HOME 国内、日本代表

2025.05.11

男子4×100mR 日本が4位! 予選から大幅メンバー変更も38秒17 メダルまであと0.06秒/世界リレー
男子4×100mR 日本が4位! 予選から大幅メンバー変更も38秒17 メダルまであと0.06秒/世界リレー

24年日本選手権男子4×100mRを制した早大の井上直紀

5月11日、中国・広州で世界リレーの2日目が行われ、男子4×100mリレーで日本が38秒17で4位に入った。

日本は予選を走った1走のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、3走の鵜澤飛羽(JAL)を交代。1走から大上直起(青森県庁)、西岡尚輝(筑波大)、愛宕頼(東海大)、井上直紀(早大)という全員が初のシニア日本代表というオーダーを組んだ。

7レーンの日本は、1走の大上が1度スタートのやり直しがあるなかで冷静に対応。1つ内側の英国に迫られるも、5番手で2走の西岡に託す。大学1年生の西岡は米国のK.ベドナレクなど世界のトップ選手がそろったエース区間でもしっかりと前を追い、3走の愛宕へつないだ。

広告の下にコンテンツが続きます

愛宕も前日の疲れを見せずに5番手から6番手を走行。アンカーの井上にもスムーズなバトンパスを見せた。5位でバトンを受けた井上だが、先行した米国と南アフリカを懸命に追走。アウトレーンのイタリアを逆転し、さらには3位に浮上していたカナダにも迫った。

優勝は南アフリカで37秒61。米国が37秒66で続き銀メダル。3位のカナダは38秒11で、日本はメダルまであと0.06秒と迫った。

すでに開催国枠で東京世界選手権の出場権を手にしている日本は、今大会で上位に入り、世界選手権の予選で優位なシードレーンを獲得することを第一の目標に選手を派遣。国内では地区インカレや日本グランプリシリーズへの出場を優先した選手もおり、26歳のサニブラウンが最年長という若手中心のメンバーとなった。

広告の下にコンテンツが続きます

予選で目標をクリアした日本は、さらにオーダーを変更。平均年齢が21.3歳という若手というメンバー構成ながら世界と互角に戦ったことで、日本短距離界の層の厚さを世界に示した。

今回出場しなかった選手のなかには、パリ五輪代表の栁田大輝(東洋大)を筆頭に、日本グランプリシリーズで復調を示している桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)のほか、10秒0台から10秒1台の力を持つスプリンターがひしめく。

東京世界選手権のメンバー争いも熾烈を極めることは必至で、今後は日本選手権など国内競技会の結果からメンバーが選考されることになるだろう。今大会は若手スプリンターの大きな経験となっただけでなく、世界選手権でのメダル獲得にも大きく期待が膨らむ結果となった。

5月11日、中国・広州で世界リレーの2日目が行われ、男子4×100mリレーで日本が38秒17で4位に入った。 日本は予選を走った1走のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、3走の鵜澤飛羽(JAL)を交代。1走から大上直起(青森県庁)、西岡尚輝(筑波大)、愛宕頼(東海大)、井上直紀(早大)という全員が初のシニア日本代表というオーダーを組んだ。 7レーンの日本は、1走の大上が1度スタートのやり直しがあるなかで冷静に対応。1つ内側の英国に迫られるも、5番手で2走の西岡に託す。大学1年生の西岡は米国のK.ベドナレクなど世界のトップ選手がそろったエース区間でもしっかりと前を追い、3走の愛宕へつないだ。 愛宕も前日の疲れを見せずに5番手から6番手を走行。アンカーの井上にもスムーズなバトンパスを見せた。5位でバトンを受けた井上だが、先行した米国と南アフリカを懸命に追走。アウトレーンのイタリアを逆転し、さらには3位に浮上していたカナダにも迫った。 優勝は南アフリカで37秒61。米国が37秒66で続き銀メダル。3位のカナダは38秒11で、日本はメダルまであと0.06秒と迫った。 すでに開催国枠で東京世界選手権の出場権を手にしている日本は、今大会で上位に入り、世界選手権の予選で優位なシードレーンを獲得することを第一の目標に選手を派遣。国内では地区インカレや日本グランプリシリーズへの出場を優先した選手もおり、26歳のサニブラウンが最年長という若手中心のメンバーとなった。 予選で目標をクリアした日本は、さらにオーダーを変更。平均年齢が21.3歳という若手というメンバー構成ながら世界と互角に戦ったことで、日本短距離界の層の厚さを世界に示した。 今回出場しなかった選手のなかには、パリ五輪代表の栁田大輝(東洋大)を筆頭に、日本グランプリシリーズで復調を示している桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)のほか、10秒0台から10秒1台の力を持つスプリンターがひしめく。 東京世界選手権のメンバー争いも熾烈を極めることは必至で、今後は日本選手権など国内競技会の結果からメンバーが選考されることになるだろう。今大会は若手スプリンターの大きな経験となっただけでなく、世界選手権でのメダル獲得にも大きく期待が膨らむ結果となった。
世界リレー 男子4×100mR 日本の過去成績

第1回(2014年) 5位 38秒40 第2回(2015年) 3位 38秒20 第3回(2017年) 予選敗退(B決勝7着) 第4回(2019年) 予選失格 第5回(2021年) 2位 39秒42 第6回(2024年) 4位 38秒45 第7回(2025年) 4位 38秒17

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.01

第一生命グループ・山下佐知子氏が退職 「全ての方へ敬意を表し、心より感謝」

第一生命グループは10月1日、エグゼクティブアドバイザー兼特任コーチを務めていた山下佐知子氏が9月末をもって同社を退社したことを発表した。 山下氏は1964年生まれの61歳。教職を経て実業団入りし、91年東京世界選手権で […]

NEWS 女子800m平野綾子が現役引退 「私にとって一生の財産」 インターハイ、アジアジュニアで優勝

2025.10.01

女子800m平野綾子が現役引退 「私にとって一生の財産」 インターハイ、アジアジュニアで優勝

9月30日、関彰商事は所属する女子800mの平野綾子が9月末に行われた全日本実業団対抗選手権をもって現役を退いたことを発表した。 平野は1995年生まれの30歳。神奈川・ 横須賀高に入学してから本格的に陸上を始め、2年で […]

NEWS 鵜澤飛羽が滋賀国スポの欠場を発表 世界陸上では200m、4×100mRで力走 「今シーズンもありがとうございました」

2025.09.30

鵜澤飛羽が滋賀国スポの欠場を発表 世界陸上では200m、4×100mRで力走 「今シーズンもありがとうございました」

9月30日、男子短距離の鵜澤飛羽(JAL)が自身のSNSを更新し、10月に行われる滋賀国スポを欠場することを明らかにした。 鵜澤は9月の東京世界選手権では200mに出場し、23年ブダペスト世界選手権、24年パリ五輪に続き […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第61回「国立を揺らすほどの大歓声~東京世界陸上を観て~」

2025.09.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第61回「国立を揺らすほどの大歓声~東京世界陸上を観て~」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第61回「国立を揺らすほどの大歓声~東京世界陸上を観て~」 山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Onl […]

NEWS 日本陸連100周年記念「RIKUJO フェスティバル in 国立競技場」が11月29日に開催! アスレティックス・アワード、 ファミリー大運動会など実施

2025.09.30

日本陸連100周年記念「RIKUJO フェスティバル in 国立競技場」が11月29日に開催! アスレティックス・アワード、 ファミリー大運動会など実施

日本陸連は9月30日、連盟創立100周年を記念したイベント 「RIKUJO フェスティバル in 国立競技場」 を、11月29日に開催すると発表した。 1925年に全日本陸上競技連盟として設立された日本陸連は、今年3月に […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top