HOME 国内

2023.04.23

国立で日本GP開催!桐生祥秀が国内復帰戦快勝 田中希実は1マイル屋外日本最高/東京スプリング
国立で日本GP開催!桐生祥秀が国内復帰戦快勝 田中希実は1マイル屋外日本最高/東京スプリング

レース後にサインを書いて回った桐生祥秀(日本生命)(TOKYO Spring Challenge 2020)

◇TOKYO Spring Challenge 2023・東京選手権(4月22日/東京・国立競技場)

日本グランプリシリーズG2のTOKYO Spring Challenge 2023が行われ、男子200mは桐生祥秀(日本生命)が20秒88(-0.7)で快勝した。

昨年6月の日本選手権後に休養を取った桐生にとって、これが国内復帰戦。予定では、その舞台は1週間前の出雲陸上になるはずだったが、当日に左膝裏に違和感が出たため欠場している。国内の再スタートの舞台が、東京五輪以来の国立競技場になったのも、何かの巡り合わせか。

すでに3月に豪州でシーズンインしており、その後もトレーニングは順調に消化。「オーストラリアの時よりも速くなっている」手応えを持って臨んだ。

予選(20秒83/+0.7)、決勝とタイムはともに20秒8台だった。しかし、前日から10度前後も気温が下がり、決勝は向かい風という条件も踏まえ、「(決勝前には)20秒6台は見えていた。他の選手が予選からタイムを落とす中でまとめられたので、よかったです」と笑顔が広がる。

今季は「記録」を目指す1年で、夏にピークを持ってくるイメージを持っている。その中で、「200mがいい時は100mもいい。今日は100mの加速のイメージで前半突っ込みましたが、しっかり走れました」。

広告の下にコンテンツが続きます

次戦は織田記念で、いよいよ100mのスタートラインに立つ。桐生は、「1試合1試合、スピード感を上げていきたい」と力強く語った。

男子はこのほか、2組タイムレースで行われた400mは、昨年のオレゴン世界選手権4×400mリレー4位メンバーの中島佑気ジョセフ(東洋大)が46秒19で優勝した。

同じくタイムレースだった600mは800mの前日本記録保持者・川元奨(スズキ)が1分17秒01で、社会人ルーキー・薄田健太郎(DeNA)を0.05秒抑えて制覇。2マイルは清水歓太(SUBARU)が8分35秒79で勝った。

女子は、400mは久保山晴菜(今村病院)が自己記録にあと0.24秒と迫る53秒48で圧勝。タイムレースで行われた600mはアジア室内800m銀メダリストの塩見綾乃(岩谷産業)が1分29秒06で、同学年の川田朱夏(ニコニコのり)に0.43秒差で競り勝った。

200mはリレイ・デイ(豪州)が23秒65(-1.0)で優勝し、東京五輪4×100mリレー代表・鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が24秒26で2位、社会人1年目の青野朱李(NDソフト)が24秒40で3位に続いた。2マイルは樺沢和佳奈(三井住友海上)が矢田みくに(エディオン)とのマッチレースを9分42秒44で制した。

東京選手権の特別レースとして実施されたワールドチャレンジ女子1マイルでは、田中希実(New Balance)が2002年に田村育子が作った屋外日本記録(4分34秒81)を21年ぶりに上回る4分32秒73をマークした。

2月に室内で自身がマークした4分28秒94(※日本記録としての申請書類をまとめている段階)には及ばなかったが、1500mで2位にとどまった2週間前の金栗記念選抜中長距離から復調をアピール。「最近は自分の感覚と相談しながら走ることもできていなかった。今日はそれが久しぶりにできました」と笑顔で振り返る。

その日のうちに地元・兵庫へと戻り、今日行われる兵庫リレーカーニバル1500mに出場予定。その後は渡米し、1500mを2レースこなすなど、得意の距離を軸としてシーズンを組み立てていくという。

この春、プロランナーとして新たなスタートを切った田中。その節目のシーズンに最大のターゲットと据えるブダペスト世界選手権に向けては「1500mと5000mで狙っていきます」と話した。

◇TOKYO Spring Challenge 2023・東京選手権(4月22日/東京・国立競技場) 日本グランプリシリーズG2のTOKYO Spring Challenge 2023が行われ、男子200mは桐生祥秀(日本生命)が20秒88(-0.7)で快勝した。 昨年6月の日本選手権後に休養を取った桐生にとって、これが国内復帰戦。予定では、その舞台は1週間前の出雲陸上になるはずだったが、当日に左膝裏に違和感が出たため欠場している。国内の再スタートの舞台が、東京五輪以来の国立競技場になったのも、何かの巡り合わせか。 すでに3月に豪州でシーズンインしており、その後もトレーニングは順調に消化。「オーストラリアの時よりも速くなっている」手応えを持って臨んだ。 予選(20秒83/+0.7)、決勝とタイムはともに20秒8台だった。しかし、前日から10度前後も気温が下がり、決勝は向かい風という条件も踏まえ、「(決勝前には)20秒6台は見えていた。他の選手が予選からタイムを落とす中でまとめられたので、よかったです」と笑顔が広がる。 今季は「記録」を目指す1年で、夏にピークを持ってくるイメージを持っている。その中で、「200mがいい時は100mもいい。今日は100mの加速のイメージで前半突っ込みましたが、しっかり走れました」。 次戦は織田記念で、いよいよ100mのスタートラインに立つ。桐生は、「1試合1試合、スピード感を上げていきたい」と力強く語った。 男子はこのほか、2組タイムレースで行われた400mは、昨年のオレゴン世界選手権4×400mリレー4位メンバーの中島佑気ジョセフ(東洋大)が46秒19で優勝した。 同じくタイムレースだった600mは800mの前日本記録保持者・川元奨(スズキ)が1分17秒01で、社会人ルーキー・薄田健太郎(DeNA)を0.05秒抑えて制覇。2マイルは清水歓太(SUBARU)が8分35秒79で勝った。 女子は、400mは久保山晴菜(今村病院)が自己記録にあと0.24秒と迫る53秒48で圧勝。タイムレースで行われた600mはアジア室内800m銀メダリストの塩見綾乃(岩谷産業)が1分29秒06で、同学年の川田朱夏(ニコニコのり)に0.43秒差で競り勝った。 200mはリレイ・デイ(豪州)が23秒65(-1.0)で優勝し、東京五輪4×100mリレー代表・鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が24秒26で2位、社会人1年目の青野朱李(NDソフト)が24秒40で3位に続いた。2マイルは樺沢和佳奈(三井住友海上)が矢田みくに(エディオン)とのマッチレースを9分42秒44で制した。 東京選手権の特別レースとして実施されたワールドチャレンジ女子1マイルでは、田中希実(New Balance)が2002年に田村育子が作った屋外日本記録(4分34秒81)を21年ぶりに上回る4分32秒73をマークした。 2月に室内で自身がマークした4分28秒94(※日本記録としての申請書類をまとめている段階)には及ばなかったが、1500mで2位にとどまった2週間前の金栗記念選抜中長距離から復調をアピール。「最近は自分の感覚と相談しながら走ることもできていなかった。今日はそれが久しぶりにできました」と笑顔で振り返る。 その日のうちに地元・兵庫へと戻り、今日行われる兵庫リレーカーニバル1500mに出場予定。その後は渡米し、1500mを2レースこなすなど、得意の距離を軸としてシーズンを組み立てていくという。 この春、プロランナーとして新たなスタートを切った田中。その節目のシーズンに最大のターゲットと据えるブダペスト世界選手権に向けては「1500mと5000mで狙っていきます」と話した。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.07.18

富士北麓ワールドトライアル 100mに栁田大輝、桐生祥秀 ハードルに泉谷駿介、田中佑美がエントリー!

日本陸連は7月18日、日本グランプリシリーズの富士北麓ワールドトライアル2025のエントリーリストを発表した。 男子100mには日本選手権で優勝した桐生祥秀(日本生命)を筆頭に、関口裕太(早大)、小池祐貴(住友電工)、多 […]

NEWS 【世界陸上プレイバック】―13年モスクワ―棒高跳イシンバエワが地元で有終の美 福士加代子がマラソンで笑顔の銅メダル、桐生祥秀が世界デビュー

2025.07.18

【世界陸上プレイバック】―13年モスクワ―棒高跳イシンバエワが地元で有終の美 福士加代子がマラソンで笑顔の銅メダル、桐生祥秀が世界デビュー

今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]

NEWS 100m栁田大輝60年ぶり“世界一”なるか!?落合晃、阿部竜希、柳井綾音らがドイツで勝負/ユニバ

2025.07.18

100m栁田大輝60年ぶり“世界一”なるか!?落合晃、阿部竜希、柳井綾音らがドイツで勝負/ユニバ

学生世界一を決めるFISUワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が7月21日から27日まで、ドイツのライン・ルールで行われる。若き日本代表の注目選手を紹介する。 男子100mには栁田大輝(東洋大)が出場する。自己記録は […]

NEWS 王者・キプチョゲに加え、レゲセ、ウォルデらがエントリー! 日本から川内優輝、聞谷賢人らも出場予定/シドニーマラソン

2025.07.18

王者・キプチョゲに加え、レゲセ、ウォルデらがエントリー! 日本から川内優輝、聞谷賢人らも出場予定/シドニーマラソン

8月31日に豪州で開催されるシドニーマラソンの主催者は、男子エリート選手のエントリーを発表した。 すでに、前世界記録のE.キプチョゲ(ケニア)の参戦が3月中に発表されているが、新たに19年、20年の東京を制しているB.レ […]

NEWS チェプンゲティチ暫定的資格停止!女子マラソン初2時間10分切り、3月のドーピング検査陽性

2025.07.18

チェプンゲティチ暫定的資格停止!女子マラソン初2時間10分切り、3月のドーピング検査陽性

世界陸連の独立不正監査機関「アスリート・インテグリティー・ユニット」(AIU)は7月17日、女子マラソン世界記録(2時間9分56秒)保持者のルース・チェプンゲティチ(ケニア)に暫定的資格停止処分を科したことを発表した。 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年8月号 (7月14日発売)

2025年8月号 (7月14日発売)

詳報!日本選手権
IH地区大会

page top