HOME 特集

2024.03.07

パリ五輪マラソン代表最後の1人が決まる!名古屋ウィメンズマラソンに鈴木亜由子、安藤友香、加世田梨花らが挑む
パリ五輪マラソン代表最後の1人が決まる!名古屋ウィメンズマラソンに鈴木亜由子、安藤友香、加世田梨花らが挑む

パリ五輪代表入りを懸けて、名古屋ウィメンズマラソンに臨む加世田梨花、鈴木亜由子、安藤友香

JMCシリーズGSでの名古屋ウィメンズマラソン2024が3月10日に行われる。今大会はパリ五輪代表選考会マラソングランドチャピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジの一つであり、最終戦でもある。この大会を最後に、パリ五輪マラソン代表6人がすべて決定する。

パリ五輪マラソン代表はMGC1・2位の鈴木優花(第一生命グループ)と一山麻緒(資生堂)が決まっており、残り1枠。1月末の大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒の日本新を叩き出したことで、この記録がMGC設定記録に取って代わった。つまり、日本新を出さなければパリの切符はつかめないということ。

国内招待選手で注目なのは東京五輪代表の鈴木亜由子(日本郵政グループ)。地元・愛知(豊橋)出身で32歳になった。前回のこの大会では2時間21分52秒と自己記録を更新。だが、昨年10月のMGCでは12位となり、3大会連続(マラソンでは2大会)のオリンピックに黄色信号が灯った。それでも2月の丸亀ハーフマラソンでは1時間8分51秒と順調に調整している。

中学時代から全中連覇など数々の実績を残してきた鈴木。時習館高時代はケガに苦しんだが、名古屋大で復活を遂げ、卒業後は2016年リオ五輪には5000mと10000m(棄権)で代表入りするなどしてきた。21年東京五輪では19位(2時間33分14秒)だった。

強い覚悟を持って臨むラストチャンス。地元の大声援を背に、パリ五輪切符獲得へひた走る。

MGC3位だった細田あい(エディオン)はケガのため無念の欠場となったが、昨年のブダペスト世界選手権代表・加世田梨花(ダイハツ)、東京五輪10000m代表の安藤友香(ワコール)も有力だ。

広告の下にコンテンツが続きます

加世田は22年のベルリンで2時間21分55秒をマーク。昨年はブダペスト世界選手権とMGCの連戦に挑戦した。世界選手権は19位だったが、MGCでは立て直して4位と力走した。10000mでも31分39秒86を持つなどスピードと、度胸満点な走りが持ち味。まだマラソンキャリア5戦目となるだけに、飛躍する可能性は十分ある。こちらも、大学時代(名城大)を過ごした愛知での力走を誓う。

29歳の安藤も、岐阜県出身で愛知・豊川高卒と縁がある。初マラソンだった17年の名古屋ウィメンズでは2時間21分36秒と快走している相性の良いレースでもある。ロンドン世界選手権に出場し、トラックで五輪に出場しているが、夢はマラソンで五輪。安定感は抜群なだけに、積極的な走りでどこまで記録を追えるか。

海外招待選手には22年オレゴン世界選手権金メダリストのゴティトム・ゲブレシラシエ(エチオピア)や、2時間20分02秒がベストのユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)ら、日本新を狙う面々にとっては良いターゲットになりそう。

女子マラソン五輪代表は、前田か、それとも名古屋組か。レースはバンテリンドーム ナゴヤ発着で、9時10分にスタート。東海テレビ製作のもと、フジテレビ系列で9時から生中継される。

JMCシリーズGSでの名古屋ウィメンズマラソン2024が3月10日に行われる。今大会はパリ五輪代表選考会マラソングランドチャピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジの一つであり、最終戦でもある。この大会を最後に、パリ五輪マラソン代表6人がすべて決定する。 パリ五輪マラソン代表はMGC1・2位の鈴木優花(第一生命グループ)と一山麻緒(資生堂)が決まっており、残り1枠。1月末の大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒の日本新を叩き出したことで、この記録がMGC設定記録に取って代わった。つまり、日本新を出さなければパリの切符はつかめないということ。 国内招待選手で注目なのは東京五輪代表の鈴木亜由子(日本郵政グループ)。地元・愛知(豊橋)出身で32歳になった。前回のこの大会では2時間21分52秒と自己記録を更新。だが、昨年10月のMGCでは12位となり、3大会連続(マラソンでは2大会)のオリンピックに黄色信号が灯った。それでも2月の丸亀ハーフマラソンでは1時間8分51秒と順調に調整している。 中学時代から全中連覇など数々の実績を残してきた鈴木。時習館高時代はケガに苦しんだが、名古屋大で復活を遂げ、卒業後は2016年リオ五輪には5000mと10000m(棄権)で代表入りするなどしてきた。21年東京五輪では19位(2時間33分14秒)だった。 強い覚悟を持って臨むラストチャンス。地元の大声援を背に、パリ五輪切符獲得へひた走る。 MGC3位だった細田あい(エディオン)はケガのため無念の欠場となったが、昨年のブダペスト世界選手権代表・加世田梨花(ダイハツ)、東京五輪10000m代表の安藤友香(ワコール)も有力だ。 加世田は22年のベルリンで2時間21分55秒をマーク。昨年はブダペスト世界選手権とMGCの連戦に挑戦した。世界選手権は19位だったが、MGCでは立て直して4位と力走した。10000mでも31分39秒86を持つなどスピードと、度胸満点な走りが持ち味。まだマラソンキャリア5戦目となるだけに、飛躍する可能性は十分ある。こちらも、大学時代(名城大)を過ごした愛知での力走を誓う。 29歳の安藤も、岐阜県出身で愛知・豊川高卒と縁がある。初マラソンだった17年の名古屋ウィメンズでは2時間21分36秒と快走している相性の良いレースでもある。ロンドン世界選手権に出場し、トラックで五輪に出場しているが、夢はマラソンで五輪。安定感は抜群なだけに、積極的な走りでどこまで記録を追えるか。 海外招待選手には22年オレゴン世界選手権金メダリストのゴティトム・ゲブレシラシエ(エチオピア)や、2時間20分02秒がベストのユニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)ら、日本新を狙う面々にとっては良いターゲットになりそう。 女子マラソン五輪代表は、前田か、それとも名古屋組か。レースはバンテリンドーム ナゴヤ発着で、9時10分にスタート。東海テレビ製作のもと、フジテレビ系列で9時から生中継される。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.23

長距離指導者の川越学氏が63歳で急逝 資生堂、エディオンで監督歴任 競歩の藤井も指導

女子長距離を中心にトップ選手を指導してきた川越学氏が、8月22日に脳卒中のため亡くなったことがわかった。63歳だった。 鹿児島県出身の川越氏は、現役時代は鹿児島南高、早大で活躍。箱根駅伝では2度の優勝を果たし、日本インカ […]

NEWS 100m・ジェファーソンが10秒76V 砲丸投・ジャクソンが大会新 マリングスが円盤投初優勝/DLブリュッセル

2025.08.23

100m・ジェファーソンが10秒76V 砲丸投・ジャクソンが大会新 マリングスが円盤投初優勝/DLブリュッセル

世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第14戦・ブリュッセル大会(ベルギー)が8月22日に行われ、女子100m(-0.2)はパリ五輪銅メダルのM.ジェファーソン(米国)が10秒76で優勝した。 ジェファーソンは現 […]

NEWS 5000m田中希実が14分37秒19!自己4番目の好記録で世界陸上へ弾み 走高跳・真野は4位タイ/DLブリュッセル

2025.08.23

5000m田中希実が14分37秒19!自己4番目の好記録で世界陸上へ弾み 走高跳・真野は4位タイ/DLブリュッセル

世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)第14戦・ブリュッセル大会(ベルギー)が8月22日に行われ、女子5000mに田中希実(New Balance)が出場。14分37秒19の9位だった。 田中は第2集団の後方でレ […]

NEWS 日本陸連が育成年代のスケジュール案を提示「待ったなし」夏開催や全国大会の在り方再考へ「はたらきかけていく」

2025.08.22

日本陸連が育成年代のスケジュール案を提示「待ったなし」夏開催や全国大会の在り方再考へ「はたらきかけていく」

日本陸連は8月22日、育成年代の年間競技会スケジュールや暑熱問題による夏の競技会開催、さらには全国大会の在り方について、報道陣に向けて指針を示した。会見には日本陸連の田﨑博道専務理事と山崎一彦強化委員長が登壇した。 今年 […]

NEWS 4×100mR市柏高が2レース連続のU18日本新!予選45秒51を経て決勝は45秒47とさらに更新

2025.08.22

4×100mR市柏高が2レース連続のU18日本新!予選45秒51を経て決勝は45秒47とさらに更新

関東選手権が8月22日、埼玉県熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で開幕し、女子4×100mリレーでは1、2年生で編成された市柏高(千葉)がU18日本新記録の45秒47で優勝した。 走順は1走から順に石郷岡暖(1年)、 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top