーズンベストとなる77m83 […]

NEWS 男子100m渡邊隆喜が10秒39!県大会の雪辱果たすV 女子100mは松本真奈が前田さくら抑える/IH中国

2025.06.22

男子100m渡邊隆喜が10秒39!県大会の雪辱果たすV 女子100mは松本真奈が前田さくら抑える/IH中国

広島インターハイ出場を懸けた中国地区大会の2日目が行われ、男子100mでは渡邊隆喜(広島国際学院3)が大会記録および自己記録を更新する10秒39(+1.3)で優勝を飾った。 レースは広島県大会優勝者の荒谷匠人(近大東広島 […]

NEWS 清水空跳 悪条件ものともせず100m10秒39!阪真琴は女子400mHも制して3冠/IH北信越

2025.06.22

清水空跳 悪条件ものともせず100m10秒39!阪真琴は女子400mHも制して3冠/IH北信越

◇インターハイ北信越地区大会(6月19~22日/福井・福井県営陸上競技場)3日目 広島インターハイを懸けた北信越大会の3日目が行われ、男子100mでは、昨年のインターハイ2位で今年5月に10秒20をマークしている清水空跳 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年7月号 (6月13日発売)

2025年7月号 (6月13日発売)

詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会

page top