2021.11.08
京都府高校駅伝は11月7日、丹波自然運動公園陸上競技場発着の駅伝コースで行われ、男子(7区間42.195km)は洛南が2位以下に5分以上の大差をつける2時間5分24秒の大会新記録で7連覇を飾った。女子(5区間21.0975km)もオール区間賞の快走を見せた立命館宇治が1時間9分30秒で制し、第1回からの続く全国大会出場記録を『33』へ伸ばした。
洛南は1区を担った佐藤圭汰(3年)がスタート直後から独走。後半やや疲れたものの初の10kmを29分15秒でまとめ、1500mと5000mの高校記録を持つ力を示す。その後も後続との差を徐々に広げ、前回マークした大会記録を21秒更新した。
それでも目標に掲げていた2時間3分台に届かず、「後半区間が思ったように伸びないなど課題が多く浮き彫りとなったレースでした」と奥村隆太郎監督。「このコースの経験者が佐藤と3区の溜池(一太)のみと経験の浅さが出てしまいました」と言うように、今回走ったメンバーの5000mの平均タイムが14分07秒台というトラックのいい流れを駅伝につなげることができなかった。
課題の残るレースとなったが、それも目指す頂が高いが故のこと。今回メンバー入りを逃した選手にも14分20秒前後のベストを持つ選手が数多く控えており、「全国で2時間1分台を出して優勝という目標を達成するためにも、今回の結果はいい意味で刺激となったと思います。さらに緊張感を持って練習に取り組んでいきたいです」と、奥村監督は都大路本番を見据える。
立命館宇治は、1区で故障明けの村松結主将(3年)が中盤で抜け出し19分28秒と好走。その後も危なげない走りで後ろとの差を広げ、都大路『皆勤賞』を危なげなく手にした。レースを見守った荻野由信総監督は、「このコースにしては風もなくコンディションも良かったが1時間9分台は選手にとっても自信になります」と、同コースで歴代5番目の好タイムに手応えをつかんだ様子。故障上がりの選手も多く、「仕上がり的には6割程度。次につながる駅伝ができました」と選手たちの健闘を称えた。
「4区を区間タイ記録(9分41秒)で走った西澤(楓)などは、7人いる1年の中で中学時代の持ちタイムが一番低かった選手です。そうした選手の頑張りがチームにとっても刺激になっています。他の1・2年生も順調に成長しているので、選手層の厚さが今年の特徴です」(荻野総監督)
過去3度のV、前回は全国で5位に入ったのを含めて最多24度の入賞を誇る名門中の名門。府高校駅伝の歴代5番目というタイムの価値がどれほど大きいか、この実績が物語る。「どこにも負けない経験値」(荻野総監督)で、9年ぶり4度目の頂点を目指して地元・都大路を駆け回る。
文/花木 雫
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