◇木南記念(5月11日/大阪・ヤンマースタジアム長居)
日本グランプリシリーズの木南記念が行われ、女子800mはキルソップ・コール・テス(豪州)が2分01秒66で優勝。日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高)は2分02秒29の大会新ながら2位だった。
フィニッシュ後、しばらくうつむき、動けない。涙があふれる。何度も目を拭い、顔を下げる。
「静岡国際(2分00秒28秒)で調子が上がっていたので、絶対に標準記録を切ると思って臨みました。大阪でたくさんの応援が来てくれて絶対に優勝したかったんです。親も来てくれて、今日は母の日だったので(優勝者に贈られる)花束を持って帰りたいと思っていました」
入りの1周目は58秒で通過。「うまくペースメーカーの方が引っ張ってくださった」。ただ、2周目入ってすぐに「脚の感覚が重く感じました。あ、やばいなと思ったらその通りになって。レースもうまく作ることができなかったです」。バックストレートで向かい風を受けると、海外選手の逆襲に遭う。今の久保に
とって、国内選手相手にはなかなかないせめぎ合い。「海外選手も注意しないといけないと思っていたのですが…」。思ったように身体が動かず、「疲労があったのかもしれないです」。
日本記録保持者といえ、まだ17歳。感じないようにしていても「プレッシャーも少しはあります」。ただ、これだけコンスタントに結果を出し、力強い走りを見せているのだけでも、十分なことだ。今回の涙も、さらなる成長の糧にするだろう。
次戦は2週間後のアジア選手権。「初めてのシニアの国際舞台。楽しみながら、日本チームに貢献したいです」。地元・大阪で見せた涙を胸に、次は日の丸を背負ってトラック2周を駆け抜ける。
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