2024.07.29
◇福岡インターハイ(7月28日~8月1日/福岡・博多の森陸上競技場)2日目
福岡インターハイの2日目が行われ、男子100mは準決勝で高校歴代2位の10秒11の大会新記録をマークしていた西岡尚輝(東海大仰星3大阪)が10秒26(-1.5)で快勝した。
準決勝で快記録を出した時は喜びは控えめだった西岡が、決勝はゴール直後に吠えた。「自分が育った場所が福岡で、家族としても思い出深い環境。東海大仰星はインターハイでの優勝がなかったので、先生との約束も果たそうと」。思いが溢れた瞬間だった。
「自分の走りをしっかりやり切ることが目標でした」と語ったように、決勝でもいつもの走りは変わらない。落ち着いたスタートから中盤まで上体をぶらさずに、ライバルたちをぐんぐん引き離す。「最後まで逃げ切る」といういつもの西岡らしい走りで、2位に0.24秒もの大差をつけた。
準決勝はライバルの存在も発憤材料になった。大阪府大会から切磋琢磨してきた盟友、アブラハム光オシナチ(東大阪大柏原3大阪)と同じ組となり、「準決勝は温存しようと思っていたのですが、どうしても気持ちが入った部分がありました」。後半が強いアブラハムを警戒するように最後まで走りきったことが、好記録を生み出した。
2013年に桐生祥秀(京都・洛南/現・日本生命)がマークした10秒19の大会記録を0.08秒塗り替えた。「大会直前に大会記録も超えたいという思いが強くなりました」と明かし、「自己ベストではまだまだ離れていますが、桐生さんの記録を更新できたことはとても自信になります」と実感を込める。
今後はU20世界選手権など大きな試合がまだ控えている。シニア選手が9秒台に挑む姿に「とても難しいとは思うのですが、ここまで来たら視野に入れて狙っていきたいです」。短距離界のホープの挑戦は、まだ始まったばかりだ。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.07.26
5000m競歩・西城陽の田畑晴光が自己新V「きつかさ以上に楽しかった!」/広島IH
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目 広島インターハイの1日目が行われ、女子5000m競歩は田畑晴光(西城陽3京都)が22分43秒11で優勝した。 暑熱対策により予 […]
2025.07.26
ハイレベルの男子1500m 新妻遼己が日本人トップの2位も「最後にあきらめてしまった」 ムティアニが大会新で連覇/広島IH
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目 高校日本一を決める広島インターハイの1日目が行われ、男子1500mはフェリックス・ムティアニ(山梨学院3山梨)が3分39秒20 […]
2025.07.25
大川巧が男子ハンマー投V 3投目に65m23で8位から一気にトップへ「普段通りの動きができた」/広島IH
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目 広島インターハイが7月25日に開幕し、男子ハンマー投は大川巧(久居3三重)が3投目に65m23を放って優勝した。 「ずっと自分 […]
2025.07.25
男子1500mは超高速バトル!ムティアニ22年ぶり大会新3分39秒20で連覇、2位・新妻遼己が高校歴代3位3分40秒83/広島IH
◇全国高校総体(インターハイ、7月25日~29日/広島・ホットスタッフフィールド広島)1日目 高校日本一を決める広島インターハイの1日目が行われ、タイムレース決勝となった男子1500mは最終4組を制したフェリックス・ムテ […]
Latest Issue
最新号

2025年8月号 (7月14日発売)
詳報!日本選手権
IH地区大会