HOME 国内、大学

2023.04.09

駒大・篠原倖太朗 快走も悔しさ「2番でいいと思っていない」田澤廉らと米国遠征の成果/金栗記念
駒大・篠原倖太朗 快走も悔しさ「2番でいいと思っていない」田澤廉らと米国遠征の成果/金栗記念

篠原倖太朗(駒大)

◇金栗記念選抜陸上中長距離大会2023(4月8日/熊本・えがお健康スタジアム)

日本グランプリシリーズの金栗記念のグランプリ男子10000m。冬から春にかけてロードで快走を連発した駒大の篠原倖太朗(3年)がトラックでも強さを見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

5000mの通過は14分1秒。「本当は13分50秒~55秒で通過してほしかった」と大八木弘明総監督が言うように、想定よりも少し遅いペースでレースは進んだ。

それでも、2月の丸亀ハーフでも接戦を繰り広げた太田智樹(トヨタ自動車)とともに、イェゴン・ヴィンセント(Honda)やデイビッド・シュンゲヤ・ネイヤイ(麗沢大)といった外国人選手に食らい付き、後半にペースアップ。篠原が太田を前を走る場面も長かった。

「5000mの入りがちょっと遅かったので、後半に上げるしかないなと思ったのですが、ちょっと焦った部分もあって早く出ちゃったのかな……」

結局、総合4位に終わり、太田にも敗れて日本人2位となったものの、これまでの自己記録を1分近く短縮し、日本人学生歴代4位となる27分43秒13をマークした。

しかし、当の本人は「(27分)30秒台に入りたかったし、日本人1位を狙っていたので、悔しいです」と、本音を隠そうとはしなかった。

千葉・富里高出身。いわゆる強豪校ではなかったが、駒大卒業生の北原慎也先生の元で力をつけ、1500mでは高3時に全国高校大会3位。5000mは14分36秒11をマークした。

駒大1年目から全日本大学駅伝1区を務めた篠原。今年の箱根駅伝は3区区間2位と好走し、チームの総合優勝と大学駅伝三冠の力となった。2月の丸亀ハーフでは1時間0分11秒の日本人学生最高記録をマーク。その後、先輩の田澤廉(現・トヨタ自動車)、鈴木芽吹(4年)とともに米国・ニューメキシコ州アルバカーキで強化合宿を敢行した。

帰国後の日本学生ハーフでは学生日本一に輝き、7月に開幕するFISUワールドユニバーシティゲームズの代表内定を勝ち取っている。今や、学生長距離界を代表する選手と言っていいが、「もう学生のカテゴリーとか関係なく、日本人には勝ちたいと思います。走る前から2番でいいなんて思っていないので」と、篠原自身、目線が一段高くなった。

アメリカ遠征の成果も徐々に現れている。「日本に帰ってきて2週間ぐらい経ったときにだいぶ効果が出てきて、練習に余裕がもてるようになりました。そういう部分で強くなったかなと思います」。

卒業後も母校を拠点とする田澤には練習でもなかなか勝てないが、それでも力が付いたのを実感している。ショートスプリントにも取り組み、スピードにも磨きをかけている。これまではスピード練習は短くても300~400mぐらいだったが、最近は「本当に短距離みたいな練習をしている」と言うほどで、400mのインターバルの後に150mを5本プラスするなどしているという。

「乳酸が溜まった状態でラストに切り替える練習です。今日もラスト200mから頑張ったつもりだったんですけど……」

高いレベルでトレーニングに取り組めているからこそ、好記録にも納得はしていない。マルチな活躍を見せる篠原は、まだまだ成長を見せそうだ。

文・写真/福本ケイヤ

金栗記念の優勝者一覧

◇金栗記念選抜陸上中長距離大会2023(4月8日/熊本・えがお健康スタジアム) 日本グランプリシリーズの金栗記念のグランプリ男子10000m。冬から春にかけてロードで快走を連発した駒大の篠原倖太朗(3年)がトラックでも強さを見せた。 5000mの通過は14分1秒。「本当は13分50秒~55秒で通過してほしかった」と大八木弘明総監督が言うように、想定よりも少し遅いペースでレースは進んだ。 それでも、2月の丸亀ハーフでも接戦を繰り広げた太田智樹(トヨタ自動車)とともに、イェゴン・ヴィンセント(Honda)やデイビッド・シュンゲヤ・ネイヤイ(麗沢大)といった外国人選手に食らい付き、後半にペースアップ。篠原が太田を前を走る場面も長かった。 「5000mの入りがちょっと遅かったので、後半に上げるしかないなと思ったのですが、ちょっと焦った部分もあって早く出ちゃったのかな……」 結局、総合4位に終わり、太田にも敗れて日本人2位となったものの、これまでの自己記録を1分近く短縮し、日本人学生歴代4位となる27分43秒13をマークした。 しかし、当の本人は「(27分)30秒台に入りたかったし、日本人1位を狙っていたので、悔しいです」と、本音を隠そうとはしなかった。 千葉・富里高出身。いわゆる強豪校ではなかったが、駒大卒業生の北原慎也先生の元で力をつけ、1500mでは高3時に全国高校大会3位。5000mは14分36秒11をマークした。 駒大1年目から全日本大学駅伝1区を務めた篠原。今年の箱根駅伝は3区区間2位と好走し、チームの総合優勝と大学駅伝三冠の力となった。2月の丸亀ハーフでは1時間0分11秒の日本人学生最高記録をマーク。その後、先輩の田澤廉(現・トヨタ自動車)、鈴木芽吹(4年)とともに米国・ニューメキシコ州アルバカーキで強化合宿を敢行した。 帰国後の日本学生ハーフでは学生日本一に輝き、7月に開幕するFISUワールドユニバーシティゲームズの代表内定を勝ち取っている。今や、学生長距離界を代表する選手と言っていいが、「もう学生のカテゴリーとか関係なく、日本人には勝ちたいと思います。走る前から2番でいいなんて思っていないので」と、篠原自身、目線が一段高くなった。 アメリカ遠征の成果も徐々に現れている。「日本に帰ってきて2週間ぐらい経ったときにだいぶ効果が出てきて、練習に余裕がもてるようになりました。そういう部分で強くなったかなと思います」。 卒業後も母校を拠点とする田澤には練習でもなかなか勝てないが、それでも力が付いたのを実感している。ショートスプリントにも取り組み、スピードにも磨きをかけている。これまではスピード練習は短くても300~400mぐらいだったが、最近は「本当に短距離みたいな練習をしている」と言うほどで、400mのインターバルの後に150mを5本プラスするなどしているという。 「乳酸が溜まった状態でラストに切り替える練習です。今日もラスト200mから頑張ったつもりだったんですけど……」 高いレベルでトレーニングに取り組めているからこそ、好記録にも納得はしていない。マルチな活躍を見せる篠原は、まだまだ成長を見せそうだ。 文・写真/福本ケイヤ 金栗記念の優勝者一覧

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.06.04

日本実業団連合強化委員長に大澤陽祐氏が就任 Honda監督など歴任 佐藤氏、安養寺氏、田中氏が副委員長に

日本実業団陸上競技連合は6月4日に理事会・定時社員総会を開催し、強化委員会委員長にHonda陸上競技部シニアエグゼクティブアドバイザーの大澤陽祐氏を選任した。 大澤氏は1967年生まれの58歳。埼玉・所沢西高、中大で長距 […]

NEWS IH100m6位の赤星未來がスプリント4冠!熊本・女子走幅跳は竹本光が5m89でV 佐賀では龍谷が4×100mRで県高校新/IH都府県大会

2026.06.04

IH100m6位の赤星未來がスプリント4冠!熊本・女子走幅跳は竹本光が5m89でV 佐賀では龍谷が4×100mRで県高校新/IH都府県大会

滋賀インターハイ(7月30日~8月5日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。 北九州地区では6月1日までに3県が終了し、南九州地区では6月3日までに全4県が終了。各地で好記 […]

NEWS Onのスーパートレーナー「LightSpray Cloudmonster 3 Hyper」から新カラーが6月4日より発売開始!

2026.06.04

Onのスーパートレーナー「LightSpray Cloudmonster 3 Hyper」から新カラーが6月4日より発売開始!

スイスのスポーツブランド「On (オン)」およびオン・ジャパンは6月4日、革新技術「LightSpray™ (ライトスプレー)」を採用したスーパートレーナー「LightSpray Cloudmonster 3 Hyper […]

NEWS アシックスから安定性と快適な履き心地を追求したランニングシューズ「GEL-KAYANO 33」が登場!

2026.06.04

アシックスから安定性と快適な履き心地を追求したランニングシューズ「GEL-KAYANO 33」が登場!

アシックスジャパンは6月4日、同社を代表する高機能ランニングシューズ「GEL-KAYANO」シリーズから安定性と快適性を追求した「GEL-KAYANO 33(ゲルカヤノ33)」4品番を、6月11日からアシックスオンライン […]

NEWS 【男子100m】目野惺大(MINTTOKYO・中1福岡)が11秒01! 28年ぶりに中1最高記録更新

2026.06.03

【男子100m】目野惺大(MINTTOKYO・中1福岡)が11秒01! 28年ぶりに中1最高記録更新

久留米市中学総体が6月3日に、福岡県の久留米総合スポーツセンター陸上競技場で行われ、男子1年100mでは目野惺大(MINTTOKYO・中1)が中1最高記録の11秒01(+1.8)で優勝を飾った。 目野は小学6年生だった今 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年6月号 (5月14日発売)

2026年6月号 (5月14日発売)

落合晃&丸山優真が日本新
26春 学生長距離勢力図

page top