2025.02.16
◇第108回日本選手権20km競歩(2月16日/兵庫県神戸市・六甲アイランド付設コース)
東京世界選手権代表選考会を兼ねた第108回日本選手権20km競歩が2月16日行われ、男子は山西利和(愛知製鋼)が1時間16分10秒の世界新記録で4大会ぶり3度目の優勝を果たし、東京世界選手権代表に内定した。
日本歴代3位タイ、世界歴代10位タイの1時間17分24秒をマークした丸尾知司(愛知製鋼)が2位。日本歴代7位の1時間17分38秒で3位に食い込んだのが吉川絢斗(サンベルクス)だった。ここまで日本陸連が定める派遣設定記録(1時間18分30秒)を突破し、2、3位の2人も東京世界選手権代表をほぼ手中に収めた。
6位までが派遣設定記録を切るハイレベル。昨年のパリ五輪代表だった濱西諒(サンベルクス)が1時間17分53秒の4位、髙橋和生(ADワークスグループ)が1時間18分23秒の5位、パリ五輪入賞の古賀友太(大塚製薬)が1時間18分26秒の6位。五輪代表2人が連続日本代表を逃すところに、“世界一熾烈”と言われる選考が表れている。
濱西は世界新ペースの先頭集団に積極的に食らいついたが、10km過ぎにペースダウン。後輩の吉川にもかわされて4位。東京世界選手権代表の選考からは現時点で漏れた。
「丸尾さんと吉川とは3人でトレーニングする時間も多くて、一緒に代表になれたらいいなと話していました。一緒にやってきた2人が代表候補になったのはうれしく思います」
前回は1時間17分42秒で2着入線(※1着入線は池田向希)。パリでは力不足を突きつけられたというが、質の高いトレーニングを積んでリベンジに向けて進んできた。「1時間16分台も言える練習をできている実感もあります」。
もう少し早くに“自分のペース”にしていれば展開は変わったかも知れない。だが、「狙っていたのは優勝。3位以内を狙うのは、これまでやってきたこととは違います。結果を追い求めて選択した結果なので後悔はありません」と胸を張り、「ぜひ伝えたいのですが」と前置きし、厚底シューズが主流となるなか、「僕は薄底で勝負していきます。僕や高校生のようにパワーのない選手は、やっぱり後半にコントロールするのは難しいものです」と語った。
古賀は「最低でも3位以内を目指していたので悔しい」と下を向き、「前半のうちに(ロスオブコンタクトの)警告を2つ受けてしまって攻められない状況になってしまいました」と振り返る。「タイムは悪くないですが、順位を取らないと意味がない。また競り合えるように自分も上げていきたい」と力を込めた。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.05.19
インターハイ都府県大会 明日は鹿児島 週末は各地で一挙開催 愛知、大阪、福岡はハイレベルな戦いの予感
広島インターハイ(7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島=広島広域公園陸上競技場)を目指し、各地で都府県大会が行われている。 ここまで関東8都県と岐阜が終了し、今週以降はさらに大会が集中する。この1週間の […]
2025.05.19
【男子110mH】木村立樹(桜浜中2) 14秒29=中2歴代5位
5月17日に三重県伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢・陸上競技場で行われた第2回南勢記録会の中学男子110mハードルで、中学2年生の木村立樹(桜浜中)が中2歴代5位となる14秒29(+1.8)をマークした。 木村は昨年9 […]
2025.05.19
【選手名鑑】大坂谷 明里
大坂谷 明里 OSAKAYA AKARI SNS: 愛媛競技力本部 2002年4月10日 小野中(兵庫)→社高(兵庫)→園田学園女大 棒高跳:4.20(25年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 棒高跳 […]
2025.05.19
ユニクロ・大島健太コーチが5月末で退任 プリンセス駅伝1位通過にも貢献
5月19日、ユニクロは大島健太コーチが5月末をもって退任、退職することを発表した。 大島氏は45歳。現役時代は高知国体5000mで優勝したほか、04年には世界クロスカントリー選手権に日本代表として出場。マラソン、駅伝でも […]
2025.05.19
【選手名鑑】竹内 真弥
竹内 真弥 TAKEUCHI MAYA SNS: ミズノ 1998年10月9日 長瀬中(大阪)→摂津高(大阪)→日女体大 走幅跳:6.49(24年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 走幅跳 12年(中 […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析