2022.09.26
女子やり投でオレゴン世界選手権銅メダル、ダイヤモンドリーグ・ファイナル3位の快挙を成し遂げた北口榛花(JAL)が9月26日、都内で練習を公開した。
集まった報道陣は30社約50名で、普段はチェコを拠点とするだけに貴重な「世界3位」のトレーニングを取材した。北口は20日にチェコから帰国。最後に現地で試合に出た際は気温9度だったが、この日は気温が30度近く上がり強い日差しが照りつけた。
気温差から「暑すぎる」とこぼしながらも、日大の後輩でもある奈良岡翠蘭とウォーミングアップからドリル、砲丸を使った練習、助走の確認。帰国してから本格的に一緒にトレーニングしているといい、時折アドバイスを送っていた。
出場を予定していた先週末の全日本実業団対抗は棄権。「移動疲れや気温差の変化もあって身体が動かなかった」と理由を明かす。「徐々に身体が動くようになっているので、100%とまでは言えないですが良い状態で臨めると思います」と、週末のアスレチックスチャレンジカップ(新潟)に向けて調整している。
この日は「出力を上げて、身体全体を使って力を発揮する」狙いで砲丸のバック投げ、フロント投げをメインで行い、2.72kgのバック投げでは19m20を投げ、「まぁまぁ」と及第点。2週間1度は計測して確認しているという。昨年からケガなくトレーニングを積めたことで基礎体力面が向上し「自信になっています」と、今季の好調につなげた。
帰国してから「食べたい」と語っていた蕎麦、刺身、焼肉のうち2つを食して「あとは焼肉だけ」。だが、毎日午前・午後の2部練習で遊びに行く時間はないのだという。今季は週末の新潟と、10月6日から始まる栃木国体を残すのみ。それが終われば少しゆっくりできるようだ。
「できれば日本で年越ししたいとコーチに伝えています」と北口。年明けから渡欧してシーズンイン直前までチェコを拠点にトレーニングする予定で、「2月頃までは昨年までと練習を変えずに土台を作って、それに合わせてできる技術をいろいろしていきたい」というプランを立てている。
残り2戦に向けて「日本記録(66m00)とまではいかないかもしれませんが、60mオーバーをできるように。久しぶりの日本のファンのみなさんに見てもらえるので楽しみです」と笑顔だった。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.05.22
「体脂肪だけ独り歩きしてほしくない」100mH福部真子が警鐘 自身の経験から伝える月経と体重管理、体脂肪との向き合い方
「体脂肪のことだけが独り歩きしている感じがして…生理が止まっていると思われていそうで。中高生に悪影響を与えたくないんです。だからちゃんと伝えたいなって」 女子100mハードルの日本記録保持者で、パリ五輪セミファイナリスト […]
2025.05.22
【世界陸上プレイバック】―03年パリ―18歳・キプチョゲが大熱戦の5000mを制す 末續慎吾が200mで銅メダルの大偉業
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.05.22
JR九州・花谷そらが嗅神経芽細胞腫瘍を公表 「闘って完治してまた新たな花谷そらを」
JR九州の花谷そらが5月22日、嗅神経芽細胞腫瘍(きゅうしんけいがさいぼうしゅ)のステージ4の疾患があることを自身のSNSで公表した。 花谷は山口・聖光高出身。インターハイや全国高校駅伝への出場はなく、中国地区大会300 […]
2025.05.22
8月開催の日韓中ジュニア交流競技会代表 4/1~6/22の記録を対象に上位高校生から選考
日本陸連はこのほど、第33回日・韓・中ジュニア交流競技会(8月25日~27日/中国・内モンゴル自治区)の日本代表選手選考要項を公表した。 日・韓・中ジュニア交流競技会は日本、韓国、中国の3ヵ国で例年8月下旬に、持ち回りで […]
2025.05.22
個の力高い中大が最有力! 順大、大東大も戦力充実 前回上位・東海大、東洋大は!? 5月24日平塚決戦/全日本大学駅伝関東選考会展望
第57回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が5月24日に神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で行われる。昨年度の本大会で8位までに入った國學院大、駒大、青学大、創価大、早大、城西大、立教大、帝京大がシード権を獲得。 […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析