2023.05.30
110mH泉谷駿介、12秒台なるか
大きな注目を集めるのが110mハードルだ。日本記録保持者・泉谷駿介(住友電工)が日本人初の12秒台に近づいている。
21年に13秒06を叩き出した泉谷。セイコーGGPではそれに0.01秒に迫る快走を見せて優勝した。持ち味のバネとスプリントに磨きがかかった上に、「ハードル選手らしくなってきた」と自身が言うように技術も向上。これまで12秒台は世界でも22人しかいない領域だ。ブダペスト世界選手権の参加標準記録(13秒28)は突破しているため3位以内に入れば代表に内定する。
ブダペストの参加標準記録を突破していた村竹ラシッド(順大)はケガのため欠場となったが、同じく突破済みの高山峻野(ゼンリン)、オレゴン世界選手権代表の石川周平(富士通)も好記録の予感が漂う。
400mハードルは参加標準記録(48秒70)の突破者が表われる可能性がある。その筆頭は東京五輪・オレゴン世界選手権代表の黒川和樹(法大)。今季はシーズンベストが49秒03にとどまっているが、課題だったスタミナ面などは向上している。参加標準突破で3連覇したいところ。
上り調子なのが児玉悠作(ノジマ)で、セイコーGGPでは48秒77と参加標準に迫った。また、同レースでは岸本鷹幸(富士通)が「失敗レース」ながら49秒28で、「48秒台を出せる感覚があった」と語っている。ベテランが再浮上するか。
日本人2人目の44秒台へのカウントダウンが始まっている400m。最有力は中島佑気ジョセフ(東洋大)だ。今季は5月以降、45秒46、45秒39、45秒31と3連続自己新。条件が整えば一気に突き抜ける可能性を秘める。前回王者・佐藤風雅(ミズノ)も復調し、佐藤拳太郎(富士通)も8年ぶり自己新など好調だ。
3000m障害の三浦龍司(順大)には3連覇が懸かる。すでに世界選手権の参加標準記録を突破済み。3位以内で2大会連続代表が決まる。昨年のダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルで4位と躍進したもののオレゴン世界選手権では予選敗退。それだけにブダペストでは「決勝へ」と強い思いを持つ。2番手争いでは世界大会連続代表の青木涼真(Honda)らがどれだけタイムを短縮できるか。
5000mも注目。2連覇中でオレゴン世界選手権代表の遠藤日向(住友電工)はアキレス腱痛から復帰して、セイコーGGP3000mも自己新で制した。伊藤達彦(Honda)、塩尻和也(富士通)ら実力者に、佐藤圭汰(駒大)、吉岡大翔(順大)といった若手がどう挑むか。
800mは日本記録保持者の川元奨(スズキ)と源裕貴(NTN)の2人に、薄田健太郎(横浜DeNA)、金子魅玖人(中大)らがどう絡むか。1500mは前回Vの飯澤千翔(住友電工)が欠場。上位争いは混戦模様だ。
ブダペスト世界選手権はもちろん、来年のパリ五輪を見据えた時にはアジア選手権とアジア大会の最大2枠の代表入りも重要になってくる。
日本選手権は6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で開催。NHKでテレビ中継され、初日はBS1で18時00分から、2日目はBS1で18時30分から、総合で19時30分から、3日目は総合で16時30分から、4日目は総合で16時30分から中継されるほか、日本陸連YouTubeチャンネルでライブ配信も実施される。
100mはサニブラウンが優勝争いの中心
100mはサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)が、前回の日本選手権以来、1年ぶりに国内レースを走る。昨年はオレゴン世界選手権100mでは日本人初のファイナル進出で7位。この冬は「久しぶりに」ケガなく過ごした。4月に米国でシーズンインすると、10秒13(+2.3)、10秒16(+2.9)をマークしている。 まだブダペスト世界選手権の参加標準記録(10秒00)は突破しておらず、ワールドランキング対象のレース数も満たしていない。しかし、ブダペスト入賞者(かつ日本人最上位)のため、ラウンドを問わず10秒00をクリアした時点で世界選手権代表に即内定。日本選手権でしっかり合わせてきそうだ。100mを優勝すれば2年連続4度目となる。 好調なのが昨年のオレゴン世界選手権代表・坂井隆一郎(大阪ガス)。4月の出雲陸上(10秒35)、5月の木南記念(10秒12)とグランプリシリーズを連勝した。セイコーゴールデングランプリ(セイコーGGP)では予選でセカンドベストの10秒08(+1.7)をマーク。決勝はフレッド・カーリー(米国)には敗れたものの10秒10(+0.4)と、9秒台へ着々と成長を遂げている。 高2から決勝に残り、前回は3位に入っている栁田大輝(東洋大)も虎視眈々。セイコーGGP予選では10秒13と自己ベストを更新している。米国に拠点を移した小池祐貴(住友電工)はセイコーGGPでシーズンベストの10秒11をマーク。新たなコーチの元で手応えをつかんでいる様子だ。 学生勢では井上直紀(早大)、中村彰太(東洋大)らも好調。鈴木涼太(スズキ)、東田旺洋(関彰商事)、竹田一平(スズキ)、原田暁(北九州陸上クラブRiC)、本郷汰樹(オノテック)らも上位候補。飯塚翔太(ミズノ)は200mとともに参戦を表明している。 木南記念の予選で10秒03を出した桐生祥秀(日本生命)はセイコーゴールデングランプリで脚を痛めて欠場。戦線復帰した山縣亮太(セイコー)は申し込み資格を切れなかった。不調の多田修平(住友電工)も見送るなど少し寂しさはあるが、多士済々のスプリンターが日本最速を競いそうだ。100mは予選が3日目、準決勝・決勝は最終日に実施される。 200mで勢いを増しているのが鵜澤飛羽(筑波大)。静岡国際では追い風参考ながら20秒10(+2.6)を叩き出してオレゴン世界選手権の参加標準記録(20秒16)を上回って衝撃を与えた。ワールドランキングでも出場を狙える位置にいる。日本選手権で大器がいよいよ大暴れしそうだ。 オレゴン世界選手権セミファイナリストで前回Vの上山紘輝(住友電工)と第一人者・飯塚も安定した力を持つ。小池祐貴(住友電工)が100mに専念したこともあり、この3人が上位争いとなる。110mH泉谷駿介、12秒台なるか
大きな注目を集めるのが110mハードルだ。日本記録保持者・泉谷駿介(住友電工)が日本人初の12秒台に近づいている。 21年に13秒06を叩き出した泉谷。セイコーGGPではそれに0.01秒に迫る快走を見せて優勝した。持ち味のバネとスプリントに磨きがかかった上に、「ハードル選手らしくなってきた」と自身が言うように技術も向上。これまで12秒台は世界でも22人しかいない領域だ。ブダペスト世界選手権の参加標準記録(13秒28)は突破しているため3位以内に入れば代表に内定する。 ブダペストの参加標準記録を突破していた村竹ラシッド(順大)はケガのため欠場となったが、同じく突破済みの高山峻野(ゼンリン)、オレゴン世界選手権代表の石川周平(富士通)も好記録の予感が漂う。 400mハードルは参加標準記録(48秒70)の突破者が表われる可能性がある。その筆頭は東京五輪・オレゴン世界選手権代表の黒川和樹(法大)。今季はシーズンベストが49秒03にとどまっているが、課題だったスタミナ面などは向上している。参加標準突破で3連覇したいところ。 上り調子なのが児玉悠作(ノジマ)で、セイコーGGPでは48秒77と参加標準に迫った。また、同レースでは岸本鷹幸(富士通)が「失敗レース」ながら49秒28で、「48秒台を出せる感覚があった」と語っている。ベテランが再浮上するか。 日本人2人目の44秒台へのカウントダウンが始まっている400m。最有力は中島佑気ジョセフ(東洋大)だ。今季は5月以降、45秒46、45秒39、45秒31と3連続自己新。条件が整えば一気に突き抜ける可能性を秘める。前回王者・佐藤風雅(ミズノ)も復調し、佐藤拳太郎(富士通)も8年ぶり自己新など好調だ。 3000m障害の三浦龍司(順大)には3連覇が懸かる。すでに世界選手権の参加標準記録を突破済み。3位以内で2大会連続代表が決まる。昨年のダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルで4位と躍進したもののオレゴン世界選手権では予選敗退。それだけにブダペストでは「決勝へ」と強い思いを持つ。2番手争いでは世界大会連続代表の青木涼真(Honda)らがどれだけタイムを短縮できるか。 5000mも注目。2連覇中でオレゴン世界選手権代表の遠藤日向(住友電工)はアキレス腱痛から復帰して、セイコーGGP3000mも自己新で制した。伊藤達彦(Honda)、塩尻和也(富士通)ら実力者に、佐藤圭汰(駒大)、吉岡大翔(順大)といった若手がどう挑むか。 800mは日本記録保持者の川元奨(スズキ)と源裕貴(NTN)の2人に、薄田健太郎(横浜DeNA)、金子魅玖人(中大)らがどう絡むか。1500mは前回Vの飯澤千翔(住友電工)が欠場。上位争いは混戦模様だ。 ブダペスト世界選手権はもちろん、来年のパリ五輪を見据えた時にはアジア選手権とアジア大会の最大2枠の代表入りも重要になってくる。 日本選手権は6月1日から4日まで、大阪・ヤンマースタジアム長居で開催。NHKでテレビ中継され、初日はBS1で18時00分から、2日目はBS1で18時30分から、総合で19時30分から、3日目は総合で16時30分から、4日目は総合で16時30分から中継されるほか、日本陸連YouTubeチャンネルでライブ配信も実施される。RECOMMENDED おすすめの記事
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