◇第97回箱根駅伝・往路(東京・大手町~神奈川・箱根町/5区間107.5km)
創価大の往路優勝に沸いた初日の往路は、2位の東洋大、3位の駒大、4位の帝京大までが3分差以内という僅差に終わり、明日の復路はさらなる激戦が予想される展開になった。
一方、前回王者の青学大は往路12位と、まさかの苦戦を強いられた。
1区の吉田圭太(4年)は先頭から18秒遅れの6位と無難なスタートを切ったが、2区で13位に順位を落とすと、4区で10位に押し上げるのがやっと。2年ぶり3度目の5区に挑んだ竹石尚人(4年)も、何度も足が痙攣するアクシデントに見舞われて区間17位と実力を発揮できなかった。
「当初は3区に神林(勇太/4年)を起用する予定だったのですが、12月28日に右仙骨の疲労骨折が判明して走ることができなくなりました。オーダー変更を余儀なくされたのですが、うまいこと流れに乗れませんでした」と原監督はチーム事情を明かす。
復路は首位の創価大からは7分35秒差、3位の駒大までも5分21秒のハンデを背負ってスタートするが、「確実にシード権を取りに行きたい。ただ、プライドだけは忘れずに、自分の能力を100%発揮できるレースプランで各選手には走ってもらいたいです」と残り5人の巻き返しに期待を寄せた。
以下、上位校の指揮官コメント(往路2位~4位)
2位 東洋大・酒井俊幸監督
「序盤の1区と2区で流れができて、それが3区、4区につながったと思います。3区と4区はもうちょっと走れれば往路優勝も見えてきたのかなという印象です。ただ、2分14秒差ですので、まだまだチャンスはあると思っています。5区の宮下(隼人/3年)は後半に足の痛みが出てしまったのですが、しっかりタスキをつないでくれました。本人は悔しい結果になったと思いますが、まだ箱根駅伝は残っていますし、この経験を次回に生かしてほしい。本当によくがんばってくれました」
3位 駒大・大八木弘明監督
「1区に1年生(白鳥哲汰)を使いましたが、最後はスタミナが足りなかった。2区の田澤(廉/2年)に良い位置で渡すことができず、前半は波に乗れなかった。それが後半にも響いてしまった。次につながるようなレースにしたくて、思い切って1年生を1区と5区に起用しました。最低目標の3位以内は達成しましたが、田澤がもう少し力を出してくれれば2位までは行けたかなと。明日も若いオーダーを予定しているので、思い切っていってほしい」
4位 帝京大・中野孝行監督
「昨年(2020年)の1年間を象徴するような大会だったと思います。というのも、我慢、我慢、辛抱、辛抱、と、今日一日に集約されていました。(ともに区間ふたケタ順位と苦戦した)1区、2区の4年生はよくがんばってくれた。あのがんばりがあったから5区の細谷翔馬の区間賞があったと思います。学生たちが目標にしていた3位には届きませんでしたが、3位が見える4位、トップと2分31秒差の4位なので、未来は明るいと思います。それに向けてチャレンジしていきたいと思います」

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.01
坂井隆一郎、中島佑気ジョセフ、水久保漱至らがケガのため欠場/セイコーGGP
2025.05.01
アジア選手権男子400m中島佑気ジョセフが故障のため辞退 44秒台の佐藤風雅が代表入り
-
2025.05.01
-
2025.05.01
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.01
セイコーGGPトラック種目の海外選手を発表! 100mにパリ五輪4継金メダルブレーク、110mHに同7位ベネットら
日本陸連は5月1日、セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場)の出場選手第10弾としてトラック種目の海外選手を発表した。 男子100mには昨年のパリ五輪男子4×100mリレーで金メダルのジェロー […]
2025.05.01
東京メトロに伊東明日香が入部 「競技が続けられる環境があることに感謝」
東京メトロは5月1日、伊東明日香が入部したと発表した。今年3月31日に埼玉医科大グループを退部していた。 伊東は東京・順天高時代から全国高校駅伝に出場。東洋大進学後は全日本女子大学駅伝や富士山女子駅伝など全国大会に出走し […]
2025.05.01
九電工にケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが加入 ハーフマラソンなどロードが主戦場
九電工は5月1日、ケニア出身のキプンゲノ・ニアマイアが同日付で加入したと発表した。 ニアマイアはケリンゲット高出身の27歳。ハーフマラソンや10kmなどロードレースを主戦場としている。自己ベストは5000m13分57秒3 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)