◇八王子ロングディスタンス(11月25日/東京・上柚木公園陸上競技場)
とてつもない記録が誕生した。男子10000m7組に出場した佐藤圭汰(駒大)が、27分28秒50をマーク。初10000mながら日本歴代5位、U20日本記録を30秒近く更新、さらに日本人学生歴代では先輩の田澤廉(現・トヨタ自動車)の記録(27分23秒44)にあと約5秒に迫る歴代2位となる。
「最低でも27分50秒くらいを目標に臨みました。記録はうれしいですが、先頭のケニア人集団には全然勝負できなかったですし、まだ上がいる。世界では同い年くらいでも26分台もいるので、ここで満足せずにがんばっていきたい」
大記録にも淡々と振り返りつつ、悔しさものぞかせた。
1500m(3分37秒18)、5000m(13分22秒91)に続いて、初10000mでU20日本記録保持者となった佐藤。「堅実にペースメーカーについていって、終始余裕を持って進められました」と言うように、先輩の鈴木芽吹、篠原倖太朗の前を行く形でレースを進めた。
「8000m以降に出ようと思っていた」とプラン通りペースを上げると、「2人には絶対に負けたくなかった」と攻めの姿勢でフィニッシュ。「スタミナやスピード持久力がついていると実感できました」。全日本大学駅伝でも約11kmを走り、成長を実感していただけに「自身はある程度ありました」と話す。
前回は出場できなかった箱根駅伝が控えるが、佐藤の目にはその先にあるパリ五輪がしっかりと入っている。10000mで記録を出したが、あくまで狙うのは5000m。「若いうちは1500mや5000mでスピードをつけて世界と勝負したい。2月くらいからスピードを上げてトラックシーズンに切り替えていきたいです」。
数々の記録を塗り替え続けるホープは、世界を見据えてひた走る。
男子10000m日本歴代10傑
27.18.75 相澤晃(旭化成) 2020.12. 4 27.23.44 田澤廉(駒大3) 2021.12. 4 27.25.73 伊藤達彦(Honda) 2020.12. 4 27.27.49 羽生拓矢(トヨタ紡織) 2022.11.26 27.28.50 佐藤圭汰(駒大2) 2023.11.25 27.28.92 田村和希(住友電工) 2020.12. 4 27.29.69 村山紘太(旭化成) 2015.11.28 27.29.74 鎧坂哲哉(旭化成) 2015.11.28 27.30.69 鈴木芽吹(駒大4) 2023.11.25 27.31.27 清水歓太(SUBARU) 2022. 3. 6男子10000m学生歴代10傑
27.06.88 R.エティーリ(東京国際大1) 2023. 4.22 27.18.89 W.C.カマウ(武蔵野学大2) 2021.11.13 27.23.44 田澤廉(駒大3) 2021.12. 4 27.24.42 Y.ヴィンセント(東京国際大3) 2021.12. 4 27.25.65 J.ラジニ(拓大3) 2021. 9.20 27.27.64 M.J.モグス(山梨学大4) 2008. 5.18 27.28.50 佐藤圭汰(駒大2) 2023.11.25 27.29.92 N.ンビディ(桜美林大1) 2022.11.12 27.30.69 鈴木芽吹(駒大4) 2023.11.25 27.31.29 D.サイモン(日大2) 2005. 5.13男子100000m日本人学生歴代10傑
27.23.44 田澤廉(駒大3) 2021.12. 4 27.28.50 佐藤圭汰(駒大2) 2023.11.25 27.38.31 大迫傑(早大4) 2013. 4.28 27.30.69 鈴木芽吹(駒大4) 2023.11.25 27.38.66 篠原倖太朗(駒大3)2023.11.25 27.44.30 鎧坂哲哉(明大4) 2011. 7.29 27.45.59 竹澤健介(早大3) 2007. 4.29 27.47.87 塩尻和也(順大3) 2017.11.25 27.48.55 渡辺康幸(早大4) 1995. 8. 5 27.49.94 村山謙太(駒大4) 2014. 4.20男子100000m U20日本歴代10傑
27.28.50 佐藤圭汰(駒大2) 2023.11.25 27.59.32 大野龍二(旭化成) 2004. 6. 5 28.03.51 前田 和摩(東農大1) 2023. 6.17 28.03.90 吉居大和(中大2) 2021.12. 4 28.05.91 石原翔太郎(東海大2) 2021. 5.20 28.06.27 吉居駿恭(中大1) 2022.11.26 28.07.39 佐藤悠基(佐久長聖高3長野) 2004.11.27 28.10.32 佐藤秀和(仙台育英高3宮城) 2004.11.27 28.12.81 北村 聡(日体大1) 2004.11.27 28.13.21 田澤 廉(駒大1) 2019.11.23
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.12.02
-
2024.12.02
-
2024.12.01
-
2024.12.01
2024.11.10
全国高校駅伝の都道府県代表出そろう!男子前回Vの佐久長聖、2位・倉敷ら駒進める
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.11.06
-
2024.11.03
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.02
やり投五輪金の北口榛花「名言が残せなかった」流行語大賞トップ10入り!「流行った自覚ない(笑)」
2024年を代表する言葉を選ぶ「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式が12月2日に都内で行われ、パリ五輪女子やり投金メダルの北口榛花(JAL)の「名言が残せなかった」がトップ10入りを果たし […]
2024.12.02
中大・本間颯がハーフマラソンで1時間2分45秒の自己新 溜池一太、吉居駿恭らもベスト更新/THE DISTANCE GAMES
12月1日、THE DISTANCE GAMESが東京都の荒川河川敷の公認コースで行われ、ハーフマラソンの部では本間颯(中大)が1時間2分45秒の自己新でトップフィニッシュを果たした。 チームのSNSによると、この日は主 […]
2024.12.02
WAライジングスター賞は男子走幅跳のフルラーニ、女子3000m障害のアルマイェフ ナイキ創設者のナイト氏が会長賞受賞
12月1日、世界陸連(WA)はアスレティクス・アワードが開催され、各賞の受賞者が発表された。 新人賞に該当するライジングスター賞には、6月の欧州選手権男子走幅跳で8m38のU20世界記録を樹立し、パリ五輪で銅メダルを獲得 […]
2024.12.02
ニューバランスから駅伝・マラソン限定コレクション「NB Riswing Pack(ライジングパック)」が発売!
ニューバランスジャパンは、駅伝・マラソンシーズンに向けた限定コレクション「New Balance Riswing Pack(ライジングパック)」を12月2日より発売した。 陽が昇る=Risingと勝利=Winを掛け合わせ […]
2024.12.02
富士山女子駅伝の出場チームが決定!全日本上位に東洋大、玉川大ら記録による上位10校加え24チーム
日本学生陸上競技連合は12月2日、2024全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の出場チームについて発表した。 今年10月に行われた全日本大学女子駅伝で優勝した立命大や富士山女子駅伝前回Vの名城大ら、上位12大学が出場 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会