2022.12.16
日本陸連の年間表彰を発表する「日本陸連 アスレティックス・アワード 2022」が12月15日、都内で開かれた。
2022年においてその活躍が最も顕著であった競技者に贈られる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」には、男子20km競歩の山西利和(愛知製鋼)が選ばれた。山西は同種目でオレゴン世界選手権金メダルを獲得。2019年ドーハに続いて世界選手権2連覇を飾った。
山西は京都出身の26歳。京都・堀川高から京大を卒業して愛知製鋼へ。高3で世界ユース選手権10000m競歩で史上初の金メダルを獲得。インターハイ5000m競歩は大会新(当時)で優勝と、世代トップウォーカーとして活躍してきた。
京大4年時には台北ユニバーシアード20km競歩で優勝。19年ドーハ世界選手権20km競歩で同種目日本初となる金メダルを獲得すると、21年東京五輪20km競歩は銅メダル。今夏のオレゴン世界選手権では連覇を果たした。山西には世界選手権金メダルの報奨金300万円も贈られた。
山西は壇上で「昨年の東京五輪で銅メダルだったことが悔しくて、足りなかった部分、周囲から求められていることと向き合ってきた1年。金メダルを取れたのは自信ですし誇りです」と話し、「胸を張ってここで立てるようになるまでご指導いただいたすべての方々に感謝したい」とスピーチした。
秋に35kmに初挑戦したあとは「リカバリーに時間がかかっている。12月にようやく冬季練習をスタートした。前年より遅れている」と現状を明かす。すでにディフェンディング・チャンピオンとしてブダペスト世界選手権のワイルドカード(出場権)を持つだけに、「来年の試合は未定ですが、3月、4月くらいに国内外いずれかの20kmに出られれば」とプランを語った。
優秀選手賞に、女子やり投でオレゴン世界選手権銅メダル、ダイヤモンドリーグ・ファイナル3位の北口榛花(JAL)、オレゴン世界選手権男子100m7位のサニブラウン・アブデル・ハキーム(タンブルウィードTC)、同男子35km競歩銀メダルの川野将虎(旭化成)が選出された。
また、新人賞には男子100mでオレゴン世界選手権準決勝進出の坂井隆一郎(大阪ガス)らが選ばれている。
日本陸連アスレティックス・アワードは2007年にスタートし、今回で16回目。競歩からアスリート・オブ・ザ・イヤー受賞は5人目となる。
次ページ 各賞受賞者一覧
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.07.05
井戸アビゲイル風果が女子100m初優勝! 11秒45で中学3年以来の100mタイトル獲得/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 2日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子100mは井戸アビゲイル風果(東邦銀行)が11秒45(-0.1)で大会初優勝を飾った。 広告の […]
2025.07.05
注目の男子100mは桐生祥秀が涙の優勝 29歳の第一人者が10秒23で5年ぶり3度目の頂点/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 2日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子100m決勝は桐生祥秀(日本生命)が10秒23(+0.4)で5年ぶり3回目の優勝を遂げた。 広 […]
2025.07.05
久保凛が800m1分59秒52の日本新でV2! 東京世界陸上と同じ国立で「レースを楽しむことができた」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 2日目 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、女子800mは久保凛(東大阪大敬愛高)が自身の日本記録を0.43秒更新する1分59秒52で2連覇を […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会