2022.01.30
FOCUS! 高校生INTERVIEW
鈴木大翼 Suzuki Osuke
新潟明訓3新潟
活躍中の注目高校アスリートをフォーカスして紹介! 今回は昨年の福井インターハイ男子400mを制した鈴木大翼選手(新潟明訓3)にインタビューしました。チーム初のインターハイVなど飛躍の2021年でしたが、その裏では苦しんだ時期も・・・・・・。高1の国体100mで優勝した実績を持ちながら、高2で400mに参戦した万能型スプリンターに、春から進学する法大での目標も聞きました。
故障を克服してインターハイV
――2021年を振り返っていかがですか?
鈴木 インターハイで勝ちましたが、陸上競技をやってきて一番苦労した年でもありました。3月に左ハムストリングスを痛めてしまい、練習復帰は比較的早かったものの、「また痛めるのかもしれない」という恐怖心がしばらくありました。練習の中心がショートスプリント系だったので、「全力で走る」までには時間がかかり、6月下旬のU20日本選手権まで5割ぐらいの練習しかできなかったです。
――それでも、インターハイには合わせてきました。
鈴木 7月に入って調子が上がり、インターハイは優勝を狙っていただけにうれしかったです。実は4×400mリレーとの2冠も目指していました。7月中旬の新潟県選手権予選で3分10秒68(2021年高校ランキング1位)をマークしていたので。でも、本番は故障者が出て8位に終わり、うまくいかないこともあるんだなと感じました。ただ、4×100mリレーでは難しいかなと思っていた決勝に進んで(8位)、結果的にリレー2種目で入賞。今振り返ると、個人種目の優勝も含めて満足しています。
――秋のシーズンも好調でしたね。
鈴木 順調に練習できて、10月に自己ベスト(200m21秒32、400m46秒67)更新。特に400mの46秒台はシーズン前からの目標だったので良かったです。三重国体は300mに出場する予定で、インターハイとの全国2冠が目標でしたから大会中止は残念でした。
――高1の茨城国体少年B100mで優勝した実績がありますが、高2で400mに参戦した経緯は?
鈴木 コロナ禍でインターハイが中止となり、(勝ち上がり形式で)上につながる大会がなくなったので、試しに400mに出てみようと記録会にエントリーしました。そこで、全国高校大会の資格申込記録を突破して出ることになりました。
――種目変更に不安は?
鈴木 特にありませんでした。陸上を始めた時から種目にこだわらないざまざまな練習をしてきましたから。中学では400mの他にも、800mや1500mでもレースに出ています。中3の全中種目は100mと200m(いずれも4位)でしたが、シーズン当初は「200mと400m」という計画もあって、その時はとても迷いました。個人的には種目を絞り過ぎず、幅広く経験したほうが、力がつくし、次にもつながる気がします。
将来は400mで日本新を!
――現在、冬季練習の真っ只中です。
鈴木 3年生は授業が終わって毎日登校する必要がないので、チームに合流して練習するのは1週間のうち2日程度。その他の日は自分1人で練習しています。課題としている400mの後半対策として、500mや600mなどを走っています。自分で考えて練習するというのは中学時代から経験していて、部活動のない日曜に自主練習を入れたり、高校でも顧問の金子峰人先生と相談して練習内容を変更することもありました。もちろん、先生の指導は大切です。中学で全中4番に終わり、高校で目標に掲げた「全国大会優勝」を達成できたのは金子先生のお陰。とても感謝しています。
――座右の銘を教えてください。
鈴木 「臥薪嘗胆」。昨年、故障してまもない時期に読んだプロ野球・ヤクルトの村上宗隆選手の記事に出ていた言葉です。それを思い出しながら自分もインターハイに向けて気持ちを切らさないようにしていました。
――法大の志望理由は?
鈴木 キャンパスや寮、練習グラウンドが近接していて、学業や競技に打ち込むための環境が整っているからです。また、先輩・後輩みんな仲が良いというのもあります。
――春から新生活がスタートです。
鈴木 2022年の目標はU20世界選手権出場と日本インカレ優勝で、タイムは45秒台。100mや200mのタイムを縮めることで400mにもつながってくると思うので、スピードは大事にしたいです。2年生では安定して45秒台を出して、3年生では45秒0あたりを狙えるようにしたいです。そして、その年(2024年)に開催されるパリオリンピックに、マイル(4×400mリレー)と個人でも出場できるようにがんばります。
――大学卒業後を踏まえた将来の目標を。
鈴木 小さい頃からの夢がオリンピック出場なので、まずはその実現です。いずれは日本記録(44秒78)を更新するつもりで、そのために必要な力をつけていきたいです。
◎すずき・おおすけ/2003年4月30日生まれ。新潟県出身。弥彦中(新潟)→新潟明訓高。弥彦小2年の冬に弥彦ジュニアで陸上を始める。中2の時に県中学通信学年別100mを制し、ジュニア五輪にはABC共通4×100mリレーの3走で出場した。中3の全中では100mと200mでいずれも4位。高1の茨城国体少年B100mで優勝すると、高2では400mに取り組み、全国高校大会は4位。昨年の福井インターハイで優勝を果たした。自己ベストは100m10秒51(20年)、200m21秒32(21年)、400m46秒67(21年)
構成/井上敦

故障を克服してインターハイV
――2021年を振り返っていかがですか? 鈴木 インターハイで勝ちましたが、陸上競技をやってきて一番苦労した年でもありました。3月に左ハムストリングスを痛めてしまい、練習復帰は比較的早かったものの、「また痛めるのかもしれない」という恐怖心がしばらくありました。練習の中心がショートスプリント系だったので、「全力で走る」までには時間がかかり、6月下旬のU20日本選手権まで5割ぐらいの練習しかできなかったです。 ――それでも、インターハイには合わせてきました。 鈴木 7月に入って調子が上がり、インターハイは優勝を狙っていただけにうれしかったです。実は4×400mリレーとの2冠も目指していました。7月中旬の新潟県選手権予選で3分10秒68(2021年高校ランキング1位)をマークしていたので。でも、本番は故障者が出て8位に終わり、うまくいかないこともあるんだなと感じました。ただ、4×100mリレーでは難しいかなと思っていた決勝に進んで(8位)、結果的にリレー2種目で入賞。今振り返ると、個人種目の優勝も含めて満足しています。 ――秋のシーズンも好調でしたね。 鈴木 順調に練習できて、10月に自己ベスト(200m21秒32、400m46秒67)更新。特に400mの46秒台はシーズン前からの目標だったので良かったです。三重国体は300mに出場する予定で、インターハイとの全国2冠が目標でしたから大会中止は残念でした。 ――高1の茨城国体少年B100mで優勝した実績がありますが、高2で400mに参戦した経緯は? 鈴木 コロナ禍でインターハイが中止となり、(勝ち上がり形式で)上につながる大会がなくなったので、試しに400mに出てみようと記録会にエントリーしました。そこで、全国高校大会の資格申込記録を突破して出ることになりました。 ――種目変更に不安は? 鈴木 特にありませんでした。陸上を始めた時から種目にこだわらないざまざまな練習をしてきましたから。中学では400mの他にも、800mや1500mでもレースに出ています。中3の全中種目は100mと200m(いずれも4位)でしたが、シーズン当初は「200mと400m」という計画もあって、その時はとても迷いました。個人的には種目を絞り過ぎず、幅広く経験したほうが、力がつくし、次にもつながる気がします。
将来は400mで日本新を!
――現在、冬季練習の真っ只中です。 鈴木 3年生は授業が終わって毎日登校する必要がないので、チームに合流して練習するのは1週間のうち2日程度。その他の日は自分1人で練習しています。課題としている400mの後半対策として、500mや600mなどを走っています。自分で考えて練習するというのは中学時代から経験していて、部活動のない日曜に自主練習を入れたり、高校でも顧問の金子峰人先生と相談して練習内容を変更することもありました。もちろん、先生の指導は大切です。中学で全中4番に終わり、高校で目標に掲げた「全国大会優勝」を達成できたのは金子先生のお陰。とても感謝しています。 ――座右の銘を教えてください。 鈴木 「臥薪嘗胆」。昨年、故障してまもない時期に読んだプロ野球・ヤクルトの村上宗隆選手の記事に出ていた言葉です。それを思い出しながら自分もインターハイに向けて気持ちを切らさないようにしていました。 ――法大の志望理由は? 鈴木 キャンパスや寮、練習グラウンドが近接していて、学業や競技に打ち込むための環境が整っているからです。また、先輩・後輩みんな仲が良いというのもあります。 ――春から新生活がスタートです。 鈴木 2022年の目標はU20世界選手権出場と日本インカレ優勝で、タイムは45秒台。100mや200mのタイムを縮めることで400mにもつながってくると思うので、スピードは大事にしたいです。2年生では安定して45秒台を出して、3年生では45秒0あたりを狙えるようにしたいです。そして、その年(2024年)に開催されるパリオリンピックに、マイル(4×400mリレー)と個人でも出場できるようにがんばります。 ――大学卒業後を踏まえた将来の目標を。 鈴木 小さい頃からの夢がオリンピック出場なので、まずはその実現です。いずれは日本記録(44秒78)を更新するつもりで、そのために必要な力をつけていきたいです。
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